東伍郎とまろすけ

東伍郎とまろすけ

時は江戸後期。武士や町人が行きかう東海道沿いの小さな藩を舞台に、主人公の浪人武士と愛らしい猫たちの暮らしを綴った、ほのぼのとした猫好き浪人コメディ。猫の習性や細かい動作をとらえ、猫を取り巻く笑いと涙を描いた猫愛あふれる作品。「週刊ビッグコミックスピリッツ」2013年第44号から不定期に掲載された作品。

正式名称
東伍郎とまろすけ
ふりがな
とうごろうとまろすけ
作者
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概要・あらすじ

東海道沿いの小さな藩に住む浪人武士の夏目東伍郎は、隣接する藩からも剣術指南役の依頼があるほどの剣の達人で、宮本武蔵の再来とまでいわれていた。そんな東伍郎も飼い猫のまろすけの前では、ただの猫好きな男でしかない。しかも、好きなわりには猫をじゃらすのが下手で、かまい過ぎては嫌われるなど、猫好きとしては三流であった。

まろすけを喜ばせようと、猫中心なゆるい日々を送る東伍郎の前に、巷で噂の剣豪・大佛武人が突然現れる。

登場人物・キャラクター

夏目 東伍郎 (なつめ とうごろう)

東海道沿いの小さな藩の独身の浪人侍。とある町の6丁目の屋敷に、猫のまろすけと暮らしている。長身で体が大きく、濃い眉毛に長いもみあげ、無精ひげといったストイックな浪人侍らしい出で立ちの男性。猫を見ると、近寄ったり見つめたり、デレデレしてしまう大の猫好き。足軽であった亡き父親に剣術を習い、その腕前は東海一の剣豪と噂されるほど。 剣のみならず、弓も巧みに使いこなす。近隣の相模、駿河、三河の三国から剣術指南役の依頼を受けているが、まろすけと一緒にいたいがために、仕官せずに浪人のままでいる。まろすけと離れていると「猫飢」になり、取り乱す。普段は「楠田道場」で剣の指導をしたり、傘張りの内職をして質素に暮らしている。川に流されそうな子供を見掛けると、我が身を省みず救助したり、町のいたる所で常に人助けをしており、周りからの人望は厚い。 悩み事はもっぱら猫がらみで、まろすけに「モフモフ」しすぎてストレスを与えてしまうなど、猫飼いとしてはまだまだ初心者。猫以外にも可愛い小動物に目がなく、異種飼いされている犬と猫を見ながら勝手に台詞を付けるなどして、通行人から不審な目で見られることもある。 朝はまろすけに起こしてもらいたいがため、わざと布団から出ないほどの猫バカぶり。外見に似合わず裁縫が上手く、甘いもの好き。猫に触れ合える甘味処「梅倉」の常連客でもある。フジコ婆さんを、猫飼いの師匠と慕っている。

まろすけ

長屋に住む夏目東伍郎に飼われている猫。薄灰色の縞模様をした毛色をしており、東伍郎に溺愛されている。首には青や赤の紐で鈴を付けており、日によって紐を変えてもらっている。穏やかな気性で、ケンカは弱く、犬が苦手。かつて上級旗本の家で飼われていたが、飼い主の身勝手により、仔猫の時に河原に捨てられた。ボロボロになって、カラスに追われていたところを、東伍郎に拾われた。 それからは東伍郎にとても大切にされている。「モフモフ」のされ過ぎと、過度な愛情表現を受けることによるストレスから、胸の毛が円形にハゲてしまうことがある。東伍郎の撫で方、愛で方を激しく苦手とする一方で、東伍郎の友人である大佛武人の品がある撫で方を好んでいる。東伍郎の帰宅が遅かったりすると、「ナオーン、ナオーン」や「ナオナオ」と悲しげに鳴く。 大好物はマグロの刺身。

大佛 武人 (おおらぎ たけひと)

夏目東伍郎と同じ藩に住む凄腕の剣術家。小栗道場に出入りしており、仕官先もある侍。長身の立派な体格で、髪は月代(さかやき)があるが、髷にせず縛っている。太眉で右目のみの隻眼、鼻の上に一文字の大きな傷がある強面の男性。虎のオス「虎鉄(こてつ)」、三毛のメス「杏(あんず)」、灰色のメス「姫(ひめ)」と、3匹の猫の飼い主である愛猫家。 初対面の東伍郎の着物についた猫の毛を見て興味を持ち、すぐに猫を飼っていることを見破るほどの、熟練の猫飼いでもある。東伍郎と出会ってすぐに「夏目君」と親しく呼び、外国には長毛の猫がいるなど、猫談義を交わした。「国芳浮世絵集」の猫絵を貸し借りしたり、甘味処「梅倉」へ一緒に行くほど仲がいい。気が合うフジコ婆さんを猫飼いの師匠と慕うようになり、2人でまろすけが化け猫になった、とだまして東伍郎をからかうなど、おちゃめな一面もある。

立花 (たちばな)

上級旗本の家の息子。夏目東伍郎が剣術指導を行う「楠田道場」に通っている。月代(さかやき)髷を結った丸顔の青年。剣術の腕はイマイチだが、武士としての志は高い。東伍郎を誇り高い「真の武士」と、一方的な関心を寄せている。東伍郎の弟子になりたいと熱望するが断られる。東伍郎の強さの秘密を知ろうと、東伍郎宅の扉前で盗み聞きをするなど、ストーカーのように付きまとい続ける。 東伍郎や大佛武人の剣術を間近で見た時には、眼福だと泣いて騒ぎ、武士や剣術の話題になるとヒートアップするなど、とにかくオーバーアクションでうるさい。東伍郎からは「かわいくない生物」と思われている。立花本人には自覚はないが、自然と猫を寄せつける体質で、その体質をうらやむ東伍郎から、冷たくされることもある。

フジコ婆さん (ふじこばあさん)

夏目東伍郎の猫飼いの師匠。近隣では金貸しのいじわる婆さんとして有名。猫飼い歴50年のベテラン愛猫家。猫の病気や健康状態に詳しいため、東伍郎がまろすけのことを何でも相談できる頼れる人物。猫に対して過剰なスキンシップや愛情を注ぎすぎる東伍郎には、キセルで叩いたり、げんこつをして怪我を負わせるほどに厳しく指導する。 しかし、猫たちには優しく接している。現在は「菊千代(きくちよ)」「紅葉(もみじ)」「笹丸(ささまる)」「牡丹(ぼたん)」という名の猫を4匹飼っており、1匹1泊三両の料金で、レンタルしている。同じく愛猫家の大佛武人も、フジコ婆さんを「師匠」と呼ぶようになる。甘味処「梅倉」が、猫と触れ合える茶屋として繁盛するきっかけを助言した。

お玉 (おたま)

甘味処「梅倉」の18歳の奉公人。店で危険な目に遭った際に、何度も夏目東伍郎に助けられている。元気いっぱいの猫好きな娘で、東伍郎からは「玉」と呼ばれている。前髪だけ結い上げ、玉結びのようにして後ろに縛った髪型をしている。菓子匠を目指して、「梅倉」で修業をしている真面目な勉強家。しかし、幼い頃から猫を寄せつける体質なので、奉公先が猫まみれになる。 その度にクビになり、奉公先を転々としている。だがこの体質が、東伍郎の機転と「梅倉」の主人夫婦の理解により、「梅倉」を猫と触れ合える茶屋として、繁盛に導くきっかけとなる。東伍郎に対しては、乙女らしくときめきを抱いていた。ところが、東伍郎と大佛武人の会話を立ち聞きしてしまい、大きく誤解をして、東伍郎らをスケコマシな遊び人だと思い込んでいる。

稜庵先生 (りょうあんせんせい)

甘味処「梅倉」の常連客の1人。猫好きで、医者見習いのさわやかな青年。お玉に想いを寄せている。「梅倉」の菓子も猫も奉公人も最高だと持ち上げ、本当は人間だけではなく猫も診られる医者になりたいと、お玉を口説く。一方で、「梅倉」に野良猫が乱入してきた際には「きったねぇ猫」とつぶやき、近くにあった急須の水をぶっかけるなど、本当に猫好きなのか疑わせるような一面がある。

まき

甘味処「梅倉」の奉公人の1人で若い女性。同じく「梅倉」の奉公人であるお玉や妙と同僚で、恋愛話など女子トークをする仲間。男性は女性が思っているよりロマンチストであると考える、現実的で冷静な目を持っている。他店との差別化を図るため、「梅倉」の主人から、猫耳を付けた「猫娘」の格好をして接客するように言われた際には、照れて顔を赤らめながら、「冗談じゃない」とつぶやく可愛らしい一面がある。

(たえ)

甘味処「梅倉」の奉公人の1人。丸髷のような髪型をした若い女性。同じく奉公人であるお玉や妙と同僚で、恋愛話など女子トークをする仲間。婚姻を前提にした付き合いをしていた男性がいたが、互いの両親に結婚したいと報告に行った帰りに、酒を飲み過ぎて吐いてしまい、振られてしまう。「梅倉」に野良猫が乱入して来た時には、手拭いを振り回して追っ払おうとする勇ましい一面がある。

楠田 (くすだ)

夏目東伍郎が剣術指導を頼まれている「楠田道場」の主であり筆頭師範。顎ひげのあるベテラン剣士。正式な師範ではない東伍郎を、その剣術の腕と武士としての心意気から高く評価。時に道場主代理として、お偉いさんとの会食の席を任せることもある。また、懐の深い人物であり、立花が、東伍郎は巷で強いと噂されている大佛武人となぜ勝負しないのか、と騒ぎ立てた際には、剣士というあり方を師として諭した。 日頃世話になっている東伍郎に、伊万里焼の高価な壺をプレゼントしたが、まろすけがじゃれて割ってしまったことを知らない。

轟 半蔵 (とどろき はんぞう)

東海道沿いの小さな藩の月代(さかやき)髷姿の武士。夏目東伍郎に次ぐ剣術の実力者と噂されている。西岡道場に属し、弱冠15歳にして「以心流免許皆伝者」となり、現在は次期頭主を約束されるほどの剣士。東伍郎に果し合いを申し込むために待ち伏せし、目の前に立ち塞がった。しかし、通りすがりの器量良しの三毛猫に夢中だった東伍郎が、轟半蔵など眼中になく、猫を凝視していたので、目も合わせてもらえなかった。

巻内 鶴之進 (まきうち つるのしん)

金持ち旗本である巻内家の嫡男。夏目東伍郎の藩内のすべての道場に出資している。巻内家は東伍郎の父親に辛酸を舐めさせられた過去があり、巻内鶴之進自身も、山寺で行われた剣術大会で東伍郎に敗れている。このことを恨んで仕返ししようと、他藩の土門玄八を金で雇った。東伍郎と大佛武人を路上で待ち伏せして一戦交えようとするが、東伍郎は刀を抜くこともなく土門を撃退。 結果、巻内家の面子は丸潰れのままとなる。

土門 玄八 (どもん げんぱち)

巻内鶴之進から、高い金で雇われた他藩の剣士。身の丈が七十寸(212センチ)の巨体の大男。長いリーチと怪力を誇り、15箇所もの道場破りを成功させた実績を持つ。雇い主であり黒幕でもある巻内とともに、東伍郎と大佛武人を待ち伏せし一戦交えようと刀を抜く。しかし、一瞬のうちに東伍郎に刀の柄で打ち倒され、東伍郎との圧倒的な力の差を思い知らされる。

アーネスト

釣り帰りの夏目東伍郎に助けられたアメリカ人の青年。センター分けした金髪に高い鼻をしている。捕鯨を終えて国へ戻る最中に嵐に遭い、東海道の浜に打ち上げられて気絶していたところを、まろすけを連れた東伍郎に発見された。その際、大切に握りしめていたロケットには、アーネストが愛猫「ボイシー」を抱く写真が収められていた。 東伍郎がまろすけをじゃらそうとしていた時、猫じゃらし扱いのあまりの下手さに、言葉は通じないながらも、同じ愛猫家としてアドバイスを送った。東伍郎が席を外している隙に、嵐の後に浜あさりに来た男たちに見つかり、乱暴を受けているところを、またもや東伍郎に助けられる。のちに東伍郎の手配によって長崎へ護送され、無事に母国アメリカに帰国する。

那須田 矢一 (なすた やいち)

夏目東伍郎の町で行われた辻商いの射的に訪れた弓術の名手。その腕前は江戸にまで名が知れ渡っている。月代(さかやき)に髪を後ろの高い位置で縛った髪型をした、きりっとした好青年。そのルックスから女性ファンも多く、那須田矢一の現れるところには、周囲の娘たちから黄色い声が飛び交う。射的に参加していた東伍郎が、スリを捕まえようとした際の見事な機転と弓の腕前を目にして、これは敵わないと悟った。 優勝賞品として受け取る予定であった、剣術家垂涎の名刀「同田貫(どうたぬき)」を東伍郎に譲る漢気(おとこぎ)を見せる。

歌川 国芳 (うたがわ くによし)

江戸で売れっ子の青年絵師。夏目東伍郎と大佛武人が大好き。見事な質感、躍動感のある猫絵が大人気で、自身も猫好き。一つ結びのラフな髪型をしており、着物を着崩している。猛々しい武者絵を描きたいと、東海一の剣豪と噂される東伍郎を見るために出向き、実際の東伍郎と大佛の様子を陰から観察していた。異様なまでに猫を可愛がる東伍郎と大佛から、斬新なインスピレーションを得て、江戸へと戻る。

殿 (との)

夏目東伍郎の住む東海地域の殿様。実の弟との間に確執があり、過去に何者かに毒殺されかけたことがある。人間のような欺瞞がなく、わかりやすいとの理由から、猫が大好き。趣味は、城下の川で1人でのんびりと釣りを楽しむこと。東伍郎に、猫特有の色々な柄の仔猫が生まれる「異父兄弟」の話を聞かせた。孫娘である小夜姫が、城下町から首輪の付いているまろすけを、勝手に連れ帰ったことがあった。 その時には、小夜が父親に会いたいという、さびしい気持ちを汲み取り、「猫にも帰りを待つものがいる」と諭して聞かせる心優しい人物。

小夜 (さよ)

殿の孫娘で城のお姫様。小夜の父親が江戸詰めで、甘えたいのに日々さびしい思いをしている。お忍びで遊びに行った城下町で、芝居小屋に迷い込んでしまったおとなしい猫のまろすけを一目で気に入り、首輪が付いているにもかかわらず、城へ連れ帰った。天守閣から、まろすけに城下を見せたりするなど、心優しい一面がある。殿に「その猫にも帰りを待つものがいる」と優しく諭され、大泣きしながらも、まろすけを飼い主である東伍郎に帰すことに同意する。

夏目様 (なつめさま)

夏目東伍郎のひげによく似た模様のあるオス猫。その見た目から、地域の住人に「夏目様」と呼ばれており、そのことで東伍郎の周りの人々に大きな誤解を与えてしまう。誰にもエサをねだる人懐っこい猫で、非常に食い意地が張っている。猫同士の縄張り争いを比喩して、道場主の座を奪おうと謀反を企てている、と噂を立てられ、実際に道場主の楠田から、東伍郎が問い詰められる事態を招いた。 また繁殖力が旺盛で、八股をかけているとか、色々な雌猫を孕ませたとかの噂が立っている。その噂を耳にしたお玉が、泣きながら東伍郎を「不潔」と罵る原因ともなった。

六助 (ろくすけ)

夏目東伍郎が少年時代に初めて飼ったふわふわの仔猫。母猫とはぐれて、河原でカラスに襲われていたところ、父親から家を閉め出されていた東伍郎に、助けてもらった。1人河原で野宿する東伍郎から魚を分けてもらって懐いてしまう。その後、頭を冷やして家に帰ろうとする東伍郎を追いかけ、夏目家で飼われることとなった。夜は東伍郎の布団で一緒に寝ている。

場所

楠田道場 (くすだどうじょう)

東海道沿いの小さな藩にある道場。楠田というベテラン師範が道場主を務める。夏目東伍郎は正式な師範ではないが、その腕を買われて指導を任されている。少なくとも15人以上の武士が所属しており、東伍郎を崇めてストーカーまがいの行動を取る立花も、日々楠田道場に通っている。また裕福な巻内鶴之進の家から出資を受けており、毎年5月に開催される、さまざまな道場が参加する山寺の剣術大会にも参加している。

梅倉 (うめくら)

猫と触れ合える甘味処。夏目東伍郎と大佛武人が通っている。主人夫婦が営む凡庸な味の菓子を売る潰れかけた甘味処であったが、猫寄せ体質なお玉が奉公人として働くようになって、潮目が変わり始めた。猫嫌いな客とのトラブルを機に、東伍郎がフジコ婆さんに相談。そして、猫と遊べる現代の猫カフェのようなスタイルをコンセプトにし、次第に繁盛店となる。 お玉が考案した「ねこまんじゅう」が人気商品。

鈴風 (すずかぜ)

甘味処「梅倉」のライバル店。猫虐待をしていた悪徳猫茶屋。「梅倉」から二町(約200メートル)離れたところに、「梅倉」のサービスを真似した、猫と触れ合える甘味処を構えていた。一時は「梅倉」と猫耳姿の「猫娘」など新サービス競争を繰り広げるが、「梅倉」が通常営業に戻ったことにより、客足が途絶えてしまう。店じまい後の「梅倉」に放火しようと奉公人が画策するが、どちらの甘味処にも出入りしていた夏目東伍郎と大佛武人により阻止され、経営者らはお縄に掛かった。 その後、「鈴風」で飼っていた猫たちは「梅倉」で保護され、大切にされている。

その他キーワード

モフモフ

猫を可愛がる際に、猫の毛に溺れるように顔を埋めたり撫でまわしたりすること。夏目東伍郎は可愛さのあまり、飼い猫のまろすけにモフモフをはじめとした過剰なスキンシップをしており、まろすけのお腹にストレス性のハゲを作ることとなってしまった。また大佛武人と初対面の際には、東伍郎の着物についている猫毛の色と大量さから、愛猫がいることや、かなり激しくモフモフしていることを、瞬時に見破られてしまう。

猫飢 (びょうき)

猫に飢えておかしくなってしまった状態のことをいう。夏目東伍郎が愛猫のまろすけと5日間も離れてしまうと引き起こる。大好きな猫をモフモフできないことで頬骨が出る程げっそりとやつれ、目の下には隈ができ、フラフラになってしまう。また、盆栽や庭石が猫に見える幻覚や、「根っこ」や「下戸」が「猫」に聞こえるといった症状が現れる。 人里離れた山寺で行われている剣術大会に出場していた大佛武人が危険を感じ、仮想猫を思い浮かべて心を鎮める「エアモフモフ」作戦を発動するが、早く帰りたい一心の東伍郎は、かえって悪化してしまう。

異父兄弟 (いふきょうだい)

猫特有の繁殖方法。猫は近い時期に交尾したオスたちの子を、同時に孕んで一緒に産むことができるため、父親の違う兄弟、すなわち異父兄弟を同じ時期に出産することがある。夏目東伍郎が殿のボディーガードを依頼された際、母猫が真っ白なのに対し、仔猫たちの柄が違っていることを不思議がる東伍郎に、殿がその詳細を教えた。これにより、東伍郎は殿の猫好きとその知識に、一目置くようになる。

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