高嶺の蘭さん

高嶺の蘭さん

初連載『カンナとでっち』に次ぐ、餡蜜の2作目の連載作品。現代日本の高校を舞台に、才色兼備でクラスメートに「高嶺の花」と呼ばれている高嶺蘭と、そんな彼女に唯一自然体で接する佐伯晃が、互いに惹かれ合う姿を描いた学園ラブコメディ。毎回のサブタイトルに花の名前が使われたり、花言葉や花にまつわるエピソードが盛り込まれたりしていることも大きな特徴となっている。講談社「別冊フレンド」2017年8月号から2021年1月号まで連載。

正式名称
高嶺の蘭さん
ふりがな
たかねのらんさん
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
講談社コミックス別冊フレンド(講談社)
巻数
既刊10巻
関連商品
Amazon 楽天

「高嶺の花」の美少女がクラスメートの秘密を知る

スポーツ万能・成績優秀に加え、クールビューティーな高嶺蘭は、なんでもそつなくこなすため「高嶺の花」と呼ばれ、学校では一目置かれていた。しかし、蘭はハイスペック女子であるがゆえに、周囲から距離を置かれている。そんな彼女に対しても臆することなく、いつも自然体で接してくるクラスメート・佐伯晃と親しくなる蘭。ある日、蘭は晃が花屋の手伝いをしている姿を偶然に目撃し、花が好きなことを知られたくない彼と秘密を共有することになる。こうして蘭と晃の甘酸っぱい青春ラブストーリーが、ラブコメディとヒューマンドラマを交えて展開される。

清楚な箱入り娘×爽やかな花屋男子

高嶺家の長女として生まれた蘭は、まるで箱入り娘のように大切に育てられた、ピュアでかわいらしい女の子。学校ではみんなに「高嶺の花」扱いされ、距離を置かれがちな蘭だったが、クラスメートの晃だけは太陽のように明るく気さくな態度で接してくれる。実家が花屋「ソレイユ」を営む晃は、昔から花に囲まれて育ったために花が大好きだが、幼少期にからかわれた経験から花好きであることを友人たちには秘密にしていた。その秘密を知った蘭は、なりゆきで園芸部に入部する。しかし蘭は花に疎く、花に造詣の深い晃と接する機会も増えていき、二人は夏休みのデートや学校行事をとおして、ゆっくりと距離を縮めていく。

我慢していた思いが通じ合う

蘭は晃の母親が体調を崩して入院中だと知るが、彼の家庭の事情をおもんぱかって、テストを理由に会いたい気持ちを押し殺し、晃を無意識に避けるようになる。それでも晃への思いがあふれてしまった蘭は、放課後に遭遇した晃に思わず告白し、すれ違いを続けていた二人はようやく思いが通じ合う。そんな二人の交際は順調に進んでいるように見えたが、娘を溺愛する蘭の父親から彼女の意外な過去を知る。本作は毎回テーマとなる花が登場し、各エピソードのタイトルにもなっている。また、花言葉をはじめ、花に関する豆知識やちょっとした小ネタも紹介されており、恋愛に奥手な蘭と晃がさまざまな花をとおして互いの魅力を知って、交流を深めていく姿が見どころとなっている。

登場人物・キャラクター

高嶺 蘭 (たかみね らん)

晴嵐高校に通う1年生の女子。園芸部に所属している。入学早々にミス晴嵐高校にノミネートされるほどの美貌を誇るうえ、勉強もスポーツもそつなくこなすことから、クラスメートからはあこがれを込めて「高嶺の花」と呼ばれている。一方で、クールな所作とパーフェクトな美少女ゆえに、親しい友人以外からは距離を置かれがちであることを寂しく思っている。園芸部に所属しているが、当初は花に特別の思い入れがあったわけではなく、部員が一人もいなくて困っている先生を見かねて入部した。そんな中、花壇の世話をしていた際に誤って佐伯晃に水をかけてしまうが、優しい笑顔で許してもらう。のちに改めて謝罪した際に勉強を教えてほしいと請われ、親交を結ぶようになる。さらに晃が母親の行きつけの花屋「ソレイユ」の息子であることを知る。そして晃が花を愛情込めて世話している姿に魅力を感じ、やがて異性として意識するようになる。また、晃にプレゼントされた枯れた花をしおりとして再利用したり、晃といっしょにアジサイを見に行ったりするなど、花に強い興味を抱くようになる。

佐伯 晃 (さえき あきら)

晴嵐高校に通う1年生の男子。ポジティブ思考の明るい性格で、誰に対しても分け隔てなくフレンドリーに接するため、男女問わず人気を集めている。実家は花屋「ソレイユ」を営んでおり、佐伯晃自身も忙しいときは店を手伝っているが、小学生時代は花を愛でることをからかわれたため、周囲には花が好きなのを知られないように警戒している。しかし、今でも花の世話をすること自体は大好きで、それを高嶺蘭から肯定された時は心の底から喜んでいた。スポーツが得意な反面、成績は平均以下に甘んじていたが、蘭から指導を受けてすぐに問題を理解するなど、地頭は悪くない。

書誌情報

高嶺の蘭さん 10巻 講談社〈講談社コミックス別冊フレンド〉

第1巻

(2017-11-13発行、 978-4065103920)

第2巻

(2018-03-13発行、 978-4065110492)

第3巻

(2018-07-13発行、 978-4065120071)

第4巻

(2018-11-13発行、 978-4065135242)

第5巻

(2019-03-13発行、 978-4065148341)

第6巻

(2019-08-09発行、 978-4065166611)

第7巻

(2019-12-13発行、 978-4065179789)

第8巻

(2020-05-13発行、 978-4065194928)

第9巻

(2020-09-11発行、 978-4065207581)

第10巻

(2021-01-13発行、 978-4065218884)

SHARE
EC
Amazon
logo