概要・あらすじ
ある日の帰宅途中、桃沢龍樹は自分のフェロモンにやられた女子高生に犯されかけてしまう。からくも銀河連邦からの使者に助けられた龍樹は、彼から邪神ハンターとして活動するように告げられる。当初はその要求を断っていた龍樹だったが、世界の平和を守るためには自分が必要なのだと考え、邪神ハンターになることを決意する。
登場人物・キャラクター
桃沢 龍樹 (ももさわ たつき)
帝国高校に通う男子生徒。優しい性格で、押しが弱く周囲に流されやすいタイプ。フェロモンのような特殊な物質を発散する特異体質の持ち主で、この匂いを嗅ぐとどんな女性であっても、種の保存という本能に抗えなくなってしまう。本人は真面目で近隣住民からの評判もいいが、この体質のせいで女性を避けて過ごしている。精神エネルギーの高さを銀河連邦からの使者に買われ、邪神ハンターとして活動を始める。 「桃沢龍樹」という名前から「ピーチドラゴン」と名付けられる。
銀河連邦からの使者 (ぎんがれんぽうからのししゃ)
銀河の彼方からやってきた宇宙人。桃沢龍樹の精神エネルギーの高さに目をつけ、龍樹を邪神ハンターとするのが目的。現在は地球の文化を勉強中なので、言葉遣いがおかしかったり、龍樹に飲物代わりに洗剤を飲ませたりと、いろいろな部分でずれている。
桐島 隼人 (きりしま はやと)
帝国高校の男子生徒。地学クラブの部長を務める。とある理由から桃沢龍樹の動向を調べている。高校生らしく真面目な性格ながら、少々他人に厳しすぎるきらいがある。
十文字 ミドリ (じゅうもんじ みどり)
帝国高校で保険医を務める女性。桃沢龍樹の想い人でもある。1日に3時間の礼拝を欠かさない厳格な宗教家の両親に育てられ、刺激物だからとコーヒーすら飲まず、厳しく自制している。そのため、龍樹を前にしても、正気を失わずに済んでいる稀有な女性。
切り裂きジャック (きりさきじゃっく)
千葉に出没する通り魔。鋭利な刃物で男性の陰茎を切り離す、という凶行に走っている。その正体は魔暴神であり、男性のシンボルである陰茎を切り取ることで、恐怖心を募らせている。
ポックル人 (ぽっくるじん)
宇宙人。岩石を食べて、中にあるケイ素を取り込んで呼吸を行う。人間の赤子ほどの大きさで、犬に襲われたショックで寝込んでしまうほどひ弱な種族。宇宙を旅をしている最中に事故を起こしてしまい、救命艇で地球に不時着した。
桃沢 茶奈美 (ももさわ ちゃなみ)
桃沢龍樹の妹で、中学3年生。2400人が参加した模試で4位を取るほどの頭脳の持ち主だが、本人はその成績に満足できず、勉強が足りないとコンプレックスを感じている。勉強のことになると、途端にヒステリックになる母親に怯えている。
虎巻高校の女子生徒 (とらまきこうこうのじょしせいと)
帝国高校の隣の虎巻高校に通う女子生徒たち。体育の授業中だった桃沢龍樹のフェロモンに魅了され、彼をレイプしてしまう。年々、虎巻高校は成績低下や校内暴力に悩んでおり、この生徒たちも不良生徒として有名だった。校内で殺人事件も発生しており、虎巻高校の生徒が犯人なのではないか、と疑われている。
桃沢龍樹の友人 (ももさわたつきのゆうじん)
桃沢龍樹のクラスメイトで、幼なじみの男子生徒。龍樹とは小学校からの付き合い。龍樹が特異体質のせいで、悲惨な目に遭っていることを知っており、日頃から心配している。虎巻高校の女子生徒にレイプされそうになった龍樹を助けようとするなど、正義感に溢れている。
桃沢龍樹のクラスメイト (ももさわたつきのくらすめいと)
桃沢龍樹のクラスメイトの男子生徒。オールバックの髪型で、いつも微笑み浮かべている。噂が好きで、どこからか仕入れてきた噂を、桃沢龍樹の友人や龍樹に話して聞かせている。
イサク
ダーナヤーガ星の大族長。銀河史上最高最強のハンター。地球外生命体のため性別は不明で、千年ほど前に亡くなったとされていた。桃沢龍樹の姿を借りて女性たちを魅了してセックスをし、相手が絶頂を迎えた時に発生するエナジーを集めている。
Act.5の魔暴神 (あくとふぁいぶのまぼうじん)
通行人たちが触れ合うと、触れ合った箇所が離れなくなるという能力を使い、次々と感染範囲を拡大させ、一気に人間を食らおうとしていた魔暴神。冷血な性格ながら詰めが甘く、桃沢龍樹に退治されてしまう。
Act.6の魔暴神 (あくとしっくすのまぼうじん)
女性に取り憑いた魔暴神。人間に乗り移ると、その精神に影響されてしまうため、桃沢龍樹のフェロモンに影響を受け、彼をレイプするに至った。年功序列や上下関係に敏感で、部下たちには、半ば強制的に自分の命令を従わせる。
魔暴神母 (まざー)
卵によって魔暴神を繁殖させている存在。呼び方は複数あるが、そのどれもが「母」に関係しているもの。魔暴神たちの頂点に君臨している。子供は大人を敬い、大人は子供を慈しむ、という教えの長幼の序にうるさい。
こけしの行商人 (こけしのぎょうしょうにん)
無料でこけしを配っている男性。大量のこけしが詰まった風呂敷包みを背負っている。ずっと人間観察してきた結果、人間嫌いになってしまう。哲学的なことをよく口にする。
楓 (かえで)
ちょんまげに和装をした女性。「楓」が本名で、「小太郎」は頭首として代々受け継ぐ名称。その正体は魔暴神であり、人間として生活していくうえでは不死身。桃沢龍樹のフェロモンに魅了され、彼をレイプしようと本性を現したところで殺されてしまう。
鬼角 (きかく)
楓の傍に控える風魔忍軍小頭の男性。高速で動き回りながら、一瞬だけ立ち止まることによって残像を産み出し、大勢いるかのように見せかける「分身の術」の使い手。木の中に溶けたように見せかけて、背後に飛んでみせたりと、まるで手品師のような軽く俊敏な動きを身につけている。
猊下 (げいか)
ゾメッキの中で一番若いメンバー。ゾメッキのメンバーは個別の姓名がないため、他の存在には「猊下」と呼ばせている。とある情報が外に漏れたと主張しているが、誰にも相手にされず、仕方なく地球を訪れた。
アカデミーの超能力メカ部隊 (あかでみーのちょうのうりょくめかぶたい)
猊下の部下であるロボットのような存在。ゾメッキのメンバーが移動する時に行動を共にするボディガード。戦闘のプロで、ゾメッキのメンバーの邪魔をする存在を排除する。触手の先にかぎ爪が付いたような武器で攻撃する。
源佐 (げんざ)
鬼角の部下でスキンヘッドの男性。「不知火の源佐」と名乗っている。小平次と共に、火の竜を作り出して相手を焼き殺す「火竜」という術を使用する。人を見下すような、舐めたような口を利くことが多い。
小平次 (こへいじ)
鬼角の部下の男性。「狐火の小平次」と名乗っている。源佐と共に火の竜を作り出して相手を焼き殺す「火竜」という術を使用する。冷静で必要以上のことは口にしない。
古典のベテラン教師 (こてんのべてらんきょうし)
かつて古典の教師を務めていた女性教師。入学してきたばかりの桃沢龍樹を見かけ、彼のフェロモンに歯止めが利かなくなりレイプしようとしてしまう。しかしその過ち以外は、至って常識的な考えの持ち主で、のちに我に返って自分の行いを恥じ、その日のうちに退職する。
その他キーワード
魔暴神 (まぼうじん)
銀河系に破壊と混乱をもたらそうとした悪い種族。数百万年前、銀河連邦の守護神との戦いに敗れ、銀河中に散らばっている。しかし最近は何らかの原因で、魔暴神は息を吹き返し、活動を再開している。
ゾメッキ
超の上に100個も超の字がつくような天才たちの集団。現在は宇宙の神秘を瞑想によって解き明かすことを生業としており、世俗のことには関わらないようにしている。