百千さん家のあやかし王子

百千さん家のあやかし王子

硝音あやの代表作。現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)の狭間(はざま)に建つ屋敷「百千家」を舞台に、天涯孤独の少女、百千ひまりが、相続した屋敷に住む鵺(ぬえ)へと変身できる少年、七守葵のあやかし退治のトラブルに巻き込まれる和風ファンタジー。葵と彼の式神である紫、伊勢が屋敷でひまりと共同生活を送る日常がコミカルに描かれる。KADOKAWA「ASUKA」2013年4月号から2019年10月号にかけて連載の作品。続編に硝音あやの『百千さん家のあやかし王子-継-』がある。2024年1月5日からTOKYO-MX、BS11ほかでテレビアニメ版『百千さん家のあやかし王子』が放送され、百千ひまりを川井田夏海、七守葵と鵺を大塚剛央が演じている。

正式名称
百千さん家のあやかし王子
ふりがな
ももちさんちのあやかしおうじ
作者
ジャンル
ファンタジー
 
ラブコメ
レーベル
あすかコミックスDX(KADOKAWA)
巻数
全16巻完結
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屋敷の相続から始まる同居生活

遺言状で家族が初めて遺(のこ)してくれた屋敷「百千家」を相続した少女、百千ひまりと、屋敷に住み着く妖しい少年、七守葵による同居ラブストーリー。美しい妖怪「鵺」に変身してあやかしと戦う葵に振り回されながらも、お互いの出自や境遇に関する謎や問題を解決していく姿が描かれる。また、葵のほかにも彼の式神である紫、伊勢といった個性豊かな妖怪たちも屋敷に住み着いている。

浮き世離れした美少年と天涯孤独の少女

七守葵は幼気な魅力を漂わせた17歳の少年で、屋敷に10年も囚(とら)われていたため、年相応の恋愛観を持ち合わせておらず、子供のように無邪気な一面を持つ。しかし葵は、あやかし退治の時に妖怪「鵺」に変身すると、妖艶な姿と口調となり、そのギャップが彼の大きな魅力となっている。一方の百千ひまりは天涯孤独な施設育ちの少女ながら、不幸な身の上を感じさせない天真爛漫(らんまん)な性格をしている。16歳の誕生日を迎えたひまりが、彼女の相続した「百千家」を訪れたことで二人は出会い、お互いを家から追い出そうとする関係がスタートする。

現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)に隔たれる二人の関係性

「百千家」に守り主「御守様」として指名されことで、妖怪を調停する使命を帯びた七守葵は、屋敷の敷地から外に出ることができず、誰からも自分の存在を忘れられている。百千ひまりは、そんな葵を外へ連れ出そうと奔走するも、葵をまったく覚えていない両親や幼なじみたちに出会うたび、お互いの生い立ちや現在の状況など、さまざまな障害に阻まれていた。また、ひまりや「鵺」に執着する強大な力を持つ人間や妖怪と敵対し、時には命の危機に晒(さら)されながらも、二人は絆(きずな)を深めて困難を乗り越えていく。

登場人物・キャラクター

百千 ひまり (ももち ひまり)

「百千家」を相続することになった女子高校生で、天真爛漫な性格をしている。幼い頃に両親を亡くしており、天涯孤独の身の上として施設で育った。16歳の誕生日に自らに届いた遺言状に従い、現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)の狭間に建っている百千家を相続した。しかし、百千家には先住者である少年・七守葵とその式神である紫、伊勢が住み着いており、なし崩し的に共同生活を送ることとなる。百千家の内情を知らず、「御守様」として妖怪の退治や調停を行う葵のトラブルに巻き込まれる中で、彼に思いを寄せるようになる。唯一の特殊な力として、屋敷内のあらゆるものを強制的に「出て行かせる」能力を持つ。

七守 葵 (ななもり あおい)

「百千家」に住む少年。10歳の時に百千家へ迷い込み、新たな「御守様」として選ばれたことで屋敷の敷地内から出られなくなってしまう。それ以来、現世と幽世の狭間に建っている百千家で、平穏を守る役割を担っている。また、屋敷の外の世界では、七守葵自身は存在しなかったことになっており、両親や幼なじみをはじめ、葵を覚えている人間は誰もいない。百千家の正当な主である百千ひまりとは、彼女が屋敷を訪れた時に初めて対面したが、それ以前から彼女のことを知っていた様子がある。同じく百千家に住み着いている紫、伊勢とは式神とその主という関係にあり、彼らを使役する立場にある。幼少時から百千家に囚われているために浮き世離れした性格で、異性への距離感や価値観も幼さゆえに大胆なところがある。

書誌情報

百千さん家のあやかし王子 全16巻 KADOKAWA〈あすかコミックスDX〉

第1巻

(2013-07-23発行、 978-4041208106)

第2巻

(2013-10-26発行、 978-4041208939)

第3巻

(2014-02-26発行、 978-4041210260)

第4巻

(2014-06-26発行、 978-4041016732)

第5巻

(2014-10-25発行、 978-4041022184)

第6巻

(2015-02-26発行、 978-4041025635)

第7巻

(2015-06-26発行、 978-4041031193)

第8巻

(2015-10-21発行、 978-4041036594)

第9巻

(2016-06-25発行、 978-4041044155)

第10巻

(2016-11-26発行、 978-4041051030)

第11巻

(2017-03-25発行、 978-4041055281)

第12巻

(2017-08-24発行、 978-4041060124)

第13巻

(2018-03-24発行、 978-4041067307)

第14巻

(2018-10-24発行、 978-4041075197)

第15巻

(2019-04-24発行、 978-4041080610)

第16巻

(2019-10-24発行、 978-4041087947)

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