絶対返済致しますから！借金キャラ集めてみました0 Pt.

気がつくと美輪は、アメンボのような怪物が暴れ回る森の中に落ちていた。すんでのところで、異世界に住む少年・ヒショウに助けられて命からがら逃げ延びる。ヒショウ曰く、この世界はいろんな異世界のガラクタが集まって売買される「我楽多郷（がらくたきょう）」とのこと。しかし、元の世界に戻るには異民税として1000万を支払わなければならないという。いきなり借金を抱えることになってしまった美輪は元の世界に戻るべく、ガラクタを食い散らかすアメンボを倒しお金に換えて返済に勤しむのだった。本作は、借金返済にありがちな悲壮感は全くなく、異世界ライフを楽しむ美輪がほのぼのとしたタッチで描かれている。返済もさることながら、お金を稼ぐことの大切さも学ぶことのできる一冊だ。

ふみが玄関を開けると、廊下で倒れ込んだまま寝ている青年の姿を見つける。なんと彼こそが住み込み先の作家・木曳野暁（きびきのあかつき）だった。暁は彼女が女子高生と知ると冷たい態度を取り、ショックを受けたふみは思わず家を出てしまう。しかし担当編集者・金石悟郎からふみの事情について聞かされた暁は、彼女を受け入れることを決める。生活を共にするうちに少しずつお互いを意識するようになり、ライバルの出現や金石の後押しも相まって愛を育んでいくのだった。本作は、家政婦以外に夜の仕事にまで手を出すなど、返済に奮闘するふみの健気さに心打たれる。後半は、そんな彼女をツンデレ目線で見守る暁との恋を中心に描かれており、甘い気分に浸れるだろう。

勝てば一夜にして借金返済どころか、多額の金を手にすることができるという「エスポワール」。カイジは乗船早々、船を取り仕切る帝愛グループの利根川幸雄の差し金でさらなる借金を背負い「限定ジャンケン」なるゲームに挑むことに。同じ境遇を持つ仲間との共闘や裏切りを経て、カイジは人生を懸けたギャンブルの渦に巻き込まれてゆく。本作は、一介のクズに過ぎなかったカイジが、あの手この手を使って人生のピンチを切り抜けていくさまが爽快である。カイジや利根川が発するセリフやタイトルの二字熟語などに哲学的エッセンスが含まれており、多くの人々に影響を与えた。また、限定ジャンケンをはじめ鉄骨渡りやEカードなど独創的なギャンブルの数々も見ごたえたっぷりだ。

赤星は歌舞伎町にあるキャバクラ「Lip」のスカウトマンだった。歌舞伎町に来れば借金返済どころか1000万円も夢ではないと聞かされ、涼子は入店することを決意する。しかし入店早々、No.1キャバ嬢の愛菜から執拗ないじめを受けてしまう。そんな彼女に赤星は、Lipのオーナーが生き別れの母親・上條美月（かみじょうみづき）であること、愛菜を追い出せば借金をチャラにするということを告げる。美月への反発心をおぼえるも、愛菜への復讐のため涼子はキャバ嬢を続けることを決意するのだった。本作は、欲望渦巻く「歌舞伎町」で働くキャバ嬢たちの裏切りや騙し合い、偽りの友情などさまざまな愛憎劇がリアルに描かれている。逆境に負けず持ち前の根性で切り抜けていく涼子がたくましい。

店に現れたのは、ゆめ子の見合い相手・誉田仁紀（ほんだひとき）だった。仕事で徹夜して寝坊してしまいお見合いに間に合わず、店に来たという。仁紀曰く、母を亡くしてから父はアル中であり、兄はAV男優で弟も訳ありとのこと。複雑な家庭環境を話してくれた誠実さに涼子は心動かされ、結婚前提の同居を開始することに。桃山コッペパンへ転がり込むこととなった仁紀だったが、突然「もう恋はしない」と涼子に言い放つなど一筋縄ではいかない同居生活を送ることとなる。本作は、借金返済目当てのお見合い相手が訳ありだったというハンデを乗り越え、少しずつ愛を深めてゆく二人が微笑ましい。ゆめ子の家族や仁紀の兄弟たちもそれぞれの問題と向き合い、二つの家族がひとつになっていくさまに心温まる。