護衛神エイト

護衛神エイト

ある日突然、ファンタジー世界のハーバラ王国にやって来た不思議な少年のエイト。王国の姫であるファ=ミリアを守るために戦うエイトが、多くの人々との出会いを経て、世界に隠された謎を解き明かしていく様を描いたSFバトルアクション。「少年ガンガン」で1996年No.13から1998年No5・6合併号まで掲載された。

正式名称
護衛神エイト
ふりがな
がーでぃあんえいと
作者
ジャンル
バトル
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

平穏なハーバラ城に、仮面で顔を隠した謎の人物がパズル型の大きな宅配便を持って来た。パズルが大好きなハーバラ王国の姫のファ=ミリアがそのパズルを解くと、中から不思議な少年、エイトが出現。ガーディアンを名乗るエイトは、ミリアに対し「ぼくがきみを守る!!!」と宣言し、同じタイミングでハーバラ城を強襲した謎の無頼漢を撃破する。エイトを宅配した謎の人物は、エイトをミリア達に託し、将来この城に恐ろしい事が起こると言い残してその場を立ち去る。みんなの信頼を勝ち取ったエイトは、ミリアの護衛役のハイパーナイトとなり、騎士団長のコング・ドーンキラーに鍛えられる事になった。その後、エイトの正体を不安視した、ミリアの世話係であるアイス・クライミーは、魔法で魔獣のケルベルを呼び出し、エイトとサシで勝負させる。しかし、近くにいたミリアを守ってケルベルの乱打攻撃をまともに受けたエイトは意識を失い、眠ったように動かなくなってしまう。その時、運悪く、先日ハーバラ城を急襲した無頼漢の姉のスチール率いる三姉弟が襲来。魔王と呼ばれるエニアックの命でミリアをさらおうとする。ミリアの叫びで目を覚ましたエイトはリミッターを解除し、アイアンワイヤー、スチールを立て続けに撃破。さらに彼女達の乗って来た船も破壊し、ミリアを救出するのだった。

第2巻

宅配便の男、その正体はNo.64という謎のエージェントで、ある意図を持ってエイトの動向を観察していた。一方、エイトの活躍で再び平穏な日常を取り戻したハーバラ城では、いつものようにコング・ドーンキラーとエイトが特訓を続けていた。そんな彼らのもとに、武闘家であるアーバン・チャンプという男が現れる。ファ=ミリアとのパズル勝負に夢中になるあまり、武闘家ではなく熱心なパズル愛好家となっていたアーバンだったが、エイトのもっと強くなりたいという願いを受け、エイトに武闘家として手ほどきをする事になる。アーバンはまず、稽古相手として相棒のクルラをエイトにぶつける。苦戦の末、クルラに勝利したエイトだったが、圧倒的な力を誇るアーバンには完敗。彼の弟子となったエイトはハーバラ城を離れ、彼の家がある奥ダーマ地方まで修行の旅に出るのだった。その道中、二人はアーバンに弟子入りを志願する少年のロックに遭遇する。ロックの熱意にほだされたアーバンはこれを受諾。アーバンの家に着いた三人は、翌日から期限を1週間に定めた修行を開始するのだった。しかし、エイトは荒野での単独修行中、凶暴なゴマダラスライムに襲われ、意識を失ってしまう。エイトが捕食されそうになったその瞬間、謎の少年が現れてゴマダラスライムを撃破。エイトを救出するのだった。

第3巻

アーバン・チャンプのもとで厳しい修業の日々を送るエイトロック。しかし、アーバンに構ってもらえなくなった事に不満を抱いたクルラが、修行中の二人にゴマダラスライムをけしかける。しかし、修行によって一回り強くなっていたエイトはこれを一蹴。エイトは通常は数年の修行が必要といわれる「内なる力」の「雷気」の体得に成功するのだった。迎えた修行の最終日、ハーバラ城に明日、魔王エニアックが来訪する事を予見したアーバンは、エイトに必殺技を伝授する。その強大な力を取り込んだせいで、エイトは意識を失ってしまうが、再び現れた謎の少年に力を分け与えてもらい、翌日には復活を果たす。カブトスライムに乗ってハーバラ城の近くまで舞い戻ったエイトは、そこでエイトの事を知る少年のフォウと遭遇。フォウにエナジーを回復してもらい、ハーバラ城へと急ぐのだった。一方、魔王のエニアックの命でハーバラ城を襲撃したスチール達は、エニアックの「カガク」の力で生み出された「キカイ」を操り、魔法を使うアイス・クライミーと激闘を繰り広げる。アイスを守り、自ら犠牲になる事を望んだファ=ミリアは、そのままスチール達に連れ去られてしまう。あと一歩のところでスチールを取り逃したエイトは、アイスが召喚した魔獣のバジリスと共にミリアを追う。魔王の居城で捕らえたミリアと会ったエニアックは、とあるパズルをミリアに提示するのだった。

第4巻

魔王であるエニアックに提示されたパズルを解いたファ=ミリア。そのパズルからは、殺戮兵器を名乗るバトル・ドールの少年、ゼロが現れる。ミリアに対し、「僕を止めてほしい」と告げ、エニアックと一体化したゼロ。エニアックは真の魔王であるエドザックとなり、現れたエイトと対峙する。エドザックは自身と融合したゼロが、によって生み出されたサイバドールであり、エイトが8番目のサイバドールである事を告げる。社の総帥No.64に命じて作らせた二人のサイバドールを戦わせ、その力を軍事企業に誇示し、すべての戦場をバトル・ドールで埋め尽くす事を狙っていた。ミリアを取り戻すため、エドザックに挑んだエイトは、アーバン達との修行で得た実力で互角の戦いを展開する。その力の源は、エイトを作ったNo.64が設定していた「成長」の力だった。エイトに圧倒されるエドザックの姿を見て、軍事企業は次々と社を見限り出す。焦った総帥はエドザックに指示を出すが、すでに自身の意思を持っていたエドザックはこれを拒絶。No.64に謀られた事を悟った総帥は、ゼロのコピーであるゼロワンゼロツーを戦闘に投入するが、これも撃退される。苦戦するエドザックの中で目覚めたゼロは、すべてを終わらせるために胸の制御球を破壊し、自身を分解させる。しかし、崩壊したエドザックは殺戮の「ジェノサイド」と化し、エイトを圧倒するほどの凶暴な力を発揮してしまう。敗北寸前となったエイトを、ガーディアンである「シックス」が助けるのだった。

第5巻

ロックの本当の姿である「シックス」に助けられたエイト。エイトはロックと力を併せ、「ジェノサイド」と化したゼロを倒す事に成功する。わずかに残ったゼロの意識と自分のメモリーの中で会ったエイトは、電子世界に作られた人間に、作りものではない自分の意思を芽生えさせるという、No.64がエイトに託した壮大な「可能性」の物語を知る。ファ=ミリアを救出したエイトは、散ったゼロの身体から再構成された魔王と対峙。かつて魔王の配下であったケルベルバジリスリバイア、No.64が呼び出したガーディアントゥー、そして若返ったコング・ドーンキラー事勇者「マリオ」と共に魔王に挑むエイト。マリオから剣を授かったエイトは、「バージョン8.0」へとパワーアップし、わずかに残っていたゼロの意識の助けを得て、見事に魔王を打倒するのだった。元凶である総帥は電脳警察によって削除され、ハーバラ王国が存在する電子世界のファンタジーゾーンは外部から完全に遮断。すべての戦いは終わりを告げる。ハーバラ城が平穏を取り戻した数か月後、ドミナという科学者が、プロテクトを突破してファンタジーゾーンを来訪。No.64の幼なじみであるドミナは、自身とNo.64のどちらのサイバドールが優れているかを、サイバドール同士を戦わせて決めようとする。しかし、戦いの最中にファンタジーゾーンがウイルスによってあと1日で崩壊するとトゥーから聞かされた二人は、難解なウイルスを解読するため、パズルが得意なミリアに解決を依頼。世界を救うため、ミリアは最後のパズルに挑むのだった。

登場人物・キャラクター

エイト

不思議な雰囲気を漂わせる純粋無垢な少年。No.64の手でハーバラ城へと宅配されたパズルの中から現れたガーディアン。前髪の部分に「8」のマークが入っており、食事を摂らなくても行動できる。ハーバラ王国の姫であるファ=ミリアを守るという目的意識だけを持ち、それ以外の記憶がほぼない。自分の名前だけは憶えており、「ガーディアンエイト」と名乗っていた。日常生活に支障をきたすほど物を知らないため、吹き出し内のセリフが全部ひらがななうえ、時折嚙んでしまうなど、喋りもたどたどしい。当初はミリアを守る以外の行動原理がなく、ほとんどの場面でなにも考えずに反射的に動いていたが、ハーバラ城でミリア達と過ごすうちに、徐々に人間性を獲得していき、自分の意思で考えて行動するようになる。戦闘能力は騎士団長のコング・ドーンキラーを圧倒するほど高く、ハーバラ城を襲撃したスチール達もたやすく撃破していた。より強くなるためにアーバン・チャンプのもとで修業をした結果、普通の人間であれば数年はかかるという「内なる力」の「雷気」をわずか1日で体得している。その正体はNo.64によって作られたサイバドールの1体で、電子世界に暮らす仮想空間上の人間。表向きは社の「世界征服プログラム」の一環として、同じく仮想空間上の存在であるバトル・ドールのゼロと戦う事を運命づけられていたが、同時にNo.64から仮想空間上の人間に意思を芽生えさせるための、「可能性」としての特別な役割を与えられていた。

ファ=ミリア

ハーバラ城に住んでいるハーバラ王国の姫。天然かつおっとりとした性格で、無類のパズル好き。パズルを攻略する力量はかなりのものがあり、どんなパズルであってもたちどころに解いてしまう天才肌。パズル以外にも、数学を大の得意としている。武闘家のアーバン・チャンプからパズル帝王扱いされ、勝手にライバル視されており、バーバラ城でパズル勝負を繰り広げたが、いずれのパズル勝負でもアーバンを一蹴していた。バーバラ城に現れたエイトをいたく気に入り、自分を守るハイパーナイトとして任命する。エイトの事を気に入るあまり、彼がアーバンのもとに修行に行った時は、寂しさのあまり情緒不安定になっている。のちに魔王のエニアックにさらわれ、ゼロが封印されたパズルを解かされた際に、自身が仮想空間上に作られた人間である事を悟る。

コング・ドーンキラー

ファ=ミリアに仕える騎士団長の男性。頭がすっかり禿げ上がった老人だが、体力・気力共に充実しており、非常に口やかましい性格をしている。みんなからは「コングじい」という愛称で呼ばれている。どんな状況であってもミリアを守ろうとするエイトを気に入り、ハーバラ城の新たな一員として騎士の特訓を課す。一方でぼけており、少し前にあった出来事を忘れてしまう事がある。実は100年前に世界を危機に陥れた魔王を封印し、ハーバラ王国の教科書にも載っている伝説の勇者「マリオ」本人であり、本名は「コングG」。勇者としての暮らしに懲りて身分を隠し、隠遁した過去を持つ。蘇った魔王との最終決戦で一時的に若返り、エイトに自身の剣を譲り、勝利を決定づける役割を果たす。

No.64

エイトをはじめとするサイバドールの生みの親である男性。つねに仮面とローブで素顔を隠しており、宅配業者を名乗ってエイトをハーバラ城へと送り込んだ張本人。高い能力と高潔な意思を持つ科学者で、弱者を救済するためにサイバドールを開発したが、所属していた社に騙され、結果的に軍事産業への協力をする事になってしまった。そのため、サイバドールや戦闘プログラムに乱数思考や成長といった設定を密かに施し、総帥が狙う「世界征服プログラム」の野望を阻止しようとしていた。エイトには、仮想空間上の人間に本当の意思を芽生えさせる役割を期待していた。本名は「ウィル・イッルス・トリッシムス」だが、長いという理由により、あえて名乗っていない。

ゼロ

中性的で美しい顔立ちをした長髪の少年。「世界征服プログラム」を実行を狙う社が、エニアックの依り代とするために送り込んだ、凄まじい戦闘力を誇るバトル・ドール。封印されていたパズルを、ファ=ミリアが解いた事で現れた。No.64によって作られたエイトの兄にあたる存在で、すべてのガーディアンのオリジナル。前髪の部分に「0」という数値が記載されている。自分の意思と関係なく、エイトと戦う事を運命付けられており、自身を殺戮兵器であると認識している。出現時には、ゼロ自身の破壊を止めてほしいとミリアに願うが、エニアックと融合した事により、凶悪なエドザックとなり果ててしまう。エドザックが分解した際に自分の意思が芽生え、エイトのメモリーの中で、仮想空間上の人間の真実を伝える。

アイス・クライミー

魔法学校出身のエルフの女性。褐色の肌を持ち、耳が尖っている。ほとんどの住人が旅行で出払ったハーバラ城に、ファ=ミリアを見守る役としてアルバイトにやって来た。慎重かつ常識的な性格をしており、楽天家で天然なミリアと、ひたすらやかましいコング・ドーンキラーにはいつも振り回されている。ハーバラ城の新たな一員となったエイトの事も、当初はかなりの疑いを抱いていた。魔法を得意としており、魔獣を召喚して使役する事ができる。繊細な一面があり、コングが伝説の勇者「マリオ」だと知った時は、ショックでしばらく意識を失い、硬直していた。筋肉質な男性を苦手としている。

スチール

褐色の肌をしたエルフの女性。露出の多いセクシーな格好をしている。アイス・クライミーの知人で、魔法学校時代の同級生。かなり極悪な性格をしており、悪だくみが大好き。弟のワイヤー、アイアンを引き連れて地元の村で悪事を重ね続けた結果、アイスの魔法によって村を追放された過去を持つ。そのためアイスには恨みを抱いている。死の荒野をさまよっている時に見つけた地下洞窟で魔王のエニアックと出会い、彼の世界征服を手伝う事になった。ワイヤー、アイアンと三人セットで「スチール三姉弟」と呼ばれている。

ワイヤー

褐色の肌をしたエルフの青年。スチールの弟で、クールかつ冷酷無比な性格をしている。エニアックから授かった「キカイ」の力を扱う役割を担っており、母船の操縦からキカイ兵器「Gバスター」の操縦までを一手に引き受けていた。エニアックの命を受け、ファ=ミリアを誘拐しようとするが、エイトの活躍で失敗に終わった。そのため、エイトへの報復を誓っている。

アイアン

エルフとサイクロップという種族のハーフである青年。スチールの弟で、褐色の肌をし、大柄で強靭な身体を誇る。語尾に「フガ」を付けるのが特徴。スチールと共にエニアックの軍門に下り、ファ=ミリアをさらうために単独でハーバラ城を強襲したが、エイトによって撃退された。幼い頃はほかのサイクロップからいじめられていた。

エニアック

「世界征服プログラム」の実行を狙う究極の指導者。額の部分に「999」という数値が刻印されている。死の荒野にある地下洞窟に封印されていたが、たまたま迷い込んだスチール達によって解放された。スチール達に命じてミリアを誘拐させ、ゼロが封印されたパズルを解かせたうえでゼロと同化し、エドザックとなった。元々は社によってファンタジーゾーンに送られ、封印を解いたあとのゼロに搭載する戦闘プログラムにすぎなかった。しかし、産みの親であるNo.64が設定していた乱数思考が作用した事でコング・ドーンキラーに敗れた魔王と融合を果たし、エニアック自身の意思を持った存在となっている。そのため、エドザックになったあとは社の総帥の命令にも従わなくなる。

魔王 (まおう)

100年前にハーバラ王国を震撼させた恐怖の魔王。勇者であったコング・ドーンキラーに敗れて魂だけの存在となってしまったが、エニアックと融合した事で蘇った。のちにゼロと融合を果たし、エドザックとなる。エイトとの戦闘中にエドザックが分解した際、散ったゼロの身体から再構成され、真の魔王として蘇り、エイトの前に最強の敵として立ちはだかる。

エドザック

魔法とカガクの力、そして気高き魔王の意思を持つ真の大魔王。エニアックとゼロが融合して誕生した、心から戦闘を欲する戦闘狂。自身の力を誇示するためにファ=ミリアを球体に封じ込め、エイトを戦いの場に引きずり出す。左腕が不調になったエイトをそのまま倒すのは忍びないとして、わざわざ回復させるなど、プライドが非常に高い。エイトとの戦闘中にわずかに残ったゼロの意思を抑えきれなくなり、胸の「制御球」を自ら破壊して分解し、すべてを破壊する「ジェノサイド」と化してしまう。

ロック

強くなるためにアーバン・チャンプに頼み込んで弟子入りを果たした奇特な少年。マントを羽織り、つねに帽子をかぶっている。弟子入り後は、エイトといっしょに奥ダーマ地方で1週間限定の厳しい修行に挑む事になった。その正体はNo.64によって作られたエイトの兄にあたるサイバドールの少年で、本当の名前は「シックス」。帽子で隠していた前髪の部分には、「6」という数値が記載されている。エイトを守るのを目的としているガーディアンで、正体を隠しながらエイトを見守っていた。

トゥー

サイバドールの少年。No.64によって作られた、エイトの兄にあたる存在で、前髪の部分に「2」という数値が記載されている。ガーディアンシリーズとして一番最初に開発されており、非常に幼い容姿をしている。戦闘力はほかのガーディアンに劣るものの、特殊能力に秀でており、瞬間移動などの強力な技を軽々と使い込なす。

フォウ

サイバドールの少年。アバウトな性格をしており、他人を小ばかにしたような言動を好むガーディアン。No.64によって作られたエイトの兄にあたる存在で、前髪の部分に「4」という数値が記載されている。パワー重視で作られており、ゼロワンとゼロツーを同時に相手にしても互角以上に戦えるほど戦闘力は高い。手足のパーツが旧式で、角ばっている事に少しコンプレックスを抱いている。

ゼロワン

サイバドールの少年。バトル・ドールであるゼロのコピー。No.64に謀られていた事に気がついた総帥が、ガーディアンを破壊するためにファンタジーゾーンに送り込んだ。姿はゼロとうり二つだが、より凶悪。冷酷な性格をしており、「キャハハハハ」という笑い声を頻繁にあげるのが特徴で、能力的にはオリジナルのゼロより劣る。左腕の先端が鋭利なソードになっている。

ゼロツー

サイバドールの少年。バトル・ドールであるゼロのコピー。No.64に謀られていた事に気が付いた総帥が、ガーディアンを破壊するためにファンタジーゾーンに送り込んだ。姿はゼロとうり二つだが、より凶悪な性格をしている。ゼロワンよりも理知的だが、冷酷非道なのは同じ。能力的にはオリジナルのゼロより劣る。右腕の先端が射出口になっており、強力な射撃が可能となっている。

総帥 (そうすい)

仮面とローブで素顔を隠した謎の人物。社の頂点に立ち、「世界征服プログラム」を計画しており、強力なバトル・ドールで軍事産業を牛耳り、世界を征服しようと企んでいる。No.64に命じてサイバドールを作らせたうえで、ファンタジーゾーンにエイトやゼロを送り込んで戦わせるという、軍事産業に向けたプロモーションの実現を狙っていた。その正体はプログラムで、本当の名前は「総帥プログラムP・D・G」。

クルラ

顔の付いた球体に、二本足が生えた奇妙な姿をしている自称最強生物。アーバン・チャンプの相棒で、いつも彼の肩に乗っている。口が非常に悪く、かなりの自信家。その自信に見合った高い戦闘力を備えているが、エイトとの戦いで敗北した。嫉妬心が強く、エイトとロックの修行に付きっきりとなったアーバンを取り戻すため、ゴマダラスライムをエイト達にけしかけて消そうとした事もあった。

イーアル

アーバン・チャンプの妹。パズル道にはまり、武闘家としての活動をしなくなった兄をちょっと心配している。やや口うるさいが、とても面倒見のいい性格をしており、修行にやって来たエイトとロックを歓迎し、修行にも付き合っている。

ケルベル

獣のような耳が生えた召喚魔獣の男性。「世界の超危険魔物野郎図鑑」に掲載されている「地獄の番犬」。エイトの力を試すためにアイス・クライミーによって召喚され、エイトを容赦なくぶちのめしていた。アイスには犬のように懐いている。もともとは魔王に仕えていた魔獣で、四天王と呼ばれていたうちの1体。

バジリス

背中に翼が生えた召喚魔獣の男性。美しい容姿をしており、一見すると女性のように見えるため、ケルベルからは「おかま野郎」呼ばわりされていた。ミリアをさらったスチール姉弟を追うため、アイス・クライミーによって召喚された。もともとは魔王に仕えていた魔獣で、四天王と呼ばれていたうちの1体。

リバイア

眼鏡をかけた召喚魔獣の女性。エイトを助けるために、アイス・クライミーによって召喚された。もともとは魔王に仕えていた魔獣で、四天王と呼ばれていたうちの1体。ほかの召喚魔獣といっしょに、魔王との最終決戦に挑んでいた。

ドミナ

科学者の女性。No.64を追って、外部から遮断されたファンタジーゾーンにやって来た。No.64の幼なじみで、もう一人のサイバドールの開発者でもある。No.64に自身のサイバドール技術を盗まれたと思っており、自分が作ったワンをはじめとする「奇数(オッド)ナンバーズ」のサイバドールと、No.64が作ったゼロをはじめとする「偶数(イーヴン)ナンバーズ」のサイバドールを戦わせようとしていた。表向きはNo.64と対立しているが、本当は彼の事を憎からず思っている。

ワン

サイバドールの女性。ドミナに作られた「奇数(オッド)ナンバーズ」のガーディアン。つねに落ち着きを払った、クールな性格をしている。前髪の部分に「1」という数値が記載されている。ドミナが最初に作ったサイバドールで、その実力はかなりのもの。ドミナの意思でゼロと戦う事になるが、本人は「偶数(イーヴン)ナンバーズ」の存在をどうでもいいと思っている。

ファイブ

サイバドールの女性。ドミナに作られた「奇数(オッド)ナンバーズ」のガーディアン。褐色の肌をしており、抜群のスタイルを誇る。社交的な性格で、関西弁を使ってしゃべる。前髪の部分に「5」という数値が記載されている。

セブン

サイバドールの女性。ドミナに作られた「奇数(オッド)ナンバーズ」のガーディアン。小柄でおっとりとした性格をしている。前髪の部分に「7」という数値が記載されている。ファンタジーゾーンに来訪した際に意識を失い、ロックによって助けられた。

アーバン・チャンプ

武闘家の男性。かつて魔王を倒したとされるコング・ドーンキラー率いるパーティにいたメンバーのニ代目で、「神拳のアーバン」の異名を持つ。知人であるファ=ミリアの影響で大のパズル好き。彼女に出題されたパズルの問題を解き、「パズル帝王」の称号を得るために、修行と称して各地を巡っていた。武闘家としては高い実力を持ち、自信家でいつも飄々としているが、パズルの実力は幼児レベル。修行を終え、久々にバーバラ城を訪れた際にエイトと出会い、なりゆきからエイトとパズル勝負をする事になるが、あっさり敗れる。その後はエイトに請われ、彼に武闘術の稽古をつけていた。その過程でエイトの資 質にほれ込み、必殺技を伝授することになる。

集団・組織

(かんぱにー)

ファンタジーゾーンをはじめとする世界の征服を狙う企業組織。No.64を通じてサイバドールを送り込んでいた。「世界征服プログラム」を完遂するために、さまざまな軍事企業を商売相手としており、エイトとゼロを戦わせるプロモーションによって名を上げ、バトル・ドールを大々的に売り込もうとしていた。

場所

ファンタジーゾーン

ハーバラ王国があるファンタジー世界。魔法が実在する世界で、さまざまな人々やモンスターが徘徊している。実は人工的に作られた壮大な仮想惑星で、本当の名前は「FZVer.2.3.1」。総帥の削除後に永久凍結されて外部から遮断され、誰も入る事ができない完全に独立した空間となった。

その他キーワード

サイバドール

No.64の手で作られた仮想空間上の人間。作られた順番にナンバリングされており、前髪の部分にその数値が記載されている。もともとは弱者を救済するために設計された存在で、オリジナルはゼロ。以降のサイバドールはオリジナルのレプリカ的な存在となり、それぞれが個性的な戦闘力や特殊能力を持っている。トゥー、フォウ、ロック(シックス)、エイトといった「偶数(イーヴン)ナンバーズ」と、ドミナによって作られた「奇数(オッド)ナンバーズ」が存在する。

ガーディアン

他者を守るために作られたサイバドールを指した言葉。ほとんどのサイバドールはこのガーディアンとなる。エイトであればファ=ミリアを、ロックであればエイトのように、個別に守る対象を設定されている事もある。胸に付いているボタンを押すと長距離を速く移動できる「βダッシュ」が使えるなど、ガーディアン個々に強力な特殊能力が備わっている。

バトル・ドール

ガーディアンシリーズの始祖であるゼロを指した言葉。設定された目標を破壊する事のみを目的とする殺戮兵器で、ゼロのレプリカであるガーディアンに比べ、桁外れの戦闘力を誇る。社の総帥は、このバトル・ドールを戦場の主役にする事で、世界征服を狙っていた。

SHARE
EC
Amazon
logo