突如として崩壊した世界
本作は、雷句誠の『金色のガッシュ!!』の続編。100名の魔物の子供と人間がタッグを組んで戦い合う「魔界の王を決める戦い」は、激闘の末にガッシュ・ベルと高嶺清麿のペアが優勝する。ガッシュは魔界に戻り王となり、「やさしい王様」を目指して多くの仲間たちに囲まれ平和な魔界を築くつもりだった。しかし、突如現れた謎の侵略者によって魔界は大打撃を受け、ガッシュも生死不明となってしまう。生き残った魔物の少女、ゼリィはじめ三人の魔物の子供たちは、ガッシュから託された名前と似顔絵のみを頼りに人間界に転送され、清麿を探し始める。
最強のコンビが復活
1000年に1度行われる「魔界の王を決める戦い」の時は、中学生だった高嶺清麿も大人となり、エジプトで遺跡発掘の教授となっていた。そんな中、ゼリィは追手をかいくぐりながら、清麿となんとか合流を果たす。実は清麿もエジプトの調査を進める中で、魔界に関係するものを発見していた。そして、ゼリィがガッシュ・ベルから託された力が遺跡と呼応し、ガッシュは復活。さらに清麿の手にもかつての魔本がよみがえり、再び二人は力を合わせて戦うこととなる。
謎の敵・ベリエル
魔界を襲撃した敵はベリエルを首魁(しゅかい)としていた。ベリエルは魔物たちから術の力を奪い、ガッシュ・ベルの最強呪文「バオウ・ザケルガ」すらその掌中に収めていた。また、ベリエルは死者を復活させる力も持ち、カードと呼ばれる者たちを復活させ、ベリエルの先兵にしていることが判明する。謎多きベリエルや奪われた力、死者の兵など、ガッシュと高嶺清麿はさまざまな難題に立ち向かいながら、奪われた力を一つ一つ取り戻していく。
登場人物・キャラクター
ガッシュ・ベル
魔物の青年。ザケルやラシルドなど、雷属性の魔法を使いこなす。かつて高嶺清麿と共に「100名の魔物の子の戦い」に挑み、最後の一人に残ったことで魔界の王となる。王として長らく過ごしたことから落ち着いた性格ながら、無邪気さも残している。ワイグやギルをはじめとした謎の侵略者たちから襲撃を受けた際に、深手を負ったゼリィやジギーたちの命を救うために自らの命を使い、彼らに清磨を探して手紙の形をした命の欠片(かけら)を届けるよう頼んで消滅する。そして、清磨の手に渡った命の欠片が、エジプトにある遺跡の地下に安置してあった魔本に宿ったことで復活を果たす。戦いにおける清磨との連携はさらに磨きがかかっており、ザケル以外の魔法を使えない状態ですら、ワイグの猛攻を容易(たやす)く退けるほど。
高嶺 清麿 (たかみね きよまろ)
考古学の教授を務めている青年。天才的な知力を誇る。また「アンサートーカー」と呼ばれる、すべての事象の答えを事前に読み取る特殊能力を持つ。どんな絶望的な状況でもあきらめることがないため、魔物たちから「絶望から希望を生む男」と呼ばれている。ゼリィやオルモを守るために到底勝ち目のないワイグに挑みかかるなど、正義感が非常に強い。中学生時代にガッシュ・ベルと共に「100名の魔物の子の戦い」に挑み、ガッシュの勝利に大いに貢献した。現在はエジプトで発掘作業を指揮しているほか、貧困にあえぐ現地の村人たちを助けるための施設を経営している。若いながらも教授としての名声は世界に知られており、その実績からエジプト政府から多額の研究費用を融資されている。助手のザハラからは、目立った遺跡がない場所でしきりに発掘を行おうとする姿勢を疑問視されていたが、それは魔界と人間界をつなぐなんらかの手掛かりを見つけるためであることがのちに判明する。
前作
金色のガッシュ!! (こんじきのがっしゅ)
次期魔界の王を決定するため、百人の魔物の子どもが人間界へ送り込まれた。天才的な頭脳を持つ中学生高嶺清麿はガッシュという魔物の少年と出会い、他の人間と魔物のペアと戦う。数々の強敵と戦い、あるいは協力しな... 関連ページ:金色のガッシュ!!
書誌情報
金色のガッシュ!! 2 4巻 クラーケンコミックス
第1巻
(2022-09-16発行、 978-4910019178)
第2巻
(2023-04-14発行、 978-4910019185)
第3巻
(2023-12-15発行、 978-4910019192)
第4巻
(2024-08-23発行、 978-4910019208)