整形シンデレラ

整形シンデレラ

テレビドラマ化された『家政夫のナギサさん』でも知られる四ツ原フリコの代表作の一つ。現代日本を舞台に、外見にコンプレックスを抱えるOLの橘凛が美容整形をきっかけに、苦悩しながらも自分らしい生き方を見つけていく姿を描いたヒューマンドラマ。NTTソルマーレ「恋するソワレ」で2018年8月から2022年9月まで配信。2025年3月からショートドラマアプリ「BUMP」で実写ドラマが配信。橘を駒井蓮、貝塚凛を上西星来が演じる。

正式名称
整形シンデレラ
ふりがな
せいけいしんでれら
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
レーベル
プティルコミックス(ハーパーコリンズ・ジャパン)
巻数
既刊7巻
関連商品
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美容整形が変える人生の光と影

本作は、自らの容姿に強いコンプレックスを抱いていたOLの橘が、美容整形をきっかけに人生が大きく変わる様子を描いている。整形前の彼女は、まるで存在しないかのように扱われたり、容姿をからかわれる辛い日々を送っていた。しかし、美容整形によって自信を手に入れた彼女は、気になる男性に積極的にアプローチしたり、上司からのセクハラに毅然と立ち向かうなど、以前の自分からは想像もできない行動を起こし始める。しかし、長年心に染み付いた劣等感は簡単には拭えず、美容整形に対する偏見や差別にも直面することになる。そんな中、橘の生き方に興味を持つ人々も現れ、これまで孤独だった彼女の周りで新たな人間関係が築かれていく。

もう一人の「凛」

幼い頃から自分の容姿に劣等感を抱いていた橘は、社内で一番の美人である同僚の貝塚と同じ名前であることから、周囲にからかわれ、惨めな日々を送っていた。そんな中、橘は目を二重にし、顔の骨を削るという大規模な美容整形を受けることを決意する。生まれ変わった彼女の容姿は、なぜか貝塚に似た雰囲気となり、よくも悪くも周囲の注目を集めるようになる。見た目が変わったことで、橘の周りには人が集まり始め、初めての友人もできる。一方で、これまで橘に無関心だったはずの貝塚が突然彼女に接近してくる。貝塚は味方のように装いながらも、敵のような態度を取るなど、不可解な言動で橘を翻弄するようになる。

美容整形を通じて見つけた友情と自己成長

美容整形を経て自信を持つようになった橘の周りには、少しずつ人々が集まり始める。外見にコンプレックスを抱える女子高生の加賀美は、見知らぬ橘に美容整形のアドバイスを求め、やがて彼女にとって初めての友人となる。また、橘の会社の後輩で新入社員の寺島は、誰にも媚びないマイぺースな性格で、橘は振り回されてばかりいた。そんな中、大学生とホストという二つの顔を持つ坂口優吾と出会う。人の内面を重視する優吾に惹かれる一方で、優吾には好意を寄せる坂上和紗という女性がいた。見た目を気にせず自由奔放に生きる和紗に嫉妬しつつも、橘は彼女の知られざる苦悩や魅力に触れていく。これまで孤独だった橘は、さまざまな人々とのかかわりを通じて、人は見た目だけでは測れない苦しみや喜びを抱えて生きていることを学んでいく。

登場人物・キャラクター

橘 凛 (たちばな りん)

とある会社に勤務する女性。年齢は20代。深刻な容姿コンプレックスを解消するために美容整形を決意した。かつては卑屈な性格で、職場での嫌がらせにもただ耐えるだけだったが、外見に自信を持てるようになり、少しずつ自己主張ができるようになった。しかし、その心の中には新たな葛藤が生まれ、生まれつき美しい人々に対する強い劣等感や、容姿に無頓着な人々に対してネガティブな印象を抱くようになる。そんな複雑な心情を抱えながらも、根は優しく、困っている人を見過ごせないお人好しな一面も持っている。

貝塚 凛 (かいづか りん)

橘と同じ会社に勤務する女性。年齢は20代。橘とは同期入社で、就職面接も同じグループだった。誰もが羨む美しい容姿を持ち、これまでの人生でさまざまな優遇を受けてきた過去を持つ。しかし、外見だけで内面を見ようとしない人々に辟易(へきえき)しており、他人との深いかかわりを避けている。人気者でありながら、親しい友人は一人もいない。そんな彼女にとって、周囲の評価に左右されず自分を貫く整形前の橘は密かにあこがれの存在だったが、橘が整形をしたことでその理想は崩れてしまう。それでも、橘に対する興味は尽きず、何かとかかわりを持とうとしている。

書誌情報

整形シンデレラ 7巻 ハーパーコリンズ・ジャパン〈プティルコミックス〉

第1巻

(2020-12-25発行、978-4596591609)

第6巻

(2022-10-15発行、978-4596749567)

第7巻

(2023-05-18発行、978-4596771568)

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