MADE in ニッポン

MADE in ニッポン

秋里和国の作品。外人恐怖症の主人公を含む男女4人が繰り広げる片想いが連鎖するドタバタラブコメディー。最終巻の巻末には本編の登場人物の過去を描く番外編「アブノーマル・サテライト」も収録。「別冊少女コミック」昭和61年6月号から昭和63年1月号まで掲載された。

正式名称
MADE in ニッポン
ふりがな
めいど いん にっぽん
作者
ジャンル
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概要・あらすじ

幼い頃の失態によるトラウマで外人恐怖症になってしまった国武競子には、親の都合でアメリカに引っ越していった片想いの幼なじみがいた。その幼なじみの中臣宝が日本へと帰国することになったものの、宝の親はアメリカで再婚しており、金髪で青い目の義兄弟中臣ジョイスも一緒に帰国することに。2人は競子が通う花咲高校に編入するが、入学早々ジョイスが競子に対し熱烈なアプローチを仕掛けてくるのだった。

登場人物・キャラクター

国武 競子 (くにたけ けいこ)

サッカー部所属の女子高生。6歳の時に外国人が集まるホームパーティーに招かれた際、初恋の相手に告白して、それをその場に居た大人たちに笑われたことが原因で大の外人恐怖症になってしまう。アメリカに引っ越した中臣宝を2年間も想い続ける一途な性格だが、能天気でおっちょこちょいな一面もある。宝と一緒に日本に帰国した中臣ジョイスに言い寄られるが、最も苦手な金髪青い目の外人であるためかたくなに拒み続けるものの、ジョイスと宝がいつも一緒に居ること対して複雑な思いを抱いている。

中臣 宝 (なかとみ たから)

国武競子の幼なじみで15歳の時にアメリカに引っ越したイケメン。アメリカで父親が中臣ジョイスの母親と再婚したため、ジョイスとは義兄弟。17歳で日本に帰国し、その後は競子の通う高校に編入するが、成績が芳しくなかったため1年生からやりなおしている。優しい性格でいつも笑っているが、ジョイスいわく「博愛主義で平和主義のくそっくらえのノーテンパー」。 恋愛にはあまり興味がなく、競子の気持ちにもまったく気づいていない。

中臣 ジョイス (なかとみ じょいす)

正確な名前は「中臣・ハート・ジョイス」。12歳まで日本に住んでいたが、実父が亡くなってからは母親とアメリカに帰国していた。中臣宝の義兄弟で、やんちゃなイケメン。かつて日本に住んでいた時は引っ込み思案で、近所に住んでいた国武競子に一目惚れをしたものの、ついに話しかけることはできなかった。日本に戻ってからは過去の消極的な自分を反省し、再会した競子に対し熱烈なアプローチを繰り返す。 宝と同じく成績が悪いため高校1年生として在籍している。

東郷 詩緒 (とうごう しお)

国武競子の友人。競子と同じサッカー部に所属する、気が強くサバサバした性格の女の子。1年前にホテル火災にあった父親が、愛人と一緒に亡くなるという惨事を経験し、それからは大の男嫌いとなる。しかし、いつも競子に付きまとう中臣ジョイスが気になりはじめ、いつしか恋心を抱くようになる。

国武 紀子 (くにたけ のりこ)

国武競子の妹。情報通でその情報を小遣い程度のお金に換えており、家族から「諭吉」と呼ばれている。前のあだ名は「太子ちゃん」だった。中臣宝が日本に帰ってくるという情報を競子に教えたのも彼女である。中臣ジョイスの紳士的な行動にときめき、彼に恋をしてしまう。

鎌倉 聖 (かまくら ひじり)

不良の巣窟と言われる湘海高校の3年生で、湘海高校校長の孫。学校のイメージアップを目標として活動する傍ら、女子サッカー部のコーチも務めている。自称、馬車を引く農耕馬なみの気力と体力の持ち主。一目見た時から中臣ジョイスを気に入り、彼を手に入れるために日々奮闘している。

秋尾 秀矢 (あきお ひでや)

湘海高校の生徒でサングラスをかけ、長い黒髪をポニーテールに結んでいる大柄な男性。生涯、校内改革に身を捧げると誓った鎌倉聖に感銘を受け、「鎌倉さま」と呼び心酔している。しかし、鎌倉が中臣ジョイスを気に入ったのを機に、鎌倉への想いが爆発する。

飯村 (いいむら)

国武競子らが所属する、サッカー部の監督。部員が少なく、他校との練習試合もままならないため、中臣宝と中臣ジョイスをサッカー部に勧誘する。自らをプロサッカー選手の和製ピエール・リトバルスキーだと吹聴するかなりの自信家。

映二 (えいじ)

国武競子の家が経営する「旅館 国武」の板前。常に笑顔を絶やさない優しい人物で、体格のいい男性。いつも国武競子を気にかけており、稀に学校まで車で送ったりしているが、実は密かに競子に想いを寄せている。

国武競子の父 (くにたけきょうこのちち)

国武競子の父親で「旅館 国武」の婿養子。厳格な父親であったが、以前から憧れを抱いていたミセス中臣と再会してからは、彼女の育てる梨やサツマイモなどをこっそり取って来てはコレクションするという、少し危険な人物と化してしまう。

国武競子の母 (くにたけきょうこのはは)

国武競子の母親。「旅館 国武」の女将でいつも着物を着用している。以前近所に住んでいたライル・ハート夫妻のことは覚えていないが、ミセス中臣があいさつに来た以降の夫の行動や言動をおかしいと思っている。

中臣宝の父 (なかとみたからのちち)

中臣宝の父親で、中臣ジョイスの義父。2年前に仕事の都合でアメリカの会社へ転勤した際、そこで秘書をしていたミセス中臣と出会い再婚、再び仕事で日本に戻ってきた。仕事人間で、帰宅が遅くなったなどの原因が重なり、妻との仲に亀裂が生じる。

ミセス中臣 (みせすなかとみ)

中臣ジョイスの母親で、中臣宝の義母。元夫であるライル・ハートが他界して、アメリカに帰っていたが、中臣宝の父と再婚して、再び日本へ戻ってきた。いつもはおおらかで優しい美人だが、夫に国武競子の父との仲を疑われ、一人でアメリカに帰ってしまう頑固さも併せ持つ。

ライル ハート

ミセス中臣の元夫。中臣ジョイスの実父でもあるアメリカ人。1年ほど日本で学者の職に就いており、国武競子の家の近所に住んでいて、競子をホームパーティーに招いたこともあった。競子の初恋の相手で、トラウマを作った張本人だが、5年ほど前に他界している。

東郷 司 (とうごう つかさ)

東郷詩緒の父親で元サッカー選手だった。作中は名前のみが登場する。鎌倉真由美にサッカーの指導をしているうちに、娘ほど年の離れた彼女と恋仲になってしまう。真由美と一緒に居たホテルで火災に巻き込まれ亡くなった。

鎌倉 真由美 (かまくら まゆみ)

鎌倉聖の双子の姉。作中は名前のみが登場する。湘海高校サッカー部を全国制覇に導くという夢を抱いていた。東郷司に直接サッカーの指導を受けていたが、いつしか愛人関係となり、ホテルで司と一緒に居た際に火災によって命を落とす。

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