「泣き」のパイオニア的作品。現在の「泣けるアニメ」の原点とも言える作品であり、『Kanon』を知らずに「泣き」は語れない。そんな『Kanon』の魅力に迫りたい。
伝説的な感動アニメ『Kanon(京アニVer)』について、今一度、紹介したい。
出典:Amazon.co.jp
「泣き」のパイオニア的作品。現在の「泣けるアニメ」の原点とも言える作品であり、『Kanon』を知らずに「泣き」は語れない。そんな『Kanon』の魅力に迫りたい。
冬をテーマにした作品であり、舞台は主人公「相沢祐一(あいざわゆういち)」が幼い頃に来たことがある町。久しぶりにやってきた町で、幼い頃の記憶が曖昧な「祐一」であったが、従姉妹である「名雪」と久しぶりに再会し、新しい気持ちでこの町で生活していくことを決意する。
高校生になった「祐一」は、しばらくの間、「名雪」の家にお世話になることになり、学園で様々な出会いと試練を体験していく。病弱な少女「美坂栞(みさかしおり)」、学園に巣くう謎の魔物と深夜の戦いに明け暮れる少女「川澄舞(かわすみまい)」、元気いっぱいだが謎が多い少女「沢渡真琴(さわたりまこと)」、そして、「祐一」の意識の谷底に引っ掛かってる少女「月宮あゆ」。彼女らとの出会いと関わりを通して、「祐一」は忘れていた記憶と思い出したくもない現実との間で葛藤していく。
「5人のヒロイン」達は、2000年代初頭の作品に関わらず、全員が魅力的。普遍的な萌えキャラを確立したパイオニア的な作品の一つである。
いくら素晴らしい感動的な作品であったとしても、古い作品という先入観から、なんとなく敬遠してしまうユーザーもいるかもしれない。
しかし『Kanon』は、「京アニ」によって、最新のアニメ作品と遜色がないほどにキャラクターや背景などが綺麗に描写され、古いと感じさせるどころか、最新のアニメ作品と言っても過言ではないくらいの映像クオリティだ。
物語は全24話あるが、「5人のヒロイン」の話の全てが泣けるので、あっという間に観てしまうだろう。
重い病気に負けないよう、強い気持ちで恐れに立ち向かっていこうとする「美坂栞(みさかしおり)」をはじめ、自らの生命を削って学園の魔物を退治している「川澄舞」など、“生命の尊さと儚さ”をテーマにしている話が多い。その儚い生命を、どのようにして「祐一」たちがつないでいくのかという所が、本作の見所であり、泣けるポイントである。最後のヒロインである「月宮あゆ」の話は特に涙を誘い、生と死の狭間で繰り広げられるストーリー展開は、この物語のピーク。全ての話が感動的であり、上手く全24話でまとめられているため、ぜひ最後まで観て欲しい良作である。
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