概要・あらすじ
1969年、東大安田講堂に立てこもった学生たちに催涙弾による攻撃が行われ、負傷者が多数出たことに激しい怒りを覚えた学生運動家の村木鉄人は、過激派に走って全国指名手配され、行方不明となった。鉄人の弟である村木正人(ムラマサ)は、鉄人の恋人、和美が子宮の難病で明日をも知れぬ命となったことから、鉄人を探し出して故郷の鹿児島へと連れ帰ることを決意する。
高校を退学し、恋人の西フキに別れを告げたムラマサは、兄の住んでいたアパートを目指して東京へと向かい、その道すがらで様々な女性と関係を持っていく。
登場人物・キャラクター
村木 正人 (むらき まさと)
鹿児島県の海南高の高校生だったが、過激派に入り消息不明となった兄の村木鉄人を連れ戻すために、高校を退学し全国を旅している。女性を口説き、肉体関係を結ぶことにかなり意欲的であり、兄探しと平行して各地で様々な女性と関係を持っていく。示現流の実力者であり、竹刀一式を常に携帯している。下着はフンドシを着用。
村木 鉄人 (むらき てつと)
ムラマサの兄。東大安田講堂に立てこもった学生の一人だったが、催涙弾などによる攻撃で負傷し、大学と警察のやり口に怒りを覚えて過激派に入り指名手配犯となったため、現在は消息不明。ムラマサの探し人。趣味はボウリング。
西フキ
鹿児島在住のムラマサの恋人である女子高生。ムラマサに強引に犯されたため当初は彼のことを恨んでいたが、そのうちに愛するようになる。兄の村木鉄人を探すために旅に出ようとしたムラマサを引き止めようとするが失敗する。
西 一剣
西フキの父で、薩摩示現流の養心館の館長。フキのためにムラマサと真剣を使った試合をし、ムラマサのことを男として認める。
和美
鹿児島在住の、ムラマサの兄、村木鉄人の恋人である女性で、子宮の難病により入院中。余命は1年ほどという状態になっている。自分の初恋の人だとムラマサは語っている。
村田
東京でムラマサが知り合った警察官。過激派対策の任に就いており、過激派入りした兄の村木鉄人を探すというムラマサに協力して資料提供などを行う。
佐山 陽子
看護師の女性。東京で村木鉄人が住んでいたアパートの部屋に住んでいた。部屋は、鉄人が消息不明であるのをいいことに、アパート管理人が勝手にまた貸しをしていたものであったため、ムラマサが強引に同居することになってしまう。
阿南 京子 (あなみ きょうこ)
過激派のメンバーである女性。安田講堂で村木鉄人とともに戦ったことがあり、兄の鉄人の手がかりを求めるムラマサに接近される。和美に対するムラマサの気持ちを笑ったことが原因で、ムラマサに強姦されるも、最終的にはムラマサに惚れてしまう。
朝野 未来
モデルをしている女性。トラック運転手に絡まれていたところをムラマサに助けられたのがきっかけで、撮影旅行のボディーガード代わりにムラマサを雇うが、ムラマサに惚れて関係を持ってしまう。それが原因で事務所の社長に叱責を受けるが、ムラマサの機転で事なきを得た。
その他キーワード
くらいマックス
『高校生無頼控』に登場する歌。独特な歌詞が特徴。ムラマサが公園でフォークグループたちと歌っていた。映画版では主題歌として使われている。