不条理&メタ全開!! 大川ぶくぶ作品オススメ5選6 Pt.

そのシュールさとメタ的展開で笑いを誘うギャグ漫画家、大川ぶくぶ。自らの作品を「クソ漫画」など揶揄する尖った作風は、TVアニメ化された『ポプテピピック』でも遺憾なく発揮されている。今回はそんな大川ぶくぶの描いた漫画タイトル、5作品を紹介する。

作成日時:2023-06-20 19:00 執筆者:マンガペディア公式

不条理&メタ全開!! 大川ぶくぶ作品オススメ5選

出典:amazon


『ポプテピピック』

『ポプテピピック』

出典:竹書房

ポプ子とピピ美というふたりの主人公をメインにパロディやメタ、流行モノや社会風刺などを織り交ぜて繰り広げられる4コマギャグ漫画。ポプ子は「ごく普通の中学2年生」を自称する女の子で、友だちのピピ美のことが大好き。ピピ美はそんなポプ子の暴走を止める役だが、基本的にはポプ子に甘く、あまりストッパーにならない。2018年TVアニメ化。

単行本の帯に「とびっきりのクソ4コマ!!」とキャッチコピーが書かれるギャグ漫画。大川ぶくぶの代表作。主人公であるポプ子は基本的には陽気で明るいが、サブカルチャー好き女子が大嫌いでキレやすく、他者を攻撃することに躊躇がない。そんなポプ子のストッパー役がもうひとりの主人公のピピ美だが、こちらも数多くの奇行でポプ子とは別方向のシュールな行動を見せる。ジャンルとしてはギャグ漫画だがツッコミ役がほぼおらず、ポプ子が連載当時に流行したとあるキャラの口ぐせを真似て「自分が流行らせたことにならないか」と妄言を吐く、というネタの時などは、編集者が欄外で容赦のない罵倒をしたことも。容赦のないストーリー展開の矛先は編集者だけではなく出版社である竹書房にもおよび、作中でしょっちゅう爆破されたり口汚く罵倒されたりしている。予測も制御も不可能なストーリーが繰り広げられる、大川ぶくぶの代表作だ。


『ウィクロス ぶくぶタマ劇場』

『ウィクロス ぶくぶタマ劇場』

出典:小学館

人気美少女トレーディングカードゲーム(TCG)「WIXOSS(ウィクロス)」を題材にした4コマ漫画。本作の連載時のタイトルは『あるウィクロス初心者がブースターパックを買って出たカードから4コママンガを描く4コママンガ』であった。原題の通りウィクロスを全く知らない筆者が、ランダム封入されたパックから出てきたカードを元に想像を膨らませて漫画を描いている。

本作の題材であるウィクロスは、本作以外にも多くのコミカライズやアニメ化で幅広く知られているTCGである。しかし筆者である大川ぶくぶはこの仕事を受けた時点でウィクロスのルールを全く知らず、アニメなども未見であった。ちなみに他のTCGプレイ経験は少しだけあるとのこと。いとこがウィクロスのプレイヤーらしい。そんな筆者が描く本作は、出てきたカードのイラストから受けた印象や、カード名をもじったギャグがメイン。カード自体の効果やレアリティなどはほとんど説明されない。物語の進行役はゲームに最初期から登場するタマヨリヒメ(通称タマ)だが、コミックスの冒頭から引いたカードについて「いいのかわるいのかすらわからん。」と開き直ったセリフを言っている。


『ハニカムチャッカ』

『ハニカムチャッカ』

出典:講談社

超人気J-POPグループとそのファンを題材にした4コマギャグ漫画。世界を震撼させる負大人気音楽グループ「ハニカムチャッカ」。ボーカル担当のSACHI、ダンス担当のTAYO、そしてDJ担当のDJ COPY AND PASTE(愛称・DJコピペ)。そんな3人は日本のみならず世界でも大人気であった。そして彼らを熱狂的に愛するファンが世界を揺るがす。

本作は天才アーティスト「ハニカムチャッカ」と、彼らの熱狂的なファンを描いたギャグ漫画。ボーカルのSACHIは「生まれついてのプリンセスディーバ」と呼ばれる奇跡の歌声を持つ少女。彼女の歌声によって彼女の死んだ祖父も生き返った。TAYOは「パーフェクトボディーを持つダンシングスター」と称されるダンスの天才少女。ムーンウォークで木々を芽吹かせ、森を作ったことも。そんなふたりのパフォーマンスを目撃したDJコピペは芸能界の闇から本当の天才たちを護るためにDJとしてグループに参加。やがて音楽業界に奇跡を起こしていく。そんなハニカムチャッカの熱烈なファン、チャカピーとカリメロは彼らの音楽で超人的な能力を発揮し、彼らを応援していた。


『ミッソン インパッセボーゥ』

『ミッソン インパッセボーゥ』

出典:竹書房

英国の凄腕スパイたちの諜報活動を描いたギャグ漫画。基本は4コマ漫画だが、一部ストーリー漫画になっている。諜報機関MIPの新人スパイであるメリモニー・マニュモニカは、初任務で伝説のエージエントで任務達成率1200パーセントを誇る伝説のスパイ、レジェンドと組むことに。その任務とは、悪の科学者モンノードに攫われた人質を救うことだった。

有名スパイ映画と英文は同名ながら、独特の発音で表記されている本作。内容は悪の組織と闘ったり、要人を警護したり、時に変装や尾行の訓練という王道のものから、ご近所のお悩み解決のような依頼を受けたりもするスパイたちの活躍を描くギャグ漫画だ。どの任務もスパイモノとは思えない展開やオチになり、またレジェンドのライバル諜報員であるヒストラルや、アメリカの諜報機関のエージェント、チャロミン・ホーなども登場し、ストーリーはさらに賑やかになっていく。また、彼らに任務を伝えるロボットとして登場する準レギュラーキャラ「しょうめつ君」は、証拠隠滅のために毎回「消滅」するが、その方法が登場ごとに違い、強烈なブラックユーモアになっている。


『ハイパーウルトラガーリッシュ』

『ハイパーウルトラガーリッシュ』

出典:KADOKAWA

女子校を舞台に描かれる少女たちの日常(?)を描いた4コマ漫画。私立エレガント女学院は個性的を重んじながらも淑女を育てる学校。しかし個性的すぎる主人公、テンちゃんの存在によって周囲の者たちはツッコミを入れずにはいられない日常を送っていた。その主な被害者は常識人のメイちゃんと、才能あふれる少女のコロちゃん。彼女たちは今日も淑女を目指して精進する。

女の子たちの可愛らしい日常を描くフリをしたシュールでメタなギャグ漫画。主人公のテンちゃん(華元天香)は、自称メンヘラ(精神病み系)で友人のメイちゃんをカレシ扱いする少女。そんなテンちゃんにメイちゃんは容赦なく否定&ツッコミを入れていく。そしてコロちゃんは可愛い見た目に反して冷静にテンちゃんの問題を対処していく。そんなある日、テンちゃんと同じく「メンヘラ空手」を使う者が現れ、闘うことに。テンちゃんは対戦相手に本物のメンヘラだと思いこませて隙を付く戦法で、見事勝利するのだった。また本作には筆者の別作品『ハニカムチャッカ』のキャラがメイちゃんの憧れの存在として登場する。


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