天才ピアニストであった「有馬公生」は音が聞こえなくなった。母親の死のトラウマから逃げるようにピアノから離れ、どこか物悲しい日々を送っていた。そんなある時、幼馴染の「澤部椿」から一人の少女を紹介された。少女の名は「宮園かをり」。ヴァイオリニストであった。仲間に背中を押されるように彼女の演奏を聞いた「有馬公生」は感情溢れる色鮮やかな演奏に魅了されるのであった。そして「有馬公生」は再び、ピアノに触れるのであった。
中学生のヴァイオリニストとピアニストとの才能の共鳴を描いた作品『四月は君の嘘』をご紹介する。
天才ピアニストであった「有馬公生」は音が聞こえなくなった。母親の死のトラウマから逃げるようにピアノから離れ、どこか物悲しい日々を送っていた。そんなある時、幼馴染の「澤部椿」から一人の少女を紹介された。少女の名は「宮園かをり」。ヴァイオリニストであった。仲間に背中を押されるように彼女の演奏を聞いた「有馬公生」は感情溢れる色鮮やかな演奏に魅了されるのであった。そして「有馬公生」は再び、ピアノに触れるのであった。
有馬 公生
市立墨谷中学校の中学三年生で幼少時は天才ピアニストとも名が高かった。彼のピアノは譜面に対して正確無比であり、ゆえに無機質な音色を奏でていた。母親の死のトラウマから、ピアノの音が聞こえなくなった。
宮園 かをり
市立墨谷中学校の中学三年生で無名のヴァイオリニストである。性格は天真爛漫で、とても元気に溢れた女の子。彼女の演奏は非常に個性的で、譜面とは別に自分なりの解釈で演奏する。
澤部 椿
市立墨谷中学校の中学三年生でソフトボール部に所属している。トラブルメーカーではあるが、とても世話焼きな性格である。「有馬公生」のお隣さんであり、幼少の頃から何かと付き合いがある。
渡 亮太
市立墨谷中学校の中学三年生でサッカー部の部長を務める。女子からの人気が高く、多数の女子と遊んでいる様子である。「澤部椿」と共に「有馬公生」とは幼少の頃から付き合いがある。
2014年10月-翌年3月に放送された全22話のアニメだ。
中学三年生の青春ど真ん中。自らの成長、周囲の変化が大きく変わっていく時期を描かれた作品。母親の死によるトラウマが繊細かつリアルに表現されており、立ち上がろうとする葛藤や苦悩には胸に響くものがある。繊細に描かれる登場人物の心情を綺麗に表現しており、思わず世界観に引き込まれてしまうだろう。この作品の軸となるのは音楽である。「ベートーベン」、「ショパン」などのクラシック曲の演奏がほとんどだ。全く知らなくとも解説があるので問題はない。素人が聞いても音色の響き、美しさの違いが分かるようになっている。演奏に耳を澄まして、演奏者が届ける想いを全身で感じて頂きたい。成長に関しては、母親の過去と死よるトラウマを恐ろしく、狂気であった事を繊細に表現している。人が見れば少々くどいのではと言う方もいるかもしれないが、トラウマの心理をピアノの演出と掛け合わせた表現方法は焦りと動揺がひしひしと伝わってきた。また主人公だけではなく、幼馴染、ライバルなどの各登場人物の心情をしっかりと描き、「有馬公生」に対するそれぞれの想いが更に盛り上げてくれる。恋愛、成長、変化と多彩な模様を描いている。登場人物の成長と共に、心に広がる温かいストーリーを感じ取ってほしい。音楽に全く興味がない方にも見て頂きたい作品だ。
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