あらすじ
第1巻
ただの読書好きの大学生・金木研は、片思い相手の女性・神代利世を一目見るため、喫茶店「あんていく」に通い詰めていた。ある日、ひょんな事から金木は利世とデートする事になったが、利世は人間を捕食する喰種だった。金木は利世に襲われ、瀕死の重傷を負ってしまう。利世の上に鉄骨が落ちた事から、すんでの所で捕食を免れた金木だったが、病院で目が覚めた時、彼の体内には利世の内臓が移植されていた。こうして金木の、喰種としての日々が幕を開ける事となる。生活のすべてが変貌する苦悩に苛まれた金木に手を差し伸べたのは、喰種達の集会場「あんていく」のオーナーを務める芳村と、アルバイトの霧嶋董香だった。
第2巻
あんていくでアルバイトとして働きながら、金木研はこれまで知ろうともしていなかった喰種の生活について学び始めた。そして、獰猛で人とはまったく違う生き物だと思っていた喰種という存在が、実は人間とほとんど変わらない事をはじめ、さまざまな知見を広げていく。そんな中、あんていくのある20区に喰種対策局の捜査官がやって来た事で、喰種達はにわかに緊張感を高めていた。やがて喰種対策局捜査官、真戸呉緒と亜門鋼太朗によって、喰種の少女・笛口雛実の母親が殺害された事から、激昂した霧嶋董香が喰種対策局への復讐に動き始める。
第3巻
霧嶋董香と共に、喰種対策局へ潜入した金木研は、そこで笛口雛実の両親の仇である真戸呉緒と遭遇する。挙動を怪しまれRc検査ゲートを潜らされた金木だったが、幸いにもゲートが反応しなかった事で、どうにかその場を離れる事に成功。喰種対策局が雛実の情報を持っていない事に安堵したのも束の間、今度は雛実自身が真戸におびき出されてしまう。どうにか雛実のもとに駆けつける事ができた董香だったが、その場で真戸と戦う事になる。さらにその頃、金木は真戸の援軍へと急ぐ亜門鋼太朗と対峙し、初めて喰種として戦う事を決意していた。
第4巻
亜門鋼太朗を退けた事、で一躍喰種界の「時の人」となった金木研は、霧嶋董香や四方蓮示の助けにより戦闘の訓練を行う日々を送っていた。そんな折、「美食家(グルメ)」と呼ばれる喰種・月山習があんていくを訪れる。人間と喰種の匂いが複雑に入り交じった金木に興味を抱いた月山は言葉巧みに金木に取り入り、親密度を上げていく。また金木自身も、神代利世が殺されたのは事故ではなく、誰かの殺意からという話を情報屋のイトリから耳にし、その詳細を聞くため、月山に近づいていた。しかし月山に誘われた喰種レストランで、金木は食材として招待された事を知り、戦慄する。
第5巻
喰種レストランから生還した金木研は、月山習から身を守るためしばらくあんていくの中で生活を続けていた。そんな折、西尾錦の恋人・西野貴未が金木を訪ねてあんていくを訪れる。体力が回復しない西尾を案じて動揺し、恋人とはいえど喰種のために行動する貴未の姿に心動かされた金木は、協力を申し出る。しかしその直後、二人の会話を盗み見ていた月山によって、貴未が拉致されてしまう。西尾と共に貴未の奪還に向かう金木だったが、定期的に人間の捕食を続けている月山の赫子は強力で、まったく歯が立たなかった。
第6巻
なんとか月山習を退けたものの、20区で度重なった事件のせいで、鈴屋什造をはじめとする大量の喰種対策局捜査官が投入される事になった。さらに11区でもアオギリの樹と呼ばれる喰種組織が喰種対策局を圧倒し、喰種、人間共に大きな動きを見せている。そんな中、神代利世を訪ねてアオギリの樹配下の万丈数壱があんていくにやって来る。利世はもういないと聞かされた万丈はそのままあんていくを去ろうとしたが、「利世の匂いがする喰種」を探していたのだとして、金木研はあとから現れたアオギリの樹幹部・大守八雲らに拉致されてしまう。
第7巻
アオギリの樹に拉致された金木研は、「反アオギリ」を掲げる万丈数壱らと共に脱走を図ったが、あえなく捕まってしまう。仲間達を見逃すという条件で自ら大守八雲に投降した金木は、八雲の趣味である拷問にひたすら耐え続ける苦痛に満ちた日々を過ごす中で、髪色も白くなり、抜け落ちていった。一方あんていくでは、芳村を筆頭にした従業員達に、月山習、ウタをも加えてアオギリの樹本拠地に乗り込み、金木を奪取する計画を立てていた。さらに時を同じくして、アオギリの樹本拠地には総勢1000人を超える喰種対策局捜査官が突入するという報道が大々的に流されていた。
第8巻
アオギリの樹本拠地内部で、喰種対策局捜査官達は「隻眼の梟」と呼ばれる喰種と対峙していた。一方、霧嶋董香はアオギリの樹幹部であり、実の弟である霧嶋絢都と戦っていた。戦闘力の違いから圧倒され、人間との共存を否定された董香は、傷つき朧げになる意識の中でかつて家族で過ごした日々を思い返していた。かつて守ると誓った弟までも、自らの手から離れていく寂しさに押し潰されそうになった董香を救ったのは、別人のように変わった金木研だった。金木は董香を傷つけた絢都を、「半殺し」にする事に決める。
第9巻
11区での戦いから半年後、対アオギリの樹においてめざましい活躍を見せた亜門鋼太朗と鈴屋什造は一階級昇進、亜門は新たにパートナーを迎える事となった。しかし喰種収容所コクリアから、高レートの喰種が複数脱走し未だ足取りも掴めていない事実は、捜査官達の胸に暗い影を落としていた。一方、あんていくを離れた金木研らは6区に本拠地を移し、神代利世の素性と、嘉納明博の行方を追っていく。その中で嘉納に繋がっていると推測されるマダムAの拉致を計画するが、金木達の前に隻眼の喰種シロとクロが現れる。
第10巻
嘉納明博を追っているのは金木研達ばかりでなく、アオギリの樹も同様だった。数々の妨害に遭いながらもマダムAの確保に成功した金木達は、マダムAが嘉納と取引していたという旧安久邸へと向かう。到底人が住んでいるとは思えないほど寂れた様子にマダムAの嘘を疑った金木だったが、その矢先、Rc細胞壁で隠された通路を発見する。またしてもクロとシロ、さらにアオギリの樹のナキらの妨害に遭うも、金木はどうにか嘉納のもとへと到達する。そこで金木が見たのは、なすすべもなく拘束されている神代利世の姿だった。
第11巻
金木研は嘉納の作った実験体と戦ううちに暴走してしまう。その言動と能力を危険視した篠原幸紀は、金木を半赫者と判定し、同じく赫者のクインケ「アラタ」を以て戦いに挑む。月山習らは新任捜査官の真戸暁と、そして鈴屋什造はシロ、クロと死闘を演じる中、亜門鋼太朗が金木の前に立ちはだかる。これまで金木にほかの喰種とは違う人間性を垣間見ていた亜門は、暴走する金木に激昂し、ただの喰種でいいのかと一喝する。その瞬間、金木は不意に自分を取り戻した。
第12巻
嘉納明博から「アオギリの樹の創設者は芳村だ」と言われた事から、誰を守るべきなのか心が揺らいでしまった金木研は、芳村や四方蓮示の過去を知るため、ウタの店を訪れる。そこで語られ始めたのは、ウタと四方、そしてイトリが4区で暮らしていた頃の話だった。そこでは芳村の思惑はわからなかったものの、四方からも話を聞くため隠れ家を訪ねた金木は、監禁され、飢餓状態の神代利世に再会する。かつての面影がない利世の姿に愕然とした金木だったが、今はそれが最善なのだと納得し、次に懐かしいあんていくへと向かった。
第13巻
喰種対策局はSSSレートの喰種・通称「梟」の潜伏先として、あんていくの掃討作戦を決定した。大きな作戦を前にした際の慣例である遺書の執筆を前に、滝澤政道をはじめとした捜査官達は死と向き合う。一方あんていくへ戻る事を決意したばかりの金木研は、偶然にもその掃討作戦の概要を盗み聞いてしまう。すぐさま四方蓮示を通じて芳村に警告を伝えた金木だったが、芳村と古間、入見は、ほかの従業員達を逃がすための囮として店に残り、捜査官達を引きつける事を決意していた。
第14巻
芳村達を救出するために喰種対策局捜査官がひしめく20区をひた走る金木研の前に立ちはだかったのは、亜門鋼太朗だった。各所で死闘が繰り広げられる中、ついに「梟」芳村が倒される。思わず安堵感に襲われる捜査官達だったが、その瞬間、空から「隻眼の梟」と呼ばれる喰種が現れる。それを皮切りにアオギリの樹メンバーが次々と現れ、疲労困憊の捜査官達をなぎ払っていく。その頃、重傷を負いながらも芳村救出のため前進していた金木の行く手には、喰種対策局の死神と称される捜査官・有馬貴将が待ち構えていた。
登場人物・キャラクター
金木 研 (かねき けん)
上井大学文学部国文科に通う大学生。読書好きなごく普通の青年であったが、喰種であるリゼの臓器を移植されたことで半喰種となってしまう。人肉を欲するなど喰種としての性質を持つようになったことに苦悩するも、20区にある喰種たちが集まる喫茶店・あんていくの店長・芳村に救われたことで、同店で働きながら喰種たちと深く関わるようになる。 元々は温厚な性格で、人肉を食べることを頑なに拒否するなど喰種としての自分を受け入れられずにいた。だが、好戦的な喰種の集団・アオギリの樹との抗争を機に、大切な人々を守るためには強くならなければならないとの意思に目覚め、自らの喰種としての力を活かして戦う道を選択。 喰種としての能力タイプである赫子はリゼと同じ鱗赫で、パワーと驚異的な回復力を持つ。腰付近から先端が鉤爪状になった複数の赫子を出すことが可能で、その特徴からCCGからはムカデの呼称が付けられた。
霧嶋 董香 (きりしま とうか)
清巳高等学校普通科に通う女子高生。見た目は普通の女子高校生だが、その正体は喰種であり、20区にある喰種たちが集まる喫茶店・あんていくでアルバイトをしている。喰種としての能力タイプである赫子は羽赫で、スピードを活かした攻撃が得意。なお、喰種として活動する際はウサギのマスクをつけていることから、CCGからはラビットの呼称が付けられている。 カネキとはあんていくで働いていたことが縁で知り合う。当初は考えが甘く、喰種に対して偏見を持つカネキに対して苛立つ態度を見せていたが、次第にカネキを大切な仲間として認識するようになった。アヤトという弟がいる。
芳村 (よしむら)
喰種たちが集まる20区の喫茶店・あんていくのオーナー。見た目は柔和な老紳士だが、自身も喰種である。半喰種化したカネキに救いの手を差し伸べ、あんていくの仲間として迎え入れた。喰種としての能力タイプである赫子は羽赫。かつては功善という名で、ある組織の掃除屋として人間だけでなく同族すらもあやめるなどの活動を行っていた。
神代 利世 (かみしろ りぜ)
貪欲に人を襲って食欲を満たす凶悪な喰種の女性。喰種としての能力タイプである赫子は鱗赫で、驚異的な回復能力と高い戦闘力を有する。あまりにも頻繁に人を襲うことから、CCGからは大喰いとの呼称を付けられ、警戒されていた。ただし、普段はお淑やかで読書好きな女性を演じている。喰種たちの集まる20区の喫茶店・あんていくに出入りしており、そこに客としてきていたカネキに目を付け接近。 人気のない工事現場にカネキを連れ出し捕食しようとするも、落下してきた鉄骨の直撃を受けたため失敗した。その後、カネキとともに病院へ搬送され、そこで臓器を摘出され、カネキへと移植される。この結果、カネキは半喰種となった。
永近 英良 (ながちか ひでよし)
上井大学の学生で、カネキとは小学校時代からの親友。陽気でお調子者な性格だが、他者の機微に気付く鋭い洞察力を持つ。カネキが半喰種となったことにも薄々気付いており、カネキが大学から姿を消したあと、喰種に関して独自に調査を行い、アオギリの樹のアジトを特定。匿名でCCGに通報するなどの活動を行っていた。 その後、カネキの行方を捜すためにCCGのアルバイトに応募。局員補佐に採用されるが、そこでアオギリの樹の通報の一件が知られると、その手腕が高く評価されCCGの捜査官補佐となった。
西尾 錦 (にしお にしき)
カネキと同じ上井大学に通う青年。薬学部薬学科でカネキの先輩にあたる。喰種であり、以前は姉と2人で生活していた。しかし、姉がバイト先の人間の通報によって喰種捜査官に殺されたことから人間に対して強い恨みを抱くようになる。 当初はカネキの親友であるヒデを捕食しようとするなど、冷酷で粗野な面が目立ったが、のちに月山によって恋人の貴未が拉致された際、その救出にカネキが協力したことで性格が変化。 芳村の下、20区にある喰種たちの集まる喫茶店・あんていくの一員として働くこととなり、カネキにも力を貸すようになった。喰種としての能力タイプである赫子は尾赫。
四方 蓮示 (よも れんじ)
喰種の青年。寡黙だが誠実な人柄。20区にある喰種たちの集まる喫茶店・あんていくのスタッフで、オーナーである芳村に頼まれてさまざまな仕事を手伝う。マスク職人の喰種であるウタとは、かつてライバル関係にあった。また、幼少期にCCGの有馬によって姉を殺されたという過去を持つ。
笛口 雛実 (ふえぐち ひなみ)
母親とふたり暮らしをしていた喰種の少女。自分たちで人間を捕食することができず、20区の喫茶店・あんていくのオーナーである芳村から食料を分けてもらいながら生活をしていた。喰種であることがばれないよう、学校にも行かずひっそりと暮らしていたが、CCGの捜査官である真戸に正体を見抜かれたことで、母親を殺されてしまう。 その後は、あんていくに身を寄せ、カネキらと行動をともにするようになった。トーカを「お姉ちゃん」、カネキを「お兄ちゃん」と呼ぶなど、ふたりに対して強い親近感を抱いている。喰種としての潜在能力は高いものの、優しい心の持ち主で戦いには向かない。しかし、五感が極めて鋭いため、戦闘では敵味方の位置などを仲間に伝えるナビゲーターとしての役割を果たすようになる。
月山 習 (つきやま しゅう)
容姿端麗でキザな喰種の青年。専門の料理店で人体を調理させるなど、食に対して強いこだわりを持つ。こうした特性からCCGからは美食家と呼ばれる。まだ味わったことのない新たな美食を追い求めており、その対象として半喰種という珍しい存在であるカネキに目を付けた。カネキを捕食するため、さまざまな策を弄するも失敗。 反対にカネキらによって瀕死の状態にされるが、なんとか生き延び、その後はカネキたちに協力するようになった。ただし、カネキへの食材としての興味は無くしたわけではなく、内心ではいつか食べたいという思いを秘めている。喰種としての能力タイプである赫子は、頑丈さが持ち味の甲赫で、性格は厄介扱いされているものの、実力は周囲から一目置かれている。 読書家で共通の趣味を持つリゼとも一時期は仲がよかった。
ウタ
喰種の男性。喰種たちが素顔を隠す目的で着用するマスクをつくる職人で、4区でHySy ArtMask Studioというマスク専門店を営む。20区にある喫茶店・あんていくのオーナーである芳村とは知り合いで、芳村の依頼を受けて、カネキが着用するマスクを制作した。かつて4区の喰種たちのリーダー格を務めていたことがあり、その際に一匹狼で喰場を荒らすヨモと対立。 しかし、のちに和解し、協力関係を築いた。CCGからはノーフェイスとの呼称を付けられている。
イトリ
14区でHelter Skelterというバーを営むセクシーな喰種の女性。ヨモやウタとは古くからの知り合いである。情報通であり、自分が半喰種となるきっかけとなったリゼの鉄骨落下事故の真相を知りたいというカネキに対し、情報提供の交換条件として喰種のレストランの調査を依頼した。
万丈 数壱 (ばんじょう かずいち)
元11区のリーダーを務めていた喰種の男性。戦闘能力は低いものの、責任感が強く、仲間想いなため、周囲からの信頼は厚い。11区の喰種のリーダーであったが、侵略してきたアオギリの樹に制圧され、その支配下に置かれてしまう。以降、アオリギの樹の手下として活動させられるが、内心では不快感を抱いていた。 自分たちを救うために行動したカネキに対して深い恩義を感じており、アオギリの樹から脱出した後は、カネキに協力するためともに行動するように。
霧嶋 絢都 (きりしま あやと)
好戦的な喰種の集団・アオギリの樹の幹部である喰種の男性。トーカの弟だが、考え方の違いからトーカと決別、別々の人生を歩んでいた。アオギリの樹によるカネキの拉致を機に、トーカと敵対関係になり、口ではトーカのことを罵りつつも内心では彼女のことを案じている。喰種としての能力タイプである赫子はトーカと同じ羽赫で、スピードを活かした攻撃が得意。
大守 八雲 (おおもり やくも)
好戦的な喰種の集団・アオギリの樹の幹部である喰種の男性。残忍なサディストで、カネキを幽閉してさまざまな拷問を加えた。13区で活動していたことと、ホッケーマスクを愛用していることからCCGからはジェイソンと呼称されている。かつて人間に捕まって喰種収容所に収監されたことがあり、そこで残虐な拷問を受けたことでサディスティックな人格が形成された。 喰種としての能力タイプである赫子はカネキと同じ鱗赫で、高いパワーと驚異的な回復力が特徴。
ニコ
同性愛者である喰種の男性。イトリとは古くからの友人である。好戦的な喰種の集団・アオギリの樹の幹部であるヤモリに惚れ、自らもアオギリの樹に参加。ヤモリとともにカネキを監禁した。基本的には残忍な性格だが、ヤモリの子供殺しを諫める一面も持つ。
タタラ
好戦的な喰種の集団・アオギリの樹の幹部である喰種の男性。口元を覆う鉄マスクを着用している。カネキを拉致してアオギリの樹の一員にしようとするが、戦力にならないと判断してアヤトにその処遇を一任した。
エト
全身に包帯を巻いた姿の喰種で、好戦的な喰種の集団・アオギリの樹の一員。タタラとともに行動することが多いが、その素性は謎に包まれている。
ノロ
好戦的な喰種の集団・アオギリの樹の幹部である喰種。巨大な口が描かれたマスクを着用する。終始無言で、なにを考えているのかよくわからない。腹部や頭部を吹き飛ばされても死なないなど、優れた再生能力を持つ。また、常に時計を携帯しており、タイマーが鳴ると戦闘時であっても中断していずこかへと姿を消すなど、謎の行動も多い。
神代 叉栄 (かみしろ まさたか)
元6区のリーダーで、CCGから強力な喰種であることを表すSSレートに区分されている。喰種収容所に収監されていたが、好戦的な喰種の集団・アオギリの樹の収容所襲撃によって脱走に成功。その後はアオギリの樹の一員として活動するように。若い頃より人間の道場で修行を積んだ武道の達人であり、カネキとの対決でも圧倒的な力の差を見せ付けた。 喰種としての能力タイプである赫子は尾赫で、攻守ともに隙のないバランスのとれた能力を有している。
ナキ
喰種収容所に収容されていた喰種の男性。CCGによる区分はSレート。好戦的な喰種の集団・アオギリの樹による収容所襲撃の際に脱走した。その後はアオギリの樹のメンバーの一員として活動。アオギリの樹のメンバーであったヤモリのことを「超兄貴」と呼んで慕っており、その仇敵にあたるカネキを討つことを目論む。 粗暴で学がないが、身を挺して仲間を守るなど情に厚く純真な一面も。喰種としての能力タイプである赫子は甲赫で、スピードに劣るものの赫子のタイプの中でも屈指の頑丈さが持ち味。
亜門 鋼太朗 (あもん こうたろう)
CCGの男性捜査官。20区を担当。アカデミーを主席で卒業したエリートで、当初は真戸呉緒のパートナーとして活動する。当時は一等捜査官であったが、真戸が殉職したあと上等捜査官へと昇進し、真戸の娘であるアキラとコンビを組んだ。正義感の強い青年で、喰種が歪めた世界を変えるという信念の持ち主。 両親がおらず孤児院で育つが、その院長であるドナートは実は喰種であったという複雑な生い立ちを有する。カネキとはヒナミの捜査中に接触。カネキに足止めされたことで、結果的に真戸の殉職という事態を招いたことで、カネキに対しては強い感情を持つ。捜査官としての戦闘能力は極めて高く、CCGが開発した対喰種用兵器・クインケは、恵まれた体格を生かして重量級である甲赫のものを扱う。
真戸 呉緒 (まど くれお)
CCGの男性捜査官で、20区を担当した。亜門鋼太郎の最初のパートナー。ベテラン捜査官であり、新人の亜門に捜査のイロハを叩き込んだ。対喰種用武器・クインケの収集に執着するなど、CCG内でも変わり者と見られており、喰種に対しても情け容赦ない残忍な一面を見せる。 ただ、捜査官としては非常に優秀であり、とくに長年の経験から得た勘の鋭さは特筆すべきものがある。また、部下や家族への愛情は深く、亜門の才能も高く評価していた。隻眼の喰種に妻を殺害された過去を持ち、その復讐を目指していたが、ヒナミの捜査中に殉職した。
真戸 暁 (まど あきら)
CCGの女性捜査官で、20区を担当する。真戸呉緒の娘でアカデミーを首席で卒業したエリート。上等捜査官へと昇進した亜門鋼太郎のパートナーとなる。捜査員として極めて有能なだけでなく、対喰種用兵器・クインケの研究者としての才能も高い。合理主義的な思考の持ち主で、上司である亜門に対しても、労力の無駄という理由で敬語を使わないなど、マイペースで物怖じしない性格。 常にクールだが、アルコールにはめっぽう弱く、グラス一杯の酒を飲んだだけで泥酔してしまう。任務では複数のクインケを組み合わせたキメラクインケのアマツを使用する。
鈴屋 什造 (すずや じゅうぞう)
CCGの男性捜査官で20区を担当する。中性的な容姿の持ち主。アカデミーに入学することなく、特例で喰種捜査官に就任した異端児で、篠原幸紀のパートナーを務めた。極めて高い戦闘能力を持つが、モラルや規律遵守の意識が低く、しばしばスタンドプレーを行う。子供のような無邪気な一面を持つが、一方で痛みや死に対する感覚が欠落。 自らの感情のまま、平気で残忍な行為に及ぶことがある。喰種によって育てられたという過去を持ち、これが彼の人格形成に大きく影響した。対喰種用兵器・クインケはナイフ状の尾赫であるサソリ1/56と、大鎌型の鱗赫である13'sジェイソンを用いる。
有馬 貴将 (ありま きしょう)
CCGの男性捜査官で、1区および24区を担当する。総議長に見い出され、特例でアカデミーを経ずに三等捜査官に就任し、異例の速さで特等捜査官まで昇進したCCGの寵児。捜査官の中でも別格といえるほどの驚異的な戦闘能力を持つことから、CCGの死神とも呼ばれる。捜査官として数々の功績を残しており、とくに二等捜査官時代に、SSS級の喰種にランク付けされ、CCGから最も恐れられた隻眼の梟を撃退したエピソードは語り草。 対喰種用兵器・クインケは攻防に対応した変形ギミックを持つ甲赫のIXA(イグザ)と、雷のようなRc細胞を発生させる羽赫のナルカミを用い、両手でこの2種類を自在に操る。
篠原 幸紀 (しのはら ゆきのり)
CCGの男性捜査官で、20区を担当する。役職は特等捜査官。不屈のシノハラと呼ばれる優秀な捜査官で、新人捜査官のジューゾーのパートナー兼教育係を務めた。真戸呉緒の初代パートナーでもあり、またアカデミー時代の亜門の教官でもある。派手さはないが堅実・確実に成果を出すタイプで、仲間からの信頼も厚い。 問題児のジューゾーに対しても、見放すことなく誠実に指導を行った。おもな功績は捜査官を捕食していた喰種・オニヤマダの討伐と、トーカの父親である喰種・アラタの捕獲。対喰種用兵器・クインケは、巨大な鉈状の尾赫であるオニヤマダと、強固な防御力を持ち身体能力を向上させる性能もある鎧状の甲赫・アラタを使用する。
黒磐 巌 (くろいわ いわお)
CCGの男性捜査官で、13区を担当する。役職は特等捜査官。SSS級として恐れられている喰種・隻眼の梟とも戦った経験を持つベテランである。対喰種用兵器・クインケはブレードタイプである鱗赫のクロイワSpecialと、強固な防御力を持ち身体能力を向上させる性能もある鎧状の甲赫・アラタを使用。
嘉納 明博 (かのうあきひろ)
嘉納総合病院の医師である初老の男性。カネキに喰種であるリゼの赫子を移植した。元CCGの解剖医で、回収したリゼを利用し、秘密裏に半喰種を造り出す実験を行っていた。カネキへの手術後に姿をくらましていたが、のちに好戦的な喰種の集団・アオギリの樹に参加する。
クロ
嘉納明博によって作り出された、元人間の喰種の少女。シロの姉。髪、服共に黒く、左目だけが赫眼になっている。本来の名前は「安久黒奈」。目の前で喰種に両親を殺され、一時期は喰種対策局のアカデミー候補生として引き取られていた。また、鈴屋什造とは同時期に同じ場所に引き取られており、互いに顔見知りでもある。嘉納を「パパ」と呼んで忠実に従っている。
依子 (よりこ)
霧嶋董香の親友の女性。同じ学校、同じクラスに通う女子高校生。董香の事を小食だと思い込んでおり、調理師を目指している事もあって、彼女ために手の込んだ料理を振る舞う事も多い。喰種にとっては、これらを食べる事は市販の食品以上に苦痛に感じられるが、董香は依子の作った料理だけは絶対に吐き出したり、無駄にする事をしない。細かい変化によく気がつき、董香の表情の変化にも機敏に反応し、心配している。
ビッグマダム
巨大な体軀を持つ、性別不明の喰種。かつて鈴屋什造を解体屋として飼っていた。什造に「ママ」と呼ばせてかわいがっていたが、嗜虐趣味があり、痛覚が機能しなくなるまで痛めつけてもいた。また中性的な什造の外見や声を非常に気に入っており、二次性徴の訪れを嫌って什造の性器を破壊している。
滝澤 政道 (たきざわ せいどう)
喰種対策局に所属している二等捜査官の男性。亜門鋼太朗にあこがれている青年。喰種対策局所属者からは「滝澤二等」と呼ばれている。アカデミー次席卒業者だが、同期でアカデミー首席卒業者の真戸暁にコンプレックスを持っている。法寺項介准特等捜査官の相棒として20区に派遣された。
シロ
嘉納明博によって作り出された、元人間の喰種の少女。クロの妹。髪、服共に白く、右目だけが赫眼になっている。本来の名前は「安久奈白」。目の前で喰種に両親を殺され、一時期は喰種対策局のアカデミー候補生として引き取られていた。また、鈴屋什造とは同時期に同じ場所に引き取られており、互いに顔見知りでもある。嘉納を「パパ」と呼んで忠実に従っている。
帆糸 ロマ
あんていくで働いている喰種の女性。もともと19区に住んでいたが、喰種レストランを壊滅させたのが金木研だという噂を聞いてあこがれ、20区に移り住んだ。手先が不器用でドジが多く、店内では多くの皿やカップを割っている。
ドナート・ポルポラ
喰種収容所コクリアに収監されている喰種のロシア系の老齢男性。SSレートに位置づけられているが、知識や喰種に対する見解が深く、また、ほかの喰種に対する仲間意識も薄いため捜査にも協力的な事から、処刑が行われないままコクリア内で暮らしている。孤児だった亜門鋼太朗をカトリック教会の孤児院で養育していた養父であり、喰種対策局の関係者からは「神父」と呼ばれている。
入見 カヤ (いりみ かや)
あんていくで働いている喰種の女性。ワンレンの黒髪で、表情があまり変わらない。かつては「黒狗」と呼ばれていた。黒い犬面の喰種集団「ブラックドーベル」の首領を務めており、喰種対策局捜査官達の殺害を繰り返している。
マダムA
喰種レストランに解体屋を提供していた喰種の女性。本来は非常に貧乏人で、空腹と金銭強奪目的から嘉納明博を襲った。しかしその際、喰種の臓器とうまく適合できず、出来損ないになった人間の飼育係にと誘われ、多額の金銭を得る事になった。飼っている人間(飼いビト)を喰種レストランの解体屋として提供するようになってから上流階級の喰種とつながりを持つようになる。「マダムA」と呼ばれているが、本名は「阿倍麻衣子」。また人間を複数飼っており、それぞれに名前を付け、人間がペットを思う程度の愛情は持っている様子が窺える。
西野 貴未 (にしの きみ)
西尾錦の恋人の女性。西尾が喰種である事を知っており、西尾の大ケガが回復しないのを心配して金木研を頼り、あんていくを訪れた。しかし、その現場を月山習に見られており、食事を摂って完全な状態になった金木の捕食を狙う月山に、金木の食料、かつ人質として拉致された。西尾と金木が喰種だという事を知っている人間は危険という理由で霧嶋董香に殺害されそうになるものの、董香が赫子を出している姿を見て、「綺麗」と称し、董香を動揺させた。
丸手 斎 (まるで いつき)
喰種対策局に所属している特等捜査官の中年男性。対策Ⅱ課課長を務める。物言いがいちいち粗暴だが、数々の捜査・作戦を指揮して実績を残してきた実力派として知られている。クインケに嫌悪感を抱いており、使用する事もほとんどない。バイクが趣味で、愛車を自慢するために現場にも持って来るが、上司の私物でも遠慮しない鈴屋什造によって勝手に乗られ、喰種密集地への突破口を作るために過去2台が乗り捨てられ、大破している。篠原幸紀からは「マル」と呼ばれている。
古間 円児 (こま えんじ)
あんていくで働いている喰種の青年。丸く大きな鼻と、ポンパドールに固めた前髪が特徴。かつては「魔猿」と呼ばれていた。猿面の喰種集団「猿(えん)」のリーダーを務めており、20区を中心に各区の優秀な喰種対策局捜査官達の殺害を繰り返している。
集団・組織
喰種対策局 (ぐーるたいさくきょく)
『東京喰種』に登場する組織。喰種を駆逐するために設立された政府機関。英語名「Commission of Counter Ghoul」の頭文字からCCGと呼ばれる。対喰種用のスペシャリストを育成するアカデミーを持ち、その出身者を捜査員として採用。また、喰種から採取した赫子を利用した、クインケと呼ばれる武器の開発・研究も行っており、完成したクインケは捜査官に支給される。 なお、CCGの捜査官には、上位から特等捜査官、准特等捜査官、上等捜査官、一等捜査官、二等捜査官、三等捜査官という六つの階級が存在。また、捜査官は鳩を模した胸章を付けていることから、喰種たちからは白鳩(ハト)という俗称で呼ばれる。
アオギリの樹 (あおぎりのき)
『東京喰種』に登場する組織。隻眼の王と呼ばれる強力な喰種をリーダーとし、喰種も人間も力で支配するという理念の下に結成された喰種集団。極めて好戦的かつ残忍な集団で、カネキたちとは敵対関係にある。また、CCGとも全面的に対立。
場所
喰種収容所コクリア (ぐーるしゅうようじょこくりあ)
23区にある、捕縛された喰種達の収容所。円筒形の建物で、地下深くへと伸びている。また地下に行くほど、SSレートなどの危険度の高い喰種が収容されている。喰種対策局が11区にあるアオギリの樹本拠地を襲撃すると時を同じくして、アオギリの樹の精鋭別働隊にて襲撃を受け、レートAで37人、レートSで五人、レートSSで三人の脱走を許している。
あんていく
芳村がオーナーを務める喫茶店。地下に貯蔵庫、2階に居住区がある。従業員全員が喰種であり、20区に住む喰種達の集会場でもあり、その管理を行っている。また、自力で人間の捕食を行えない喰種達のために、地下の貯蔵庫に蓄えた人肉を分け与えている。貯蔵庫のさらに下には、かつて喰種達が人間から身を隠すために作ったとされる地下道が通っている。
20区
あんていくや金木研らの通う大学がある区画。喰種同士の争いもなく人間の犠牲者も少ないため、比較的平和な箇所と言われており、喰種対策局の操作や監視も少なかった。しかし11区から神代利世がやって来て以降、喰種による殺害事件が増加した事もあり、喰種対策局の動きが活発になった。
旧安久邸 (きゅうやすひさてい)
嘉納明博が身を隠している屋敷。かつてはシロとクロが両親と暮らしていた。エントランスに広い中央階段があり、中の家財道具は埃まみれではあるが、かつてのまま残されている。地下室があり、さらにそこからRc細胞壁に隠された通路が延びている。その先には神代利世が捉えられており、その周囲には利世の赫子を植え付けられた実験体が大量に保管されている。
喰種レストラン (ぐーるれすとらん)
7区にある、嗜虐趣味を持つ喰種達が集まるレストラン。月山習が金木研を食べるために案内した。客の喰種達は全員が仮面舞踏会で身につけるような仮面で顔を隠しており、正装を身にまとっている。食材となる人間は真相を知らされぬまま別室に通され、シャワーでの洗浄と正装での身支度、さらにしびれ薬の入った茶菓子を振る舞われる。店の中央には客席から見下せる広場があり、解体屋による人間の殺害風景を楽しむ事ができる。なおこの喰種レストランは、あんていくを去って6区に本拠地を移した金木達によって壊滅させられている。
11区
アオギリの樹の本拠地がある区画。以前は強い喰種達が秩序を守っていたが、神代利世が欲望のままに人間を殺害、及び強い喰種達を皆殺しにした事から、あとから現れたアオギリの樹所属の喰種達にあっという間に制圧された。また11区の喰種対策局支部は、アオギリの樹所属喰種によって壊滅状態になっており、機能していない。万丈数壱は利世がやって来る前から11区の治安維持に努めていた。
1区
喰種対策局のラボラトリーが存在している区画。ここではクインケを主軸とした対喰種兵器の製作や、Rc検査ゲートの開発、そのほか喰種にかかわる研究を一手に担っている。
その他キーワード
赫子 (かぐね)
喰種が生来保有している機能。捕食や戦闘を行うための器官で、体外に放出されたRc細胞で構成されている。形状や性能には個人差があるが、大きく尾赫、羽赫、鱗赫、甲赫の四つに分類され、互いに相性がある。思い通りに使用できるようになるにはそれなりの訓練が必要となる。
Rc細胞壁 (あーるしーさいぼうへき)
赫子を利用して作り出された肉の壁。発生させる技術の概要はクインケと共通しているが、詳細は24区に住む喰種のみが知っているとされる事から「24区の壁」とも呼ばれている。赫子に反応して開閉し、普通の人間には道を開かない。さらに自己再生機能もあり、塗装を施せばほかの壁と見分けもつかない。
解体屋 (すくらっぱー)
喰種に飼われている人間。食材となる人間を解体する役目を担っている。「飼いビト」とも呼ばれ、ペットのように扱われている。
羽赫 (うかく)
赫子の一種。Rc細胞が拡散し、羽根のように見える。軽量で、赫子による高速攻撃が特徴のスピードタイプ。近距離、遠距離共にこなし早期決着を望めるが、発生時にはつねにRc細胞の放出を続けるため持久力に欠ける。戦いにおいては決め手に欠ける尾赫に対して強いが、ガードの堅い甲赫に弱い。
赫眼 (かくがん)
喰種が本能をあらわにした時に、人間でいう白目部分が赤くなる現象。本来、喰種は両目ともこの赫眼だが、金木研は左目のみがこの赫眼になる。人間と喰種のハーフがこの「隻眼の赫眼」になると言われており、周囲に不幸をもたらす凶星とされ、また純粋な喰種よりも優れた能力を有していると伝えられている。
甲赫 (こうかく)
赫子の一種。金属質な質感を持つ。Rc細胞を高密度で凝縮しているため、赫子の中でも随一の頑強さを誇る。ただし非常に重いためスピードで劣り、クインケにすると扱いづらいとされる。戦いにおいては一撃の軽い羽赫に対して強いが、必殺力の高い鱗赫に弱い。
尾赫 (びかく)
赫子の一種。尻尾のように突き出しているように見える。中距離で最も力を発揮し、攻守共に水準以上でスピードもある、総合力の高いバランスタイプ。弱点らしい弱点は見当たらないが、その分決め手に欠ける。戦いにおいては力押しの鱗赫に対して強いが、スピードタイプの羽赫に弱い。
喰種 (ぐーる)
見た目は人間とまったく同じだが、人間よりもRc細胞の数値が十数倍で、人肉以外から栄養を摂取する事ができない種族。喰種対策局では危険度に応じ、喰種のレートをCからSSSまで設定している。特徴としては喰種としての本能をあらわにすると赫眼が現れ、赫子をあやつる事ができる。また舌の感覚も人間とは異なるため、人間の食事を摂ると激しい嘔吐感に襲われる。人前では美味しそうに食べる演技も見せるが、消化すると体調が崩れるため、人目につかない場所で吐き出している。人間の天敵として喰種対策局に狙われており、喰種を隠匿した人間は人間の犯罪者を匿うよりも重い刑罰が科される。
赫者 (かくじゃ)
共食い嗜好の喰種の中でも稀に現れる変態種。通常の赫子と違い、身にまとうような赫子をあやつる者の総称。「覚りし者」と掛けて赫者と呼ばれている。捕食した喰種から大量のRc細胞を取り込み、体内濃度が上がる事で発生するとされている。非常に強力な喰種とされるが、半面、「共食い」は喰種を狂わせるとも言われている。旧安久邸における篠原幸紀との戦いで、金木研は「半赫者」と判定された。
Rc検査ゲート (あーるしーけんさげーと)
Rc細胞に反応するゲート。喰種対策局の中に設置されているが、エントランスには設置されておらず、ロビーから先へ入ろうとする場合には必ずRc検査ゲートを通らなければならない。金木研は喰種対策局に潜入した際、真戸呉緒に引きずられる形でこのゲートを通らされたが、ゲートが反応しなかったため解放されている。
鱗赫 (りんかく)
赫子の一種。ザラザラとした「鱗の触手」を彷彿させる外見をしている。強力な再生力を持っており、独特な表面のため一撃必殺力に優れている。しかし、再生力の高さイコールRc細胞の結合しやすさは結合力の弱さでもあるため、ほかの赫子に比べると脆い。戦いにおいては甲赫に対して強いが、スキのない尾赫に弱い。
クインケ
対喰種用の武器。喰種対策局の捜査官の中でもエリートにしか使用を許されていない。喰種の赫包(かくほう)を加工して製造され、電気信号で人工的に赫子を発生させる装置。クインケの名前は持ち主が決めていいルールになっているが、ほとんどの場合、材料になった喰種の名前や通称が使用されている。
Rc細胞 (あーるしーさいぼう)
人間、喰種に共通して体内に存在する細胞。しかし喰種は、この数値が人間よりも数十倍高いとされており、喰種対策局ではRc検査ゲートを設けて、喰種の判別を行っている。「液状の筋肉」とも称されており、血液のように流れ、歯よりも硬くなる事ができる。また喰種は、Rc細胞を「赫包(かくほう)」と呼ばれる臓器に溜め込む事ができる。さらにRc細胞が体内でうねる事で、筋力や回復力、機動力などを増強する事ができるとされている。
続編
東京喰種トーキョーグール:re (とうきょうぐーる あーるいー)
石田スイのデビュー作『東京喰種トーキョーグール』の第二部。外見上は人間とほぼ同じだが、人間を捕食して生きる謎の存在・喰種。事故がきっかけで、そんな喰種と人間の狭間に立つ存在となってしまった青年・金木研... 関連ページ:東京喰種トーキョーグール:re
アニメ
書誌情報
東京喰種トーキョーグール 全14巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉
第1巻
(2012-02-17発行、 978-4088792729)
第2巻
(2012-03-19発行、 978-4088792910)
第3巻
(2012-06-19発行、 978-4088793573)
第4巻
(2012-09-19発行、 978-4088794204)
第5巻
(2012-12-19発行、 978-4088794785)
第6巻
(2013-01-18発行、 978-4088794983)
第7巻
(2013-04-19発行、 978-4088795461)
第8巻
(2013-07-19発行、 978-4088796130)
第9巻
(2013-10-18発行、 978-4088796529)
第10巻
(2014-01-17発行、 978-4088798073)
第11巻
(2014-04-18発行、 978-4088798097)
第12巻
(2014-06-19発行、 978-4088798592)
第13巻
(2014-08-20発行、 978-4088798875)
第14巻
(2014-10-17発行、 978-4088900315)