転生したら「人間以外」だった!? な漫画を特集！66 Pt.

仏教における輪廻転生では、人間の来世は人間とは限らないという。虫や植物ということもあり得る中で、あなたならどんな生き物になりたいだろうか。そんな転生者たちが逞しく生きていく作品を紹介する。

本作の主人公が転生したのは、ゼリー状のモンスター「スライム」だ。ごく普通のサラリーマン・三上悟は、ある日突然、通り魔に刺されて死んでしまう。三上が目を覚ました場所は異世界だった。しかも、スライムに転生してしまっていることに気がついた。日本のゲームにおいて、「最弱のモンスター」というイメージが強いスライム。だが三上は転生の際、「 スキル」とよばれる特殊能力を身に付けていた。三上が手に入れたスキルは2つ。聞いたことを何でも答えてくれるスキル「大賢者」と、何でも捕食し、対象の能力を吸収するスキル「捕食者」だ。三上はこの２つのスキルを駆使し、魔物が闊歩する異世界を生き抜いていく。そして、スライムとして「リムル＝テンペスト」という新たな名を得る。やがて三上は、恐るべき魔王たちとの壮大な戦いに身を投じていく。本作は、現代社会に生きる三上が、最弱のモンスター・スライムに転生したところから始まる物語。さまざまなスキルが飛び交う激しい闘いが魅力の作品だ。

本作の主人公である「私」が転生したのは、生まれたばかりの「蜘蛛型モンスター」だ。普通の女子高校生が、何の前触れもなく蜘蛛型モンスターになってしまう。「私」に突如降りかかったのは、そんな悲劇的な出来事だ。しかし「私」は決してめげることなく、新しい「蜘蛛生」を逞しく生きていく。最初は弱小のモンスターだった「私」。魔物との闘いの中でさまざまな「スキル」を手に入れ、成長していく。「私」は、死と隣合わせのサバイバルライフの中で、スキルの使用法や鍛え方を研究。諦めることなく、苦難に立ち向かっていく。地べたを這いずり生き延びようとする「私」だ。女子高校生らしからぬ生への執着は、「私」の大きな魅力だ。そして一時たりとも油断できないスリルと、どこか楽観的な軽いムードを併せ持つサイバイバルライフの末、「私」は異世界そのものの謎に触れることになる。ゲームのような「スキル」や「ステータス」の存在により、目に見えて成長していく「私」の姿に注目だ。

本作の主人公・伴杭彼方は、「ゴブリン」に転生する。伴杭は、超能力が存在する未来世界の人間だ。主人公の得る超能力は転生の際に得たものではなく、人間であった頃から持っていたものである。ゴブリンの「ゴブ朗」として転生した後、超能力を使い速やかに自身を強化し始める。このスピード感は、他の転生作品にはない特色だ。ゴブ郎は超能力「吸喰能力」を使って、どんどん強くなる。そして、ゴブリンだけでなく異種族の仲間を集めた傭兵団を結成する。成長に伴いゴブ郎は姿も変わっていき、ホブゴブリン、オーガと進化。やがては鬼神と呼ばれるようになる。倒した相手の能力を取り込みながら、破竹の勢いで成り上がっていく。それが爽快さを感じさせる作品だ。

本作の主人公・モモンガは、プレイしていたゲームのアバターの姿で異世界に転生した。モモンガは、現実世界ではゲーム好きの冴えないサラリーマンだ。しかしゲーム「ユグドラシル」の中では、強豪ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」のマスターとして活躍していた。「ユグドラシル」のサービス終了とともに、ゲーム世界は異世界に変化。そのまま異世界に転移したモモンガは、「元の世界に戻る価値はない」と異世界で生きていくことを決意。自らの名を捨て、ギルド名であるアインズ・ウール・ゴウンと名乗る。アインズは、「ギルドのメンバーたちも、自分のようにこの世界に転移しているかもしれない」と考える。かつての仲間と再会を果たそうと行動を起こす。アインズはギルドの名前を広めるため、まるで魔王のように異世界の征服に乗り出した。そして、部下たちの前では威厳ある魔王のように振る舞いながら、内心ではただのサラリーマンらしい気弱さをみせるアインズ。彼の人間臭さもこの作品の魅力だ。

「男子」にとっての「女子」は、全く別の生き物だ。本作の主人公・天使恵は、元は男の子だったのに、9歳の頃、魔本から現れた小悪魔によって女の子にされてしまった。いわば男から女への転生だ。そして、そのまま女子高校生になる。恵は文武両道・才色兼備で、同性すら魅了するほどのカッコいい美少女に成長していた。その魅力は不良少年・蘇我源造を始めとした校内の男子が、「めぐ団」なるファンクラブを結成してしまうほどだ。果たして恵は、男に戻ることができるのか。男に戻ったとき、彼女に惚れた男たちはどうなってしまうのか。物語のベースは性別逆転モノの学園コメディ。登場人物たちの恋模様をはじめ、最後の最後まで気が抜けない展開が楽しめる作品だ。