あらすじ
第1巻
コミュ障でアラサー漫画家の箱崎栞は、締め切りを1週間過ぎているにもかかわらず、担当編集者である亀山からの連絡を無視して、自室にこもってソーシャルゲームをプレイしていた。亀山に連れられて箱崎の部屋にやって来た美少年は、ヘアピンでいとも簡単にドアの鍵を開錠する。その美少年の美鶴悠哉は、新しく箱崎の担当となる新人編集者で、若干17歳ながら海外の大学をすでに卒業している、天才だった。年下の美少年と二人きりにされてパニックになる箱崎は、ソーシャルゲームの限定カードを入手するためにリズムゲームでフルコンボを取り続ける必要があるため、原稿は渡せないと苦しい言い訳をする。それを聞いた美鶴は、箱崎のスマホを受け取り、最高難度の曲であっさりフルコンボを成功させる。自分がゲームを進めるから、箱崎には原稿を進めるようにと指示を出し、なんとか原稿を受け取ることに成功する。(第1話「僕なんでもできるので」。ほか、3エピソード収録)
第2巻
箱崎栞は、新しく担当になった編集者の美鶴悠哉の美少年ぶりにときめきつつも、となりの部屋に引っ越してきてまで自分を管理しようとする美鶴に耐え切れず、失踪していた。漫画家仲間である日野の家に転がり込んでいたものの、居場所がバレて亀山と美鶴がやって来る。言いたいことがあるならはっきり伝えてほしいと美鶴から言われた箱崎は、一人で作業するのに慣れているので家に来るのはやめてほしいことや、ソーシャルゲームのログインやSNSまで監視しないでほしいことを伝える。お互いの意見を言い合ったことで、二人は徐々に絆を強めるのだった。(第5話「カチコミです」。ほか、3エピソード収録)
登場人物・キャラクター
箱崎 栞 (はこざき しおり)
女性漫画家で、年齢は30歳。ペンネームは「のりしお」。眼鏡を掛け、自室ではいつも中学時代のジャージ姿で、長い髪をヘアバンドでオールバックにしている。月刊シーンで「初恋アイドル」という漫画を連載しているが、締め切りを破ることがしばしばある。コミュ障のオタクで、部屋は散らかり放題。ソーシャルゲーム「アイドル☆プラネット」というアイドル育成リズムゲームにハマっており、そのキャラクターである「玄野ヒソカ」のファン。すでに7万円も課金しており、ゲーム内の限定カードを手に入れるためには締め切りを破ることもいとわず、ゲームをプレイし続けている。三次元の男性には縁のない人生だったが、新しい担当になった美少年編集者の美鶴悠哉に心ときめいている。
美鶴 悠哉 (みつる ゆうや)
月刊シーン編集部に所属する新人編集者の男性で、年齢は17歳。海外の大学を飛び級で卒業した、金髪碧眼のきゃしゃな美少年。先輩編集者である亀山から引き継ぎ、漫画家の箱崎栞の担当編集者となった。仕事は完璧にこなし、料理もゲームもうまく、美鶴悠哉自身が「なんでもできる」と言うとおりの完璧人間。ただし、やりすぎるところがあり、箱崎の部屋のドアをヘアピンで開錠して勝手に入ったり、箱崎のとなりの部屋に引っ越して、箱崎の部屋で仕事をしたりするなど、箱崎に締め切りを守らせるために度を越した管理を行っている。
亀山 (かめやま)
月刊シーン編集部に所属する漫画編集者の男性で、顎髭を生やしている。漫画家の箱崎栞の担当になって3年になり、締め切りを守らない箱崎に苦労させられている。新しく編集者となった美鶴悠哉に箱崎の担当を引き継いだ。
日野 (ひの)
箱崎栞の親友であり、オタク仲間でもある漫画家の女性。美鶴悠哉の度が過ぎる管理から逃げ出すため、失踪した箱崎を家にかくまっていた。箱崎と同じくアイドル育成リズムゲーム「アイドル☆プラネット」のファン。コミュ障のオタクである箱崎とは違い、身なりはきれいにしており、箱崎がサイン会をすることになった際も、着ていく洋服選びを手伝ってあげた。
クレジット
- 原作
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みやお
書誌情報
進捗どうですか?~アラサー漫画家(♀)と17歳の編集者(♂)~ 全2巻 KADOKAWA〈ジーンピクシブシリーズ〉
第1巻
(2019-02-27発行、 978-4040654652)
第2巻
(2019-07-26発行、 978-4040657783)