カエル型のロボットと人との交流と闘いを描いたSFファンタジー漫画。「ハイド」と呼ばれるロボットたちに侵略されつつある世界で、娘の柚子(ユズ)と暮らすデッカードはゴミ捨て場からカエルのロボットを拾い、修理をする。カエルは心優しく、柚子の良い友人となった。そんな中、町にハイドが来襲をする。その時、偶然剣を握ったカエルは覚醒し、ハイドをなぎ倒していく。
本作に登場するカエルは主人公のカエル型ロボット、その名も「カエル」。普段はちょっとドジで心優しいロボットだ。だが剣を握るとその性格は豹変し、とてつもない力を持つ戦闘マシーンとなる。人類を滅ぼそうとするロボット「ハイド」たちは、同じくロボットのカエルに同胞と呼びかけるが、カエルは自分を拾って修理してくれた人間に恩を感じ、ハイドと敵対する。だが人間の中には、カエルがロボットということで嫌悪するも人も少なくない。そのため、町を出たカエルは、行き倒れていたところをロボット技師の少年フィルに救われる。フィルに連れられて彼の町で暮らすことになったカエルだが、またしてもハイドとロボットを憎む人間が立ちはだかる。
孤児の少年が住むことになったカエル屋敷の謎を描いた、ちょっとミステリアスなコメディ漫画。幼い少年ベンジャミンは、弁護士に連れられてとある屋敷になってきた。誰一人身寄りのないはずのベンジャミンが、なぜかこの屋敷の持ち主だというのだ。相続できる年齢になるまで後継人である老人たちに見守られながら、この屋敷で暮らすことになった。だがこの屋敷には謎がひしめいていた。
『シニカル・ヒステリー・アワー』など不条理系のギャグ漫画で知られる玖保キリコの作品。物語の舞台は英国、すずかけ小路にあるフログナルハウス(カエル屋敷)だ。3歳で実の両親を喪い、養父母も6歳の時に亡くなったため孤児院育ちのベンジャミンが、この屋敷を相続し大家になることから物語が始まる。ベンジャミンは苦労して育ったためか、詐欺ではないかと疑う。そんなちょっと用心深過ぎるベンジャミンは、後継人の4人の老人たちと共に暮らすことに。彼らとの生活の中で幸運を実感するベンジャミンだったが、クラスメイトのエミリーからは嫌われてしまう。彼女は大のカエル嫌いであり、「カエル屋敷」では夏になるとカエルが大量に発生するためだった。
『怪物王女』で知られる光永康則の描くSFダークファンタジー漫画。宇宙飛行士のロイドが冷凍睡眠から目覚めると、一万年もの時間が経過していた。他の仲間は行方不明で、その中のひとりはゲームをした姿のままミイラ化していた。しかも地球は文明が衰退しており、仲間がプレイしていたゲームと同じような世界に変わっていた。ロイドはゲームのアバター「ネッド」を使い地球に降り立つ。
本作に登場するカエルは、ロイドがアバターとして使っているカエルの剣士「ネッド」。どんなに勇ましいポーズを取ってもどこか愛嬌があるネッドは、一見弱そうに見えるがその力はこの世界においてかなりの強さ。この世界には、凶悪なモンスターや神と名乗る無慈悲な「アヴァルト」たちが跋扈していて、ネッドはそれらと対峙し人々を救う。やがてネッドは、母の仇を討つ決意をした少年タギや、アヴァルトから追放された元女神でのシノアを仲間に加え、この世界の謎を追いながらアヴァルトたちと闘う。一方、ネッドの本体であるロイドにも危機が迫っていた。現実世界と仮想空間、そして地上の謎がリンクしていく。
シャツに貼りついたカエルのピョン吉と、シャツの主ひろしの日常を描いたコメディ&人情漫画。ある日、中学生のひろしは転んだ拍子にカエルを下敷きにしてしまう。そのカエルのピョン吉は、根性で生きたままシャツにぴったりと貼りついた。こうしてピョン吉は平面カエルとなる。1972年、1981年TVアニメ化。
吉沢やすみの代表作で、個性的なキャラがドタバタを繰り広げる人気作品。正面を向いた姿で、シャツに貼りついたカエルのピョン吉は「根性」がモットー。そのためか、普通なら死んでもおかしくない状況にも関わらず、シャツの中で生きている。一緒に暮らし始めたひろしは、勉強は苦手だが元気でケンカの強い少年だ。ひろしの母やガールフレンドの京子、ケンカ仲間のゴリライモや寿司屋の板前の梅さんといった人々に囲まれ、賑やかな毎日の中で2人の絆は深まっていく。彼らが大人になった設定を用いたCMや、大人になった彼らを描いた実写版のTVドラマ(2015年)も制作された。
カエルにされた王子と彼に仕える「いもむし」の脱力系四コマ漫画。魔女の呪いのために、カエルにされてしまったとある国の王子が人間の姿に戻るには「お姫様のキス」が必要だ。だが、王子はそのお姫様を捜すのが面倒で、カエルのままでいいかと割り切っている。そんな彼は、いもむしのヘンリーを家来にしていた。2018年TVアニメ化。
主人公のカエル王子は、めんどくさがりかつポジティブな性格のため、呪いをかけられたままのカエル生活も悪くないと思っている。口癖は「まぁいっか」。そんな彼に仕えている、いつか綺麗な蝶になることを夢見ている「いもむし」のヘンリーは真面目なしっかり者で、手足が無くとも器用に料理や家事をこなし、王子の世話をする。彼が王子に仕えるために出した条件は、「自分を食べないこと」。だが王子は、カエル特有の長い舌で、食事やつまみ食いの際にヘンリーを巻き込んでしまうことがある。そんなトラブルや、ヘビに丸呑みされたりする困ったことが起きても、王子は「まぁいっか」で済ませてしまう。不思議でシュールな雰囲気が魅力の作品だ。