錦田警部はどろぼうがお好き

錦田警部はどろぼうがお好き

かんばまゆこの代表作で、略称は「けいどろ」。現代日本を舞台に、華麗にお宝を奪い去る怪盗ジャックと、彼を執拗(しつよう)に追う警部の錦田健吾が織りなすドタバタな日常と奇妙な恋愛模様を描いた、ゆるふわ逮捕劇ラブコメディ。本作では怪盗と警部がライバル関係にあるだけでなく、警部の錦田健吾が怪盗ジャックに強いあこがれを抱いているという設定から、怪盗ジャックの方が健吾に振り回される様子がコメディタッチで展開される。小学館「ゲッサン」2014年5月号から2016年6月号にかけて掲載の作品。2019年5月、小学館「少年サンデーコミックススペシャル」より新装版コミックスが刊行されており、単行本未収録だったエピソードや描き下ろしページのほか、本作のプロトタイプにあたる特別読み切り『サンタクロースはいるにはいるが』も追加収録されている。ダ・ヴィンチ×ニコニコ「次にくるマンガ大賞2018」コミックス部門3位、一般社団法人アニメジャパン「AnimeJapan 2019 アニメ化して欲しいマンガランキング」で10位を受賞している。2021年3月にネルケプランニング主催で舞台化され、怪盗ジャックを廣野凌大、錦田健吾を藤田玲が演じている。また、この舞台化を記念した続編読み切りが小学館「週刊少年サンデーS」2021年5月号に掲載された。

正式名称
錦田警部はどろぼうがお好き
ふりがな
にしきだけいぶはどろぼうがおすき
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
ゲッサン少年サンデーコミックス(小学館)
巻数
既刊2巻
関連商品
Amazon 楽天 小学館eコミックストア

美しき怪盗と警察の追いかけっこコメディ

予告状を出して、あらゆる財宝を奪っていく怪盗ジャックが世間を騒がせる世界を舞台にしている。怪盗ジャックを捕まえようと奮闘するも、強いあこがれが邪魔してうまくいかない錦田健吾と、怪盗稼業と警察官の任務で忙しい日々を送る怪盗ジャックが織りなす、ゆるふわラブコメディ。健吾は怪盗ジャックの熱烈ファンで、ボーイズラブやドタバタギャグを交えてコミカルなタッチで描かれる。

怪盗に夢中の中年警部×謎多き怪盗美少年

怪盗ジャックを逮捕することに異様なこだわりを見せる錦田健吾は、ふだんは情熱家ながら、いざ怪盗ジャックを前にすると恋する乙女と化してしまうピュアな中年男性。健吾は熱狂的な怪盗ジャックマニアで、逮捕するのに無関係なあらゆる情報を集めていた。そんな健吾の部下であるアンリは、若くして優秀な警察官として活躍している理知的な美少年。しかし実は、アンリこそが世間を騒がせる怪盗ジャックの正体で、警察に潜入して任務をこなすふりをしながら、警備に関する内部情報を得ている。

健吾の別人格に振り回される怪盗ジャック

あらゆる作戦が空回りしがちな錦田健吾は、心臓に負担がかかったときのみ、本来の優秀な警察官としての力を発揮する、意外な秘密があった。当初は警備の目をかい潜っていた怪盗ジャックだが、健吾の別人格「死んだ目の錦田」が現れるようになってからは、ふだんのポンコツぶりとは真逆な敏腕警部としての健吾の言動にペースを乱され、一筋縄ではいかない展開も多くなる。健吾に翻弄され、さまざまなトラブルに巻き込まれるジャックの苦悩と、アンリとして過ごす日常も見どころとなっている。 

登場人物・キャラクター

怪盗ジャック (かいとうじゃっく)

世界を騒がせている謎多き怪盗。顔は仮面で隠しているため正体不明で、シルクハットとマントをまとっている。予告状を送っては神出鬼没に姿を現し、狙ったお宝を華麗に奪い去っていく。警部の錦田健吾が用意した警備や罠(わな)も潜り抜けることから、警察関係者に内通者がいると噂(うわさ)されている。その正体は健吾の部下である美少年巡査のアンリで、上司の健吾はもちろん周囲に正体を隠したうえで怪盗稼業を続けている。実は無類の猫好き。

錦田 健吾 (にしきだ けんご)

警部の男性。怪盗ジャックを逮捕することに執念を燃やし、部下たちと共に執拗に追っている。実際は怪盗ジャックに重度のあこがれを抱く熱烈ファンであり、彼に対しては恋愛に近い感情を見せることもある。ふだんは凄腕(すごうで)の警部ながら、怪盗ジャックの前では恋する乙女のようになって本来の実力を発揮できず、ポンコツ警部化することもしばしば。ただし心臓に負担がかかった時だけは、クールな別人格に豹変して本来の敏腕警部らしい実力を発揮するようになる。

書誌情報

錦田警部はどろぼうがお好き 2巻 小学館〈ゲッサン少年サンデーコミックス〉

第1巻

(2015-05-12発行、 978-4091261007)

第2巻

(2016-04-12発行、 978-4091272294)

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