豚のレバーは加熱しろ

豚のレバーは加熱しろ

逆井宅馬の小説『豚のレバーは加熱しろ』のコミカライズ作品。日本の大学に通うオタク男子は、豚のレバーを生で食べたことで、異世界の豚に転生した。人の心が読み取れるイェスマの少女、ジェスと出会い、過酷な宿命を背負ったジェスと共に人間の姿に戻る方法を探すために冒険する豚の姿を描いた異世界転生ファンタジー。「電撃マオウ」2020年10月号から連載の作品。

正式名称
豚のレバーは加熱しろ
ふりがな
ぶたのればーはかねつしろ
原作者
逆井 宅馬
漫画
ジャンル
ファンタジー
レーベル
電撃コミックスNEXT(KADOKAWA)
巻数
既刊7巻
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

異世界に転生して心優しいジェスに救われる

日本の大学に通うオタクの男子学生は、友人に勧められて豚のレバーを生で食べたあと、駅のホームで意識を失った。そして目が覚めると、周囲には多くの豚がいる小屋の中で、自分もになっていることに気づく。そこで出会ったイェスマの少女、ジェスからさまざまな情報を得て、自分が異世界に転生したことを知る。ジェスから、王都にいる王様の魔法に頼るのが、最も人間の姿に戻れる可能性が高いと教えてもらった豚は、王都を目指すことを決意。ジェスも王都での用事のために翌日出発する予定だったこともあり、いっしょに王都に向かうこととなる。その後、今日中に買っておきたいものがあるというジェスと共に、豚は街まで買い物に出かけるが、ジェスが悩み事を抱えていることを知る。ジェスから悩みを聞いた豚は、ある秘策を思いつくのだった。

バップサスでの出会い

王都に向けて出発したジェスは、ならず者に襲われないように注意しながら、森の中を進んでバップサスという村に到着する。村で買い物したあと宿屋に向かうと、そこで手伝いをしているイェスマの少女、セレスと出会う。同じ種族ということもあってジェスとセレスはすぐに打ち解け、豚が元人間であることや王都に向かう目的を説明する。宿屋の女主人からバップサスの修道院で起きたイェスマの痛ましい事件のことを聞いたジェスは、花を供えるために豚やセレスといっしょに修道院に向かう。道中でバップサスで狩人をしているノットと知り合った豚は、自分の正体を明かしたうえで、ノットの腕を見込んで王都までの護衛を依頼する。

関連作品

小説

本作『豚のレバーは加熱しろ』は、逆井宅馬の小説『豚のレバーは加熱しろ』を原作としている。原作小説版は、KADOKAWA「電撃文庫」から刊行され、イラストは遠坂あさぎが担当している。

登場人物・キャラクター

(ぶた)

異世界の豚に転生したオタクの男子大学生。年齢は19歳。豚のレバーを生で食べて意識を失い、目覚めると異世界の豚小屋に転生していた。その後、豚小屋の管理を任されているイェスマの少女、ジェスに、引きずられるように屋敷に運ばれる。ジェスに心を読まれて元人間であることがバレてしまうと、彼女から王都にいる王様の魔法に頼るのが最も人間の姿に戻れる可能性が高いと教えられ、王都に用事があるジェスと共に王都を目指す。豚なために剣を振ることができず、魔法も使えないため戦闘能力は皆無に等しい。大学では理系を専攻しているため、物事や状況を科学的に判断でき、知恵と機転を活かした立ち回りで幾度となくピンチを脱する。

ジェス

過酷な宿命を背負ったイェスマの少女。年齢は16歳。純粋無垢で自分より他人を優先する優しい性格ながら、人を疑うことを知らないために騙(だま)されやすい。歴史や民話に興味があり、よく本を読んでいるため知識は豊富。管理を任されている豚小屋の一頭の豚から人間の心の声が聞こえたことで、豚と知り合う。豪族キルトリン家の小間使いとして働いていたが、イェスマの宿命に従って王都へ向かう。豚も王様の魔法で人間の姿に戻れる可能性があることを知り、ジェスと共に王都を目指して旅をしている。

セレス

イェスマの少女。年齢は13歳。引っ込み思案で物静かな性格をしている。バップサスという村の宿屋で働いており、同じ村に住むノットに好意を寄せている。セレスの足を見て妄想にふける豚の心の声を聞き、豚の正体に気づく。

ノット

バップサスという村で狩人を生業とする男性。イェスマを嫌う人間が多い中、イェスマのことを好意的に見ている。子供の頃、宿屋を手伝っていたイェスマのイースに思いを寄せており、イースが死亡した今でも忘れられずにいる。イースに似た外見のジェスが気になっている。

その他キーワード

リスタ

魔法の力が蓄えられている高価な石。偉大な魔法使いが生み出し、国民のために流通させている。魔法が使えない者でも魔法使いと同じ能力を手に入れることができる。主に扱われるのは赤、黄、緑、青、黒の5色で、たまに特殊な色も出回ることがある。赤は熱や炎、黄は光など色によって用途が決まっており、黒は祈禱(きとう)用でイェスマにしか使えないが、魔法使いにしか成し得ないような奇跡を起こすことができる。

イェスマ

異世界で小間使いとして扱われている種族。世間からは冷遇されることが多いが、ほかの種族と同様に接する人もいる。人の心の声を読む能力を持ち、直接頭の中で思考をやり取りすることで会話することができる。16歳になるまではどこかの家に仕え、16歳になったら自力で王都へ向かい、王都に一生住み続けるという宿命を背負っているが、王都到着後は丁重な扱いを受ける。とてつもない魔力が注ぎ込まれた銀の首輪が付けられており、首を切り落とさないと首輪は取れない。銀の首輪やイェスマの骨などは高値で取引されるため、王都に向かうイェスマは金目当てのならず者たちによって命を落とす場合もある。

クレジット

原作

逆井 宅馬

キャラクターデザイン

遠坂 あさぎ

書誌情報

豚のレバーは加熱しろ 7巻 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉

第1巻

(2021-02-27発行、 978-4049136579)

第2巻

(2021-09-27発行、 978-4049139822)

第3巻

(2022-07-27発行、 978-4049143188)

第4巻

(2023-02-27発行、 978-4049148831)

第5巻

(2023-09-26発行、 978-4049152548)

第6巻

(2024-04-26発行、 978-4049157444)

第7巻

(2024-10-25発行、 978-4049160802)

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