涼宮ハルヒシリーズのスピンオフとして作られたこの作品。単なるスピンオフに止まらぬ、その魅力を論じてみよう。
ご存じ「涼宮ハルヒシリーズ」のスピンオフ。今回は長門と、朝倉の可愛さにこだわって紹介する。
出典:Amazon.co.jp
涼宮ハルヒシリーズのスピンオフとして作られたこの作品。単なるスピンオフに止まらぬ、その魅力を論じてみよう。
そもそも『長門有希ちゃんの消失』は涼宮ハルヒシリーズのスピンオフ作品として、角川書店「ヤングエース」に連載された、同名タイトルのアニメ化作品。2015年4月~7月の間で放送された。TV放送16話+OVA1話の全17話にて構成されている。スピンオフとはいえ、アニメ製作は涼宮ハルヒシリーズの京都アニメーションからサテライトに変更されている。スタッフも大幅に変わっているが、なかでも目に見えて変わっているのがキャラクターかと思われる。京都アニメーションで作成された涼宮ハルヒシリーズのキャラクターは良くも悪しくも原作イラスト「いとうのいぢ」氏の絵を下敷きに描かれており、よくここまで似せることができたな、と思えるほどの出来栄えである。翻ってこちらの『長門有希ちゃんの消失』はキャラクターデザイナーの伊藤郁子さんの個性が存分に発揮されており「いとう長門」とはまた違ったふんわりとした感じの絵に仕上がっている。
長門有希と朝倉涼子。涼宮ハルヒシリーズ本編では、敵対する組織のエージェント同士として、まさに犬猿の仲だった2人。実際は1話だけの交流(対決)だった。『長門有希ちゃんの消失』では、長門と同じマンションに住む一人暮らし同士、長門の部屋にやってきては食事の世話をしたり、ゲームばかりやっている長門をたしなめたりしている。ファンの間では「お母さん的キャラ」と呼ばれることもあるようだ。「進学校レベルの数学も解けるほど頭がいい」という設定があるらしいので、高卒後は大学に進学、数学の研究者、という手もあるだろう……。研究室でゲームばかりやってそうだが、すらりとフェルマーの最終定理やバルキスの定理なども証明してしまいそうで怖い。
作品中、長門は車にひかれかけて転倒し「もう一人の長門」を呼び出してしまう。それは自分でも意識できない、もう一人の自分自身。もう一人の別人格。朝倉が、やがてはキョンが、彼女が「入れ替わっていること」に気づき、だけども優しく接していく。いつか元の長門に戻る日まで。その優しさに感謝しつつ、やがて「もう一人の長門」もキョンに惹かれていく。本来の長門有希と、交通事故によって生じた長門有希、それぞれの思いの行く末を、温かく見守りたくなる優しい作品である。
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