ある日突然、人々が消失した世界
本作は現代日本を舞台に、ある日突然人々や動物が消失し、電気や水道も機能しなくなった街で、大学生の美希だけが取り残された世界を描いている。やがて美希は、わずかに残った人々と出会い、同年代の仲間を増やしながら故郷を目指して旅立つことになる。美希の周囲から人々が消えた謎や、終末感漂う寂しい世界で自由気ままに過ごす彼女の日常、そして青春に満ちた旅がSF要素と共に展開される。また、美希は元々性に奔放な性格であるため、激しい性描写やお色気シーンも盛り込まれている。
主人公は性に奔放な女子大学生
主人公の美希は、毎晩のように友人たちと男遊びに興じる自由奔放な女子大学生。ある日、突然人々が消えてしまい、美希は人のいない街で食料や人を探しながら彷徨うことになる。美希は誰もいなくなった家や店に侵入し、勝手に食べ物や衣服を物色し、自由気ままに過ごしていたが、次第に強い孤独感と虚無感に襲われるようになる。そんな中、ある住宅で生活していた際にオタク青年の佐藤太郎と出会い、この世界に住むのは自分一人だけではないことに安堵する。そして、性的欲求不満の美希は太郎と性行為を試みようとするが、彼の容姿に嫌悪感を抱き、逃げ出してしまう。しかし数日後、別の男性に襲われそうになったところを太郎に助けられ、恩義を感じた美希は彼と協力しながらサバイバル生活を送ることになる。だが、次第に故郷に帰りたいという思いが強くなっていく。
美希の過去に潜むトラウマと家族関係
ソーラー電気自動車で実家を目指す美希は、道中で粟島睦月、佐山夫婦、大神龍哉と出会い、彼らと共に旅をすることになる。仲間の一人である龍哉は、なぜかずっと眠り続けている不思議な美少年だが、旅の途中で断崖に直面した瞬間に彼が目を覚ましたことで、物語は大きく動き出す。そして、美希の仲間たちとの交流を通じての成長や、暗闇を異常に恐がる美希の過去、旅の途中で出会った仲間たちの秘密も明らかになっていく。また、優秀な兄との確執や高校時代の過ちなど、美希が抱える問題がこの世界とどう関連しているのかも、重要なポイントとなっている。
登場人物・キャラクター
芳野 美希 (よしの みき)
とある大学に通う女子。桃色のロングヘアをポニーテールにしている。勉強が苦手で、大学の単位もギリギリの状態。キャバクラでアルバイトをしながら、毎晩のように性行為をする自由気ままな日々を送っていた。しかしある日、自宅の部屋で目を覚ますと、周囲の人々が消失していた。その後、ソーラー住宅を拠点に食料を調達し、人を探すために街を彷徨うことになる。そんな中、太郎と出会って自分が一人ではないことに安堵し、彼の協力を得ながら故郷を目指すことになる。天真爛漫な性格ながら、真っ暗な空間を極端に怖がり、就寝前に自慰や性行為をしないと寝付けない。また、昔から成績優秀で名門大学に入った兄と比較されることにうんざりしており、親からはすでに勘当されている。
佐藤 太郎 (さとう たろう)
周囲の人々が消滅した街で生活していた青年。黒い短髪をキノコのように整えた少し太った体型のオタク。ソーラー住宅に住む美希と出会い、彼女と協力しながらサバイバル生活を送ることになる。美希からは「デブ」と呼ばれている。故郷に帰りたいという美希の願いを叶えるためにソーラーパネル付きの電気自動車を手に入れ、共に彼女の故郷を目指す。顔がそっくりな二つ下の弟がいる。趣味はネットゲーム。