鳥男の能力を手にいれた少年少女たちが非日常と向き合う姿を描いたSF青春物語。日々に不満を募らせながら生きていた中学生・烏丸英司。彼の友人や同級生、その友だちを乗せたバスが事故に。彼らを救ったのは「鳥男」の能力を持つ鷹山崇だった。翼と特殊な力を手にいれた烏丸たちは鷹山と共に鳥男の能力を学ぶ「鳥部」を結成する。
『結界師』の田辺イエロウが描くSF青春物語。タイトルの『BIRDMEN』は直訳するとそのままずばり「鳥男たち」だ。「鳥男」の力を持つ主人公たちには、何らかの鳥の名前が存在する。鷹山から「鳥男」の力を分け与えられ、瀕死の重傷から生還した烏丸、鴨田樹真、鷺沢怜、海野つばめ。四人に力を与えた鷹山も、小学生の時に飛行機事故に遭い、その時に謎の女性から力を与えられて鳥男になった。鳥男の先輩である鷹山自身も力を完全には把握していない。そのため、彼らは「鳥部」を設立し、協力して力をトレーニングしていく。そんな彼らに迫る影があった。学術都市「EDEN」だ。EDENは「鳥男」の研究をしており、組織のエージェントが烏丸たちの前に現れるのだった。
謎の皇帝ペンギンとの女子高生の不可思議な日常を描いたゆるふわギャグ漫画。ごく普通の女子高生・香帆。彼女はある日、家の冷蔵庫を開けたら大きなペンギンが詰まっているのを発見する。調べてみるとそれは南極で生息する皇帝ペンギンだった。何故か香帆の家に居つこうとする皇帝ペンギン。その気持ちを汲み、香帆は飼う決意をするのだった。
タイトルの「エンペラー」は主人公である皇帝ペンギンの名前である。香帆が飼う決意をした際、名前決めをペンギン本人にさせた。いくつか候補の名前を並べ、皇帝ペンギンが選んだのが「エンペラー」であった。口を開けると歯がずらりと並んでいたり、腹の下で何かを温めたがるなど、ペンギンのリアルな生態も紹介されている。その一方で南極に比べてウィルスの多い日本で病気もせずに生きていたり、ペンギンが出てくるアニメを好んでみたりとエンペラーは謎に包まれている。そもそも冷蔵庫から何故出てきたのか、また昔から暮らしているかのように香帆の家に馴染んでいるのも不思議だ。しかしエンペラーのもっちりした姿に癒されること間違いなしの一作だ。
若き天才マジシャン「バード」が仕掛けるイカサマ麻雀対決。般若組の組長の孫娘・沙羅はラスベガスを訪れていた。彼女の目的は天才マジシャン「バード」に、不敗の麻雀打ち「蛇」との勝負を依頼するため。依頼を承知したバードは、手積み式ではなく、イカサマ不可能と言われる全自動麻雀卓を使い、一世一代のイカサマを仕掛けるのだった。
主人公のバード(ジョニー・和也・バード)は祖父を日本人に持つ日系の少年。過酷な環境の中、幼い頃から天才的なマジシャンの技術を会得していたが、人を楽しませることが出来ずにいた。そのため相棒のスミス・ゴドフリーを「バード」として、裏方に徹していた。しかし沙羅からの依頼で彼自身が勝負の場に立つことに。沙羅もかつてマジシャンであったが、「蛇」との麻雀勝負で深い傷とトラウマを植え付けられ、二度と勝負の舞台に立てなくなった。そんな「蛇」を狩る「鳥」としてバードは日本に赴く。また本作は青山広美原作、山根和俊作画でリメイクされた『バード 〜最凶雀士VS天才魔術師〜』と続編『バード 〜雀界天使VS天才魔術師〜』『バード BLACK MARKET』が発表されている。
動物博士を目指す青年が出会う様々な難題や仲間との交流を描いたドラマ。山裾大学の助教を務める椎名了は幼い頃から動物博士になるのが夢であった。それは幼馴染で准教授の花千歳との交流がきっかけだった。そんな椎名の前には他大学からのスカウトや、アルビノ体のカラスの捕獲、脱走したペリカンの行方など難題が押し寄せるのだった。
タイトルに「鳥獣百科」とある通り、本作は鳥類をメインに様々な動物が登場する。ハシビロウコウやオウム、ペリカンなど。特に主要キャラの花准教授が大学内で登場する際にはいつもペンギンの姿がある。花の研究対象がペンギンのため連れて歩いており、山裾大学の風物詩となっていた。主人公の椎名が動物学者を目指そうと思ったのは、病弱でいつも病院で過ごしていた花に動物の知識を褒められたから。一方、花が動物学者になったのは、そんな椎名に影響されたから。お互いがお互いを認め、高め合う関係となったのだった。花は天然系の天才学者だが、虚弱な上に生活能力皆無。椎名はそんな花の面倒を見つつも、花からの何気ない言葉で、様々な難題の解決の糸口を見つけていく。
主人公と彼に恋する女装男子のラブコメディ。母を亡くし、天涯孤独の身となった高校生・坂本耕作は母の旧知である大空いばりの元に身を寄せることに。だが大空家は暴力団であることを知った耕作。逃げ出そうとした耕作の前に、美少女が現れ微笑みかける。その美少女目当てに居候を決意するが、実はその美少女は「男」だった。1983年TVアニメ化。
タイトルの「ひばり」は主人公の耕作が一目惚れした美少女「ひばり」である。だがひばりは男の子だった。大空家にはひばりの他に長女のつぐみ、次女のつばめ、末っ子のすずめという名の美少女三姉妹がいる。鳥の名を冠した大空家の子どもたちは、世間からは四姉妹だと思われている。ひばりが男であることは、家族を除いてごくわずかな者しか知らない。中でも才色兼備のひばりは耕作たちが通う学園のアイドルであった。耕作が好きでアタックをかけてくるひばり。男だとわかっていても見た目が美少女のひばりに耕作は振り回されてしまうのだった。また本作は未完であったが、2010年に発行されたコンプリート版(小学館クリエイティブ発行)で27年越しの最終回を迎えた。