あらすじ
第1巻
高校2年生の真風羽華代は、宇宙を守る守護神のミュの手によって、ある日突然魔法少女にされてしまう。ミュによれば、現在地球はアスタンモという敵に狙われており、それに対抗するにはミュ達が、戦う才能のある人間に力を貸す方法しかないのだという。無許可で一方的に力を与えられたうえ、そもそも魔法少女になる気のない華代は戦いを拒否するが、現れるアスタンモとケンカし放題というのは魅力的で、ストレス発散のような気持ちでアスタンモ退治を開始。ひとまず間寺久祖(まじくそ)高校に向かった華代は、間寺久祖高校がアスタンモによって壊滅させられた事を知る。すぐさま華代は犯人のアスタンモを倒し、唯一の生き残りである雅二戸霊を助けて舎弟にするが、その後もアスタンモは強い負のエネルギーを持つ華代に吸い寄せられ、どんどん数を増やしていく。そんなある日、神童(しんどう)高校で爆発事件が起こる。それは、神童高校の秀斎奈子を食べようとしたアスタンモが、奈子の持つ勝のエネルギーに影響され、互いに融合した事により起きたものであった。
第2巻
アスタンモのモンと融合して魔法少女となった秀斎奈子は、モンに騙され、真風羽華代を倒すべき悪だと思い込んでいた。華代は思い込みの激しい奈子に呆れつつも戦うが、途中で二人揃ってエネルギー切れとなり、勝負は引き分けに終わるのだった。その後も勘違いしたままの奈子は、翌日にモンと共に神童高校跡へ向かう事にする。跡地にはまだ生き残った生徒がいるかもしれないし、そこに華代もやって来るのではと考えたのである。一方その頃、華代、ミュ、雅二戸霊の三人もまた、奈子を探して街を歩いていた。しかしその途中で、明らかに様子のおかしい神童高校の生徒、綾津零那が現れ、三人に襲いかかる。だが、途中からそこにやって来た奈子は、華代が零那をあやつった結果、零那がおかしくなったのだと誤解してしまう。そんな奈子に呆れた華代は、奈子に零那を任せる事にするが、実は零那の身体にはアスタンモが憑依していた。それを知った奈子は、アスタンモに怯えるあまり戦えなくなってしまうが、そんな彼女を鼓舞して手助けをしたのは華代であった。これによって奈子は無事アスタンモを倒し、零那を救出する。
第3巻
雅二戸霊は、突如現れた謎の魔法少女に殺されかけたが、そこへ駆けつけた真風羽華代によって助けられる。一方その頃、アスタンモに憑依されていた綾津零那が無事に目を覚まし、秀斎奈子は安堵していた。同時に奈子は、悪であるはずの華代が、自分と零那を助けた事に疑問を持つ。その直後、奈子達神童高校の生徒達は、当面校舎の復旧が難しいという理由から、揃って華代の通う聖的(せいてき)高校に編入する事になる。そこで奈子が友人の須藤鏡花と共に生徒会室に向かうと、生徒会長の大山硝子から生徒会への加入を打診される。硝子は、急な転校を余儀なくされた神童高校の生徒達をサポートするため、元神童高校生の二人に手伝ってもらいたいと考えたのである。急な話に奈子は戸惑うが、鏡花は不自然なほど積極的で、奈子は不思議に思う。一方華代は奈子達の編入に無関心でいたが、その日の放課後に萌美から、友人の安宅友恵が、聖的高校校舎内で見知らぬ女性とキスをしていたという話を聞く。華代は、実は友恵は同性愛者だったのだろうかと思うのにとどめるが、その翌日から、友恵は別人のように冷たくなってしまう。
第4巻
安宅友恵の様子がおかしかったのは、アスタンモのモンタスによって魔法少女となった須藤鏡花の仕業であった。鏡花こそが先日、雅二戸霊を襲った魔法少女であり、鏡花は敵である真風羽華代を孤立させるため、聖的高校の生徒達をキスで洗脳していたのである。激怒した華代は鏡花を殺しかねない勢いで戦うが、秀斎奈子に懇願された事により、鏡花を戦闘不能にするまでにとどめる。こうして戦いを終えた華代は気を失い、戦闘で服も失ってしまった友恵と鏡花に服を貸すため、二人と奈子を自宅に招く。そこで華代の人柄に触れた奈子は、華代は本当に悪なのだろうかと、再び疑問を抱く。しかし答えは出ずにひとまず、周囲の人々を守れるよう、自分がもっと強くなる事が最優先と考えるのだった。その直後、守護神同士の会議に参加したミュとミャは、華代が鏡花との戦いで見せた、異常な力について話し合う。そこで、この強すぎる華代の力を制御するには、同じ魔法少女である奈子を強化するのがいいという結論に至った二人は、モンとの協力を決意。奈子の負の力を強めるため、奈子と親しい人物を痛めつける事にする。
第5巻
モンは、アスタンモに憑依された三人の高校生を使って雅二戸霊を痛めつけようとしたが、三人は偶然にも、霊の後輩である柴咲、羅門、極森であった。三人の様子がおかしいと気づいた霊は、真風羽華代、秀斎奈子、ミュが見守る中、たった一人で三人と戦う事を決意。しかしミュはその最中、霊が一般人とは思えないほど善戦している事に気づく。やがてそれは、先日霊が須藤鏡花に襲われて洗脳されかけた際に、モンタスの一部を体内に取り込んだ事が要因と発覚する。そして最終的に魔法少女に等しい力を覚醒させた霊は、三人に憑依したアスタンモを倒すのだった。こうしてミュ達の意図とはまるで違う形で事態は解決し、困ったミュは、モンとテレパシーで今後の作戦について相談する。しかしそれは華代にも聞こえてしまい、華代はこうなったいきさつを、すべて理解するのであった。一方その頃、鏡花は奈子を探して街を歩いていたところを、アスタンモに襲われる。しかしそれを救ったのは、新たな魔法少女のアナベル・アンダーソンであった。さらに彼女は翌日から聖的高校の臨時校舎となった間寺久祖高校に通う事になり、奈子に、自分達は仲間であると宣言する。
登場人物・キャラクター
真風羽 華代 (まじば かよ)
聖的(せいてき)高校2年A組に在籍する女子。聖的高校の校舎が壊されてしまってからは、間寺久祖高校を臨時校舎として利用するようになる。前髪を目の上で切り揃え、腰まで伸ばした金色のロングウェーブヘアを、頭の高い位置で結んでツインテールにし、縦ロール状に巻いている。非常に裕福な家に生まれ、美形なうえに学年トップの成績を誇る。 しかし乱暴者で口が悪く、おまけにヘビースモーカーという不良少女でもある。ある日道を歩いていたところ、ミュにその資質を見出され、了承なく魔法少女にされてしまう。そのため、勝手に自分を魔法少女にしたミュに腹を立てていたが、敵であるアスタンモとケンカし放題と聞き、主に憂さ晴らしが目的でアスタンモと戦うようになる。その振る舞いから、一見、まるで正義の味方には適していないように見える。 しかし、実際は不器用なだけで、非常に仲間思いで心優しい。また性の知識に疎く、たとえば下ネタを言われても、その意味をまるで理解できないというピュアな一面もある。魔法少女としては異常なほど強く、変身せずともアスタンモを倒せてしまうほどの力を持つ。
秀斎 奈子 (しゅうさい なこ)
神童(しんどう)高校に通う3年生の女子。真風羽華代のライバルで、生徒会長を務めている。神童高校がアスタンモに破壊されたあとは、聖的高校3年S組に編入する。その後、聖的高校の校舎も壊されてしまってからは、間寺久祖高校の校舎を臨時校舎として利用するようになる。前髪を目の上で切り揃え、お臍の高さまで伸ばして切り揃えたストレートロングヘアにしている。 スタイル抜群で、胸が非常に大きい。容姿端麗で文武両道なうえ、きまじめで正義感の強い性格。しかし思い込みが激しく、物事を正しく捉える力にやや欠けた、天然気味なところがある。そのため、華代からは脳みそが胸、つまり脂肪でできているのではないかという意味で「脳パイ」と呼ばれている。ある日神童高校がモンに狙われ、その際食べられてしまう。 だが、奈子の体内にあった勝のエネルギーがきっかけで、モンが消化不良による大爆発を起こし、二人は融合。以来、魔法少女に変身する事ができるようになる。しかしその際モンから、神童高校を破壊した悪の手先は華代であると教えられた事から、華代を敵視するようになる。華代といっしょにアスタンモと戦ううち、華代の人柄に触れ、次第に疑問を持つようになっていく。
雅二戸 霊 (まさにど れい)
間寺久祖(まじくそ)高校に通う3年生の男子。真風羽華代の舎弟で、間寺久祖高校では番長を務めながら留年を繰り返している。年齢は25歳。高校に通う傍ら、レストランでアルバイトをしている。髪型はリーゼントヘアだが、これはかつらで、本来は前髪を目の上で切った、ふんわりとした短髪。アルバイト中はかつらを外しており、周囲からはかつらをしない方が遥かに印象がいいと言われている。 しかし、雅二戸霊にはその自覚がなく、ツッパリファッションを好んでいる。料理上手で、面倒見がよく、義理堅い性格をしており、後輩には慕われ、アルバイト先の店長とも仲がいい。ある日道で華代にぶつかるが、謝らなかった事から目をつけられる。しかし、その直後間寺久祖高校がアスタンモに襲われ、霊以外の生徒全員が行方不明となってしまう。 そこに華代が報復のため間寺久祖高校を訪れた事で、霊は唯一の生き残りとして助けられ、以来華代を慕って舎弟としていっしょに行動するようになった。華代に思いを寄せているが、自分は舎弟であるからと、自分の気持ちを押し殺している。
ミュ
宇宙の守護神「ミカ」の一人。性別はオス。真風羽華代の仲間で、かわいらしいぬいぐるみのような身体に、犬のような耳と天使の羽、そして先がハート型になったしっぽを生やしている。人間の若い男性の姿に変身する事もでき、その際は前髪を目の上で切ったふんわりとした短髪に、天使の羽が生えた筋肉質な体型になる。神の一員として、宇宙のすべてを食べつくさんとするアスタンモに手を焼いていたが、ミカには実体がないためアスタンモに攻撃ができず、困っていた。 そこで、戦う才能のある個体に自分達の力を与え、代わりに戦わせる事を思いつく。そのため地球で資質のある人間を探していたところ、華代を発見して無許可で魔法少女にした。しかし、力を与えてしまったあとに、華代がまったく魔法少女として戦う意思がないうえ、正義の味方には不向きな乱暴な性格である事を知る。 そのため、何とか華代をアスタンモと戦わせようと、華代に振り回されるようになる。語尾に「ミュ」と付けて話すが、華代にはこの話し方を嫌がられており、華代の前ではなるべく語尾なしで話すようにしている。
ミャ
宇宙の守護神「ミカ」の一人。ミュの妹で、性別はメス。かわいらしいぬいぐるみのような身体に、人間の髪の毛のような長い耳と、先がハート型になったしっぽを生やしている。ミュに比べて人間に近い体型をしており、胸がある。人間の若い女性の姿に変身する事もでき、その際は前髪を長く伸ばして真ん中で分け、お尻まで伸ばしたロングヘアにしている。 アスタンモ根絶のため、ミュとは別の地域の担当で活動していた。しかしミュが真風羽華代を魔法少女にした事で、すべてのアスタンモが華代を狙うようになってしまい、仕事がなくなってしまう。そこで、ミュの手伝いをする事にする。さらにその直後流ルミ子と出会い、ルミ子を気に入り、彼女にだけは魔法少女の秘密を教えるようになる。 ミュに比べて口がうまく、コミュニケーション能力に長けている。そのため華代に対しても、たとえばミュであれば殴られるような事をしても、うまく切り抜けてしまう。賢くて美しい女性が好き。
モン
秀斎奈子の相棒のアスタンモ。性別はオスで、モンタスとは兄弟のような関係にあたる。小さなぬいぐるみのような身体に4本の小さな角と1本の大きな角、小さな羽、そして先のとがった悪魔のしっぽが生えており、容姿はほぼモンタスと見分けがつかない。もともとはほかのアスタンモ同様、大柄で邪悪な姿をしていた。しかし、ある日神童高校を襲い、奈子を食べた際に奈子の持つ勝のエネルギーを体内に入れた事で、消化不良を起こす。 その結果大爆発を起こし、すでに死んだはずの奈子は、蘇生してモンと融合。モンもまた、現在のかわいらしい姿に変化したうえ、知能が向上した。そこで奈子に、神童高校を襲ったのは自分ではなく真風羽華代であると噓をつき、華代こそが悪の手先であると吹き込んで二人を戦わせようとする。 そのため当初は、奈子の事を自分の手ごまのように考えていた。しかし、融合した事で奈子と別々の身体を持ったまま一心同体になってしまい、奈子の体調や、心情が理解できるようになってしまう。また奈子が死んだ場合、自分も死んでしまう事に気づく。そこで、次第に奈子を大切に思い、気遣うようになっていく。
流 ルミ子 (ながれ るみこ)
テレビ局でアナウンサーとして働く若い女性。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、胸の高さまで伸ばしたストレートロングヘアに眼鏡をかけている。まじめで一生懸命に仕事をしているが、やや鈍くさい性格。ある日神童高校が何者かに襲撃されたのを受け、現場に駆けつける。そこでミャと出会い、魔法少女の秘密について教わるようになる。
綾津 零那 (あやつ れいな)
神童高校に通う3年生の女子。秀斎奈子のクラスメイトで、前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、胸の高さまで伸ばしたロングヘアを、2本の三つ編みにしてまとめている。穏やかで物静かな性格。成績優秀だが奈子には及ばず、密かに嫉妬心を抱いていた。ある日神童高校が襲われた際、そこに現れたアスタンモに憑依される。そして真風羽華代に襲い掛かるが、その光景を見た奈子に、華代が綾津零那を操った結果、零那がおかしくなったと誤解される。 最終的には奈子によってアスタンモが倒され、正気に戻った。
須藤 鏡花 (すどう きょうか)
神童高校に通う3年生の女子。秀斎奈子の友人で、神童高校がアスタンモに破壊されたあとは、聖的高校3年S組に編入する。その後、聖的高校の校舎も壊されてしまってからは、間寺久祖高校の校舎を借りて勉強するようになり、雅二戸霊とクラスメイトになる。前髪を顎の高さまで伸ばして左寄りの位置で分け、腰まで伸ばした癖のあるロングヘアを、ポニーテールにしてまとめている。 右目は、前髪に隠れてしまっていて見えない。生徒会副会長を務める非常に優秀な人物で、奈子とは「神童最強コンビ」として知られている。しかし、神童高校がモンに襲撃された際、モンに食べられてしまう。その後、モンが奈子を食べた事により起きた爆発が原因で、モンから分裂した兄弟のような存在であるモンタスと融合し、以来、モンタスにあやつられた状態で魔法少女となった。 その後は真風羽華代を倒すため、キスを介してほかの生徒を洗脳し、駒を増やしていたが、華代によってモンタスが倒されたあとは正気に戻った。あやつられていた頃の記憶はあいまいになっている。
モンタス
モンが秀斎奈子を食べた時に発生した爆発によって生まれたアスタンモ。性別はオスで、モンとは兄弟のような関係にあたる。小さなぬいぐるみのような身体に4本の小さな角と1本の大きな角、小さな羽、そして先のとがった悪魔のしっぽが生えており、容姿はほぼモンと見分けがつかない。しかしモンとは違い、丁寧な口調で話す。誕生後、須藤鏡花に憑依し、真風羽華代を倒すべく鏡花をあやつりながら暗躍していた。 しかし、安宅友恵をはじめとする聖的高校の生徒達を洗脳した事で華代に激怒され、倒された。複数の人間を同時にコントロールする力を持つ。また、モンとは違って鏡花と一心同体ではなく、鏡花の健康状態とは無関係に行動できる。
安宅 友恵 (あたか ともえ)
聖的高校2年A組に在籍する女子。真風羽華代の友人で、聖的高校の校舎が壊れてしまってからは、間寺久祖高校の校舎を臨時校舎として借りて勉強するようになる。生徒会役員も務めており、生徒会長である大山硝子とは仲がいい。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、顎の高さまで伸ばしたボブヘアにしている。心身共に極めて健全な人間である事から、華代には「健全ちゃん」と呼ばれる事もある。 誰とでも分け隔てなく接する明るい性格で、精神的に非常にタフ。華代とは席が隣同士なのもあって仲がよく、華代の未成年喫煙を注意できる数少ない人物でもある。その一方で、態度は乱暴だが優秀で心優しい華代を尊敬しており、学力だけでも、華代と競えるような存在になりたいと考えていた。 しかし、その心のスキを須藤鏡花に狙われ、華代に冷たく振る舞うように洗脳されてしまった事もある。
萌美 (もえみ)
真風羽華代の友人の女子高校生。前髪を左寄りの位置で分け、右側の髪は前に垂らして左側の髪は後ろに流した、肩につくほどの長さのボブヘアにしている。耳にはいくつものピアスを付け、顔にはマスクをしている。いつもケンカばかりしている不良少女で、ふだんは硬派に振る舞っているが、素直でピュアな一面もある。ある日、街で出会った華代にケンカを売る。 しかしあっさり敗北し、その後、身体を鍛えながら再戦の機会を窺っていた。しかしある日、とうとう華代を発見した際にアスタンモに襲われ、華代に助けられた事で華代には敵わないと判断した。また、その際華代といっしょにいた安宅友恵に親切にされた事で一目惚れし、恋愛感情を抱くようになる。それ以降は華代、友恵と友人となった。 格闘ゲームが得意で、華代よりも強い。
大山 硝子 (おおやま しょうこ)
聖的高校で生徒会長を務める3年生の女子。聖的高校の校舎が壊れてしまってからは、間寺久祖高校の校舎を借りて勉強するようになる。前髪を耳の高さまで伸ばして真ん中で分け、胸の高さまで伸ばした、癖のあるロングヘアにしている。明るくおっとりとした性格。神童高校がアスタンモに破壊され、元神童高校生達が揃って聖的高校に編入した事を受け、なにかサポートをしなくてはと考えている。 そこで神童高校で生徒会長、副会長を務めていた秀斎奈子と須藤鏡花を急遽生徒会に加入させ、手伝ってもらおうと考える。しかし、これがきっかけで鏡花に洗脳させられてしまう。安宅友恵とは生徒会役員同士で、仲がいい。
柴咲 (しばさき)
間寺久祖高校に通う男子。雅二戸霊の後輩で、おーしゃんの恋人。羅門や極森とは仲がよく、三人で行動している。前髪を上げて額を全開にし、胸の高さまで伸ばしたストレートロングヘアにしている。口の下に、針の形をした大きなピアスを三つ付けている。あだ名は「しばっきー」。おーしゃんと近いうちにいっしょに旅行へ行く約束をしていたが、間寺久祖高校がアスタンモに襲われた事で、行方不明になった。 実際はアスタンモに憑依され、意識を乗っ取られた状態で生存しており、同じように憑依された羅門、極森と共に無差別に人を襲う生活をしていた。しかしある日、萌美達のグループを襲った際にモンに発見され、秀斎奈子の力を覚醒させる道具として、三人揃って利用される。 だが最終的には霊によって解放され、元の生活に戻り、おーしゃんとも再会した。その際、霊に魔法少女やアスタンモに関する説明を受けたが、まるで信じていない。
羅門 (らもん)
間寺久祖高校に通う男子。雅二戸霊の後輩で、柴咲や極森とは仲がよく、三人で行動している。前髪を上げて額を全開にした撫でつけ髪にしている。鼻の左側に一つ、左眉に三つピアスを付けており、非常にがっしりとした体型をしている。絵を描くのが得意で、柴咲、極森と三人でデザインした間寺久祖高校のシンボルマークを作っていた。 しかしある日、間寺久祖高校がアスタンモに襲われ、行方不明になっていた。実際はアスタンモに憑依され、意識を乗っ取られた状態で生存しており、同じように憑依された柴咲や極森と共に無差別に人を襲う生活をしていた。だが、萌美達のグループを襲った際にモンに発見され、秀斎奈子の力を覚醒させる道具として、三人揃って利用されるが、最終的には霊によって解放された。 その際、霊に魔法少女やアスタンモに関する説明を受けたが、まるで信じていない。柔道部に所属しており、ケンカが非常に強い。
極森 (ごくもり)
間寺久祖高校に通う男子。雅二戸霊の後輩で、柴咲や羅門とは仲がよく、三人で行動している前髪を上げて額を全開にした撫でつけ髪にしている。長身で、非常にがっしりとした体型をしている。三人の中ではもっともおとなしい寡黙な性格。仲間に囲まれて楽しい高校生活を送っていたが、ある日間寺久祖高校がアスタンモに襲われ、行方不明になる。 しかし実際はアスタンモに憑依され、意識を乗っ取られた状態で生存しており、同じように憑依された柴咲や羅門と共に無差別に人を襲う生活をしていた。だがある日、萌美達のグループを襲った際にモンに発見され、秀斎奈子の力を覚醒させる道具として、三人揃って利用される。しかし、最終的には霊によって解放された。 その際、霊に魔法少女やアスタンモに関する説明を受けたが、まるで信じていない。
おーしゃん
柴咲の恋人の女子高校生。前髪を目の上で切って分けて額を見せ、胸の高さまで伸ばしたストレートロングヘアにしている。色黒の派手な雰囲気を漂わせたギャル系ファッションを好む。「おーしゃん」はあだ名で、本名は不明。柴咲とは非常に仲がよく、近々いっしょに旅行に行く約束をしていた。しかしその直後、間寺久祖高校がアスタンモに襲われ、柴咲が行方不明になった事で、彼が死んだと思い込み、悲しみに暮れていた。 そのため自暴自棄になり、学校にも行かずにいたが、雅二戸霊によって助けられた柴咲が、正気を取り戻してすぐおーしゃんに会いに来た事で、柴咲の生存を知って元気を取り戻した。
アナベル・アンダーソン (あなべるあんだーそん)
聖的高校3年S組に編入して来た外国人の女子。魔法少女の一人で、聖的高校の校舎が壊れ、聖的高校の生徒達が間寺久祖高校の校舎を借りて勉強するようになった頃にやって来た。長く伸ばした前髪を上げて額を全開にし、腰まで伸ばしたロングヘアを巻いたツインテールの髪型をしている。また前髪の一部は前に垂らし、四つの細い三つ編みにしている。 美形で胸が大きく、左目尻にほくろが一つある。13歳の頃から魔法少女として戦うベテラン。変身時は、吸った者の記憶を消す、いい香りのする煙を放つ。海外で活動していたが、ある日日本にはまだアスタンモがいると知り、相棒のミョと共に日本にやって来る。そして秀斎奈子に、自分達は仲間であると宣言する。
書誌情報
間違った子を魔法少女にしてしまった 12巻 新潮社〈バンチコミックス〉
第7巻
(2019-09-09発行、 978-4107722157)
第12巻
(2023-08-08発行、 978-4107726339)