監禁嬢

監禁嬢

河野那歩也の代表作。現代日本を舞台に、高校教師の男性、岩野裕行は、ある日突然、謎めいた女性、加藤カコに監禁されてしまう。やがて裕行が、妻子や同僚、教え子たちまでも巻き込んだ事件の当事者となり、自身が過去に犯した罪と父親の罪に直面し、追い詰められていく姿を描いたエロティックサスペンス。双葉社「漫画アクション」2016年5月2日号から2020年1月7日号まで連載。

正式名称
監禁嬢
ふりがな
かんきんじょう
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
 
サスペンス
レーベル
ACTION COMICS(双葉社)
巻数
全9巻完結
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監禁から始まるエロティックサスペンス

本作は、高校教師の裕行が目を覚ますと、全裸のままカコに監禁されているという衝撃的な場面から始まる。カコは裕行に対し、「自分が誰で、何を目的としているのか」を問いかけ、セックスをして去っていく。なぜ監禁されているのか、カコの真の目的はなんなのか、二人の関係はどうなっているのか。理由もわからぬまま極限状態に置かれた裕行の戸惑いと混乱が描かれており、読者は一気に物語に引き込まれていく。

カコが裕行に仕掛けた精神的追い詰めの策略

当初、カコは裕行に対して「妻子や同僚には手を出さない」と約束していた。しかし、裕行がカコからの「自分の正体と目的を考えろ」という指示を実行しないことを確認すると、彼女の態度は一変する。カコは裕行の妻子や教え子、同僚、さらには元交際相手にまで接触を始め、彼らの抱えるコンプレックスを巧みに把握・利用しながら、あらゆる方面から裕行を精神的に追い詰めていく。

裕行の封印された過去の真実とは

カコは、裕行が自分のことを思い出せない理由について「それはアナタがアナタを忘れてしまったからです」と告げる。さらにカコはヒントを残し、裕行が封印したい過去や自己を客観的に見つめ直せるよう、巧みに誘導していく。カコは現在の裕行の状況だけでなく、学生時代の性行為の録音データまで所持しており、5年以上前から裕行の周囲を探っていたと考えられる。追い詰められた裕行は、これまで目を背けてきた過去と向き合う決意を固める。その過程で、彼は忘れていた人間関係や犯してしまった罪を突きつけられる。すべてを把握しているカコとは一体何者なのか、そしてその目的はなんなのか。この大きな謎こそが、本作のテーマとなっている。

登場人物・キャラクター

岩野 裕行 (いわの ひろゆき)

高校で国語教師を務める男性。妻の美沙子と、生まれたばかりの娘、日輪子がいる。学校では生徒からの人気が高く、同僚からも厚い信頼を得ている。幼少期は父親がほとんど家に帰らず、祖母と母親、妹と暮らしていたため、女性に対して細やかな気配りが身についている。両親の不仲により家庭内には不和が生じていた。ある日突然、カコに全裸で監禁され、「自分の正体や目的について考えろ」と指示されたことから人生が一変する。過去にカコと出会った記憶はなく、彼女の異常な執着心に戸惑いと恐怖を感じている。ある事情から教え子の藤森麻希に従属する関係となるが、次第に彼女に対して好意を抱くようになる。のちに文化祭でカコが、かつて裕行が行った性行為の録音データを流したことで、退職に追い込まれてしまう。

加藤 カコ (かとう かこ)

裕行を監禁した謎の女性。茶髪のショートボブにしている。裕行を全裸で監禁し、「自分の正体や目的について考えろ」と指示を出している。裕行がふつうの生活に戻ろうとすると妨害し、時には残酷な方法でヒントを与えながら、彼に答えを導き出させようと仕向けている。ある目的のために、彼の妻子に1年以上前から接触し、さらに裕行の教え子である麻希をけしかけるなど、さまざまな手段で裕行を精神的・社会的に追い詰めていく。鍵を使って自傷行為を繰り返しているが、痛みを感じている様子はない。また、裕行に対する一連の行動については、復讐が目的ではないと断言している。

書誌情報

監禁嬢 全9巻 双葉社〈ACTION COMICS〉

第1巻

(2016-11-30発行、978-4575848878)

第2巻

(2016-12-20発行、978-4575849011)

第3巻

(2017-05-27発行、978-4575849820)

第4巻

(2017-10-31発行、978-4575850536)

第5巻

(2018-04-28発行、978-4575851458)

第6巻

(2018-10-29発行、978-4575852271)

第7巻

(2019-03-22発行、978-4575852868)

第8巻

(2019-09-30発行、978-4575853568)

第9巻

(2020-03-02発行、978-4575854145)

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