兵庫県神戸市やその周辺の街を舞台に、女子大生辰木桂と周囲の人々との日常を、ほぼ一話完結の作品。主人公の一人称形式で描かれており、その時々の主人公の心情や感想、説明、補足が自筆文字で描かれておりイラストエッセイとしても楽しめる。様々なバックグウンドを持つ、個性豊かなキャラクターが次々と登場する。阪神・淡路大震災のエピソードも度々登場し、被災した登場人物達のリアルな体験談やトラウマが淡々と描かれている。細く繊細なラインで描かれたキャラクターや風景の絵は、ベタ塗りやスクリーントーンは使用せず、主にフリーハンドの横線などによって表現されており、この作品の持つ温かで優しい世界観を演出している。