あらすじ
第1巻
クレス・アリシアは、災厄の数字の一人として「大国ハーレンス王国が異世界から召喚した勇者を監視する」任務を受ける。勇者はハーレンス王国の王立魔法学園に入学する必要があるため、クレスは正体を隠して魔法学園の受験に臨む。最後の試験の魔法実技が行われる日、クレスはすでに召喚された勇者の噂を聞き、一目見ようとできた人だかりの輪の中に入っていく。災厄の数字のボスのエリザから、召喚されるのは一人と聞いていたが、そこには四人の勇者が立っていた。予想外のことに動揺するクレスだったが、監視対象を確認したあとすぐに試験会場に向かう。試験では若干のハプニングはあったものの、クレスは無事に合格し、勇者たちと同じクラスに入学することに成功。学生生活を送りながら勇者たちの監視を続けていると、勇者の一人であるマイ・ハルカゼが、かつての自分と同じ境遇にあることを知る。
関連作品
小説
本作『この世界で9番目ぐらいな俺、異世界人の監視役に駆り出されました』は、東雲立風の小説『この世界で9番目ぐらいな俺、異世界人の監視役に駆り出されました』を原作している。内容は漫画版と同じく、召喚された勇者を監視するために、魔法学園に入学したクレス・アリシアがさまざまなトラブルに見舞われながら奮闘する姿が描かれている。イラストはあれっくすが担当している。
登場人物・キャラクター
クレス・アリシア
災厄の数字の一人として活動する少年。「災厄の数字・Ⅸ」というコードネームを持ち、ストレガからは「クーちゃん」と呼ばれている。氷魔法のエキスパートでもある。華奢な体型で中性的な顔立ちをしているため、初対面の人には女性と思われることが多い。冷静な性格で洞察力が高く、アクシデントへの対処もうまくこなす。天災で家族や友達をすべて亡くして独りぼっちになって塞ぎ込んでいた過去があり、同じような境遇のマイ・ハルカゼのことを気にしている。
エリザ
災厄の数字の一人として活動する男性。「災厄の数字・Ⅰ」というコードネームを持ち、クレス・アリシアからは「ボス」と呼ばれている。クレスに監視の任務を与え、エリザ自身は災厄の数字の本拠地で多方面から報告される情報を整理しつつ指揮を執っている。
ローラン・スクイーズ
災厄の数字の一人として活動する男性。「災厄の数字・Ⅳ」というコードネームを持ち、面倒くさがり屋な性格をしている。任務中に謎の五人衆と戦闘となり、不利と感じてすぐさま撤退した。五人衆の情報を災厄の数字に持ち帰って伝えた。
ストレガ
災厄の数字の一人として活動する女性。「災厄の数字・Ⅶ」というコードネームを持つ。特殊な魔道具を開発し、クレス・アリシアに壁や扉をすり抜けて先を見ることができる眼鏡型の道具を渡す。茶目っ気のある明るい性格で、クレスに渡した眼鏡型の道具に服だけが透ける機能を密かに付けて、クレスが女性の下着姿を見るように誘導する。
ボーン・ボンボーン
災厄の数字の一人として活動する男性。「災厄の数字・Ⅷ」というコードネームを持つ。身長、体重、骨格、顔立ちなどを自由に変えられる能力を持ち、情報収集任務に当たっている。
マイ・ハルカゼ
大国ハーレンス王国によって異世界から勇者として召喚された少女。王立魔法学園ではクレス・アリシアのクラスメイト。容姿端麗なうえに優しい性格で、誰に対してもまじめに接する。傷を治せる能力を持ち、周囲からは「聖女」というあだ名が付けられている。ふだんは凛とした振る舞いをしているが、実は知り合いが誰もいない異世界にいきなり召喚され、さらに「勇者」として周囲から多大な期待をかけられていることにプレッシャーを感じている。一度でも期待に応えられないと自分が無価値と判断されると思い込んでおり、空元気を出しているが、精神的にはかなり追いつめられ限界にきている。
リンカ・ワドウ
大国ハーレンス王国によって異世界から勇者として召喚された少女。王立魔法学園ではクレス・アリシアのクラスメイトで、コウキ・スガヌマとは幼なじみの関係。魔法を得意としている。BLが好きな腐女子で、イケメンや美少年に反応する「腐女サーチ」を持つ。誰もが初対面では女性と勘違いするクレスのことも、腐女サーチですぐに男性と判別した。
ユウト・ケンザキ
大国ハーレンス王国によって異世界から勇者として召喚された少年。王立魔法学園ではクレス・アリシアのクラスメイト。端整な顔立ちでコミュニケーション能力も高く、学園の女生徒からの人気も高い。つねに注目を浴びていたいと考えるナルシストで、他人に注目が集まるとすぐに不機嫌になる。入学試験の騒動と共に実力を見せつけ、有名人となったクレスに対して敵対心を持つ。
コウキ・スガヌマ
大国ハーレンス王国によって異世界から勇者として召喚された少年。王立魔法学園ではクレス・アリシアのクラスメイトで、リンカ・ワドウとは幼なじみの関係。マイペースな性格で、所構わずすぐに寝てしまう。
クラリス・ランドデルク
王立魔法学園で生徒会長を務める少女。大国ハーレンス王国の四大公爵家の一つ、ランドデルク家の令嬢。入学試験の時に道に迷ったクレス・アリシアを、試験会場まで案内したことでクレスと知り合う。優雅で気品のある人物ながら、クレスのことをからかったり冗談を言って困らしたりと、お茶目な一面を持つ。
集団・組織
災厄の数字 (なんばーず)
人間最強の九人で構成される組織。「歩く災厄」とも呼ばれている。それぞれが世界唯一の特殊能力を持ち、魔法や武術を極めた一騎当千の猛者が集う。国を滅ぼしたり神や魔王を倒すこともできるため、人間だけではなく全種族から畏怖されている。
クレジット
- 原作
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東雲 立風
- キャラクター原案
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あれっくす