「令和」へ!改元記念!!元号付き漫画オススメ5選53 Pt.

明治、大正、昭和、平成と元号は、時代の移り変わりと共にある。そんな元号をタイトルに冠した漫画を紹介しよう。令和の時代の幕開けに、それぞれの時代背景を反映させたストーリーを読み比べてみるのもおすすめだ。

作成日時:2019-05-01 10:00 執筆者:マンガペディア公式

「令和」へ!改元記念!!元号付き漫画オススメ5選

出典:小学館


『おかみさん平成場所』

『おかみさん平成場所』

出典:小学館

相撲部屋を舞台にした人情味あふれるコメディ。主人公・山田若葉は、相撲は全くのド素人。しかし、元力士である夫が、相撲界に吹き荒れた不祥事問題の余波で名門・御杉部屋の親方になったことから、おかみを務めることになる。昔がならのしきたりが残る相撲界と、素人感覚丸出しの今時な若おかみの組み合わせで、問題が続出。平成生まれのゆとり世代の弟子たちも巻き込み、新しい相撲部屋の姿を模索していく。『おかみさん—新米内儀相撲部屋奮闘記』の続編。

本作の連載が始まったのは平成23年だ。タイトル通り、平成の世相を反映させた物語になっている。若葉がおかみとして世話を焼くことになる力士たちは、平成生まれの今時の若者ばかり。一人部屋が当たり前の現代っ子が、他人と寝食を共にする相撲部屋の生活に耐えられず逃げ出したり、親方や兄弟子といった目上の人へも友達感覚で接したりと、トラブルも平成風だ。試合結果をブログにアップするエピソードにも平成を感じる。そんな平成っ子たちを支える若葉は25歳で、昔ながらのしきたりもなんのその。草食系で頼りない夫・御杉親方に代わって、おかしいことはおかしいとハッキリというタイプだ。彼女がおかみをどう務めるのか、目が離せない。


『明治緋色綺譚』

『明治緋色綺譚』

出典:講談社

明治時代の東京が舞台。少女と青年の歳の差恋愛を描くドラマチックラブストーリーだ。9歳の桐院鈴子は、没落華族出身だ。借金のカタに遊郭に売られ、禿として下働きをしていた。しかし、縁あって老舗呉服屋「藤島屋」の跡取り息子・藤島津軽に身請けされ、助け出される。鈴子は、津軽が本業の傍らで営んでいる「さがしもの屋」の助手として謎解きの仕事をするうちに、彼にほのかな恋心を抱く。続編は、5年後の2人の姿が描かれている『明治メランコリア』。

本作で重要なキーの華族とは、明治時代に生まれた貴族階級のことだ。「鈴」こと鈴子の出身は、名門華族として知られた桐院家。しかし、生家が没落したことで、姉・桐院夕香とともに遊郭に売られることになった。何不自由なく育った姉妹が送り込まれたのは、遊女たちが体を売る過酷な世界。姉は、苦しみのあまり自殺してしまう。一人残されてしまった鈴子だったが、津軽との出会いによって遊女となる運命から脱することに。物語は、津軽が趣味で営む「さがしもの屋」に持ち込まれる謎を解く形で進むが、彼女が遊郭に売られてしまった謎へも次第に迫っていく。さらに、借金をしてまで遊郭から鈴子を救い出した津軽の胸のうちも徐々に明かされる。


『昭和元禄落語心中』

『昭和元禄落語心中』

出典:講談社

昭和の落語界を描いた人間ドラマ。元チンピラの与太郎は、刑務所の慰問会で聞いた落語が忘れられず、昭和最後の大名人・八代目有楽亭八雲のもとに押しかけ、弟子となる。そこには八雲と反目し合いながらも、昭和の落語会を共に盛り上げた夭折の天才落語家・二代目有楽亭助六の娘・小夏もいた。八雲と助六との間にあった因縁も交えながら、与太郎の成長が描かれていく。2016年にテレビアニメ化され、2018年にはテレビドラマ化もされた。

本作の魅力の一つは、「激動の昭和」と呼ばれた時代の移り変わりが、落語の盛衰とリンクするように描かれている点だ。物語は3つのパートに分かれており、最初の「与太郎放蕩篇」の舞台は昭和50年代、落語が漫才人気等におされるようになってきた時代にあたる。中心的に描かれるのは、八雲の押しかけ弟子となった与太郎だ。続く「八雲と助六篇」が描くのは、戦前から戦後、そして落語界が黄金期を迎える昭和30年代頃。八雲と助六の若かりし頃とその因縁が明かされる。「助六再び篇」では、再び時が戻り、昭和末期から平成へかけて落語界が衰退期を迎える中、与太郎と小夏、八雲のこれからの生き様が示されている。古典落語の数々とともに紡がれる物語は力強く、昭和という時代を色濃く表しているといえる。


『大正処女御伽話』

『大正処女御伽話』

出典:集英社

大正時代を舞台にしたノスタルジックなほんわかラブストーリー。志摩珠彦は、事故で右手の自由を失うと同時に、一代で財閥を築いた父・志摩珠からの期待も失い、田舎で隠遁生活を送っていた。17歳にして人生に絶望した彼の下に、身の回りの世話をやく「嫁」という名目で、14歳の夕月が遣わされる。最初は拒否していた珠彦だが、夕月の明るさと健気さに心を開き始める。続編は『昭和オトメ御伽話』。

物語は、大正10年に始まる。財閥が存在し、家柄が重んじられ、貧富の差も桁違いだったこの時代。主人公・珠彦の父である珠は、貧しい生まれながら己の才覚と、金のためなら手段を選ばない冷酷さで一代で巨大財閥を築きあげた人物だ。家訓は、「大切なものを持つと我が通せなくなるので大切なものを持つな」。「羅刹の家」と呼ばれる志摩家は、金銭的には豊かではあっても家族の関係性は冷え切っていた。夕月は、珠彦をはじめとするそんな志摩家の人々の心を解きほぐしていく。また、大正12年9月に発生した関東大震災が、物語の流れを大きく変化させる重要な出来事に。大正時代の歴史的な流れが感じられることはもちろん、大正のモダンさや華やかさあふれる、かわいらしくも鮮やかな絵も見どころの一つだ。


『大正乙女カルテ』

『大正乙女カルテ』

出典:双葉社

大正時代に医師を目指した女学生の日常を描くほのぼの4コマ漫画。百田路乃は、女性の社会進出が珍しかった時代に、周囲の反対を押し切り立華女子医学専門学校に入学した。猛勉強の末に入学したにもかかわらず、男性に全く免疫がなく、男性患者の裸を見(診)られず逃げだしてしまうような純情乙女だ。学友には、成績抜群だけどちょっとツンな安野かのとや、大人の魅力たっぷりなシングルマザー・加藤マル。彼女たちが、医師を目指して奮闘する日常が描かれる。

主人公・路乃は、女性が高等教育を受けるには、まだまだハードルの高かった大正時代に医師を目指す。進学したのは、現代の医大にあたる「女医専」だ。同じ年頃の女子ならば、縁談が持ち込まれてお嫁に行くのが普通とされていた時代ゆえ、路乃の父・百田弥太郎も、娘が医師になるのは猛反対する。とはいえ、幼い頃に母を病で亡くしたことから、医師への道を決意した路乃の意志は固い。勉強には苦労することも多いが、ツンなわりに面倒見のいい優等生・かのとや、包容力たっぷりなマルに囲まれ、憧れの女学生ライフを謳歌する。当時の女学生の定番スタイルである袴にブーツ姿も描かれるほか、女学生の間で流行した少女小説等も登場する。大正時代の風俗も存分に楽しめる作品だ。


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