美術業界の裏表に通じた男、藤田玲司を通して、美術品に関わる様々な人間ドラマが描かれた『ギャラリーフェイク』の番外編。藤田の押しかけ秘書の少女、サラ・ハリファの視点から語られ、サラが一方的に恋敵と決めた三田村小夜子のお見合い騒動のてんまつを描く。『細野不二彦短編集』(2014年刊)に収録されている。番外編は他に2作あり、作者の自選集『ギャラリーフェイクTHE BEST』で描き下ろされた『忘れられた一夜』(2004年刊)と、東日本大震災のチャリティ企画として出版された『ヒーローズ・カムバック』に収録された『ギャラリーフェイク特別版』(2013年刊)がある。