概要
2019年のネオ東京。暴走グループのリーダーの金田は、謎の接触事故でアーミーに収容されてしまった友人鉄雄の行方を追う過程で、アーミーによる極秘超能力プロジェクトが進められていることを知る。
一方、アーミーに収容された鉄雄は、事故時のタカシとの出会いを契機に自身の超能力を覚醒させると同時に、抱えていたコンプレックスから凶暴性を露わにしていく。
登場人物・キャラクター
金田 (かねだ)
暴走族集団金田バイクチームのリーダー格で、職業訓練校に在学している自称健康優良不良少年。体力・運動神経は並外れたものがあり、走り屋としての度胸とセンス、そして逃げ足の速さは天下一品。単純だが頭の回転は早く、協調性は持ち合わせていないが、面倒見がよく中間達からの信望も厚い。 幼馴染の鉄雄の事故をきっかけに、事件に巻き込まれて行く。
カオリ
鉄雄に想いを寄せる、大人しく暗い影のある少女。
キヨコ
軍の超能力極秘プロジェクトの被実験体25号。精神感応と未来予知の能力があり、特にその未来予知能力の的中率は93~95%になる。アキラの目覚めを予知し、それを防ごうとする。
甲斐 (かい)
金田バイクチームのメンバー。鉄雄による山形殺害を目撃する。
アキラ
軍の超能力極秘プロジェクトの被実験体28号。1982年に覚醒し、その能力の暴走により東京は壊滅。以後地下深くに臓器単位で解体された状態で冷凍封印され、厳重な管理下におかれてきた。
ケイ
反政府ゲリラの少女。政治運動に身を投じ、獄死した兄に代わって面倒をみてくれた竜を慕っている。偶然金田に助けられてから、言い寄られるのを交わしながら、行動を共にする。
根津 (ねづ)
野党に属する政治家で、大佐の政敵。裏で竜たちの組織に資金援助し、手足として使っている。
マサル
軍の超能力極秘プロジェクトの被実験体27号。両足が不自由で、浮遊イスで移動している。念動力と透視眼を持ち、その力で脱出したタカシを探す。
ドクター
超心理学の権威で、大佐のもとでアキラたち超能力者を管理・研究している。
大佐 (たいさ)
軍アーミーでは事実上の最高指揮官で、アーミーの超能力極秘プロジェクトであるアキラ計画の責任者。2メートルを越す巨漢で、格闘技にも秀でている。父も自衛隊でアキラ計画に関与していたが、アキラの能力発言で命を落としている。
山形 (やまがた)
金田バイクチームのメンバー。武闘派だが、仲間には義理堅い。覚醒した鉄雄に立ち向かうも、殺されてしまう。
タカシ
軍の超能力極秘プロジェクトの被実験体26号。念動力と時間移動能力を持ち、竜によってラボを脱出した際に鉄雄と遭遇し、それが鉄雄の能力覚醒のきっかけとなってしまう。
アーミー
『AKIRA』の組織。2000年ごろ再軍備を果たした日本の軍隊の中で、ネオ東京の治安守備隊を指す。警察権を超えたその行動は、国会での非難の的にもなっている。
鉄雄 (てつお)
金田の幼馴染で、金田バイクチームのメンバー。生まれつき病弱だったため、幼いころはいじめの標的にされることが多く、そんな彼を助けてくれた金田に対して、憧れとコンプレックスを併せ持っていた。暴走中に突然出現したタカシと事故を起こしたのがきっかけで、超能力が覚醒する。 それに伴い、これまでのコンプレックスを爆発させ、性格的にも凶暴になっていく。
竜 (りゅう)
反政府都市ゲリラのリーダーで、ケイの育ての親。根津から資金援助を受けており、アーミー管轄下のラボから、タカシを連れ出した。
場所
ネオ東京 (ねおとうきょう)
1988年新型爆弾の爆発(実はアキラの覚醒)により壊滅した東京に変わる日本の新首都として、第三次世界大戦後10年近い歳月をかけて、東京湾を埋め立てて建設された人工島都市。だが都市計画の失敗から、林立する高層ビルと木造バラックが雑然と並ぶ混沌とした都市となっている。 居住者の人心は荒み、年間40000件以上の犯罪が発生。近年は反政府主義者によるテロが増加している。都市の警備にはアーミーと呼ばれる治安守備隊が受け持っている、。
その他キーワード
SOL (そる)
『AKIRA』のメカ。軍所有のレーザー宇宙兵器。衛星軌道上から発射する強力なレーザー砲で、標的を破壊しつくす。暴走する鉄雄を抹殺するために、大佐が使用させたが、効果は鉄雄の右腕を失わせただけで、衛星軌道上に跳んだ鉄雄により破壊されてしまった。
バイク
『AKIRA』のメカ。この世界のバイクは電気エンジン仕様が主流で、鉄雄が憧れる金田のバイクは、真紅のボディに常温超伝導発電機を搭載し、最高速度は243km/h。エンジン全開で2時間の走行が可。