概要・あらすじ
大事故に遭った大学生の金木研は、人肉を喰う喰種の臓器移植手術を受けた事が原因で半喰種化してしまう。人間社会で平和に暮らす喰種たちが集まる喫茶店あんていくで働く事になった金木は、喰種対策局捜査官との戦いや、凶暴な喰種、心優しい喰種との出会いを重ねて、双方の世界の在り方を考える。
世界を歪めているのは、どちら側の者なのかと。
登場人物・キャラクター
金木研 (かねきけん)
上井大学に通う普通の学生だったが、事故で重症を負った際に、同じ事故に巻き込まれた喰種の神代利世から臓器移植された事で半喰種化してしまう。人肉を食べたい本能的衝動を抑えながら、人間の理性を保って生き続ける。 幼い頃に母親と死別。読書好きの大人しい性格で、子供の頃から永近英良と仲良し。半喰種化してからはあんていくで働き始める。19歳。
永近英良 (ながちかひでよし)
金木研とは幼少の頃からの親友で、上井大学に通っている普通の人間。内向的で大人しい金木とは対照で、開放的で誰にでもフレンドリーに話しかける明るい性格。テレビや新聞で連日報道される喰種騒動のニュースに関心を持っている。
月山習 (つきやましゅう)
食にこだわる性格で、喰種対策局から「グルメ」と呼ばれている喰種の青年。フランス語を交えたオーバーアクションで話すキザな自信家。最初は金木研を喰種たちのレストランに誘い込んで公開処刑のように調理しようと企んだが、金木の半喰種という貴重な資質に目をつけ、自分ひとりの食用と考えて保護した。
西尾錦 (にしおにしき)
金木研と同じく上井大学に通う男性喰種。学年は金木よりも上のために「西尾先輩」と呼ばれている。親代わりに育ててくれた姉が、人間の恋人の通報で殺された辛い過去がある。自分の正体を受け止めてくれた人間の女性と交際しており、捕食目的で人を殺したくない気持ちからあんていくで働き始める。
真戸呉緒 (まどくれお)
喰種対策局に所属し、亜門鋼太朗のパートナーを務める中年捜査官。妻を喰種に殺された怨みから、喰種抹殺に執念を燃やしている。倒した喰種の身体から製造するクインケという武器の収集に目が無いため、組織内でも変わり者扱いされている。
芳村 (よしむら)
喰種たちが集まる喫茶店あんていくの店長を務める初老の男性喰種。温厚で人当たりが良く、助け合いを方針としている。自身の喰種化に混乱していた金木研に温かい言葉をかけ励ました。店を構えている地区に住む喰種たちが人間を殺さなくても生きて行けるように、自殺者の死体を食用に備蓄して分け与えている。
喰種対策局 (ぐーるたいさくきょく)
『東京喰種』に登場する組織。人間社会に潜む喰種の駆逐を目的とする国の行政機関。Commission of Counter Ghoulの頭文字を取り、組織内ではCCGという通称で呼ばれる。所属捜査官はスーツに鳩を模った記章を付けている事から、喰種たちはハトという隠語で呼んでいる。
笛口雛実 (ふえぐちひなみ)
小学生ぐらいの喰種の少女。人間社会の義務教育を受けておらず、読書好きだが漢字が上手く読めなかった。優しく文字を教えてくれた金木研に好意を抱き、とても慕っている。両親が喰種対策局に殺され、霧嶋董香に引き取られた。
神代利世 (かみしろりぜ)
眼鏡をかけた長髪の美貌の女性だが、尋常ではない量の捕食を繰り返す喰種であるため、喰種対策局から「大喰い」と呼ばれている。金木研が喰種の世界と繋がりを持つ事になった元凶の人物。言葉巧みに金木に接近し、食料として襲っている最中に鉄筋落下事故に巻き込まれ、その臓器が重症の金木に移植されてしまった。
喰種 (ぐーる)
『東京喰種』に登場する種族。基本的に喰種の両親の間に生まれてくる。外見は普通の人間だが食料は人肉であるため、捕食目的で人間を襲う。テレビ、新聞で頻繁に取り上げられているので一般人にも存在が知られている。 体質的に人間の食べ物を受け付けないが、コーヒーと水だけは普通に味わえる。感情が昂ぶると両目の眼球が赤くなるが、半喰種の金木研は左目しか赤くならない。学校に通わずに成長するため、文字が読めない喰種が多い。
亜門鋼太朗 (あもんこうたろう)
喰種対策局に所属する若者。喰種と戦う心構えを教えてくれた先輩捜査官の真戸呉緒を尊敬している。孤児の自分を育ててくれた養父が実は喰種だったというトラウマがある。職務に忠実で、常に身体の鍛錬を怠らない真面目な性格。
霧嶋董香 (きりしまとうか)
喫茶店あんていくでアルバイトをしながら高校に通っている喰種の少女。短気で荒っぽい言動が目立つが、実際は思いやりのある優しい性格。喰種の世界に足を踏み入れた金木研に最初は無愛想だったが、次第に心を開くようになった。 両親とは死別。弟がいるが、生き方の見解の違いから対立関係にある。
場所
あんていく
ビルの2階に店を構えている喫茶店で、コーヒーの他に軽食も提供している。人間を襲わない平和主義の喰種たちはもとより、喰種の店とは知らない人間も客として訪れる。店長は芳村。
クレジット
原作
東京喰種トーキョーグール (とーきょーぐーる)
人間世界に紛れ込み、人肉を喰らう怪人・喰種たちがはびこる東京を舞台としたダークファンタジー作品。喰種の臓器を移植されたことで、人肉を欲する怪人として生きることを宿命付けられた大学生の青年・カネキの苦悩... 関連ページ:東京喰種トーキョーグール