概要・あらすじ
ある日、少年探偵である主人公の金田正太郎は、ギャングの村雨一家を東京タワーに追い詰めるが、ちょうどその時、東京タワー付近に南方から飛来した巨大な砲弾が着弾する。その衝撃から目覚めた金田正太郎は、目の前で巨大な砲弾が割れ、その中から巨大なロボットが出現するのを目の当たりにする。
登場人物・キャラクター
金田 正太郎 (かねだ しょうたろう)
著名な少年探偵として知られていた少年。父である金田博士が開発した鉄人28号の操縦者でもある。自動車の運転などの技能は大人顔負けで、また探偵として明晰な頭脳を持っているものの、まだまだ少年であり、精神的に弱い部分、未熟な部分も多い。 当初は自分と同じ名前を付けられた鉄人28号に戸惑いを覚え、また嫌悪感を抱いていた。
敷島博士 (しきしまはかせ)
金田正太郎を息子のように思い、見守っている科学者。敷島重工の社長でもある。性格は温和で思慮深く、大人の1人として、悩む金田正太郎を導く役目も果たしている。しかし、科学者としては狂信的な部分もあり、鉄人28号の能力を目の当たりにして歓喜するなど、マッド・サイエンティスト的な一面も持っている。
大塚署長 (おおつかしょちょう)
警察庁の署長を務める恰幅のいい中年男性で、金田博士とは旧知の仲。「鉄人計画」のために日本を出ることになった金田博士から妻子を託され、金田正太郎の親代わりとなって育ててきた。 義理人情に厚い熱血漢で、金田正太郎とのコンビで怪事件を解決していく。途中、警察を更迭された時には勝手に「金田探偵事務所」を設立、その所長に就任するなど、バイタリティ溢れる一面も持つ。
高見沢秘書 (たかみざわひしょ)
大塚署長の秘書を務める女性。明るく快活で、どちらかと言えば「お転婆」といっていいほどの行動力を持ち合わせている。金田正太郎のお姉さん的な役割で、様々なアドバイスを送ることもある。愛称は「おたかちゃん」。
村雨 健次 (むらさめ けんじ)
「不死身」を自称する元ギャング。当初は兄と子分が死んだ原因が鉄人28号にあると逆恨みして憎んでいたが、徐々に憎しみが薄れ、結果的に金田正太郎を陰から支える存在となる。戦争中は陸軍の諜報部員として活躍しており、その能力を生かして様々な情報を入手している。 銃を嫌い、戦う際にはナイフを使用する。
金田博士 (かねだはかせ)
金田正太郎の父。戦争中、兵士不足を解消するため、不死身の兵士を作り出す「鉄人計画」に従事した科学者。計画遂行中、妻子が死亡したという誤報を聞いて絶望し、鉄人28号に息子と同じ「正太郎」という名前を付けて開発、完成させるものの、終戦直前に死亡する。
鉄人28号 (てつじんにじゅうはちごう)
旧日本軍が主導した「鉄人計画」によって生み出されたロボットであり無敵の人型兵器。武器は装備されていないものの、全長18メートルの巨体と絶大なパワーを誇り、他のロボットを一撃で粉砕する能力を持っている。 また通常の攻撃では傷一つ付かないほど強固な装甲も持っている。背中にはビッグファイア博士が開発したロケットエンジンが装備され、音速を超えた速度で飛行することも可能。 鉄人28号は小さな操縦機でコントロールされており、その操縦機は金田正太郎が所持している。これは、操縦機が善人の手にあれば鉄人28号は正義の使者に、悪人の手に渡れば悪魔の使いになる、ということを意味している。
ブラックオックス
天才科学者の不乱拳博士(ふらんけんはかせ)が戦後、鉄人28号に対抗して開発したロボット。パワー以外の能力は鉄人28号を凌駕しており、鉄人28号をピンチに陥れる。また指先からは「電波攪乱剤」を放出し、鉄人28号の操縦電波を遮断、コントロール不能にする能力も持つ。 後にビッグファイア博士がブラックオックスの量産化に成功するが、性能はオリジナルには及ばなかった。
バッカス
アメリカで開発されたロボット。パワーや装甲は鉄人28号と同等であるが、その他の能力は著しく劣っており、暴走した際に鉄人28号によって破壊される。武器は口から吐く火炎放射。
ギルバート
ドラグネット博士が開発したロボットで、当初は月面開発用として開発されていた。あらゆる面で鉄人28号を凌駕する性能を誇り、実際の戦いでは鉄人28号を寄せ付けなかったものの、ギルバートの操縦者であるケリーの一瞬のスキをついてギルバートを破壊することに成功する。
クレジット
原作
鉄人28号 (てつじんにじゅうはちごう)
昭和30年代を舞台に、リモコン操縦器で動く巨大ロボット鉄人28号をめぐっての争奪戦、その操縦器が主人公金田正太郎の手にわたってからは、次々と現れる敵と敵の繰り出すロボット対鉄人28号の平和を守る戦いが... 関連ページ:鉄人28号