Re:ゼロから始める異世界生活 第一章 王都の一日編

長月達平の小説『Re:ゼロから始める異世界生活』のコミカライズ作品。異世界に飛ばされたナツキ・スバルが、唯一の能力「死に戻り」を生かして絶望の運命に立ち向かっていく姿を描くファンタジー。「月刊コミックアライブ」で2014年8月号から2015年4月号にかけて掲載された作品。

正式名称
Re:ゼロから始める異世界生活 第一章 王都の一日編
ふりがな
りぜろからはじめるいせかいせいかつ だいいっしょう おうとのいちにちへん
原作者
長月 達平
作者
ジャンル
ファンタジー
レーベル
MFコミックス アライブシリーズ(株式会社KADOKAWA)
関連商品
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あらすじ

第1巻

現代日本に住む不登校気味の男子高校生の菜月昴(ナツキ・スバル)は、コンビニの帰りに突如、見知らぬ異世界に飛ばされる。目の前に広がるファンタジー世界の光景に目を輝かせるスバルは、自分を召喚したであろう人物を捜そうと探索を始めるが、それらしき人物には出会えなかった。特殊な知識や技術、武力があるわけでもなく、ふつうの一般人でしかないスバルは右も左もわからない状況に頭を抱えるが、強制イベントといわんばかりに路地裏でチンピラに絡まれてしまう。異世界の定番として、自分が超常的な能力を身につけていることに期待するスバルだったが、そんなお約束の展開もないまま、容赦なく叩きのめされてしまう。そんなスバルの危機を救ったのは、「サテラ」を名乗る謎の銀髪美少女エミリアと、彼女に付き従う猫精霊のパックだった。スバルは助けてもらったお礼としてエミリアと行動することになるが、彼女はフェルトという少女のスリに遭って大切な徽章を盗まれていた。チンピラに絡まれた時に偶然にもフェルトの姿を見ていたスバルは、わずかな情報を基にエミリアと共にフェルトを捜し、徽章を取り戻すことになる。その中でフェルトと取り引きをしているロム爺の情報を得たスバルたちは、貧民街にあるロム爺の盗品蔵に赴き、彼と交渉を始めようとする。だが、盗品蔵の中には何者かに惨殺された大男の死体が転がっており、それがロム爺だと気づいた瞬間、スバルは背後から何者かの襲撃を受ける。

第2巻

ロム爺の盗品蔵で、エミリアと共に死亡したナツキ・スバルが次に目覚めたのは、異世界に召喚された時に最初にいた場所だった。時間や持ち物も戻って初期状態になっていたスバルは、何度か死を体験するうちに、自分がこの世界で特殊なタイムリープ能力「死に戻り」を得たことを認識する。自分が死んでも死に戻りによって時間を巻き戻し、過去の記憶を引き継げることを悟ったスバルは、四度目のループで再会したエミリアの態度から、彼女が最初に名乗っていた「サテラ」という名は偽名であったと推測する。今度こそエミリアの命を救いたいと願うスバルは、彼女だけでなくフェルトとロム爺にせまる死の運命を変えるべく、四度目の世界を奔走するのだった。貧民街を訪れたスバルは、紆余曲折を経てロム爺とフェルトに対面し、自身のミーティアとエミリアから盗んだ徽章を交換するという交渉を持ち込む。運命を変えるためには、死の元凶であるエルザ・グランヒルテが盗品蔵に来る前にフェルトから徽章を買い取り、エミリアに返す必要があった。だが、フェルトを追ってきたエミリアが交渉の途中で盗品蔵に現れ、さらにはエルザが襲いかかってくる。応戦するパックはエルザを追い詰めるものの、マナが切れたことでその場から消えてしまう。スバルたちはパックを欠いた状態でエルザに立ち向かうが、強力な攻撃になす術もないままロム爺が倒され、ピンチに陥ってしまう。逆転されて危機を感じたスバルは、どうにかしてフェルトを逃がそうと、ある作戦に出る。

原作小説

本作『Re:ゼロから始める異世界生活 第一章 王都の一日編』は、長月達平の小説『Re:ゼロから始める異世界生活』の第1巻を原作としている。KADOKAWA MF文庫Jから刊行されており、イラストは大塚真一郎が担当している。

続編

本作『Re:ゼロから始める異世界生活 第一章 王都の一日編』の続編として、楓月誠の『Re:ゼロから始める異世界生活 第二章 屋敷の一週間編』がある。こちらは長月達平の小説『Re:ゼロから始める異世界生活』の第2巻を原作とするファンタジーで、王都での1日を乗り越えたナツキ・スバルの新しい生活や出会いが描かれている。スクウェア・エニックス ビッグガンガンコミックスから刊行されている。

登場人物・キャラクター

ナツキ・スバル

現代日本に住む高校生男子で、本名は「菜月昴」。黒髪ショートヘアの少々目つきが悪い少年で、強敵相手でも物おじせずに向かっていく度胸があり、情に厚く仲間思いな性格をしている。不登校気味のだらけた生活を送っていたが、深夜にコンビニから帰る途中に突如異世界召喚され、ファンタジーのお約束や定番に期待するものの、訳のわからない状況に翻弄されることになる。足が速く、中学時代に剣道をやっていたこともあってケンカはそれなりに強いが、際立った戦闘力や特技などはない。最初に降り立ったルグニカ王国の王都でエミリアと出会い、窮地を救ってくれた彼女に恩義と好意を抱く。これ以降はエミリアを守ることと、彼女に恩返しをすることを優先するようになる。異世界にやって来てから何度か死を体験してはよみがえるうちに、「死に戻り」という特殊能力を得ていたことに気づく。その後は持ち前の図々しさと空気を読まないことで、唯一の能力である死に戻りと知恵を生かしながら、逆境に弱音を吐きつつも過酷な異世界と運命に立ち向かっていく。三度の死を経て目覚めた四度目のループでは、死の元凶であるエルザ・グランヒルテの脅威からエミリア、フェルト、ロム爺の命を守ろうと奔走する中で、偶然知り合ったラインハルト・ヴァン・アストレアを味方につける。エミリアだけでなく大切な人を守るためであれば自らの危険を省みず、死に戻りを繰り返すことで得た記憶と情報を駆使しながら作戦を練ったり、奮闘したりする中で成長していく。少々中二病の傾向があり、ファンタジーや星の名前などに詳しい。

エミリア

異世界の住人で、人間とエルフのあいだに生まれたハーフエルフの少女。契約を交わした精霊の能力を借りて魔法を使う「精霊術師」で、相棒のパックにマナを供給することで氷系統を中心とする魔法を発現できる。銀髪の長髪と紫紺の瞳を持つ美少女で、強気に見えるが非常に面倒見がよくお人よしな性格をしている。路地裏でチンピラに絡まれていたナツキ・スバルを助けたのをきっかけに慕われるようになり、フェルトに奪われた徽章を取り戻すべく、彼と行動するようになる。この際にスバルに対しては「サテラ」と名乗っているが、これは人々に恐れられる「嫉妬の魔女サテラ」から取った偽名である。本物のサテラと容姿が似ているため、周囲の者から不当な扱いを受けることもある。困っている人や危険な目に遭っている人を見過ごせない優しさを持ち、あれこれ理由をつけてでも助けようとする。しかしそのような優しさを、エミリア本人はなぜか素直に認めようとしない傾向にある。スバルに対しても気丈に振る舞っているが、本来は純真無垢で素直な性格をしている。大精霊であるパックだけでなく、ほかの微精霊とも契約しているため、氷系統以外の魔法もそれなりに使える。最初のループでは、ロム爺の盗品蔵を訪ねた際に、スバルと共にエルザ・グランヒルテに殺害された。四度目のループでもスバルに遭遇し、フェルトに盗まれた徽章を取り戻すべく盗品蔵に乗り込んだところでエルザの襲撃に遭い、彼らと協力してエルザと戦うことになる。実はルグニカ王国の次の王を決める王位継承戦に参加している、王候補者の一人。

パック

エミリアと契約を交わすお供の精霊。ふだんは灰色の体毛を持つ、二足歩行の小さな子猫の姿をしている。おっとりしたマイペースな性格の持ち主。エミリアに付き従い、彼女のことを娘のように思い、行動に口出ししたりしなかったりなど、保護者目線で付き合っている。見た目は愛らしいが火を司る大精霊で、強大な力を持つ「四大精霊」の一角でもある。周囲の熱量を奪うことで発する氷系統の魔法を好んで使用し、攻撃も防御もともに威力は絶大。一見親しみやすいが、エミリアのことを絶対視して何よりも彼女のことを最優先するため、彼女に敵意を向ける者には容赦がない。精霊として顕現して行動できる時間は朝の9時から夕方5時くらいの時間帯に限られており、それ以外は緑の結晶の中で休んでいることが多い。ただしエミリアの命の危険など、緊急時には彼女がオドを使えば顕現できる。

フェルト

異世界の住人で、貧民街に住む浮浪女児。くすんだ金髪に勝ち気な赤い目、尖った八重歯が目立つ小柄な体型の少女。小さい頃から貧民街で育ち、身寄りがないことから自分を守るために疑り深く気の強いところもあるが、元は明るく仁義にも厚い性格をしている。街に出てはスリや盗難で日銭を稼いでおり、ロム爺の盗品蔵に日常的に出入りしている。一生貧しい暮らしをするのは望んでおらず、チャンスがあれば貧民街を抜け出して人並みの暮らしをしたいと考えている。エミリアの徽章を盗んだのをきっかけにナツキ・スバルと知り合い、徽章を取り戻そうとするスバルから取り引きを持ち掛けられる。最初のループでは元々の取り引き相手であるエルザ・グランヒルテに殺害されており、四度目のループで彼女に騙されていたことに気づき、スバルたちと共に戦うことになる。エルザに逆転されたことで危機を感じたスバルによって外に逃がされ、助けを求めようとしたところでラインハルト・ヴァン・アストレアに遭遇する。風の加護を所有し、壁なども軽々と駆け上がれる優れた身体能力を持ち、動きも素早い。同じく貧民街に住むロム爺は親のような存在で、実の祖父のように大切に思っている。

ロム爺 (ろむじい)

異世界の住人で、貧民街で盗品などを取り扱っている巨人族の男性。身長は2メートルを超え、褐色肌に筋肉質な体格の大男。おおらかな性格で、品物の目ききには絶対の自信を持つ。フェルトの取り引き相手であると同時に、孤児である彼女の保護者として孫のようにかわいがっている。最初のループではフェルトと共にエルザ・グランヒルテに殺害されており、四度目のループでナツキ・スバルとフェルトの取り引きを仲介する。しかしエルザの襲撃を受け、スバルたちと共に戦うことになる。巨体と腕力を生かしながら、巨大な棍棒を武器に戦う。

カドモン・リッシュ

ルグニカ王国の街中で果物屋を営む男性。妻のラクシャ、娘のプラムと三人で暮らしている。荒っぽい口調で話すが、心根は優しい性格の持ち主。異世界召喚されたナツキ・スバルが初めて会話した人物で、これ以降は店の前がスバルの死に戻りのセーブポイントとなっている。死に戻りをするたびに混乱するスバルを何度か介抱したり、状況を説明したりしている。迷子になったプラムをスバルとエミリアに助けてもらったことがあり、彼らに恩義を感じている。

エルザ・グランヒルテ

異世界の住人で、艶めいた雰囲気を漂わせた美女。黒髪の長髪で露出度の高いドレスを着用し、おっとりした人物に見えるが、その内には残虐性を秘めている。エミリアの徽章を狙っており、取り引き相手のフェルトにエミリアから盗み出すように依頼していた。その正体は「腸狩り」の異名を持つ暗殺者で、独特な形状のナイフや服の中に隠した暗器を武器に戦う。超人的な戦闘力の持ち主で、パックの猛攻やナツキ・スバルたちの連携攻撃も余裕でかわすほど。標的の腹部をナイフで切り裂き、その中身を見ることに興奮を覚えるという、狂気的な人物で、最初のループでロム爺とフェルト、さらに二人を訪ねてきたスバルとエミリアを殺害した張本人。四度目のループでもスバルたちを皆殺しにして徽章を奪おうともくろんで、盗品蔵を襲撃する。

ラインハルト・ヴァン・アストレア

騎士の男性で、ルグニカ王国の近衛騎士団に所属している。赤毛の美青年で、正義感の強い性格をしている。若くして「騎士の中の騎士」などと呼ばれ、騎士団からも注目されている優秀な人物。アストレア家に代々継承される「剣聖の加護」を持つが、これ以外にもさまざまな加護を保有している。このため戦闘力も超人的だが、ラインハルト・ヴァン・アストレア自身の力に溺れたりきどったりすることもなく、周囲はもちろん民衆からも厚い信頼を得ている。さらには、初対面のナツキ・スバルを躊躇なく助けるなど性格もいいことから、彼からは「完璧超人」と評されている。四度目のループでは路地裏でスバルを助けた際に彼と知り合い、いずれ再会する約束を交わしていた。のちにエルザ・グランヒルテとの戦闘中にスバルに逃がされたフェルトと遭遇し、スバルたちを助けるために戦いに参加する。「龍剣レイド」という強力な宝剣を持つが、剣自身が抜く時を見極めるため、自由に使うことはできない。

場所

ルグニカ王国 (るぐにかおうこく)

ナツキスバルが異世界に召喚された際、降り立った場所。その昔、当時の国王であるファルセイル・ルグニカが神龍ボルカニカと盟約を交わし、街の繁栄を助けてもらった伝承が残る「親竜王国」であり、長い歴史を誇っている。現在ルグニカ王国には後継ぎとなる人物がおらず王位が空席となったため、王位継承戦が開かれた。

イベント・出来事

王位継承戦 (おういけいしょうせん)

ルグニカ王国で開催された時期王位候補者を決めるための催し。その昔、当時の国王であるファルセイル・ルグニカが神龍ボルカニカと盟約を交わされた盟約によって、ドラゴンに支えられ国の繁栄を助けられてきたが、ナツキスバルが異世界に降り立つ半年前に、王族が流行り病により亡くなったため、王位を継ぐ人物を決めるために開かれた。

その他キーワード

死に戻り (しにもどり)

ナツキ・スバルが異世界で得た唯一の特殊能力。死亡と同時にそれまでの時間と出来事を巻き戻し、特定の場所まで戻す効果がある。セーブポイントとも呼べる基準点があり、死んだあとはその場所と時間に自動的に戻るため、過去の記憶を引き継いだ状態で再びやり直しができる。スバルが死ぬまでに起こった出来事はすべてリセットされ、次のループが始まった時点で、持ち物や体調なども初期状態に戻る。スバルにとっては運命に抗うための唯一の能力だが、死によって発動するために苦痛を伴ううえ、スバル自身も不明な点が多いことから、死に戻りの使い方には慎重になっている。

加護 (かご)

異世界に存在する特殊能力で、特定の種族や個人が持つ特別な力。さまざまな種類の加護があるが、基本的には生まれつき持っている加護が大半であり、後天的に得られることはほとんどない。

ミーティア

異世界の道具の一つ。一般人でも魔法のような現象を起こすことができる特別な力を秘めた道具で、希少性が高いため、高値で取り引きされている。ナツキ・スバルはフェルトとの交渉の際に、自身の持つ携帯電話を未知のミーティアとして差し出した。

マナ

異世界に存在する魔力で、人体だけでなく大気中などあらゆる場所に存在する。「ゲート」という門を通して生物の体内に取り込まれ、魔法を使用する際もゲートを通してマナが消費されるようになっている。魔法は火、水、風、土の基本的な4属性のほかに、陰と陽の2属性も存在する。パックのような精霊のエネルギー源でもあり、精霊術師は契約した精霊にマナを供給することで精霊の力を引き出し、魔法を使用できる。体内のマナが枯渇した者は、衰弱したり命を落としたりする。

オド

すべての生命が生まれ持っている魔力の核と源。ゲートを通して大気中などから取り込まれたマナを体内に蓄えておくための器でもある。マナと同じように魔力として使うこともできるが、一度消耗したオドは回復することがないため、緊急時以外でむやみに使うと健康状態に大きな影響を及ぼす危険がある。

クレジット

原作

キャラクター原案

大塚 真一郎

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