概要
6歳の夏休み、祖父の家に遊びにきた少女、竹川蛍は、妖怪の住むという森の中に一人迷い込んでしまう。そこで出会った、狐面の不思議な少年ギン。彼は人でも妖怪でもない、人に触れられると消えてしまう存在だと言う。
ギンに促され、森から出ることのできた蛍は、それから毎年夏になると、ギンの元を訪れる。触れ合うことの出来ない二人は繰り返される僅かな交流の中、次第に惹かれ合っていく。
登場人物・キャラクター
ギン
妖怪が出ると言われる「山神の森」に住む不思議な少年。狐の面を被っていること以外は人と変わらない姿をしている。年の頃は十代後半程に見えるが、実は人でも妖怪でもない存在であり、その身体が成長することはない。 山神様に人に触れられると消えてしまうという術をかけられている。森に迷い込んだ蛍を助けたことがきっかけで、毎年夏になるとやってくる彼女と交流を深めるようになり、時が経つごとに成長する蛍に、次第に惹かれていく。
竹川 蛍 (たけがわ ほたる)
人間の少女で、「山神の森」に迷い込み出られなくなっていたところをギンに助けられ、それ以降毎年夏になるとギンに会いに森へと訪れるようになる。初めてギンと出会った時は6歳だったが、次第に成長し高校生となった。 ギンは本当は人間なのではと淡い期待を抱いていたが、自分とは違い成長することのない姿を見て落胆。幼い頃は無邪気に慕っていたギンへの想いが、何時しか恋に変わり、気持ちを抑えられなくなっていく。
場所
山神の森 (やまがみのもり)
妖怪が住むとされる森で、ギンが暮らす場所。ギンと蛍が出会ったのもこの場所である。この森に住む妖怪たちは、人である蛍にギンに触れるなと忠告をするなど、皆ギンのことを大切に想っている。