あらすじ
入学編
魔法が伝説やおとぎ話ではなく、現実の技術となってから一世紀を経た世界。世界中の国々は魔法師の育成に邁進していた。
国立魔法大学付属第一高校は最も優秀な魔法師を輩出するエリート校である。魔法教育は徹底した才能主義、実力主義で、平等という言葉は存在しない。200名の新入生は入学試験の成績によって2つに分けられ、上位の100名が一科生となって魔法実技の個別指導を受けられる。下位の100名は二科生となり、一科生に定員割れが生じた場合の穴埋め要員となる。同じ学生ではあるが、一科生はエリートであり、二科生に対してあからさまな差別意識をもっている。
この学校に入学した司波達也と司波深雪は年子の兄妹だ。妹の深雪は新入生の総代となる優秀な成績で一科生となり、兄の達也は筆記試験は最高点だったが実技試験の成績が悪く、二科生ととなった。しかし、達也には隠された秘密の能力があった。
新入生の総代となった深雪は生徒会に勧誘を受ける。深雪が達也の加入も強く希望し、生徒会長の七草真由美や、風紀委員長の渡辺摩利らに認められたため、達也は本来なら一科生しか就任できない生徒会役員に風紀委員として参加することになる。
下位である二科生の達也が、一科生を取り締まることができる風紀委員に就任したとこは、校内に大きな波紋を広げる。
九校戦編
国立魔法大学付属第一高校は北は北海道から南は九州まで、全国に九校存在する。在学する生徒の能力を最大限に鍛え上げるため、この九校を競い合わせ、生徒の向上心を煽る政策が取られている。
その舞台となるのが全国魔法科高校親善魔法競技大会、通称「九校戦」である。毎年全国から選りすぐりの魔法科高校生が集い、個人と所属校の名誉をかけて戦う魔法科高校生にとっては晴れの舞台である。
代表に選出された司波深雪は調整役(エンジニア)として司波達也を指名し、兄妹で九校戦に臨むことに。その一方、選手権を狙う別の存在が暗躍し始めていた。
メディア化情報
TVアニメ
「魔法科高校の劣等生」
2014年4月6日 TOKYO MX ほか
「魔法科高校の劣等生 来訪者編」
2020年10月3日 TOKYO MX ほか
CAST
中村悠一、早見沙織、日笠陽子 ほか
WEBラジオ
2014年4月から10月まで 公式サイトにて配信された
映画
「劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女」
2017年6月17日 公開
原作者描き下ろしのオリジナルストーリー
ゲーム
「FIGHTING CLIMAX」
セガのアーケード用ゲーム 2014年3月18日から稼働
PS3/PS Vita用ソフト対戦型格闘ゲーム 2014年11月13日発売
「魔法科高校の劣等生 スクールマギクスバトル」
ソーシャルゲーム 2014年6月10日よりMobageで配信
魔法科高校の劣等生 LOST ZERO
スマートフォンゲーム 2014年9月4日より配信
「魔法科高校の劣等生 Out of Order」
PS Vita用ソフト 2014年12月25日発売
登場人物・キャラクター
司波 達也 (しば たつや)
魔法実技の成績は低いものの、魔法に関する知識がずば抜けており、技師志望で国立魔法大学付属第一高校に入学した二科の一年生。最高の成績でともに入学した司波深雪は年子の妹で、達也はそのボディガード役も務めている。入学早々に、生徒会長の七草真由美と風紀委員長の渡辺摩利に認められ、風紀委員の一員となる。
司波 深雪 (しば みゆき)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波達也の年子の妹。成績優秀で主席入学した一科生。ボディガード役でもある兄を深く敬愛し、常に最大級の賛辞をしつつ兄の力になろうとしている。生徒会に書記として加わることも、兄のために起こした行動。黒髪ストレートロングの髪型に、大人しく控えめな性格、学年最高の成績と何拍子も揃ったお嬢様だが、重度のブラザーコンプレックスの持ち主でもある。 冷却魔法を得意としている。
西城 レオンハルト (さいじょう れおんはると)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波達也のクラスメイトである二科生。身体能力に優れ、得意とする硬化魔法を用いることで常人離れした格闘能力を発揮できる。ハーフの父親と、クォーターの母親を持ち彫りの深い顔立ちをしている。千葉エリカとは口喧嘩が絶えないが仲も良い。
千葉 エリカ (ちば えりか)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波達也のクラスメイトである二科生。ポニーテールにした髪形がトレードマークの、明るく快活な女子生徒。実家が剣技と魔法を組み合わせた「剣術」の大家で、自身も優れた使い手であり高い戦闘能力を持つ。
柴田 美月 (しばた みづき)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波達也のクラスメイトである二科生。相手のオーラが見える特殊能力を持っているため、その力を緩和するために特殊加工されたメガネをかけている。
七草 真由美 (さえぐさ まゆみ)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波達也の二年上にあたる三年生。国立魔法大学付属第一高校の生徒会長を務める一科生。ややウェーブのかかった長い黒髪が特徴の小柄な女生徒ながら、学校で歴代最高クラスの魔法能力を有している。学校内にある生徒間の対立を憂慮しており、二科生である司波達也を見込んで風紀委員に推挙する。
渡辺 摩利 (わたなべ まり)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波達也の二年上にあたる三年生。国立魔法大学付属第一高校の風紀委員長を務める一科生で、親友でもある七草真由美と並ぶ校内の実力者。司波達也を高く評価しており、普通は一科生のみで構成される風紀委員への加入を認める。ショートカットの髪型がトレードマークで、さっぱりした性格を持つ姉御肌の女性で、対人戦闘魔法のスペシャリストでもある。
服部 刑部小丞 範蔵 (はっとり ぎょうぶしょうじょう はんぞう)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波達也の一年上にあたる二年生。国立魔法大学付属第一高校の生徒会副会長を務める一科生。長い名前は実家の官職に由来するもので、学校には「服部刑部」で登録されている。一科生としてのプライドが高く、例外的に風紀委員となった司波達也と対立する。 七草真由美に憧れており、頭が上がらないという側面を持つ。
中条 あずさ (なかじょう あずさ)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波達也の一年上にあたる二年生。国立魔法大学付属第一高校の生徒会書記を務める一科生。小柄で引っ込み思案な性格で年よりも下に見られがち。魔法起動のための装置「CAD」に強い愛着を持っており、その話になるとよく喋るようになる。
光井 ほのか (みつい ほのか)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波深雪のクラスメイトである一科生。「光振動系魔法」を得意とする優等生で、深雪とは仲の良い友人。一科生と二科生対立の場に居合わせた際に強力な魔法を発動しかけるが、司波達也が未然に防いでおり、それ以来達也に恋心を抱いている。ふたつにまとめたお下げ髪型が特徴。
北山 雫 (きたやま しずく)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波深雪のクラスメイトである一科生。光井ほのかとは小学生の頃からの親友で、一緒に深雪とも友人になっている。口数が少なくクールな性格の持ち主。
壬生 紗耶香 (みぶ さやか)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波達也の一年上にあたる二科の二年生。剣道部に所属しているが、一科生ばかりの剣術部とは対立状態にあり、学校における二科生の待遇についても強い不満を抱いている。
桐原 武明 (きりはら たけあき)
国立魔法大学付属第一高校の生徒で、司波達也の一年上にあたる一科の二年生。一科生ばかりが所属する剣術部の一員で、剣道部の壬生紗耶香とは対立する関係にある。
集団・組織
国立魔法大学付属第一高校 (こくりつまほうだいがくふぞくだいいちこうこう)
『魔法科高校の劣等生 』の舞台となる学校。最も優秀な魔法師を輩出するエリート校で、残酷なまでの実力主義がとられている。入学時の魔法成績によって定員200名が半分に分けられ、魔法実技の個別指導を受けられるのは上位である一科のみ。二科はあくまで予備の人員として扱われる。一科と二科では生徒間に意識の格差と対立関係がある。同様に魔法を教えている高校が第二高校から第九高校まで日本各地にあと8箇所存在している。
その他キーワード
CAD (しー・えー・でぃー)
『魔法科高校の劣等生』にて描かれる魔法発動の際に使用されるアイテムの総称。内部に魔法の起動式が格納されており、それを展開することで魔法発動をサポートする機能を有する。スマートフォンに似た携帯端末型が主流だが、司波達也の持つ拳銃型、千葉エリカの警棒型などさまざまな形状がある。
クレジット
関連
魔法科高校の劣等生