概要・あらすじ
人を愛することの大切さを知るため、父・火星田ジュンに連れられて地球へとやってきた火星田マチ子。恋に恋する15歳のマチ子は、さまざまな地球人と出会い、地球での暮らしを満喫している。やがて幼なじみの火星戸フキ子も地球にやってきて、周りの地球人を巻き込みながらの暮らしが続く。
登場人物・キャラクター
火星田 マチ子 (かせいだ まちこ)
火星人の15歳の少女。火星生まれの火星育ち。全身はピンク色で、脚は6本以上、頭に赤いリボンをつけている。可愛い人間の少女に変身することもできる。恋を知るために父・火星田ジュンに連れられて、2人で地球へとやってきた。マイペースで暮らしつつ、地球人とのふれあいを通じてさまざまなことを学んでいく。空を飛べるほか、成人男性を軽く持ち上げるほど力が強い。
火星田 ジュン (かせいだ じゅん)
火星田マチ子の父。全身は水色で脚は6本以上、髭を生やしている。恋愛を教えるために娘を連れて地球へやってきたが、たまにホームシックにかかり、火星へ帰りたいと泣くことも。娘と同じく、人間の姿に変身できる。人間の女性の尻をさわるなど、痴漢行為を働くことがあり、それがバレて娘に殴られることもある。
火星田 英子 (かせいだ えいこ)
火星田マチ子の母。美人の火星人。産んだ卵(マチ子)をボール代わりにして野球をしようとしていた夫・火星田ジュンに激怒し、取り戻した卵で自分はテニスをする。卵から産まれたマチ子をボール代わりにさらに野球をしようとした常識のない夫に愛想を尽かしたのか、夫と娘を置いて姿を消し、現在は行方知れず。
なま彦 (なまひこ)
不幸にも火星田親子に火星田マチ子の恋人候補とされてしまった地球人の男性。役所に勤めており、アパートで独り暮らしをしている。マチ子から無理やりハイキングにつき合わされ、その時に出会った梅子人形を好きになってしまう。
梅子人形 (うめこにんぎょう)
火星田マチ子の一番の親友。ただし、仙台伊達藩に古くから伝わる人形。
十郎 (じゅうろう)
火星田マチ子お気に入りの火星カバ。顔はカバで、体はマチ子と同じく頭から脚が6本以上生えている。らっきょうが苦手。
北島 のぶてる (きたじま のぶてる)
火星田マチ子が週に1回レッスンを受けている演歌歌手。「便利船」という持ち歌がある。ノドの奥にいたこぶしをマチ子に奪われてしまい、こぶしを聞かせた歌唱法がまったくできなくなってしまう。そのため演歌歌手を引退し、クリスチャンとして教会で賛美歌を歌う。
ユカリ
火星田マチ子の親友で地球人。クラス委員を務めており、金髪ショートカットの美人だが、キュリー夫人の姿がプリントされたロングスリーブを着用しておりファッションセンスは変わっている。
火星戸 フキ子 (かせいど ふきこ)
火星田マチ子の幼なじみで火星人。マチ子に自分より先に彼氏ができたことや、恋愛について偉そうに語るマチ子に対し、激しい競争心を持ち、ねたんでいる。
火星戸 増造 (かせいど ますぞう)
火星戸フキ子の父。火星戸宇宙ステーションという会社の社長を務めている。社長の業務は、社長大ゼンマイまわし室という部屋で巨大なゼンマイをまわすこと。
健作 (けんさく)
火星田マチ子のボーイフレンドで地球人。マチ子との仲をねたんだ火星戸フキ子に人間醸造光線銃を撃たれ、日本酒にされてしまう。その酒をマチ子が花見客にふるまったため、人間の姿に戻れたものの、身長30センチほどに縮んでしまった。しかし、その後、日本酒だった時の麹が体内で熟成した結果、一夜にして身長5メートルまで成長する。
金星パンダ (きんせいぱんだ)
火星田ジュンが金星からさらってきた動物。十郎と親友になる。
握寿司 守 (にぎりずし まもる)
健作の親友。顔に大きな傷のような跡がある。公園にいるハトを散らすような、やや荒っぽい性格。発明少年で、モグラハンドや汗ガンなどを発明。汗ガンの発明によって、発明工夫コンクールにおいて銅賞をもらっている。地球人のボーイフレンドをほしがっていた火星戸フキ子を火星田マチ子から紹介され、以後フキ子に猛烈なアピールを続ける。
その他キーワード
こぶし
演歌歌手のノドに生息している生物。人間の姿をしており、身長15センチほどで裸。演歌を歌う際、このこぶしがノドでくるくると回ることで、こぶしの効いた歌唱法が可能になる。口に手を突っ込んでこぶしを奪い、それを飲み込めば、こぶしの効いた歌唱法をものにできる。こぶしを奪われたほうは、澄んだ美声になってしまう。
人間醸造光線銃 (にんげんじょうぞうこうせんじゅう)
火星戸増造の会社で製造している銃。対象を日本酒にしてしまう光線を発射する。
モグラハンド
見た目はモグラで、これを両手に装着することで地中を掘り進める。
汗ガン (あせがん)
全身を覆う透明の着ぐるみで、前面に設置された射出口から溜めた汗を発射する。汗が切れた場合は、激しく運動することで発汗して、汗を溜める必要がある。
友情ヘッドギア (ゆうじょうへっどぎあ)
巨大化した健作の頭に装着し、鼻の部分に握寿司守が乗ることで、親友の健作といつもおしゃべりができる。両脇にロケットエンジンを搭載しており、飛行できる。
愛情ダミーヘッド (あいじょうだみーへっど)
6個の車輪が付いた台車の上に数十メートルの棒が立っており、その上に健作を模した頭部が付いている。マチ子が握寿司守による健作への友情ヘッドギア装着を阻止するために使われた。