5番街でつかまえて!

5番街でつかまえて!

亡き父の親友、ガイに恋をしたロビン。でも彼はロビンの想いを父親への愛だと言って受け入れてはくれなかった。悩んで泣いて喧嘩する日々、ガイに気持ちは届くのか。摩天楼の街、ニューヨークを舞台に17歳の女の子ロビンが愛し愛されることの戸惑いを知って成長していく青春ラブストーリー。全2巻。

正式名称
5番街でつかまえて!
ふりがな
ごばんがいでつかまえて
作者
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あらすじ

第1巻

17歳のロビン・カ-ステアはニューヨークの5番街でショーン・タークスエマ・タークス夫妻と部屋をシェアして暮らしている。ロビンが3歳の頃に両親が離婚し、一緒に暮らしていた母が3年前に病気で亡くなった。その後、奨学金をもらいながらアルバイトもして学校に通うという忙しい日々を送っていた。

ある日、ロビンの元に見知らぬ男が訪ねてきて突然平手打ちをされた。彼はロビンの父の友人でガイ・ロッシュ・グレンウッドだと名乗った。そしてロビンの父であるホテル王のビッグス・ハリントンがセスナ機で事故死したと言う。ガイはビッグスの遺言で娘のロビンをホテルのオーナーにするべく彼女の前に現れたのだ。ロビンとガイは最初の出会いから誤解もあり最悪な状態で、会うたびに喧嘩をする。だが、お互いを傷付けあいながらも、少しずつ距離を縮めていくのであった。ホテルのオーナーになると決意したロビンに、ガイはいろいろと仕事を教えようとするが、素直ではない彼女は何につけても反抗してしまう。そしてついにガイの我慢が限界に達する時が来た。

第2巻

ガイ・ロッシュ・グレンウッドに付いてホテルの仕事を勉強し始めたロビン・カーステアだったが、彼に抱いた恋心を拒絶されてしまった。気持ちが沈んで、うまくコミュニケーションが取れず、ガイに会うたびに喧嘩になってしまう。そんなロビンに学校の友人シェリー・ルーズモアの兄・デビッド・ルーズモアが優しくアプローチしてくる。しかし、ロビンはガイのことを吹っ切れない。

ロビンがカメラマンであるデビッドの仕事場に付いて行くと、撮影場所は亡くなった父がオーナーだったハリントンホテルであった。ロビンは初めて会ったホテルの副総支配人に、ガイや周りの従業員に試されている気がすると告白した。ロビンから話しを聞いた彼は、ガイにロビンを任せたことは間違いではなかったと確信する。

デビッドの恋人になったロビンだったが、気付くとデビッドをガイと比べてしまっている自分がいて不安になるのであった。デビットはロビンに自信を取り戻させようと、モデルにならないかと提案する。ガイがオーナーを務めるグレンウッド社系列化粧品会社のポスターモデルだ。かくしてロビンは謎の美女モデルとして世間を騒がせるほどの話題になった。しかしモデルがロビンだと気付いたガイによって、全ての広告やポスターを回収されてしまう。ロビンはポスターの撮り直しをデビッドに命じたが、ガイの妨害にあってしまう。それでもデビッドはロビンをモデルに撮り直し、ガイが納得する完璧な仕事をしてのけたのであった。

ガイが本当はロビンを深く愛していることに気付いたデビッドは、唐突にロビンに別れを告げる。ガイのところへ行くように促されたロビンは再びガイの元へ向かうのだった。

登場人物・キャラクター

ロビン・カーステア (ろびんかーすてあ)

ピジョン・サービスでアルバイトをしている17歳の女子学生。3歳の時に両親が離婚し、母のケイトと一緒に暮らしていたが、3年前に母が病気で亡くなり、ショーン・タークス&エマ・タークス夫妻とニューヨーク5番街で部屋をシェアして同居している。父は有名なホテル王で、ハリントンホテルのオーナーであるビッグス・ハリントン。突然現れたガイ(ガイ・ロッシュ・グレンウッド)から、セスナ機の事故で亡くなった父親の葬式に来なかったことを叱られる。また父はホテル・ハリントンの会長で、彼女は次期オーナーであることを告げられた。あまりに一方的な話に反発し、資産放棄の手続きを進めようとするが、病に倒れていた祖母マーサと出会い、またガイの真摯な気持ちを聞き、気持ちに変化が訪れる。父の遺言どおりホテルのオーナーになるべく、父の親友でありグレンウッド社の社長であるガイに付いて勉強をすることになる。ガイとは顔を合わせるとケンカになるが、次第に自分がガイに恋をしていることに気が付く。

ガイ・ロッシュ・グレンウッド (がいろっしゅぐれんうっど)

ロビン・カーステアの別れた父親であるホテル王のビッグス・ハリントンの親友。黒髪で長身の男性。グレンウッド社の社長でもある。ビッグスに万が一の事があった時には、彼に代わり娘ロビンと母マーサの面倒をみる約束をしていた。またビッグス・ハリントンが経営するホテル・ハリントンの大株主でもある。セスナ機の事故で亡くなったビッグスの遺言により、ロビンを探し出しホテルのオーナーにすべく教育をする。様々な出来事からロビンを守り、父親のような愛情を持って接してきたが、デビッドと一緒にいるところを見て、ロビンを女性として愛していることに気付き苦悩する。厳しくもあるが子どものような一面も持っているプレイボーイ。

ショーン・タークス (しょーんたーくす)

ロビンの友人で、アパートの部屋をシェアしている。舞台美術の仕事をしていて、冷静で大人であり思慮深く思いやりがある優しい男性。ガイに振り回されているロビンをいつもあたたかく見守り、助言もしてくれる。ロビンの祖母であるマーサ・ハリントンにパトロンになってもらいエマやロビンと一緒に4人で暮らすことになる。妻はエマ・タークス。

エマ・タークス (えまたーくす)

ロビン・カーステアの友人で、ショーン・タークスの妻。ロビンとショーンと一緒に3人で同居している。仕事は画廊を経営している。短気で血の気が多くショーンとよく衝突するが、根はやさしく思いやりがあり明るい女性である。自身をロビンの母親代わりと思っていて、子ども(ロビン)を育てるのは大変と日々悩むことが多い。ロビンの祖母のことを思い、一緒に暮らそうと提案した。

マーサ

ロビン・カーステアの祖母でビッグス・ハリントンの母親。ブルックリンに住んでいたが、息子が亡くなり心労で倒れてしまう。ガイ(ガイ・ロッシュ・グレンウッド)の手引きによってロビンと対面する。ロビンを心から愛し大事に思い、自分のわがままを言わずにロビンに自由に生きていいと言ったが、ショーン・タークスとエマ・タークスの提案で彼らのパトロンになり、ロビンと一緒に暮らすことになった。いろいろな経験と様々な実績をもつマーサは、それらを必要としているショーンとエマにとっても大切な人である。

デビッド・ルーズモア (でびっどるーずもあ)

ロビンの学校の友人、シェリー・ルーズモアの兄。シェリーの誕生パーティーでロビン(ロビン・カーステア)と出会う。モデルにとても人気のあるカメラマンで、自由の女神もほほえむと言われるほど端正な容姿のプレイボーイ。ロビンとエドワードを引き離したいと考えていた妹のシェリーに頼まれてロビンに近付いたが、彼女の魅力とモデルとしての資質に気付き、グレンウッド社の広告の仕事でロビンを起用する。いつしか本当に彼女に魅かれ、ガイ(ガイ・ロッシュ・グレンウッド)をライバル視するようになる。後にロビンと恋人同士になるが、彼女の心を振り向かせることができず、ロビンの幸せを願って別れを選ぶ。

マリコ・イシザワ (まりこいしざわ)

ショートボブで切れ長の目をした日本人の女性。グレンウッド産業秘書課の腕きき社員。ロビンの父ビッグス・ハリントンの秘書でもあった。ビッグス亡き後、ハリントンホテルの後継者となったロビン・カーステアの教育係兼秘書になる。ロビンははじめ、ガイ・ロッシュ・グレンウッドと彼女が男女の関係にあると思い込んでいた。とても仕事ができる切れ者だが、密かにビッグス・ハリントンを愛していた。ビッグスの一人娘ロビンのことを大切に思い、公私ともに支えてくれる女性。頭も良いがユーモアのセンスもある。

エドワード

主人公のロビン・カーステアのことが大好きなくるくる巻き毛の男の子。なかなかに洞察力があり、グレンウッド社員のマリコ・イシザワにその実力を認められる。ロビンの友人であり同じ学校に在学しているが、のちに片腕となる。愛称はエディだが、ロビンが呼んでくれないのを残念に思っている。コンピューターが得意で経営学を学びたいと、ロビンと一緒にガイ・ロッシュ・グレンウッドのグレンウッド社でアルバイトを始めた。同じ学校のシェリー・ルーズモアから一途に想われている。

シェリー・ルーズモア (しぇりーるーずもあ)

17歳の女子学生。ロビン・カーステアの同級生だが、父親が会社の社長なのを鼻にかけるお嬢様で、学校では女王様と呼ばれている。ロビンのことを好きな同級生、エドワード(愛称エディ)のことが好きである。三角関係でロビンのことをライバル視していて、兄のデビッド・ルーズモアにロビンを誘惑させたり大きなパーティーに呼んだりと、いろいろロビンに嫌がらせを仕掛けるが、一途にエドワードを想い続けて受け入れられる。

ビッグス・ハリントン (びっぐすはりんとん)

幼い頃に別れたロビン・カーステアの父であり、ホテル王。ハリントンホテルのオーナーである。セスナ機の事故で亡くなったが、自身が亡くなった後のことを遺言にてガイ・ロッシュ・グレンウッドに一任し、ロビンをハリントンホテルの後継者にと残していた。妻であったケイトと娘のロビンを顧みずに働き続けた結果、離婚という形になったが、いつも彼女たちを心配し陰から見守っていた。商談の帰りに事故にあったが、帰ってきたらロビンと一緒に暮らそうと考えていたようである。

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