パパがも一度恋をした

パパがも一度恋をした

おっさんの姿になって蘇った妻と、そんな妻を受け入れた夫。彼らおっさん2人のラブラブ生活を描いたギャグ作品。ギャグ漫画の要所要所に、深い家族愛や愛情を描いた場面がちりばめられており、パートナーがどのように変貌しても愛せるかを問いかけている。「週刊ビッグコミックスピリッツ」2009年第43号から2012年第36・37合併号にかけて連載された作品。

正式名称
パパがも一度恋をした
ふりがな
ぱぱがもいちどこいをした
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

山下吾郎は最愛の妻である山下多恵子を亡くして以来、引きこもりのニート生活を続けていた。そんなある日、自らを「多恵子」だと名乗るおっさんが山下家に現れる。そのおっさんは見た目は似ても似つかないが、家族以外は誰も知らないようなことを知っていた。さらに、まるで多恵子そのものの仕草や行動をするおっさんを見て、吾郎は次第に心を開いていく。

最初は半信半疑だった娘の山下トモも母親として受け入れ、不思議な家族の生活が始まった。

登場人物・キャラクター

山下 吾郎 (やました ごろう)

38歳の男性。妻である山下多恵子を亡くして以来、引きこもりのニート生活をしていた。結婚するまで童貞で、女性経験は妻1人だけ。気が小さく、妄想を膨らませては暴走するタイプ。

山下 多恵子 (やました たえこ)

山下吾郎の妻。笑顔が素敵な美人で、ちょっぴりドジで愛嬌があり、つつましく可憐でなおかつ気品のある女性だったのだが、3年前に事故で他界。しかしハゲでデブのおっさんの姿になってあの世から戻って来た。加齢臭がキツめで、体毛が濃い。中身は多恵子であるため、料理上手なうえに気遣いなども細やか。当初は家族以外の他人に対して「ガンスケ」という偽名を使っていたが、やがて多恵子であることを隠さなくなる。

山下 トモ (やました とも)

山下吾郎と山下多恵子の中学3年生の娘。学校では成績優秀なしっかり者として知られている。言いたいことはハッキリ言う性格で、多恵子を亡くして以降の吾郎の不甲斐ない姿を見てついキツイことを言ってしまうが、本当は素直で家族思いな優しい女の子。最近は少し反抗期気味。

山下 タロスケ (やました たろすけ)

山下吾郎の父親で、行動や仕草が猫に似ている。山下多恵子のことをとても気に入っており、多恵子がおっさんの姿で戻って来た時も、動物的な勘で一番にその正体を見破った。山下家のペット的存在。

加藤 英太 (かとう えいた)

山下吾郎の従兄弟で、5年ぶりに海外から帰国した男性。旅行会社で働いており、「トカレフ」の愛称で呼ばれている。下ネタが好きなうえに空気を読まない性格で、誰彼かまわずに自分の話したいことを話し、いつも山下家をひっかき回す。顔には常に笑みを浮かべており、表情はあまり変わらない。レストランで働いていた姫乃樹ティアラの姿を見て、一目惚れする。

姫乃樹 ティアラ (ひめのぎ てぃあら)

レストランでアルバイトをしている女性。眼鏡をかけており、愛嬌がなくいつもむすっとしているが、本当はちょっぴり変わり者で面白い性格。加藤英太に告白されて付き合いをOKする。

持田 十郎 (もちだ じゅうろう)

山下多恵子の父親。筋肉質な身体つきで、髪型は角刈り。腕っぷしが強く、悪漢には容赦しないが、妻と娘には甘く、ものすごく溺愛している。最初は疑っていたが、おっさん姿の多恵子が本物の娘だと信じるようになる。

持田 ともこ (もちだ ともこ)

山下多恵子の母親。多恵子とそっくりな顔をした美人で、優しく愛情豊な女性。おっさん姿の多恵子を本物だと認め、何事もなかったかのように娘として接している。

町田 達也 (まちだ たつや)

山下トモのクラスメイトの男子生徒。髪型はリーゼントで、ものすごい不良だという噂だが、本当は無口で優しい少年。トモに想いを寄せている。また親孝行で、母親のことも大切に想っている。

高木 えみこ (たかぎ えみこ)

山下多恵子の中学時代の友人の女性。おっさんの姿になってしまった多恵子のことを、本物だと信じている。純真無垢で、大人になっても子供の頃の純粋な気持ちを持ち続けている。実はバツイチで、付き合っている富樫勝彦との再婚に迷っている。

富樫 勝彦 (とがし かつひこ)

高木えみこと付き合っている男性。アウトドアが好きで、ダンガリーシャツをよく着ている。えみこからおっさんの姿の山下多恵子を紹介されるが、どうしても中身が女性だということが信じられずにいる。

佐々木 未来 (ささき みく)

加藤英太と同じ旅行会社で働く女性。美人で、ものすごいドジっ子なところは山下多恵子に少し似ている。顔つきも生前の多恵子にどことなく似ている。山下吾郎に想いを寄せている。

キテなんとか君 (きてなんとかくん)

神出鬼没の不思議な少年。外見は藤子・F・不二雄の漫画『キテレツ大百科』の主人公そっくりだが、キテなんとか君本人は否定している。自分が発明した不思議な道具で山下吾郎を助ける。

広野 剛 (ひろの つよし)

田舎から上京して来たばかりの19歳の男性で、山下家の隣のアパートに住んでいる。大学への合格を目指して、浪人生活をしている。「東京は怖いところだ」という母親の思い込みの影響を受けている。

宮下コーチ (みやしたこーち)

山下多恵子が通い始めたテニススクールのハンサムな男性コーチ。おっさんの姿をした多恵子が、なぜか生前の姿に見えるという不思議な力を持っている。多恵子のことを女性として気に入っている。

三上 ヒロシ (みかみ ひろし)

山下トモと同じ中学に通っている男子生徒で、トモに想いを寄せている。キラキラした瞳をしたさわやかな風貌で、純粋かつ礼儀正しい性格。

古賀 (こが)

山下トモのクラスメイトの女子生徒。男子生徒から人気がある美少女。おっさんの中身が山下多恵子だということを見破ったり、亡くなったトモの祖母の霊と会話をしたり、山下タロスケに猫の霊が憑りついていることを見破るなど、霊感が非常に強い。

内田 (うちだ)

山下トモのクラスメイトの女子生徒。生徒会長であり、なおかつクラスの委員長でもある。両親は美形でエリートだが、上辺だけを大切にするタイプ。そのため、アットホームなトモの家庭に好感を持っている。

新垣先生 (あらがきせんせい)

山下トモのクラスの担任を務める女性教師。眼鏡をかけており、真面目で仕事熱心だが、妄想が激しく時に暴走することがある。トモの複雑な家庭環境を心配している。

斉藤 一男 (さいとう かずお)

芸能事務所「辺渡エンターテイメント」のスカウトマンを務める男性。山下トモの素質を見抜き、道端で声をかけスカウトする。その後、芸能界入りしたトモのマネージャーを務めるようになる。

片瀬 りの (かたせ りの)

山下多恵子のパート先の同僚である片瀬の娘。こまっしゃくれて生意気なところがあるが、根は素直。ずけずけとした物言いで山下家をひっかき回す。

耐子 (たえこ)

帰る家がなく、歌舞伎町で酔いつぶれていたところを、キテなんとか君に拾われて山下家を訪れた女性。着物を着ており、演歌が大好き。男運が悪く、いつも男性では苦労をしている。山下多恵子の「女友達」になり、お互いに悩みを打ち明ける。

大玉 清 (おおだま きよし)

クイズ番組「クイズアタックパネル24」の司会を務める男性芸能人。右手のこぶしを上下に揺らすのが癖。いつも笑顔で、穏やかな話し方をする。

宇宙人 (うちゅうじん)

石に擬態しながら20年間地球で過ごしていた38歳の宇宙人。結婚式の二次会で、酔っぱらって裸踊りをしていたところ宇宙船から落ちてしまい、そのまま戻れなくなった。幸せを感じると発光する癖がある。

ぺーやん

山下吾郎が公園で知り合った男性。吾郎と同じく妻を亡くし、妻が蚊に生まれ変わっているのではないかと信じて、部屋に大量の蚊を飼っている。時々うっかりそのことを忘れ、無意識に蚊を殺してしまう。

滝本 (たきもと)

山下吾郎の中学時代の同級生の男性。当時は背の高いイケメンで、勉強もスポーツもなんでもできたため女子から絶大な人気を誇っていた。現在は禿げてデブのおっさん姿になっている。

コンビニのお姉さん (こんびにのおねえさん)

山下吾郎がいつもよく行っているコンビニエンスストアで働いている女性。美人で誰にでも優しいため、何かと相手に勘違いをさせてしまう。

場所

辺渡エンターテイメント (なべわたえんたーていめんと)

斉藤一男にスカウトされた山下トモが、芸能活動をするために所属した芸能事務所。業界で名は通っているものの規模の小さい弱小事務所であり、人手も少ない。トモ以外の所属タレントについては不明。

その他キーワード

クイズアタックパネル24

大玉清が司会を務めているクイズ番組。クイズに正解するとパネルを獲得できる、いわゆる陣取りゲーム。クイズ好きな山下多恵子のために、山下吾郎が毎日50枚ずつハガキを出して見事出場権を獲得し、多恵子が出場することとなった。

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