概要・あらすじ
母子家庭に育つ中学3年生の加倉井初子は玉のこしを夢見ていたが、母親が愛人の元へ去ってしまう。偶然出会った高生道子に連れられて行った高生家にはリッチな生活と美形だが一筋縄ではいかない高山右近達3人の息子がいた。
登場人物・キャラクター
加倉井 初子 (かくらい はつこ)
広がったボブが特徴の女子。登場時中学校3年生で、伊豆で生まれ育つ。慎ましい生活で「玉のこし」に憧れる。の母子家庭で育つ。母加倉井遠野子が彼女を置いて男の元へ去ってしまったところを高生道子に出会い、母が見つかるまでという条件で引き取られ横浜の緑山学園中等部に編入する。場に相応しくない発言をして、自己嫌悪に陥ることが度々。 緑山学園では高生式部と同じクラスに編入する。
加倉井 遠野子 (かくらい とのこ)
肩までの黒髪で気の強そうな女性。登場時35歳。加倉井初子の母。土産物屋で働いていたところをナンパされて、娘の加倉井初子を置いて愛人になる。
高生 浩 (たかお ひろし)
高生右近、高生麻利男、高生式部の父で高生道子の夫。女性に手が早く、初対面の加倉井初子にも色目を使う。超高級下着メーカーTAKAOの社長。
高生 右近 (たかお うこん)
黒髪の短髪で逞しい身体の男子。登場時17歳4か月。高生浩の長男。ファッション雑誌のグラビアを飾ってもおかしくない美男子と言われる。加倉井初子からは野獣のようと評される。プロレスラーを目指し、在籍する緑山学園のプロレスしましょう会でグルーヴィ右近というリングネームを持つ。 次男高山麻利男とは犬猿の仲だが、揃って女子の人気は高くコンマリと称される。母高生道子が家に引き取ってきた加倉井初子には、ぞんざいな口の利き方をするが常に気にかけている。
高生 麻利男 (たかお まりお)
黒髪のミディアムヘアで逞しい身体の男子。登場時17歳3か月。在籍する緑山学園のプロレスしましょう会でセニョール麻利男というリングネームを持つ。高生浩の次男。1ヶ月違いの兄高生右近に敵意を燃やし、苦痛を与えることが最大に喜びというほど。やられたらやり返すが信条。「バカ」が周囲の共通した評価。
高生 式部 (たかお しきぶ)
男子だが長い髪をリボンで束ね、女性の服を着る。登場時15歳3か月。いずれ女になる予定という。兄高生右近と高生麻利男にまとわりつき、いずれ結婚したいと思っている。緑山大学ニューハーフ愛好会が後援会になっている。
高生 道子 (たかお みちこ)
上品な身なりの女性。身投げしようとした過去を持つ。母親に去られ一人きりになっていた加倉井初子を自分の家に引き取り、緑山学園に編入させる。加倉井初子には優しく接するが、夫の高生浩は、彼女が怒ると鬼のように怖いという。何かというと論語の一篇を引用する。
轟椿 (とどろきつばき)
耳まで隠れるウェーブがかった髪の男子。登場時中学校3年生。加倉井初子に恋をしており、バイオリン彼女に捧げる曲を作り続けている。祖父は民生委員。
相馬 華矢子 (そうま かやこ)
プアゾンの香りを漂わせたロングヘアの女子大生。ミス緑山大学。伊豆にある緑山学園の山荘で催される「ミス伊豆娘」コンテストで審査委員長をつとめ、加倉井初子を「ミス伊豆娘」に選出する。兄は緑山大学のプロレスしましょう会会長。
松原 若樹 (まつばら わかき)
登場時31歳。独身。ツーブロックで伸ばした髪を結んでいる。パリに自分の店を持つ美容師。高生道子の弟で、自分と姉は一心同体と言う。一方高生式部は、自分たち高生三兄弟の天敵と呼ぶ。
白石 聖也 (しらいし しょうや)
長野県の旅館「しらいし」の跡取り息子。中学生の男子で登場時15歳。プロレスラーなる夢を持つ。偶然出会った高生右近に憧れる。
白石 橘 (しらいし たちばな)
おかっぱ髪の女性で25〜6歳に見えるが、36歳。長野県の旅館「しらいし」の女将。女子プロレス好きで、自分もプロレスラーになろうとしたが身長が足りずあきらめた。
加倉井 春夫 (かくらい はるお)
11年前、身投げしようとした高生道子を助けた人物。高生道子を諭す際、論語の一篇を引用したため、その後高生道子は論語に凝るようになった。
集団・組織
緑山学園 (みどりやまがくえん)
『空飛ぶペンギン』に登場する学校。横浜にある名門私立学校。幼稚舎から大学までのエスカレーター式で、お坊ちゃま、お嬢様が通うとされる学校。加倉井初子は高生道子に引き取られた後、この学校の中等部に編入した。