Colori Colore Creare

かつて火星と呼ばれ、人類が移り住む水の惑星「AQUA」の浮き島が舞台で、島にあるおのぼり町は「乃蓮(のれん)」と呼ばれる幕により、さまざまな災いから守られている。本作は、おのぼり町の風車小屋で祖父と平和に暮らす少女、あかをはじめとした住人や、マンホーム(地球)からやって来た訪問者の日常や交流が、ほのぼのとした雰囲気で描かれる。また、あかを中心に幼い登場人物が多いことから、ホームドラマや育児漫画のような要素も見られる。

水の惑星「AQUA」のおのぼり町で暮らすあかが、ある日の散歩中に謎の黒猫、くろちゃと出会ったことで物語が始まる。さらに、おのぼり町の子供の成長を見守るべくマンホームから、保育士に近い任務を担う「若葉之守人」の女性、橙のどかが派遣される。あかはのどかやくろちゃに見守られながら、冒険や出会いを重ねて成長していく。また、あかの生い立ちやAQUAに隠された秘密も、物語の進行と共に少しずつ明らかになる。

本作の舞台となる惑星は水の惑星「AQUA」で、天野こずえの代表作『ARIA』から舞台設定や世界観が引き継がれている。ただし、『ARIA』の舞台となる「ネオ･ヴェネツィア」は本作中では完成間近とされており、『ARIA』より100年以上前の時系列であることも示唆されている。また、あかのお供として登場するくろちゃも『ARIA』に登場するケット･シーとの関連がほのめかされているが、詳細は不明。『ARIA』との共通点や関連性を探りながら楽しめる点が、本作の大きな見どころとなっている。