東京ESP

東京ESP

人間の未知の能力であるESPが発現した世界を描くファンタジーバトル漫画。タイトル通り東京が舞台となっており、実在の施設も多数登場している。また、物語が第一部と第二部に分かれているのも特徴で、それぞれ主人公が異なる。「月刊少年エース」2010年4月号から2016年9月号にかけて連載された作品。

正式名称
東京ESP
ふりがな
とうきょういーえすぴー
作者
ジャンル
ファンタジー
関連商品
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世界観

第一部では人間の未知なる力であるESPが発現したことにより、そのESPの力が発現したばかりの世界の混乱とESPを使って世界を変えようとする悪の組織との戦いが描かれる。第二部では、ESPを取り締まる法律も整備され、ESP能力者が認知された後の世界を描いている。そのため、普通の人間がESP能力者へ抱く差別意識も1つのテーマとして組み込まれている。

作品誕生のいきさつ

本作『東京ESP』の前に手掛けた作品である『喰霊』連載時に当時の担当編集者から次回作の構想を練る様に言われた瀬川はじめは、同時に「超能力モノを求めている読者がいる」ということを聞かされていた。そこで、屁を燃やして戦うという主人公の漫画を考えたものの、担当編集者からあえなく没にされてしまう。ある程度のコンセプトを残しつつ構想を練り直した結果、本作が生まれた。

あらすじ

第一部(1巻~6巻)

普通の女子高生である漆葉リンカ光る魚に触れた影響で体質変化し、あらゆる物体をすり抜けてしまう「物理透過」のESPに目覚める。同時にリンカの父親である漆葉竜胆は、物体を引き寄せる「念動力(テレキネス)」のESPを得ていた。そんなある日、ESPを制御できない竜胆は、街中の車を引き寄せてしまう。このままでは自分の父親が犯罪者になりかねないと危惧したリンカは、大量の車の中心にいる竜胆の暴走を止めようとする。

第二部(7巻~13巻)

ESP学園に通うことになった女子高生の条幕蓮は、入学初日から学園を乗っ取ろうと目論む「ESP連合」の暴動に巻き込まれてしまう。これまで自分のESPを極力抑えていた蓮だったが、この暴動で窮地に追い込まれたことで初めて全力でESPを使用する。その力は蓮が驚くほど絶大で、「ESP連合」を一掃するほどのものだったが、無許可でのESPの使用は違法行為であった。その罪により、蓮は警視庁のESP犯罪対策チーム「ESP警察」に連行されてしまう。

モデルになった町

東京が舞台となっている。瀬川はじめが自分の足で東京を歩き、綿密な取材をしたうえで東京の街並みを描いている。国会議事堂や都庁、東京スカイツリーなどの名所も数多く描かれているが、これらの施設はESP能力者によって破壊されることも多い。

単行本の装丁

コミックス第3巻までは、カバー下の本体表紙に、カバーに描かれた構図のラフ画が描かれている。なお第4巻からは、カバーイラストとは完全に異なる、その巻に関連する出来事のラフ画が掲載されている。

関連作品

本作『東京ESP』のTVアニメ化記念企画として、『東京ESP』の前に瀬川はじめが手掛けていた『喰霊』とのコラボレーション漫画『東京ESP×喰霊 -SHADOW WALKER-』が「コミックウォーカー」にて2014年3月28日より無料配信された。作中では両作品の世界観が統一されており、『喰霊』と『東京ESP』の登場人物が一堂に会している。また、この作品のコミックスはTVアニメ版『東京ESP』のBD及びDVDの初回限定盤第1巻の特典として付属された。

メディアミックス

TVアニメ

2014年7月から2014年9月まで、TVアニメ版がTOKYO MXにて放送された。監督は高柳滋仁、キャラクターデザインは滝山真哲、音楽はEvan Callが担当している。高柳滋仁は「『東京ESP』らしさ」を演出するため、視覚的な派手さより人間関係を重視した演出をするよう気を配って制作したと語っており、キャラクターの魅力を最大限引き出すため、第1話が原作とは異なる形でスタートするなどの手法が用いられている。

小説

2014年7月1日に角川スニーカー文庫レーベルから小説版『東京ESP』が刊行されている。著者は八坂圭で本編イラストは夕仁、表紙と口絵はTVアニメ版のキービジュアルが使用されている。原作に加え、TVアニメ版において追加された内容も盛り込まれている。

電子版ノベル

『東京ESP外伝-ロンドンESP-』というタイトルで、本編の外伝作品となる電子版ノベルが「コミックウォーカー」にて2014年10月より無料配信されている。著者はモリテツヤ、イラストは原作者である瀬川はじめ本人が描き下ろし、同時に監修も務めている。そのため、「外伝」の名を冠しながら『東京ESP』の「正史」となる内容となっている。

作家情報

瀬川はじめは東京都出身の漫画家。2005年3月に自身初の読みきり作品である『ファントム・キングダム』を「月刊少年エース」にて掲載。その後、12月には同誌にて『喰霊』の連載を開始した。

登場人物・キャラクター

漆葉 リンカ (うるしば りんか)

東京に住む女子高校生。定職に就いていない父親のせいで貧乏生活を強いられ、高校から家までの定期代を節約するために自転車通学をしている他、私服も道端で拾ったものを着用している。光る魚の影響で、物体や衝撃からすり抜けることができる「物理透過」のESPに目覚める。

条幕 蓮 (じょうまく れん)

ESP学園高等部に入学したばかりの女子生徒。中学生の時はESPを使っていじめを止めようとしたことでクラスで孤立し、ESP能力者と関わりたくないと思っている。その後は不登校となり家に引きこもっていた。能力は対象を凍結させることのできる「静止空間(ロックスペース)」で、凍結能力の部類でも非常に強力なものとなっている。

東 京太郎 (あずま きょうたろう)

漆葉リンカの先輩でリンカと同じ高校に通う男子生徒。過去に不良に絡まれて暴行を受けている時にリンカに助けられたことで、リンカのことをヒーローだと思っている。能力は一瞬で移動することができる「瞬間移動(テレポート)」。

クロウ・ヘッド (くろうへっど)

「新世代の正義の使者」を名乗る、カラスの頭蓋骨を模した仮面をかぶっている男性。黒井小節に狙われた美術館に姿を現わしていたが、その怪しげな風貌のせいで当初は警察に彼こそが「怪盗ブラックフィスト」だと勘違いされていた。

漆葉 竜胆 (うるしば りんどう)

漆葉リンカの父親。元警察官で当時は「ウルヴァリン」と呼ばれ恐れられていた。高い身体能力を持つ。同僚の汚職問題を明るみにしようとして、逆に警察の職を失った。以降は職を転々とし、リンカと共に貧乏生活を送っている。幼少期のリンカには武道の指導も行っていた。能力は物体を引き寄せる「念動力(テレキネス)」。

黒井 小節 (くろい こぶし)

代々盗賊稼業を営む家系の女子高生。予告状を送り、強固な警備をすり抜けて高価な獲物を奪う「怪盗ブラックフィスト」を名乗って活動をしていた。性格はかなり好戦的で、ボクシングの心得があり、そのパンチは石像を一撃で粉砕してしまうほどの威力を秘める。能力は周囲の風景と同化し姿を隠す「透明化」。

江戸山 紫 (えどやま むらさき)

私立の小学校に通っている女子小学生。空飛ぶペンギン、ペギィの友達。実家が関東で幅を利かせているヤクザ「江戸山会」の本部となっているため、クラスメイトたちからは恐れられ友達がいない。昔からそんな状況に育ち、苦労をしているせいか小学生ながらに大人びている。母親とは死別しており、家族は父親のみ。能力は物体に残る残留思念である過去の映像が見られる「過去視(サイコメトリー)」。

ペギィ

東京上空を飛ぶペンギンとして注目を集めている。名付け親は江戸山紫。漆葉リンカたちと行動を共にすることが多く、リンカたちが授業を受けている間は屋上で友達の猫と一緒にゴロゴロして過ごしている。ペンギンながら、その身体能力は養谷藩田衛門も認めるほど高い。能力は空を飛ぶことができる「飛行能力」だが、それに加えてESP能力者から魚を吸出し、その能力を消し去ってしまうという能力も持っている。

養谷 藩田衛門 (ようだに ぱんだえもん)

元警視庁武術指南役で、漆場竜胆の師匠にあたる男性。通称「老師」。常にパンダの着ぐるみを着用している変わり者の老人だが、その武術能力は非常に高く漆場リンカの下着を一瞬ではぎ取ってしまうほど。能力は10キロ圏内のものを感知することができる「遠隔視(リモートビューイング)」。また、一度でも会ったことのある相手だとある程度の位置も分かる。

大空 歩 (おおぞら あゆむ)

養谷藩田衛門の弟子で中学2年生の男子生徒。髪型はボリュームのある天然パーマで、その頭を「アフロ」と言われると激昂する。スピードこそ藩田衛門に劣るが格闘技術に長けており、自身のESPと持ち前の身体能力を活かして当初は漆葉リンカをもまったく寄せつけなかった。能力は2秒後に起こる出来事を予知できる「未来予知」。

鍋島 (なべしま)

捜査一課で東京怪事件の真相を調べている男性刑事。漆葉竜胆の後輩にあたり、彼が警察官だった頃のこともよく知っている。漆葉リンカに不思議な力があることを早い段階で見抜いていた。その後、教授がESP能力者を率いて国会議事堂を占拠した際には、部下を率いてリンカに土下座して、自分に協力してほしいと懇願した。

ケイシー

バーのマスターを務める男性。米良山にアパートを燃やされ居場所を失った漆場リンカたちに身を寄せる場を提供したり、車を貸したりと協力的な人物。バーには漆葉竜胆が常連客としてよく訪れている。

江戸山 (えどやま)

関東を取り仕切っているヤクザ「江戸山会」の会長。娘の江戸山紫を私立の小学校に通わせ、厳しく躾けている。紫に対しては異常に愛情深く、彼女が誘拐された際には組員を待機させ単身で敵陣に乗り込んだほど。また、紫には極道の娘であることに「覚悟」が必要であると幼い頃から教えていた。

大空 麗亜 (おおぞら れいあ)

大空歩の母親で国会議員。そのため、歩にはしっかりと学んで、自分と同じく国会議員になって欲しいと考えており、養谷藩田衛門と歩が関わることを嫌っている。ESP規制法案の推進派議員。

虎田 (とらだ)

捕獲執行部隊に所属する男性。怪我を負って入院していた漆葉リンカの病室に現れ、超能力者収容施設に連行した。のちに捕獲執行部隊からアメリカ中央情報局にスカウトされて所属を変える。

鷲花 (わしばな)

教授たちの研究チームに日本から派遣された外交官の男性。教授が将軍との交渉の際に呼んだが、実際は「十戒の石版」を手に入れるために裏で将軍側と繋がっており、ゲリラの強襲に見せかけて教授の研究チームを皆殺しにするように指示されていた。その後、日本で何者かに操られ、自ら首をナイフで切り刻んで死亡する。

将軍 (しょうぐん)

ロシアの外れにある小国の権力者。教授と共に石版の欠片のもととなる「十戒の石版」を発見した男性で、その石版の1つを手に取った際に地面に落として割ってしまう。「十戒の石版」を我が物にしようと、鷲花と共謀して教授の研究チームの殺害に加担する。

反町 善人 (そりまち ぜんと)

超能力者収容施設で漆葉リンカが出会ったESP能力者の男性。元々シュートボクシングの選手で、ESPなしでも高い戦闘能力を誇る。能力は両手を前に出し正面に防御壁を出現させる「念動力の盾(シールド)」。

ぺリコ

光る魚に触れたことによってESPを発現させたペリカン。名付け親は東京太郎。無人島に取り残された京太郎の前に突如現れて、東京への帰り道の道案内をする代わりに「良き伴侶」を紹介するよう京太郎に約束させた。能力は生物の思考を読んだり伝えることのできる「通信能力(テレパシー)」。

教授 (きょうじゅ)

東美奈実の父親で「教授」と呼ばれている男性。本名は東北斎。光る魚を利用して人々を無差別にESPの能力に目覚めさせ、日本を混乱させた張本人。ESPの能力を持つ、今までの人間を超えた者による「新しい世界」を築くことが目的で世界を混乱させている。能力は相手に幻覚を見せる「幻惑」。幻覚の中では感触、味、匂いなども感じることができるが、実際は何1つ存在していない。 趣味は編み物。

東 美奈実 (あずま みなみ)

教授の娘。東京太郎と共に育った義理の家族。世の中に対して絶望しており、いっそのこと世界がなくなってしまえばいいと考えている。学校でも極力他人と関わりを持たずにいたため、彼女の声を知る者はほとんどいない。ESPなしでも高い戦闘能力を誇り、肉弾戦では漆葉リンカに勝るとも劣らない。能力は一瞬で移動することができる「瞬間移動(テレポート)」だが、京太郎の能力より移動距離が長い。

黒井 弧月 (くろい こづき)

黒井小節の妹。「怪盗ブラックフィスト」の名を賭けて姉の小節と争っている。物腰の柔らかなお嬢様口調でしゃべり、姉よりも巨乳。能力はその場に物質を突如呼び出したり、転送したりすることができる「物品引き寄せ(アボート)」と「物品消滅(アスポーツ)」。分類的には「瞬間移動(テレポート)」と同種のものである。

格之進 (かくのしん)

「哀」の字をあしらった兜をかぶり、甲冑を身にまとった大男。まるで日本武士のような見た目をしているが、兜と面頬で覆われているので顔はほとんど確認できない。厚さ200ミリの強化ガラスを軽々壊すパンチを放つことができたり、気の流れを自在に操り身体を鋼鉄のように変化させる気功の達人でもある。能力は「飛行能力」。

助三郎 (すけさぶろう)

面で素顔を隠し、甲冑を着用している男性。格之進と同様の日本武士のような見た目だが格之進と比べると小柄。戦闘の際には拳銃を用いることもある。能力は標的となる物や人を探知することのできる「探知能力(ダウジング)」。

リン・リンチェイ (りんりんちぇい)

教授一味の1人で、関西弁をしゃべるチャイナドレスを着た少女。身軽な身のこなしで近接戦闘を得意とし、勝つためには禁じ手である「目突き」すらもためらいなく放つ。能力は「念動力(テレキネス)」だが、引き寄せるタイプではなく反発力を利用するタイプのもの。

奈室 亜美江 (なむろ あみえ)

教授一味の1人で、褐色の肌に麦わら帽子をかぶった少女。学校にはあまりいい思い出がないようで、去年中退したと語っている。能力は自分と目を合わせた対象を操ることのできる「催眠」。戦闘の際には銃も使用する。

仏田 (ほとけだ)

大塚に事務所を構える、ヤクザ「江戸山会」傘下の武闘派集団「仏田組」で組長を務める恰幅の良い大男。米良山や黒井小節、格之進を引き連れて「江戸山会」幹部の家族を人質に取り、関東の縄張りをすべて譲るように脅迫した。能力は身体を防御壁で覆い強度を上げる「サイコキネシス」。

米良山 (めらやま)

仏田の部下のヤクザの男性。当初はESPを用いて銀行強盗をしていたが、のちに仏田と共にヤクザ「江戸山会」の幹部の家族の誘拐などを手伝う。誘拐するのは本人の趣味が色濃く出ている女性ばかりで、そのなかには江戸山紫も含まれていた。能力は手から炎を出すことができる「発火能力(パイロキネシス)」。

釘宮 小鳩 (くぎみや こばと)

教授の考えに賛同し崇拝している女性。水族館でカップルを襲い、幽霊騒ぎを起こしていた。ESP特区のメンバーに入るための試験として、漆葉リンカと東京太郎を襲う。能力はリンカと同じく、物体や衝撃からすり抜けることができる「物理透過」。

坂本 (さかもと)

とある会社をクビになった褐色肌の男性。光る魚によってESPを得て、自分をクビにした会社のビルの屋上で騒ぎを起こした。自暴自棄になっており、「ESP特区万歳」という言葉と共に、ESPで落雷を呼んだ後に行方不明となる。自分の身体に電気を蓄え、放つことのできる「帯電能力」を持つ。

カバ

光る魚の影響で水を操るESPを取得したカバ。以降動物園を抜け出し東京で暴れていたところを警察に保護され、研究施設に囚われた。その後は格之進の助けで脱出して再び東京で暴れていたが、ペギィによってESPを消去されて普通のカバとなった。一度、漆葉リンカによって痛い目に遭っているので、リンカのことを苦手にしている。

ネコ

光る魚の影響で「時間操作」のESPを取得したメスの猫。時間の止まった世界で自分だけ動くことができるという非常に強力な能力を持ち、漆葉リンカはこの能力が人間ではなく猫に与えられたことにホッとしていたほど。妊娠しており、お腹には子供がいる。

是臼 鉄矢 (ぜうす てつや)

ESP学園高等部1年の男子生徒。電車内でESPを使って条幕蓮を助けたことをきっかけに、蓮から好意を寄せられている。実はESP警察に所属している潜入捜査官で、ESP警察の命令で蓮の監視兼護衛の任に就いている。世間では悪く言われているESPが好きで、ESPを守りたいと考えている。能力は金属を自由に加工することができる「金属操作」。

雲出井 ネネ (うんでい ねね)

ESP警察に所属する25歳の女性刑事。元々はオリンピック出場経験のあるアーチェリーの選手だったが、ESPが覚醒したせいで選手生命を絶たれてしまった。能力は水を自在に操ることのできる「水操作」。自らのアーチェリー技術を活かして水の矢を放つこともできる。

海老沢 (えびさわ)

ESP警察に所属する男性刑事で、雲出井ネネの同僚。是臼鉄矢が、監視対象である条幕蓮に近づきすぎたせいで情が移ってしまったことを見抜く。これにより判断が鈍っていることを指摘し、このままでは命が危ないと捜査から外れるように促す。

腓 対人 (こぶら ついひと)

ESP警察ESP課の課長を務める男性。能力は10メートル以内の範囲ではあるが周囲に幻覚を見せる「幻術」。幻覚のなかでは感触、味、匂いなども感じることができるが、実際は何1つ存在していない。このESPは非常に強力で、養谷藩田衛門も認めるほどの実力者。

カスミ

ESP学園高等部に通う女子生徒で、条幕蓮のクラスメイト。ESP能力を持っている人間の方が普通の人間よりも高尚だと考えており、テロ組織「超能力解放戦線」に所属するためにガルーダと共謀して蓮の捕獲に協力していた。能力は、自分を見た相手の精神を操って逆らえなくする「誘惑(チャーム)」。

折術 トウコ (おりすべ とうこ)

ESP学園高等部に通う女子生徒で、条幕蓮のクラスメイト。テロ組織「超能力解放戦線」に有望な生徒を勧誘するために潜り込んでいるスカウトで、小さい頃に親に捨てられ犯罪が蔓延する状況のなかで生きてきた。戦闘要員ではないが銃を巧みに扱うことができる。能力は遠く離れた場所の様子をうかがうことのできる「念写」。

丸山 マルメ (まるやま まるめ)

ESP学園高等部に通う女子生徒で、条幕蓮のクラスメイト。「ヒーロー研究会」に所属している。1年前に痴漢に遭った際に東京太郎に助けてもらってから、京太郎の弟子となりヒーローを志すようになった。能力は機械を自在に操作できる「機械操作(テクノパス)」。遠隔操作も可能。

朝倉 アザミ (あさくら あざみ)

ESP学園高等部に通う女子生徒で、条幕蓮のクラスメイト。ESPの覚醒により水泳選手の夢を絶たれてしまった泳木鯛子に対して「何か新しいこと探しなよ、メソメソ気持ち悪い」と発言するなど、一本気な性格。

泳木 鯛子 (およぎ たいこ)

ESP学園高等部に通う女子生徒で、条幕蓮のクラスメイト。中学までは全国大会に出場するほどの水泳選手だったが、ESPの覚醒により現在は市民プールにも入れなくなっている。そのため、テロ組織「超能力解放戦線」への参加も視野に入れていることを口にしていた。能力は水を自在に操ることのできる「水操作」。

(かなで)

ESP学園高等部3年の女子生徒。普段は筋骨隆々の男性のような姿だが、これは生命力を蓄えてよりESPを強化していることの反動で、ESPを使用すれば可憐な女性の姿になる。「ヒーロー研究会」にも所属しており、卒業後は医療関係の進路を志望している。能力は傷を癒やすことのできる「治癒能力(ヒーリング)」。

助六 (すけろく)

ESP学園小学部6年の男子生徒。「ヒーロー研究会」の所属メンバーのなかでは最年少で、将来は自分のESPを遺跡調査に使いたいと考えている。能力はさまざまな物体の透視を可能にする「透視能力」。この力で条幕蓮の下着を見て鼻血を出すなど、年相応の子供らしさを持つ。

条幕蓮の母 (じょうまくれんのはは)

条幕蓮の母親。蓮がESPに目覚めた後、その能力のせいで体調を崩していた時などに付きっきりで世話をしていた。本人はESPを持たないので、蓮にも普通の人間として生きてほしいと思っている。しかし、連が限定業務使用許可書の受験をしたいと申し出た際には、その受験を許して費用を出すなど理解を示した。

初代ブラックフィスト (しょだいぶらっくふぃすと)

黒井小節と黒井弧月の育ての親で、2人に泥棒としての基礎知識と英才教育を施した女性。まだ幼い小節をスラムに放り出して半年間サバイバル生活をさせるなど、過酷な修行をさせていた。

ミス・スミス (みすすみす)

アメリカ中央情報局に勤める諜報員の女性。過去に日本に住んでいた経験もあり、日本語をしゃべることができる。漆葉リンカに近づいて捜査協力を求め、香港の闇マーケットに潜り込ませた。

黒井・クローディア (くろいくろーでぃあ)

黒井小節と黒井弧月の実の母親。警備会社「P.M.S.C.」のCEOで、理事会メンバーの1人。「猟奇婦人」とも呼ばれている。漆葉レイカの間合いに躊躇なく入り込んだり、リンカを凌ぐスピードとパワーのパンチを見舞うなど戦闘力は非常に高い。また、夫となった男性をすぐに殺してしまう殺人鬼で、性格は残忍且つ容赦がない。 能力はその場に物質を突如呼び出したり、転送したりことのできる「物品引き寄せ(アボート)」と「物品消滅(アスポーツ)」。

ラダマンテュス

警備会社「P.M.S.C.」理事会メンバーの1人。寡黙な人物で、その声を聞いたものはいない。異名の「傀儡師」の読み方が「くぐつし」ではなく「かいらいし」なのは本人の意向で、「フツーだとつまらないから」という理由から。能力は、自らが発する特殊な音波を聞いた人間を、意のままに操ることのできる「洗脳」。その特性上、効果範囲は非常に広い。

ヘパイトス・チュール (へぱいとすちゅーる)

警備会社「P.M.S.C.」理事会メンバーの1人。年齢は120歳だが、見た目は若々しい少女。戦闘の際には巨大なロボットを使い、自らそれに乗り込んでさまざまなギミックを用いて相手を追い詰める。能力は人間の体を乗っ取る「人格転移」。また、乗っ取った際には相手の体だけでなく、その人物が持っているESPもそのまま使うことができる。

ディオニュソス・プランツ (でぃおにゅそすぷらんつ)

警備会社「P.M.S.C.」理事会メンバーの1人である女性。能力は植物を成長させてそれを操る「植物成長(プラント・グロウ)」。その力を用いて大きな植物の鎧を作り、自らは常にその中に隠れている。

ジョルジュ

黒井・クローディアの側近を務める男性の総称。基本的にはクローディアに拾われた者で、全員同じ「ジョルジュ」という名前で呼ばれているが、呼ばれた側はその呼び方のニュアンスで誰が誰だか分かるという。ジョルジュはそれぞれ異なるESPを使用するが、戦闘の際に細身のレイピアを使用する者もいる。

東 西羅 (あずま せいら)

教授の妻で、教授と同じ研究チームに所属していた考古学者。「十戒の石版」の発見の際に光る魚を取り込みESPに目覚めることとなった。能力は人の傷を癒やすことのできる「治癒能力」で、銃で撃たれたうえに手榴弾の爆発に巻き込まれ、瀕死の状態だった教授を治癒した後に絶命した。

平城 重太郎 (ひらしろ じゅうたろう)

東京太郎の父親で、妻の平城京香とは共に考古学者として働いていた。「十戒の石版」の発見に立ち会った1人だが、光る魚を認識できない人間だったためESPに目覚めることはなかった。その後、異国の地で京香と共に殺害される。

平城 京香 (ひらしろ きょうか)

東京太郎の母親で、夫の平城重太郎とは共に考古学者として働いていた。「十戒の石版」の発見に立ち会った際に光る魚を取り込み、ESPに目覚めた。能力は火を発することのできる「発火能力(パイロキネシス)」で、病院のベッドの上で初めて能力が発現したためボヤ騒ぎを引き起こした。その後、異国の地で重太郎と共に殺害される。

ホルス

テロ組織「超能力解放戦線」に所属する女性。ホルスマスクをかぶっていて、その素顔を確認することはできない。能力は一定の範囲内でのESPを完全無効化する「拒絶領域(アンチESP)」で、非常に珍しい能力とされている。この能力を使って普段はボスである格之進の警護をしている。

アシュラ

テロ組織「超能力解放戦線」に所属する男性。阿修羅マスクをかぶっていて、その素顔を確認することはできない。丸山マルメの弟を人質に取り、警察内部のデータを盗み出すように脅していた。物体を浮遊させ、自在に操る遠隔操作系の能力を持つ。

馬面 (うまづら)

テロ組織「超能力解放戦線」に所属する男性。ユニコーンのマスクをかぶっていて、その素顔を確認することはできない。能力は物体を引き寄せるタイプの「念動力(テレキネス)」。戦闘の際には剣を使用し、その剣に「念動力(テレキネス)」を乗せて鋭利な真空の刃を放つこともできる。

ジャッカル

テロ組織「超能力解放戦線」に所属する始末屋の男性。アヌビスマスクにスーツ姿の男性で、戦闘には曲刀やナイフといった刃物を使って素早い動きで相手の首を落として殺害することを得意としている。これまでにESP連合やその尋問に応じている者を1人で殺害してきた手練れ。

ガルーダ

テロ組織「超能力解放戦線」に所属する始末屋の男性。ガルーダマスクにスーツ姿の男性。条幕蓮を監視し、ボスである格之進に引き渡すためにカスミと共謀し暗躍していた。元は教授の組織に所属しており、漆葉リンカとも戦闘経験があった。能力は空を飛ぶことができる「飛行能力」。

天竺 (てんじく)

警備会社「P.M.S.C.」が雇ったESPを持つ男性で、天女の兄。天女と2人1組で行動することが多い。戦闘能力は非常に高く、漆葉リンカと東京太郎と東美奈実の3人をも圧倒するほど。能力は炎や爆炎を引き起こす「発火能力(パイロキネシス)」のようなものだが、厳密には異なる。銃の扱いが苦手。

天女 (あまめ)

警備会社「P.M.S.C.」が雇ったESPを持つ女性で、天竺の妹。天竺と2人1組で行動することが多い。戦闘能力は非常に高く、漆葉リンカと東京太郎と東美奈実の3人をも圧倒するほど。能力は目にも留まらぬ速さで動くことのできる「高速移動」のようなものだが、厳密には異なる。爆風及び炎が苦手。

場流原 岩鉄 (ばるはら がんてつ)

武闘大会「デュエル・エスパーズ」の出場者で、前回のトーナメントチャンピオンとなった屈強な男性。能力は電気を放ったり、自分自身にまとわせることのできる「放電」。「放電」を避けた相手には手にした巨大な鉄槌を用いて、そのすべてを叩き潰す。今までの対戦者は1人を除いて全員殺害している。

ナージャ・コロシンスキー (なーじゃころしんすきー)

武闘大会「デュエル・エスパーズ」会場で漆葉リンカが出会ったESP能力者のロシア人女性。「デュエル・エスパーズ」の初代優勝者で、能力は物体を引き寄せたり反発したりすることが可能なタイプの「念動力(テレキネス)」。その能力で引き起こされた衝撃波は、場流原岩鉄を軽々吹き飛ばしてしまうほどに強力。

花尾 千秋鉄 (はなお ちあき)

武闘大会「デュエル・エスパーズ」の出場者で、漆葉リンカのファンを自称する少女。組織のハンターに誘拐され、「デュエル・エスパーズ」への参加を余儀なくされている。「デュエル・エスパーズ」から逃れるためには優勝するしかないが、自分の力では優勝など無理だと諦めきっている。能力は半径3メートル以内の者を耐えがたい眠気に陥れる「睡魔」。

サタン・ゲリオン (さたんげりおん)

武闘大会「デュエル・エスパーズ」の出場者で、漆葉リンカの2回戦の相手となった大男。能力は、自分を見た相手の一部分を自在に操ることのできる「催眠」。この能力でリンカの水着を脱がそうとして会場を盛り上げたが、怒りを込めた急所攻撃により倒される。

キヨシ

武闘大会「デュエル・エスパーズ」の出場者で、漆葉リンカの3回戦の相手となった男性。能力は切られるたびに関節が増える「自己回復」。その能力から「冥界導士」の異名を取るが、ステージ下の竹やりに突き刺さって戦闘続行不能となった。

ビーバー・ジョー (びーばーじょー)

武闘大会「デュエル・エスパーズ」の出場者で、漆葉リンカの決勝戦の相手となった、岩石の鎧を身にまとうビーバー。岩石を自在に操り、攻防一体の巨大なモンスターとなって襲いかかる戦法を得意としている。リンカとの戦いでは司会の女性を武器代わりにする残虐な一面も見せた。

グリーン・ワンタン (ぐりーんわんたん)

ナージャ・コロシンスキーに捕らわれ、武闘大会「デュエル・エスパーズ」の出場者に仕立て上げられた男性。能力は相手を凍らせたり、鋭利な氷の武器を作り出すことができる「凍結能力」。元々香港へは、「透視能力」を持つ彼女と共に自由を得るために渡航していた。

ジョニー

「超能力者撲滅団」を名乗り、携帯電話の動画機能でESP能力者を痛めつける様子を撮影している男性。ESP能力者がESPを一般人に使うと検挙されることを逆手に取り、超能力者狩りに興じている。丸井マルメを襲っていたぶっていたが、折術トウコの手によって倒された。

集団・組織

江戸山会 (えどやまかい)

関東で勢力を持つヤクザ組織で会長は江戸山紫の父親が務めている。本部となる紫の家は敷地が非常に広く、立派な中庭もある和風造りの豪邸。組員の大半はスキンヘッドにサングラスという出で立ち。また、下部組織に武闘派集団「仏田組」が存在する。

捕獲執行部隊 (ほかくしっこうぶたい)

ESP規制法案の可決に伴い警察官と自衛隊によって結成された、ESP能力者を強制的に連行する役割を担う集団。ESP能力者と疑わしき者に対して判別テストを行い、ESP能力者であることが認定された場合は超能力者収容施設に連行することになっている。

ESP連合 (いーえすぴーれんごう)

ESP学園開校初日に、ESPを悪用して学園を取り仕切ろうとしていた組織。入学前から「学園を乗っ取る」という約束のもと集められた高等部の生徒で構成されている。この組織の暴動により、ESP学園は開校初日からシャッターで学園内を封鎖し、警察の応援を呼ぶといった緊急措置を取らざるを得なくなった。

ESP警察 (いーえすぴーけいさつ)

警察内の一組織。日々増加するESP犯罪に対抗するため、ESPを持つ警官で組織した特殊チームとなっている。噂ではもめ事は常に喧嘩両成敗とされ、一度捕まった者は二度と帰ってこられないとされている。

超能力解放戦線 (ちょうのうりょくかいほうせんせん)

教授の意志を継いだ、ESPを使った新手のテロ組織。ESP連合を操ってESP学園で暴動を起こしたことをはじめ、さまざまな手を使って破壊活動を繰り返している。発足後半年で警官や保護中の証人、さらに弁護士に政治家など200名以上もの犠牲者を出している。

ヒーロー研究会 (ひーろーけんきゅうかい)

ESP学園内にある集団。ESPの使用制限を緩和する限定業務使用許可書を得るための勉強会を定期的に行っている。条幕蓮が丸井マルメに誘われて所属することとなった。顧問はESP学園の教員となっている養老藩田衛門が務めている。

P.M.S.C. (ぷらいべーとみりたりーせきゅりてぃーかんぱにー)

軍事部門を持つ巨大警備会社。業務の性質上、主要各国の弱みを握っており、誰も逆らえない状況となっている。主なビジネスは戦争そのもので、国家や組織の依頼を受け、世界中にESP能力者部隊を派遣して戦闘行為を代行している。

場所

超能力者収容施設 (ちょうのうりょくしゃしゅうようしせつ)

ESP能力者を収容するため、税金で国が建造した施設。一般的には「ESP能力者を収容する地下施設」ということだけしか知らされておらず、保安上の理由から所在地は明かされていない。収容された者は腕に盗聴器付きの発信器を埋め込まれ24時間モニターで監視されることとなる。また、瞬間移動や飛行能力、発火能力者や帯電能力者などは管理が困難なため、「睡眠カプセル」で眠らせ続けている。

ESP学園 (いーえすぴーがくえん)

ESPに目覚めた子供ばかりを集めた学校。小・中・高一貫となっており、生徒は腕輪型監視装置の着用が義務付けられている。生徒はすべてESP能力者で、校内でのESP使用は原則禁止されており、見つかったら停学となる。また、教員は生徒に対応できるように全員がESPを持つ者で構成されている。

地獄ヶ丘三丁目団地 (じごくがおかさんちょうめだんち)

大解放の夜に一斉に目覚めてホームレスとなったESP難民が、まとめて収容されていた巨大団地。現在は未登録のESP能力者や犯罪者が巣食うスラムと化しており、警察でさえも恐れて立ち寄ろうとしない非常に治安の悪い場所。

イベント・出来事

東京怪事件 (とうきょうかいじけん)

東京を中心に発生している、ESPによる不可解な出来事全般を指す名称。警察内で使われる言葉だが、ESPやその発現の条件などが一般的に知られていないのでこのような名称が使われている。

大解放の夜 (だいかいほうのよる)

日本最大の電波塔である東京スカイツリーから、ESP能力者の更なる増員を狙って教授が光る魚を放った事件。この大解放の夜以降、実に関東在住者の20%がESP能力者となった。それに伴いさまざまな混乱が発生し、治安が著しく悪化した。

デュエル・エスパーズ (でゅえるえすぱーず)

香港のブラック・マーケットで行われているESP能力者同士が戦うイベント。ファイター登録した者同士が戦うルール無用の武闘大会で、勝者となった能力者は次の会場へ進み、どんどんランクアップしていく仕組みとなっている。客はファイターに金を賭け、ギャンブルとしても機能している。

その他キーワード

頭蓋粉砕蹴り (ずがいふんさいきっく)

蹴り技を得意としている漆葉リンカが使用する必殺技。その名の通り相手の頭に蹴りをくらわせる技で、高く飛び上がった後に落下するスピードと力を利用して蹴りの威力を上げている。

パンダパイ拳 (ぱんだぱいけん)

養谷藩田衛門が漆葉リンカに使用する、胸をめがけて放つパンチ。リンカに隙があることを身を持って体感させる技だが、リンカからはセクハラ呼ばわりされ、漆葉竜胆からは娘の胸を触るいやらしい行為だとしてあまり良く思われていない。

必殺・モヤイ落とし (ひっさつもやいおとし)

黒井弧月がESPの「物品引き寄せ(アポーツ)」と「物品消滅(アスポーツ)」を使い、相手の頭上に渋谷のモヤイ像を突如出現させて押し潰す必殺技。この技を使用したことにより、作中では渋谷からモヤイ像がなくなってしまった。

巨人拳 (くらっしゅおぶざたいたん)

黒井小節が独自の修行によって身につけた必殺技。闘気を込めて拳を振るい、巨大な拳圧を発生させる。実際に殴られた者はまるで巨人に殴られたかのような衝撃を受ける。また、気功を撃ち破ることもできる。

不意打ち無双拳 (ふいうちむそうけん)

時間を止める能力を持つネコに勝つために、養谷藩田衛門がペギィに授けたパンダ格闘術奥義。その名の通り相手に不意打ちをくらわせる卑怯な技で、有利な場所へと敵をおびき出した後に、死角となる真上から強力な攻撃を加えるもの。

千手返し (せんじゅかうんたー)

養谷藩田衛門との実践訓練で漆葉リンカが習得したC.P.C.奥義。相手の攻撃を最小限の動きで受け流すようにさばいた後に、最終的に相手の関節を極める技となっており、この技を使って大空歩をねじ伏せた。

暗黒無双 (あんこくむそう)

養谷藩田衛門との目隠しでの訓練で漆葉リンカが習得したC.P.C.奥義。人間の気を読むことで気配を感じ取り、暗闇でも相手の位置を正確に把握し戦うことができる。また、この技を使用する段階でリンカの基礎能力は非常に高くなっており、数多くの敵を一瞬で倒せる速さも兼ね備えていた。

達人の追憶 (どらごんりめんばー)

カンフー映画マニアである江戸山紫の父親が競り落とした「達人のヌンチャク」を使い、紫のESPの能力である「過去視(サイコメトリー)」を使って予知や反応を超えた超高速攻撃を相手に叩き込む必殺技。しかし、身体の限界を超えた動きが必要とされるため、使用後は腕を痛めてしまう。

青春の追憶 (すとらいくりめんばー)

元野球部だった江戸山紫の父親の宝物であるボールを使い、紫のESPの能力である「過去視(サイコメトリー)」を使って剛速球を相手に叩き込む必殺技。その威力は、当てた相手を後ろへと大きく吹き飛ばすほど。

百歩神拳 (ひゃっぽしんけん)

リン・リンチェイが使用する必殺技。自分のESP能力である「念力(テレキネス)」の反発力を利用して衝撃波を起こす技。漆葉リンカの高校を襲撃した際には、廊下に集まっていた大勢の生徒らを一撃で吹き飛ばした。

雷神槌拳 (とーるはんまー)

場流原岩鉄が自らのESP能力である「放電」による電流を拳に乗せ、相手を粉砕する必殺奥義。その威力は凄まじく、電撃の熱で地面が溶けて、さながら本物の雷が落ちたかのような惨状を引き起こす。

石版の破片 (せきばんのかけら)

秘められた能力を覚醒させる、神秘のパワーが封印されているもの。生物の身体に干渉して素質のある者を細胞から変化させる。素質のある者には光る魚が見えるようになり、ESPの力に目覚めることとなる。教授が行った研究のなかで最大の発見とされる。

EMP爆弾 (いーえむぴーばくだん)

テロ組織「超能力解放戦線」が犠牲を払いながらやっとの思いで手に入れた、電磁波を利用した爆弾。まだ実験段階であり、兵器としての実用化には至っていない。「超能力解放戦線」は、この爆弾を超小型核爆弾と共に高度3000メートルで爆発させ、光る魚を日本全土にばら撒くことを目的としている。

ESP (いーえすぴー)

光る魚によって引き出される、人間に眠る奇跡の力。超能力のようなもので、その能力は個人によって違う。同じ能力を持つ者もいるが、その場合は規模の大小で差異が生じる。ESPは操る本人の意識がないと発動しないが、意識がある時には自制しないと常にその能力が発動したままとなってしまうため、自由にESPを操るにはある程度の訓練を必要とする。

光る魚 (ひかるさかな)

人がESPに目覚めるきっかけを与える、魚の形をした謎の存在。ESPを分け与える対象は人だけでなく、動物も含まれている。夜にしか現れず、しかも見える人と見えない人がいるため世間的には認知されていない。

ESP特区 (いーえすぴーとっく)

ESPに目覚めた選ばれた人間を集めて設立しようとしている組織、または国のようなもの。「超能力特区」とも表現されるが読み方は同じ。発案者は教授で、この名称は全世界のESP能力者に向けたメッセージのなかで初めて使われた。このメッセージによってESPを用いた犯罪や事故が増加することとなった。

C.P.C (くろーすぱんだこんばっと)

養谷藩田衛門が警察に教えていた、暴徒鎮圧用の格闘術。複数相手の室内戦を想定し、カリや合気などの技術を組み合わせた近接格闘術で、漆葉リンカの修行の際に藩田衛門が指導した。相手の動きに合わせ、押す、または捻る動作で重心を崩し、最小限の力で倒すことを目的としている。

ESP規制法案 (いーえすぴーきせいほうあん)

ESPを使った犯罪者を取り締まるため、国会で議論されている法案。現時点でESPを使った殺人を犯罪として立証できないため、疑わしい者を問答無用で登録して監視し、場合によっては逮捕や監禁も辞さないといった内容になっている。

判別テスト (はんべつてすと)

捕獲執行部隊がESP能力者を見分けるために使用するテスト。ESP能力者には特殊な変異細胞があり、この細胞サンプルを調べることで能力者か否かを判断することができる。このテストは強制的に受けることが義務付けられており、市民に拒否権はない。

限定業務使用許可書 (げんていぎょうむしようきょかしょ)

ESPの使用ライセンス。特定の仕事の範囲内でのみESPの使用を国公認で許可してくれるというもので、さまざまな業種に対応し、またランクに応じて規制内容も変化する。ライセンスの取得方法は一般的にはあまり知らされていない。

ESP難民 (いーえすぴーなんみん)

大解放の夜以降、ESPが発現した影響で家や職を失くし、ホームレスとなったESP能力者のこと。政府はこの難民たちが関東中に散らばると治安が悪くなると見越し、強制的に地獄ヶ丘三丁目団地に押し込めた。

ポゴ狸 (ぽごだぬき)

環境省の非公認キャラクター。キーホルダーとして一般販売もされているがあまり浸透しておらず、かなりマイナー。漆葉リンカと条幕蓮の会話を弾ませるきっかけとなったもので、蓮は期間限定の白狸バージョンのキーホルダーを持っている。

祝福 (べねでぃくしょん)

「救世主」と呼ばれる、封印された者が持つと言われているESP。能力は他者のESPを暴走させることによってその者の能力を増大させるというもの。もととなるESP次第ではその規模は想像の範疇を超える強大なものとなり、この能力で恩恵を受けた者たちが次々に生まれれば、世界が崩壊するほどに各所のパワーバランスが崩れると予測されている。

アニメ

東京ESP

女子高生漆葉リンカは、ある日空飛ぶペンギンが光る魚の群れを追っている光景を見る。その光る魚の1匹が彼女の体に入ることで超能力ESPが発動。そして、同じくこの光る魚によって超能力を手にした者たちが引き起... 関連ページ:東京ESP

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