あらすじ
第1巻
新人少女漫画家の双見奈々は、ネームを締切7日前にようやく完成させる。これを担当編集者の佐藤楓に送って問題がなければ作画に入れるのだが、双見は深夜2時ということでメールやファックスを送るのは非常識だと考え、ネームを送れずにいた。そんな双見を見たアシスタントの間瑞希は、双見に「メールやファックスなら時間は関係ない。さらに今はスケジュール的に緊急事態」と諭してネームを送るようにうながす。(第1話「嫌われたらどうする!!」。ほか、7エピソード収録)
登場人物・キャラクター
双見 奈々 (ふたみ なな)
少女漫画雑誌で将棋を題材とした漫画を連載している女性。年齢は25歳。今の作品が初めての連載という新人漫画家で、連載が決まるまでは滝沢のアシスタントを務めていた。人見知りで妄想癖があり、アシスタントの間瑞希からさまざまなツッコミを受けることが多い。スケジュール的に厳しくても一定のクオリティ以上に仕上げるため、担当編集者の佐藤楓から信頼されている。また取材で軽く話しただけで、その場で該当部分をネーム化したりと、佐藤や間などの取材協力者からは「天才」と評されているが、双見奈々自身は「凡人以下」と自己評価している。
間 瑞希 (はざま みずき)
新人少女漫画家の双見奈々のアシスタントを務める女性。年齢は20歳。双見からは「はーさん」と呼ばれている。姉の友人である双見は昔からの顔見知り。漫画家を目指していた時に、ツイッターにアップした漫画が出版社の目に留まり連載の話を受けたが、漫画家として描きたい物語やビジョンがないことに気づく。そして自分には漫画家の才能がないと認識し、目標を失っていた時に連載が決まった双見から連絡を受けてアシスタントとなる。面倒見がよくて常識人なため、妄想したり余計な心配をして仕事の手が止まってしまう双見に、ツッコミを入れることが多い。
佐藤 楓 (さとう かえで)
新人少女漫画家の双見奈々の担当編集を務める女性。年齢は29歳。後輩の浅倉からは「姐さん」と呼ばれている。多くの人気作家を何人も担当する敏腕編集者。双見が昔に描いた、将棋を題材とした漫画に将来性を感じ、少女漫画雑誌での連載を決める。冷静な性格で感情をあまり表に出すことはないが、作家のことを第一に考えている。
浅倉 (あさくら)
少女漫画雑誌の編集者の女性。佐藤楓の後輩。明るく率直な性格で、ネームや原稿を上げた作家はかならず褒めることを心がけている。作家を褒めることを恥ずかしがる佐藤に、褒めて作家をやる気にさせる手法を伝授する。
角館 塔子 (かくのだて とうこ)
将棋の女性棋士。段位は女流三段。年齢は20歳。双見奈々が連載する漫画の将棋に関することを監修している。双見の作品のファンでもあり、毎回作品を楽しみにしている。角館塔子の奨励会員時代の経験を少し話しただけで、新キャラクターの根幹部分のネームを作り上げた双見を「天才」と評する。
滝沢 (たきざわ)
大人気作品を連載している女性漫画家。双見奈々の師匠にあたる。双見に「漫画家になりたいアシスタントの心構え」をはじめ、さまざまなことを伝授する。連載が決まった双見を即クビにしたあと、激励して送り出した。
戸田 (とだ)
双見奈々の前担当を務めていた男性。少女漫画雑誌から少年漫画雑誌の編集部に異動する際、担当を佐藤楓に任せる。少年漫画雑誌でも純愛作品ばっかり連載させるほど、ピュアな王道恋愛漫画が大好き。悪気はないが、自分の好みではないネームを描く双見にダメ出しを繰り返す。
書誌情報
笑顔のたえない職場です。 11巻 講談社〈KCデラックス〉
第1巻
(2019-12-25発行、 978-4065179857)
第2巻
(2020-10-14発行、 978-4065210550)
第3巻
(2021-04-14発行、 978-4065229392)
第4巻
(2021-10-20発行、 978-4065250907)
第5巻
(2022-03-18発行、 978-4065271087)
第6巻
(2022-09-20発行、 978-4065291207)
第7巻
(2023-03-20発行、 978-4065310762)
第8巻
(2023-08-18発行、 978-4065327005)
第9巻
(2024-01-18発行、 978-4065343036)
第10巻
(2024-06-19発行、 978-4065359211)
第11巻
(2024-11-20発行、 978-4065376157)