概要・あらすじ
プロレス興行「ゴールデンシリーズ」のために来日したブラッシーは、日本についた途端、盲目の男に絡まれる。男は元プロレスラー、ジャガー赤木。赤木は、本物のレスラー・赤い牙と闘えとブラッシーを挑発する。ブラッシーは、いったんは対戦を承諾するが、シリーズが始まると赤い牙を対戦相手ではなくタッグパートナーに指名。
「ゴールデンシリーズ」の初日、馬場&猪木対ブラッシー&赤い牙の対戦が実現する。軽い身のこなしと、正統派のプロレスで実力を見せる赤い牙だったが、会場の子供の泣き声を聞くと豹変。狂ったようなラフファイトを繰り広げた末、試合を放棄して場外へ逃げ出してしまうのだった。
登場人物・キャラクター
赤い牙 (あかいきば)
18歳。リングインの時に赤い覆面をするという一風変わった覆面レスラー。3歳の頃から15年間、父の猛特訓を受けて本格的なプロレスラーとなる。父を失明させた宿敵・黒い牙を倒すために闘う。子供の泣き声を聞くと、幼い頃の嫌な思いでが蘇り、プロレスアレルギーを起こし正気を失う。
ジャガー赤木 (じゃがーあかぎ)
赤い牙の父。アメリカマットで活躍した超一流の元プロレスラー。黒い牙との試合で失明し、選手生命を絶たれた。打倒黒い牙の執念に燃え、15年の歳月をかけ、息子・英夫を鍛え上げる。
ブラッシー
「かみつき魔」の異名を持つ悪役レスラーで、かみつき技が得意。ジャガー赤木と面識がある。赤い牙とタッグを組み、馬場&猪木組と対戦するが、本心は3対1で赤い牙をつぶそうと考えていた。実在のプロレスラー、フレッド・ブラッシーがモデル。
ジャイアント馬場 (じゃいあんとばば)
日本プロレスのエースの1人。2mを超す巨体を活かした16文キックや32文ミサイルキックが得意技。タッグ戦で赤い牙と闘う。実在のプロレスラー、ジャイアント馬場がモデル。
アントニオ猪木 (あんとにおいのき)
日本プロレスのエースの1人。タッグ戦で赤い牙と戦い、バックドロップの大技で1本とられてしまう。実在のプロレスラー、アントニオ猪木がモデル。
ブラック・マウンテン (ぶらっくまうんてん)
身長3mの超大型黒人覆面レスラー。「黒い山脈」の異名を持ち、敵のあらゆる攻撃に耐えるタフネスを誇る。3年前に突然現れて以来、150戦すべて引き分けという変わった戦績の持ち主。その正体は、ジャガー赤木の宿敵、黒い牙。あまりにも危険な必殺技スカイ・ダイビング・ドロップを封印し、覆面レスラーになっていた。
白い牙 (しろいきば)
黒い牙を師と仰ぐ、白人の2枚目プロレスラー。常に黒い牙と行動を共にし、師匠の世話を焼く。
ヨー子 (よーこ)
チビッコ3人組の1人でリーダー格。ゲタを履いた元気な少女。大のプロレスファンで、ノロ助をプロレスラーにして儲けようという野望を持つ。赤い牙の特訓場を見つけた縁で、仲良くなり、赤い牙を応援する。花村優子という姉がいる。
ノロ助 (のろすけ)
チビッコ3人組の1人。プロレスラーになる夢を持つ。3人の中では一番背が高いが、いつも鼻を垂らしてボーっとしている。
金太 (きんた)
チビッコ3人組の一人。ノロ助をプロレスラーにして儲けようと企む。蝶ネクタイにスーツというお金持ちの坊ちゃんのような容姿をしている。「さよう」が口癖。
ハナリー・ブルート (はなりーぶるーと)
日本プロレスに呼ばれた外人プロレスラー。ラフファイトを得意とする悪役で怪力。白人至上主義者で、黒人のブラック・マウンテンを差別する。
花村 優子 (はなむら ゆうこ)
東京で精神医学を研究する美女。ヨー子の姉。子供の泣き声を聞くと正気を失う、赤い牙の精神状態の変容を「プロレスアレルギー」と解明する。
その他キーワード
スカイ・ダイビング・ドロップ (すかいだいびんぐどろっぷ)
『赤い牙』に登場する技。黒い牙が使用する必殺技。独特の構えから相手を空中高く放り投げ、相手の胴を両足ではさみ、そのまま落下。首をマットに叩き付け、相手を再起不能または死に至らしめる恐怖の技。