JUDOしてっ!

JUDOしてっ!

黄鶏(かしわ)中学の生徒日高三郎は、細身の美少年だが実はすごい怪力の持ち主。柔道部から勧誘されるが、暑苦しい柔道をやるのが嫌で逃げ回る。彼の美貌に惚れている同級生男子やゲイバー勤めの日高の父親、柔道部監督の怪しい中年下福部先生、先生が飼っている柔道猫タマなど、強烈なキャラクターが目白押し。中学が舞台の部活コメディから、荒唐無稽に逸脱して暴走してゆく、下ネタ・倒錯愛・何でもありの過激なスラップスティック・ギャグ。

正式名称
JUDOしてっ!
ふりがな
じゅーどーして
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
柔道
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概要・あらすじ

舞台は黄鶏中学。かつては柔道の名門校で、数々の大会で優勝し、名選手も多数輩出した。しかし最近は地区大会の予選すら突破できないほど弱くなってしまった。校長に成績不振を責められた柔道部監督の下福部先生は、生徒の日高三郎が細身な外見に反して怪力であることを知り、柔道部へとしつこく勧誘する。

日高は、柔道は暑苦しいという偏見を持っていて、勧誘から逃げ続ける。美少年の日高に同性ながら思いを寄せる同級生や、珍妙な柔道部のメンバーなど、奇妙な登場人物たちが日高をめぐって下ネタ・お色気・何でもありのメチャクチャな大騒ぎを繰り返す。

登場人物・キャラクター

日高 三郎 (ひだか さぶろう)

黄鶏中学の男子生徒。外見は線が細い美少年だが、すさまじい怪力の持ち主。その力を見込まれて柔道部に勧誘されるが、柔道は暑苦しいので嫌がっていた。しかし世界選手権で優勝するとブラジル政府からアマゾン旅行に招待してもらえると知り、入部を快諾した。野生のピラルクの背中に乗るという野望を叶えるためである。 未成年だが酒ぐせが悪い。女性と美しさを競うほどのナルシスト。父親と二人暮らし。父親の日高作次郎はゲイバーを経営していて、外見は女性にしか見えない。

下福部 (かふくべ)

黄鶏中学の教師。柔道部監督。バーコード頭でメガネをかけている典型的なさえないオッサンだが、筋肉質で胸板も厚い。胸毛がとても濃いのが自慢。「締め技の下福部」との異名を持つ。最近柔道部の成績が悪いことを校長から責められ、戦力強化のため、天性の才能があると見込んだ日高三郎を勧誘しまくる。 首がとても長くのびるという妙な癖を持つ。妻と2人の娘あり。娘は2人とも残念ながら父親そっくりの顔立ち。飼い猫のタマにまで柔道を仕込んでいる。

杉本 栄川 (すぎもと えいせん)

黄鶏中学の男子生徒。父親は弁護士、母親は外科医のエリート一家。本人も東大を目指している秀才。坊主頭にニキビ面、ぶあつい唇の個性的な顔面。外見に似合わず繊細で詩的な感性の持ち主で、詩人の立原道造を敬愛している。同級生の美少年日高三郎に怪しい好意を抱いている。 彼を「エリーザベト」と呼び、恋慕の情を日夜募らせている。日高が柔道部に入部したのを追って自分も入部した。

千倉 かるび (ちくら かるび)

黄鶏中学の女子生徒。日高三郎の同級生。実家は千倉薬局。美少年の日高に好意を持ち、積極的につきまとう。三人姉妹の末っ子。長女の名はびびんば、次女の名はなむる。日高を追って自分も柔道部に入部した。

茶臼山 ゆっけ (ちゃうすやま ゆっけ)

黄鶏中学の女子生徒。日高三郎の同級生。友達の千倉かるびが日高を追って柔道部に入部したので、ついでに自分も入部した。

(みなみ)

黄鶏中学の男子生徒。柔道部所属。茶髪の美男子。イギリス人の父と日本人の母を持つハーフ。白人の血が流れていることを誇りに思い、プライドが高い。下福部監督が自分を差し置いて日高三郎に夢中なことに嫉妬している。人形中学柔道部の佐久裕美には試合で何度も敗れ、悔しい思いをしている。

百川 (ももかわ)

黄鶏中学の男子生徒。柔道部所属。話すときに「ぶひっ、ぶひっ」と息がもれる、小太りでブサイクな少年。両手足がヒヅメのような形をしている。埼玉県人の父と千葉県人の母を持つので、自分も同級生の南と同じくハーフだ、と本人は言い張る。

金目 (きんめ)

黄鶏中学の男子生徒。柔道部所属。寝技が好きなスケベな少年。吃音症。中学生なのにすでに頭頂部が薄くなってきている。

佐久 裕美 (さく ひろみ)

人形中学の生徒。柔道部主将。中学柔道選手権の個人戦で優勝経験があり、百年に一人の天才児と評判が立つほどの腕前。かなりの巨体。学校では相手になる者がいないので、牛を相手に稽古をしている。黄鶏中学柔道部に入部したばかりの日高三郎が下福部監督を失神させたとのうわさを聞き、その実力に興味を持っている。

タマ

黄鶏中学柔道部監督の下福部先生の飼い猫。下福部先生によって子猫のころから柔道を仕込まれてきた。人形中学柔道部との練習試合で、黄鶏中学側のメンバーとして出場。人間相手に歴史的な勝利をおさめた。人間の言葉を理解し、自分でも話せる。歌を唄うのもモノマネも得意。 後にスチュワーデス(人間の女性)と両想いになった。

日高 作次郎 (ひだか さくじろう)

黄鶏中学の男子生徒日高三郎の父親。現在は息子と二人暮らし。ゲイバー「派手作」を経営している。外見はボブカットの色っぽい女性にしか見えない。口調も物腰も女性そのもの。息子に自分の店を継いでもらいたいと願っている。

中落 博 (なかおち ひろし)

黄鶏中学の校長。教職者にあるまじき色欲にまみれた人間で、秘書にもすぐセクハラをする。柔道部が成績不振である責任を取らせ、監督の下福部先生をクビにしようとするが、下福部先生には自身と生徒との不適切な写真を撮られており、逆に脅されてしまう。

堀 あけみ (ほり あけみ)

黄鶏中学校長の秘書。クールな女性で、校長からのセクハラにも冷静にやり返す。しかし下福部先生から「秘所」と下ネタで呼ばれると逆上し怒り出す。

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