逆境を乗り越えた「卓上の舞姫」までの道のり
本作は、競技麻雀の女流プロ、亜樹の生い立ちや体験をモチーフにしている。親の離婚や家出といった過酷な経験を経て、彼女が大都会で生き抜くために雀士の道を選ぶまでの過程が丁寧に描かれる。物語は、第1部「葉桜の章」と第2部「東京修行編」の2部構成で展開される。ふつうとは言えない少女時代を過ごしながらも、亜樹は家族や友人の支えを受け、やがて麻雀を通じて新たな仲間と出会っていく。彼女が「卓上の舞姫」と呼ばれるトッププロへと成長するまでのサクセスストーリーが描かれる。
家出少女の過酷な放浪生活
1996年、神奈川県鎌倉市。幼い頃から麻雀と共に育ってきた亜樹は、両親の離婚をきっかけに叔母の家へ引っ越すことになった。そこで彼女は、独学で麻雀を学びながら、かつて父親が経営していた雀荘の建物に忍び込むなど、鬱屈した日々を過ごしていた。やがて、家や学校での居心地の悪さを感じた亜樹は、姉の瑠美と共に家出を決意する。ボストンバッグ一つを手に東京に向かうが、彼女たちを待ち受けていたのは、大人の悪意や過酷な放浪生活だった。都会に潜むさまざまな危険をなんとか乗り越え、再び鎌倉に戻った亜樹は、家出前に自分がゴミ箱に捨てたノートを拾ってくれていたクラスメイトの千夏と出会う。
亜樹のプロ雀士への挑戦
亜樹はクラスメイトの千夏と親しくなった矢先、仕事で遠方に出かけていた父親が突然家に帰ってきた。父親から「もうこの家には住めない」と告げられた亜樹は、これまで曖昧にしていた進路について真剣に考え始める。そして高校進学を断念し、唯一の武器である麻雀のプロとして生きる決意を固める。再び東京へ戻り、ホームレス同然の生活を送っていた亜樹は、ある日、公園で出会った謎の男性に誘われ、雀荘のメンバーとして各地の雀荘を転々としながら腕を磨いていく。そんな中、「ミスター麻雀」の異名を持つ日本初の麻雀プロ、小島武夫や、亜樹と同年代の少女雀士、ひまわりと出会い、彼らの存在が亜樹のプロへの道のりに大きな影響を与えていく。
登場人物・キャラクター
二階堂 亜樹 (にかいどう あき)
神奈川県鎌倉市出身の女子中学生。瑠美の妹で、濃い茶髪をボブヘアにしている。父親が雀荘を経営していた影響で、幼い頃から麻雀に親しんできた。両親の離婚後は父親と叔母に引き取られたが、父親は遠方へ出稼ぎに行くことが多く、ほとんど家に帰ってこない。父親が経営していた雀荘の廃ビルに出入りしながら、独学で麻雀の腕を磨いていた。中学生の頃、姉の瑠美と共に家出をして東京へ向かい、一時は新宿などでホームレス同然の過酷な生活を送っていた。その後、一度鎌倉に戻るものの、高校には進学しないと決意。中学校卒業後はプロ雀士を目指して再び東京へ向かい、各地の雀荘を転々としながら日々を過ごしている。実在の人物、二階堂亜樹がモデル。
二階堂 瑠美 (にかいどう るみ)
亜樹の姉。神奈川県鎌倉市出身。明るく家族思いな性格で、特に妹の亜樹を溺愛している。ロングヘアで、前髪にヘアピンをつけている。亜樹と同じく雀荘で育ったが、麻雀の知識は妹ほど詳しくない。両親の離婚後は亜樹と共に親戚の家で過ごしていたが、やがて中学生になった亜樹といっしょに家出を決意し、一時期は東京で二人だけの厳しい生活を送っていた。鎌倉に戻ってからは、精肉店でアルバイトを始めた。実在の人物、二階堂瑠美がモデル。
クレジット
- 協力
-
二階堂 亜樹







