黄昏シティ・グラフィティ

黄昏シティ・グラフィティ

共に暮らす三つ子の橘始、橘二葉、橘三太と、その周囲の人々との交流を、一話完結方式で描いたコメディ作品。エピソードによっては家族の絆やそれぞれの恋愛模様、友情などが繊細な心理描写を交えて描かれる、ハートフルストーリーとしての側面も持つ。なお三つ子は大学生だが、時に幼稚園や小学校時代など、幼少期を描いたエピソードが挿入される事もある。「月刊LaLa」1981年11月号から1984年9月号にかけて連載された作品。

正式名称
黄昏シティ・グラフィティ
ふりがな
たそがれしてぃ ぐらふぃてぃ
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
レーベル
花とゆめコミックス(白泉社)
巻数
既刊5巻
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

三つ子兄弟の橘始橘二葉橘三太の両親は、何度目かの長期海外赴任を言い渡される。これに伴い、大学生の三つ子達は、学校近くにアパートを借りて三人暮らしをする事となった。そんな中、幼い頃からたびたび自分達の世話をしてくれたが、中国に一時帰国する事になる。李にしばらく会えない事に三つ子は悲しがるが、そんな彼らの前に李の娘、が現われ、李の代わりに世話をすると言い出す。(エピソード「夕暮れの街角から」)

幼稚園時代の始、二葉、三太は今以上にそっくりな見た目をしており、先生や同じクラスの子供達は困っていた。そんな中、始に恋心を抱いていた逆崎風子は、誤って始の名札を付けていた二葉に告白をしてしまう。すぐに誤りに気づいた風子は騙されたと激怒し、二葉に対して冷たい態度を取るようになる。一方、実は風子の事が好きだった二葉はショックを受け、始に八つ当たりをしてしまう。(エピソード「通園編」)

二葉はバイクの購入資金を稼ぐため、バイク好きの集まる喫茶店でアルバイトを始めた。二葉はそこに客としてやって来た美潮佐草と親しくなる。美潮に好意を抱いた二葉は、美潮と佐草が付き合っていない事を知ってひとまず安堵するものの、美潮が佐草に思いを寄せている事実を知ってしまう。その後、美潮が佐草に告白をし、ふられた腹いせに伊豆へのツーリングを計画していると知った二葉は、美潮の計画に同行する事にする。(エピソード「空腹編」)

始、二葉、三太が暮らすアパートのとなりに、双子の姉妹、夏湖夏海が引っ越して来た。彼女らと親しくなりたい三つ子は、料理を差し入れたりして距離を縮めていく。そんなある日、三太と夏湖はそれぞれ自宅から追い出されてしまい、仕方なく二人で三太の趣味であるプロレス観戦に行く事になった。最初は二人きりの時間を気まずく感じていた夏湖だったが、自分と似ている部分の多い三太に対し、次第に興味を抱く。(エピソード「双子編」)

ある日、三太は書置きを残して家出をした。始、二葉、夏海は特に気にせず、いつもと変わらず好きに過ごしていたが、夏湖だけは三太の事が心配で仕方がない。その頃、三太は高校時代の友人で現在は漁師をしている服部漠のもとを訪れ、海釣りに連れていってほしいと願い出ていた。そんな漠には鈴木千鶴という彼女がいたが、両親には交際を反対されていた。三太はそんな状況を知り、漠のために行動を起こす。(エピソード「サンタが街にやってくる」)

第2巻

暇つぶしのためにパチンコをしていた橘始は、となりの台に座っていた陣内三紀から1000円貸してほしいと頼まれる。何か事情があるのだろうと、快く金を貸した始に対し、三紀は連絡先を教えるのだった。こうして二人はすぐに友達になり、次第に男女として距離を縮めていく。その姿を見たは嫉妬に似た感情を覚え、始に対してアプローチを開始するが、苗を妹扱いしている始にはまるで相手にされない。そんな中、ついに三紀は始に告白をする。一方で始は、三紀の事は嫌いではないものの、恋人としてやっていけるのか疑問を感じており、なかなか返事ができずにいた。そんな気持ちを始に伝えられた三紀は傷ついた様子を見せ、始に別れを告げる。(エピソード「冬の雨」)

現在はアメリカで暮らす三つ子の母から、始、橘二葉橘三太のもとに、日本に遊び行くと連絡が入る。二葉と三太は昔から母親が大好きで、始もお小遣いをもらおうと、その申し出を歓迎をする。しかし、当初の予定とは異なり、厳格でケチな父親の橘正則までいっしょに現われる。三つ子達は正則をうまく避けながら、母親をもてなそうとした結果、正則を二葉一人に押しつける形になってしまう。最初は貧乏くじを引いたとふて腐れていた二葉だが、正則の些細な言動から、本心では彼が自分達三つ子を大切に思ってくれている事を知る。(エピソード「橘御一家編」)

街を歩いていた三太は、小さな頃の自分に似ている少年、橘文太が泣いている現場に遭遇する。迷子だという文太を自宅まで送り届けた三太は、そこにいた彼の母親、橘冴子から、文太が三つ子らの又従弟にあたるという事実を聞かされる。それを知った三つ子は、両親の離婚話で落ち込んでいる文太を元気づけようと、外に遊びに連れ出すのだった。事情を知った夏湖夏海も加わり、文太は少しずつ元気を取り戻していく。そんな中、両親の離婚が決定的となってしまい、文太は両親の気を引くために自ら狂言誘拐を起こす。そしてその事は伏せ、三太と夏湖を伴って大阪の父親のもとへ向かうのだった。一方、これが文太の仕組んだ狂言誘拐だと気づいていない警察は、三太と夏湖を誘拐犯と勘違いして三人のあとを追う。(エピソード「三文編」)

第3巻

橘始橘二葉橘三太の住むアパートに、玉起司が引っ越して来た。司は三つ子に対して自分を悪役専門の俳優だと自己紹介をするが、三太は司が、幼い頃に大好きだった特撮ドラマに出演していた正義のヒーローと似ている事に気づく。だが、事実を確認した三太に対し、司は誰にも言うなと強く口止めするのだった。その後、三太はヒーローショーのイベントでアルバイトをする事になり、現場で司や主役の北見聖と出会う。練習中に聖がケガをした影響でショーは中止になるかと思われる中、司が彼の代役として立候補する。(エピソード「隣人戦争編」、「隣人戦争編2」)

夏休み。中国に一時帰国しているが日本に戻って来る事になった。そんな中、娘のは学校の成績が振るわず、帰国までに少しでも成績を上げようと決意していた。事情を知った始は苗に勉強を教えるが、始に好意を抱いている苗は、彼が自分を妹扱いしかしていない事を痛感し、恋人になれないのであればもう会いたくない、と絶縁宣言をする。始は、妹がいなくなったような寂しさを覚えて珍しく落ち込む。そんな彼の姿を見た苗は、恋愛対象として見てもらえなくても、自分が彼にとって大切な存在に変わりはない事に感激する。(エピソード「ページワン」、「ページツウ」)

第4巻

小学1年生の橘始橘二葉橘三太は、6年生との合同遠足を楽しみにしていた。三つ子の通う小学校では、1年生一人に対して6年生が世話係として一人つく伝統があった。事前の挨拶で三太についた田草川晴美に対し、二葉は一目惚れをしてしまう。二葉は晴美が自分の世話係になってほしいとワガママを言い出し、当日は入れ替わろうと提案するが、三太は受け入れない。そして遠足当日、二葉は楽しそうにしている三太と晴美の姿が気に入らず、悪態をつく。(エピソード「遠足編」)

始、二葉、三太が喫茶店で会話をしていると、近くに女子中学生のグループが座る。興味深く三つ子を観察する女子グループの中に後結花がおり、結花は二葉に恋心を抱く。中学生には興味がないと二葉は適当にあしらっていたが、事故に遭いそうになった結花を助け、強く頭を打ってしまった。結花はすぐに父親の営む「後医院」に二葉を連れていくと、二葉は一時的に記憶を失っている事実が判明。始と三太に会って記憶が戻ったかと思われた二葉であったが、なぜか自身は三太であると主張し始める。(エピソード「百花繚乱編」)

玉起司は久しぶりに映画に出演する事が決定した。しかも主人公に次ぐ2番目のポジションで、脚本もいい内容のため、司は気合いが入る。しかし、この映画は主人公演じる俳優を売り出すための企画で、司は適度に演技の手を抜いて目立たないようにと指導が入ってしまう。時を同じくして、三太は司の妹だと名乗る女性、智子から声をかけられる。智子は司が今何をしているかなど三太に質問をする。三太はそんな智子が妙に悲しそうに見え、何らかの事情があるのではないかと疑念を抱く。(エピソード「隣人戦争3」)

ある日、夏湖は大学のサークルの先輩である男性から、自宅前で迫られているシーンを三太に見られてしまう。三太に好意を抱いている夏湖は焦るが、三太はまるで気にしていない様子を見せる。夏湖はその事実にショックを受けたうえに、夏海が、最近できた彼氏の趣味だからと、夏湖のファッションやヘアスタイルを真似するようになった。夏湖は外見が似た事で、以前からコンプレックスに感じていた人からかわいがられる夏海とそうでない自分との差を改めて実感し、落ち込んでしまう。(エピソード「ハートバブルス」)

第5巻

大学3年生になり、橘始橘三太は就職活動のために髪を切ったり、スーツを買ったりと慌ただしく過ごしていた。橘二葉だけは何となくマスコミ志望という方向性は決まっているものの、だからといって何も動き出さずにいた。そんな時、何となく新聞を見ていた二葉は、個人が掲載できる広告欄に「三つ子よ還れ」というメッセージを見つける。そのメッセージは10日続き、11日目には「三つ子を探している」というメッセージと共に連絡先が掲載されていた。気になった始、二葉、三太が連絡を取ってみると、北海道に住む高齢の資産家が危篤状態であり、三つ子孫のふりをしてほしいといった家族からの依頼であった。旅行気分で快く引き受けた三つ子だったが、実際に北海道に行くと、そのような資産家は存在していなかった。そこで三つ子は、自分達は何らかの事件に巻き込まれているのだと知る。(エピソード「三つ子よ還れ」)

登場人物・キャラクター

橘 始 (たちばな はじめ)

三つ子の長男で、弟に橘二葉、橘三太がいる。普段は大学の法学部に通っている。三つ子のリーダー的な存在で、口げんかは誰にも負けない。クールな性格であり、物事にはあまり執着しないが、自分の信念はしっかりと持っているタイプ。ただし異性が絡むと優柔不断になる傾向がある。そのミステリアスな雰囲気から女性に興味を持たれる事が多く、三つ子の中ではいちばんモテており、特に苗からは積極的にアプローチを受けている。 しかし、橘始本人は苗を妹としか見ていない。

橘 二葉 (たちばな ふたば)

三つ子の次男で、兄は橘始、弟は橘三太。普段は大学の商学部に通っている。基本的には面倒くさがりで、ズボラな性格。三つ子の中でいちばんアクティブではあるものの、流されやすい一面を持つ。そのため、自分にはない芯の強さを持った始にあこがれている。始には従順だが、三太には比較的強く出る場面が多い。女性には優しく、細やかな気遣いができるものの今一つモテない。 三つ子の母が大好きで、少々マザコン気味。趣味はバイクで、料理はまったくできない。

橘 三太 (たちばな さんた)

三つ子の三男で、兄に橘始、橘二葉がいる。普段は大学の経営学部に通う学生。つねにサングラスをかけており、マイペースでつかみどころのない性格の持ち主。しかし、兄二人の前では素直で子供っぽい一面も見せている。自分の意見を通そうとしても、結局は兄達の言いなりになる事が多い。三つ子の母が大好きで、少々マザコン気味。 料理が得意で、将来的には調理師免許を取得しようと計画中。趣味はプロレス観戦。夏湖から恋心を寄せられているが、本人はのらりくらりとかわしている。

橘 正則 (たちばな まさのり)

橘始、橘二葉、橘三太ら三つ子の父親。仕事の都合で過去に何度も海外赴任をしており、現在はアメリカで三つ子の母と共に暮らしている。つねに帽子をかぶっており、一見ダンディで渋い魅力の持ち主だが、年々頭が薄くなっており、本人はその事を気にしている。比較的裕福な家庭だが、子供に余計な金を持たせるとろくな事にならないと、日本にいる三つ子にはギリギリの生活費しか渡していない。

三つ子の母 (みつごのはは)

橘始、橘二葉、橘三太ら三つ子の母親。心優しく、おっとりとした性格の持ち主で、三人の子持ちとは思えないほど若々しい容姿をしている。夫、橘正則の仕事のサポートもしながら、多忙な日々を過ごしている。現在は正則の海外赴任先であるアメリカで暮らしている。

(なえ)

中学3年生の少女で、李の娘。生まれてからずっと日本で暮らしており、李が中国に一時帰国しているあいだは、ミッション系スクールの寮で生活する予定だった。ところが、李の代わりに橘始、橘二葉、橘三太の世話をすると言い出した。始を異性として意識しており、兄妹のような関係から抜け出そうとアプローチをしている。

(り)

中国人の女性。橘始、橘二葉、橘三太ら三つ子の面倒を見てきた家政婦。三つ子の三人暮らしがスタートする際にも生活のサポートをしようとしたが、実父が高齢のために一時帰国する事になった。李本人は日本で暮らしたい意志が強く、さらに娘の苗もいる事から、2、3年経ったらまた帰って来ると宣言して中国へと向かった。

逆崎 風子 (さかざき ふうこ)

橘始、橘二葉、橘三太が幼稚園時代に同じクラスだった女児。大人びた性格をしており、服はブランド物を身にまとい、人一倍こだわりを持っている。クラスの女児のリーダー的存在で、取り巻きを引き連れて行動する。同じ顔をしている始ら三つ子に対して冷たく当たっていたが、それでも自分に優しくしてくれる始に対して恋心を抱いていた。 両親は仕事で忙しいためほとんど家におらず、さらに一人っ子である事から寂しさを感じている。

渡辺 (わたなべ)

橘始、橘二葉、橘三太が幼稚園時代に、クラス担任を受け持っていた女性の先生。大人びた性格の逆崎風子ら女児、そして見分けのつかない三つ子のいるクラスの担当という事もあり、気苦労が絶えなかった。

美潮 (みしお)

橘二葉のアルバイト先にやって来た女性。明るく人懐っこい性格の持ち主で、かわいらしい容姿をしている。佐草とは中学時代からの友達であり、ずっと恋心を抱いているが、相手にされていない。

佐草 (さそう)

橘二葉のアルバイト先にやって来た青年。口数が少ないためクールに見られがちだが、実際は割と抜けているところのある親しみやすい性格の持ち主。美潮とは中学時代からの友達であり、信頼しているが、女性としては見ていない。

夏湖 (なつこ)

橘始、橘二葉、橘三太の暮らすアパートのとなりに引っ越して来た双子の姉妹の姉。18歳の女子大学生。夏海の姉。しっかり者で自由気ままな夏海につねに振り回されている。フリルやワンピースなどかわいらしい服装を好んで着用している。何かと要領が悪く、昔から人にかわいがられてきた夏海に対してコンプレックスを抱いている。 料理が不得意な事から、料理上手な男性が苦手。自分と似た雰囲気を持つ三太に興味を抱き、次第に恋に落ちていく。

夏海 (なつみ)

橘始、橘二葉、橘三太の暮らすアパートのとなりに引っ越して来た双子の姉妹の妹。18歳の女子大学生。夏湖の妹。非常にマイペースな性格をしており、自由気ままに人生を謳歌している。その奔放さが人から注目を集め、何もしなくても周囲からかわいがられるタイプ。ボーイッシュで動きやすい服装を好む。同じ大学に通う定沖に片想いしていたが、告白をする前に失恋。 しかし、すぐに新しい彼氏ができるなどモテている。

定沖 (さだおき)

夏湖、夏海と同じ大学に通う青年。マメな性格をしており、料理上手。夏海から好意を寄せられている。大学を辞めて実家に帰らなくてはいけなくなり、夏海から告白を受ける前にいなくなってしまった。

服部 漠 (はっとり ばく)

橘三太の高校時代の友人の青年。現在は地元の小さな漁港で漁師として働いている。言いたい事ははっきりと口にする、男らしい性格の持ち主。鈴木千鶴と交際をしており、その事が原因で、若い漁師達から陰湿な嫌がらせを受けている。

鈴木 千鶴 (すずき ちづる)

服部漠の彼女。地域では有名な資産家であり、誰もが振り向くような美女。漠の事が好きではあるが、漠が若い漁師達との関係がよくないのは問題であると、両親からは交際に強い反対を受けている。

陣内 三紀 (じんない みき)

デザインスクールに通っている女性。年齢は21歳。同棲をしていた勝が出ていき、パチンコでストレス発散をしていた際にお金がなくなり、たまたまとなりの台で打っていた橘始に1000円を借りた縁で知り合う。始と友達として接していくうちに好意を抱き、自分から告白をした。

(まさる)

陣内三紀の元彼。日頃から三紀に対して悪態をついており、同棲していた部屋を勝手に飛び出していった。

橘 冴子 (たちばな さえこ)

橘正則のいとこの妻。橘始、橘二葉、橘三太ら三つ子とは住んでいる地域が違う事から、顔を合わせた事はなかった。夫とは離婚協議中であり、住んでいた大阪から息子の橘文太を連れて実家に戻っている。

橘 文太 (たちばな もんた)

橘冴子の息子で、橘始、橘二葉、橘三太ら三つ子のまたいとこにあたる少年。三つ子とは顔を合わせた事もなく、道で偶然似た顔の三太と会うまでは存在も知らなかった。もともと大阪で暮らしていたが、両親が離婚する事となり、現在は冴子の実家で暮らしている。父親が大好きで、両親には離婚してほしくないと願っている。

玉起 司 (たまおき つかさ)

橘始、橘二葉、橘三太ら三つ子が住むアパートに引っ越して来た青年。目つきが悪く、周囲に借金をするなど素行も悪い。女癖も悪く、去る者は追わない主義。仕事は俳優業で、それなりの知名度を誇っている。運動神経が優れている事から、アクションシーンも軽々とこなす。幼い頃に子役として、特撮ドラマで正義のヒーローを演じていたが、成長して目つきが悪くなってからは悪役ばかりが回ってくるようになり、複雑な感情を抱いている。 三太とはアルバイト先がいっしょになったり、外出先で偶然会ったりと縁があり、友情を育んでいる。

智子 (ともこ)

玉起司の元恋人の女性。司の事を本当に愛していたが、一方的に追いかけるばかりの恋愛に疲れ、別れを切りだした。司との思い出を吹っ切るように結婚が決まっており、最後に司の姿を一目見ようと、彼が住むアパートまでやって来た。そこで偶然に橘三太と司が二人でいる場面を目撃し、司が心を開いているように見えた事から、話を聞き出そうと、司の妹だと偽って三太に接近する。

北見 聖 (きたみ せい)

子供達のあいだで人気を博した特撮ドラマ、「次元警部フォーダム」の主人公を演じた男性俳優。子供達からはもうフォーダムが飽きられている事も知っており、現在は小さなイベントで行われるヒーローショーに招待される程度ながらも、懸命に役に取り組んでいる。幼い頃に玉起司が演じる正義のヒーローを見てあこがれを抱き、自分もそうなりたいと俳優を志した経緯がある。

田草川 晴美 (たくさがわ はるみ)

橘始、橘二葉、橘三太ら三つ子が小学1年生の頃、6年生だった少女。優しく大人っぽい雰囲気の美少女で、二葉が一目惚れをした。1年生と6年生の合同遠足の際に三太の世話係をした。

後 結花 (うしろ ゆうか)

中学2年生の女子。橘始、橘二葉、橘三太ら三つ子が喫茶店で話している姿を見かけ、その中にいた二葉に好意を抱く。明るく人懐っこく、素直な性格の持ち主で、人の言う事をすぐに信じてしまう。実家は「後医院」という病院を経営しており、父親は医院長を務めている医師。自分のせいで事故に遭って記憶喪失になってしまった二葉のために手を尽くす。

書誌情報

黄昏シティ・グラフィティ 5巻 白泉社〈花とゆめコミックス〉

第1巻

(1983-05-19発行、 978-4592115311)

第2巻

(1983-11-19発行、 978-4592115328)

第3巻

(1984-04-19発行、 978-4592115335)

第4巻

(1984-08-17発行、 978-4592115342)

第5巻

(1984-11-19発行、 978-4592115359)

SHARE
EC
Amazon
logo