見える子ちゃん

見える子ちゃん

女子高校生のみこはある日突然、異形の存在であるヤバイのが見えるようになってしまう。しかし、そのことをヤバイのに知られたら危険だと考えたみこは、ヤバイのを「いないもの」として徹底的に無視することを選ぶ。何を見ても絶対に驚いてはいけないみこの姿を描いた新感覚ホラーコメディ。もともとは泉朝樹が2018年9月6日にTwitterに投稿したものだが、商業化に伴って全ページが描き直されている。「ComicWalker」で2018年11月2日より配信の作品。

正式名称
見える子ちゃん
ふりがな
みえるこちゃん
作者
ジャンル
ホラー
 
不条理・シュール
関連商品
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あらすじ

第1巻

女子高校生のみこはある日、得体の知れない化け物、ヤバイのの姿が見えるようになる。しかし、見えていることがヤバイのにバレると大変なことになると直感したみこは、彼らの存在を徹底的に無視し、見えないふりを貫く。だが親友のハナが、幽霊を引き寄せる体質ということもあり、みこは日々神経をすり減らされていた。そんな中、みこはヤバイの対策のために除霊グッズを求め、ハナと共にタケダミツエの店を訪れる。しかし道中、ヤバイのに目をつけられたみこは、ミツエの店でも必死にヤバイのが見えないふりをする。ミツエはそんなみこを不憫に思い、彼女に特注の数珠を渡すが、ヤバイのと反発して数珠はあっさり壊れてしまう。その様子を見ていたミツエは自信を失い、霊感商法からの引退を決意。一方のみこは、ぐったりと疲れた様子で帰路に就くのだった。

第2巻

相も変わらずみこは、ヤバイのに頭を悩ませる日々を送っていた。そんなある日、みこはハナと遊びに出かけるが、そこでハナに今までに見たことがないほど大きなヤバイのが憑いていると気づく。気が動転したみこが思わず神社に駆け込み、藁にもすがる思いでお参りをすると、神さまらしき存在が現れてヤバイのを打ち倒すのだった。そして神さまはみこに「さんかい」と謎の言葉を残し、去っていく。神社の出来事がなんだったかがわからずじまいで、そのまま日常に戻ったみこであったが、そこに二暮堂ユリアが現れ、みこの霊感を指摘する。ユリアの言葉がヤバイのを刺激しそうになったため、みこは彼女の言葉を否定するが、それがかえってユリアを挑発することとなり、結果的にみこはハナやユリアと共に心霊スポットを訪れることとなってしまう。そこはヤバイのが大量に跋扈(ばっこ)していたため、みこは頑なに見えないふりを貫くが、みこが見えることに気づいたヤバイのが現れてしまう。

登場人物・キャラクター

みこ

黒髪ロングヘアのごくふつうの女子高校生。ある日突然、霊感に目覚めて幽霊が見えるようになる。一部の幽霊は本能的にヤバイのと判断し、彼らに「見える事」が気づかれないように、徹底的にその存在を無視している。肝が据わっており、ヤバイのに近づかれてもいっさい表情を変えることはない。しかし内心では非常に怖がっており、最近は悪霊対策にお清めの塩や数珠を買い求めている。数珠は一定の効果を見込めたものの、凶悪なヤバイのには効果が薄く、新品の数珠を買ってもすぐさまヒモが千切れ、珠が方々に散らばってしまう。ハナとは親友ながら、ハナがいわゆる霊を引きつけるタイプであるため、彼女を心配している。しかし、ハナの無邪気な性格は、ヤバイのの存在によって神経をすり減らしているみこにとっては一種の癒やしになっている。

ハナ

茶色の髪をショートカットに整えた、天真爛漫な女子高校生。みこの親友でもある。抜群のプロモーションながら、かなりの食いしん坊で、みこからは栄養がすべて胸にいっていると思われている。強い生命力を持ち、オーラが見えるタケダミツエも思わず関心するほどの強い力を全身から放っている。一方で、その強い生命力がヤバイのを引き寄せており、彼女の周囲にはよくヤバイのが現れる。ハナが空腹でいることが多いのも、ヤバイのに生命力が吸われているからで、みこはそんなハナの現状にハラハラしている。みこといっしょに神社に行った際、撮った写真をきっかけに写真撮影にはまってしまう。しかし本人は見えていないが、彼女の撮る写真には高確率でヤバイのが映り込んでおり、みこはハナのアルバムが「ヤバイの大図鑑」になるのではないかと危惧している。

二暮堂 ユリア (にぐれどう ゆりあ)

ツインテールの髪型をした女子高校生。非常に小柄な体型で、小学生によくまちがわれる。物心がついた頃から霊感に目覚め、幽霊を見て育った。しかし周囲からは信じてもらえずに孤立しがち。そのため、自分の持つ力を心のよりどころにし、その力を磨こうとしている。タケダミツエが霊感を持っていることに気づき、彼女に弟子入りしようとするが、彼女からは適当にあしらわれていた。その後、ミツエが引退したのを知り、そのきっかけとなったみこに近づく。みこが自分と同じように霊感があると思って近づくものの、二暮堂ユリアにはヤバイのが見えないために話がかみ合わず、知らず知らずのうちに彼女によく助けられている。またみこの行動を見て、彼女がすご腕の霊能力者とカンちがいしてコンプレックスを感じ始めているが、一方で友情も感じており、複雑な心境となっている。

恭介 (きょうすけ)

みこの弟。かなりシスコン気味で、みこが霊感に目覚めてから挙動不審になっているのを「彼氏ができたせい」とカンちがいしている。姉弟仲が非常によく、時々いっしょに買い物に行ったりしている。

遠野 善 (とおの ぜん)

人当たりのよさそうな顔立ちをした男性。みことハナが野良猫の里親を探しているのを知り、猫の里親に立候補する。しかし、みこから見た姿は、おびただしい数のヤバイのを引き連れた青年で、彼に言い知れぬ危険を感じたみこは猫を渡さなかった。実は教師で、のちに産休に入ったみこのクラス担任と入れ替わる形で、彼女のクラスに赴任する。彼が引き連れているヤバイのは猫や鳥などの動物が多く、赴任した際には以前みこが見た時よりも増えていたため、みこに危険視されている。

豪塚 (ごうづか)

強面スキンヘッドの男性で、体中の至る所に傷と入れ墨がある。寡黙な性格なこともあり、人見知りしないハナも最初は怖がっていた。実は猫好きで、ハナとみこが野良猫の里親を募集したのを知り、里親に立候補する。みこは優しそうな女性と二匹の猫が守護霊として彼を守っていたことで豪塚を信頼し、猫を託した。もらった猫に「にゃんすけ」と名前を付け、かわいがっている。ハナともSNSでたまに連絡を取り合い、猫の近況を伝えている。

タケダ ミツエ

「下町のゴッドマザー」を自称し、怪しい霊感商法を行っている老婆。占い師然としたローブを身にまとった怪しげな人物で、サクラを雇った詐欺まがいの占いやお祓いで生計を立てている。しかし一応霊感はあり、人間の持つオーラを見ることが可能で、幽霊もうっすらとだが判別することができる。年を取るごとに霊感は弱まっており、詐欺まがいの仕事に限界も感じているが、息子によけいな負担をかけさせたくないために商売を続けている。店を訪れたみこに霊感があることに気づき、彼女を不憫に思ってタケダミツエ自身が全盛期の時に作った最高品質の数珠をお守りとして渡す。しかし、みこの近くにいたヤバイのの力に当てられた数珠はすぐさま壊れてしまい、自信を喪失して引退を決意。その後は店を畳み、息子のもとに身を寄せる。

神さま (かみさま)

神社にいた謎の存在で、巨大な獣のような姿をしている。お参りにやって来たみこの、「ハナに取り憑いたヤバイのを何とかしてください」という願いに応えて姿を現した。ハナに憑いていたヤバイのを食べて祓い、みこに「さんかい」と謎の言葉を残して姿を消す。みこは神社の「神さま的な存在」と思っている。着物を着た童女のような姿をした遣いが二人おり、彼女らはみこがヤバイのに襲われた際、たびたび助けるために現れている。

みこの父 (みこのちち)

みこの父親で、故人。1年前、みこのプリンをまちがえて食べてしまったことで大ゲンカし、仲直りしないまま死別した。眼鏡を掛けた平凡だが優しそうな風貌で、みこをいつも見守っている。みこの父のそばにはヤバイのがいるため、みこには見えていないふりをされているが、プリンを仏壇に供えてもらっている。

その他キーワード

ヤバイの

みこが突如見えるようになった霊的な存在。悪霊のようだが正体は不明で、「小さいおじさん」のような都市伝説的存在も含まれる。人間や動物のような姿をしているが、近くのヤバイのを捕食、融合を繰り返し、原型が残らないほど巨大な化け物へと変化しているケースもある。不吉なオーラを漂わせており、生きている人間に近づき、その人間の生命力を食らう。生命力を食われた人間は消耗し、体が重くなったり空腹になったりと悪影響を覚える。未練や恨みを残して死んだ者がヤバイのになっているケースが多く、逆に心安らかに死んだ者は生前の親しい者を見守っている。霊感があれば、都市伝説的存在くらいなら見える場合もあるが、大きな力を持つヤバイのが見える人間は少ない。そのせいか、ヤバイのは自分の存在に気づく人間に執着する傾向がある。

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