男組

男組

強大な権力を持ち、悪の限りを尽くす高校生、神竜剛次と、太極拳の使い手で少年刑務所から特待生として学園に編入してきた主人公流全次郎の抗争を描く。2人の戦いは、学校を超え、各地の番長らと結託して広がるが、物語の後半では、戦後日本の社会を密かに操るという影の総理が登場し、日本の闇社会の権力者との戦いに発展する。原作は雁屋哲。

概要

少年刑務所に収監中の主人公流全次郎は、荒廃する星雲学園を牛耳る高校生、神竜剛次打倒のため、特待生として学園に送り込まれる。「大衆は豚だ」と権力をふるう神竜に対し、男の絆を標榜するは、仲間・同志を広げて対抗する。抗争は次第に拡大し、ついには日本を裏から支配する黒幕、影の総理が加わった三つ巴の戦いに広がる。

登場人物・キャラクター

流 全次郎

陳家太極拳の使い手。父親殺害の罪で関東少年刑務所に服役、受刑者全員を束ねるリーダー的存在。私立高校星雲学園を荒らす神竜組リーダー神竜剛次打倒の命を受け、特待生として服役をしつつ学園に派遣される。権力に虐げられることのない平等な世界を目指し、そのシンボルとして自らの両腕に手錠をつけたまま過ごしている。

山際 涼子

父が国務大臣であることから、その権力を得る目的で神竜剛次の許嫁とされている。しかし、彼の思想とその傍若無人ぶりを嫌い、やがて神竜に敵対する流全次郎たちに加担する。

主人公流全次郎のライバル、敵役。星雲学園を支配する神竜組首領。「大衆は豚だ」と言い切り、優秀な人間が大衆を支配する社会の実現をめざし、そのためには暴力もためらわない。理想社会実現の手始めとして、関東を... 関連ページ:神竜 剛次

影の総理

日本を影から支配する黒幕。戦後、満洲国でアヘン栽培を行い、満洲国崩壊時にその混乱に乗じすべてを金塊に変え帰国。巨万の富を得る。実は、神竜剛次の実父であり、彼をバックアップしていたものの、息子の能力に恐れを抱き、後に対立関係となる。やがて、流全次郎、剛次らと三つ巴の抗争を繰り広げる。

伊庭 彦造

主人公流全次郎を慕う五人の仲間五家宝連の一人。IQ180という秀才で、五家宝連の軍師の役割を担う。神竜剛次の計略にはまり、一時、裏切り者の汚名を受け、五家宝連から離れるも、陰から主人公流を助けたり、スイス銀行に預けられていた影の総理の悪事を暴く資料を入手するなどの活躍を見せる。

高柳 秀次郎

主人公流全次郎のを慕う五人の仲間五家宝連の一人。武芸百般に通じる武術者。仕込み針など様々な武具を時により使いこなすが、大乱闘などの際は、2本のヌンチャクを使う場面が多い。

大杉 五郎

主人公流全次郎のを慕う五人の仲間五家宝連の一人。忍び込んだり、物を盗んだりする窃盗学に長ける。捉えられた流の母親を単独で救出するなどの活躍を見せるが、その際の負傷で死亡する。

岩瀬 大介

主人公流全次郎のを慕う五人の仲間五家宝連の一人。剛力無双で、頑強な肉体の持ち主。流を守るために、身を挺して守る場面が多く、最期も、山道に落ちる岩を一人で受け止め、仲間を救うことで命を落とした。

長浜 昇一

主人公流全次郎のを慕う五人の仲間五家宝連の一人。背が低く、五家宝連の最年少。動物と心を通じ合わせることができる。流らが影の総理に囚われた際も、影の総理に飼われていた犬たちを口笛で扇動して、脱出に成功する。流が失明した際には、その背におぶさり、目の代わりになるなどの活躍を見せる。

太田原 源蔵

元人竜組四天王の一人で、星雲学園相撲部の主将として、神竜とともに学校で傍若無人にふるまっていたが、神竜から額に犬の字を刻まれる屈辱を受けたのをきっかけに神竜から離れていく。流全次郎の男気に惚れ、五家宝連と行動を共にするようになる。

堀田 英盛

関東で最大最強の番長連合、関東連合を率いる総長。九州訛りで語る豪壮な男。流全次郎の戦いに共鳴し、連合を率いて、援護する。常に履いている高下駄を腕に持ち、それを武器に格闘する場面が多い。

倉本 信二

乞食横丁とそこに住む荒くれ者を束ねる男。通称乞食番長。はっぴのような和服をまとっている。堀田英盛の紹介で流全次郎に加担、乞食横丁の仲間を率いて行動する。戦闘の際は、主に鞭を武器としている。

大舘 要造

北海番長連合の総長。関東連合の堀田英盛、乞食番長の倉本信二との男の絆から、北海道にある軍艦島刑務所に送られた流全次郎救出に協力する。北海道の港を取り仕切る男たちからなる北海独立海軍と結託している。

朽木 威作

日本最大の暴力団、朽木組三代目組長の息子。実質的に朽木組を動かす人物だが、神竜組の副官として神竜剛次と共に行動を共にする。

桜 魔子

星雲学園に突如現れた転校生。常に鳥川という小男を従えている。神竜剛次の命を受け、その美貌やセンス、陰に隠れて行う暴力で学園の生徒を内側から支配するようとする。実は影の総理の配下にあり、のちに神竜剛次や影の総理の部下としてさまざまな場面で姿を見せる。

鳥川

桜魔子の従者。桜魔子の日除け・雨よけとして傘を持っているが、そこに長針など武器が仕込まれている。その仕込み傘をはじめとするさまざまな武器と高い身体能力で、流全次郎たちを苦しめる。実は桜魔子は双子の姉妹で、鳥川は、その一方が扮装した姿だった。

流全次郎が軍艦島刑務所に収監された際、その受刑者の中で「大御所」と恐れられていた人物。実は流の父、流統太郎の親友で、拳法の師、陳泰明の弟子。陳家太極拳と八極拳を使いこなし、流に蹴り技旋風脚、後に必殺技... 関連ページ:南条 五郎

流 統太郎

流全次郎の父で、弁護士。南条五郎の親友。影の総理の悪事を暴こうとしていたが、影の総理の仕業で自宅書斎で殺害される。その殺害犯は、息子の流全次郎とされ、全次郎は、その罪により少年刑務所に送られることになる。

陳 泰明

流全次郎の武術の師匠。若いころ、全次郎の父、流統太郎に命を助けられたことがあり、その恩義のために、自らの舌を切断し、統太郎に仕える。全次郎に武術を伝授した。

神竜 壮一郎

神竜剛次の父親。右翼の大物で、政界のボスといわれる。しかし、影の総理の指示で、実子を追い出し、代わりに神竜剛次を養子とした。いつかは影の総理の権力を得ようともくろむも、神竜剛次の剣を受け、影の総理の手下の銃弾に倒れる。

阿部

星雲学園の生徒会長。学園を荒らす神竜組に抗議する数少ない生徒であり、学園を改革しようとする流全次郎に協力をする。学校が神竜の手に落ちた際は、生徒たちを中心に学校を立て直す「☆第二星雲学園」を建設するが、その際は運営委員として活躍する。

宮城 秀一

少年刑務所の所長。流全次郎が入所して以来、彼の言動を密かに支持している。実は、神竜壮一郎の実子神竜秀一であり、影の総理の命令により神竜家を追われ、名前を変えて少年刑務所の所長になった。受刑者だった流全次郎を星雲学園に送り込む手はずを整えた人物でもある。

李 大広

朽木組が派遣した「影の軍隊」の隊長。正統八極拳を使い、流全次郎を窮地に追い込む。しかし流の必殺技、猛虎硬爬山に敗れ、また彼も流同様、南条五郎、陳泰明が拳法の師であったことから、流に味方し、神竜剛次らから守ろうとする。

軍艦島刑務所所長

受刑者を一様に再教育の見込みがない者として、人間的扱いを行わないとうそぶく。軍艦島が流全次郎、南条五郎らに乗っ取られた際は、視察に来た神竜剛次に倍数法の暗号を巧みに使って、その状況を密かに伝えている。

宮口

流全次郎らにより要塞化した少年刑務所の攻略の命を受けた特殊攻撃隊のリーダー。戦乱地帯の雇われ外人部隊として、転戦してきた過去を持つ。肉弾戦で勝負を決めるのではなく、主に銃器・刃物を使って敵を素早くしとめる。

集団・組織

五家宝連

『男組』の組織。主人公流全次郎率いる5人の部下の総称。5人は関東少年刑務所の各舎のボスだったが、そこへ流が入所したことで結束を決意、流を兄貴と呼び、命をも投げ出す覚悟を決めている仲間。

少刑OB連

『男組』の組織。主人公流全次郎が収監されている関東少年刑務所を出所した人たちで、流全次郎に共鳴し、共闘を誓った仲間たち。さまざまな職業、能力を持った人たちがいる。

星雲学園

流全次郎、神竜剛次らが通う私立の名門高校。神竜とその一派が思うままに振舞っているために学校は荒れ、教師も手を出せずにいた。生徒たちの多くは、自分たちの進学や将来を第一に考えて、敵に向けて自ら戦いを挑む意欲が乏しい。また、この学園が、流の宿敵、神竜剛次との最終決戦を行う舞台にもなっている。

場所

関東少年刑務所

父親殺しの罪状で流全次郎が収監されていた刑務所。もともと五家宝連のメンバーとなる5人が各舎のボスとして君臨していた。ここに収監されている少年たち、出所したOBたちは、流をリーダーとして強い結束力を示す。後に、この施設は流たちに占拠され、特務攻撃隊などの攻撃を撃退する要塞拠点となった。

軍艦島刑務所

特に凶悪な受刑者を収容する刑務所。根室沖オホーツク海の軍艦の形をし孤島にあり、脱獄は不可能といわれている。

その他キーワード

八極拳猛虎硬抓山

『男組』に登場する技。流全次郎の必殺技。近代八極拳最強の達人、李書文(りしょぶん)の編み出した必殺技とされている。軍艦島刑務所で南条五郎から命懸けで伝授された。まず突きを放ち、それを相手が受けたところで肘を打ち込むという技。

手錠

虐げらる者をつくらない世界を築く男の誓いとして流全次郎が、自らを縛るために、その両手につけたもの。宿敵、神竜剛次を倒すまではずさないと決めて手にはめている。神竜との最後の闘いにおいて、手錠の鎖は断ち切られることになった。

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