アニメ作品の中には実際に存在する仕事から、2次元の世界だからこそ成立する架空の仕事の2つがある。実際に存在する仕事でも、意外と知らなかったりするものは多くある。今回はこんな職業あったのか、と思えるお仕事アニメを10作品紹介する。
こんな職業があったのかと思わされる、色んな職業がでてくるアニメを10作品紹介。
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アニメ作品の中には実際に存在する仕事から、2次元の世界だからこそ成立する架空の仕事の2つがある。実際に存在する仕事でも、意外と知らなかったりするものは多くある。今回はこんな職業あったのか、と思えるお仕事アニメを10作品紹介する。
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「P.A.WORKS」制作のオリジナルアニメ。『SHIROBAKO』『サクラクエスト』に並ぶ「お仕事シリーズ」の第1弾。「松前緒花」は母親の作った借金をきっかけに祖母の経営する「喜翆荘」という旅館に身を寄せることとなる。居候の代償として、住み込みの仲居として働くことを祖母である女将に命じられた「松前緒花」が、旅館の従業員や様々な人間関係の中で成長していく物語。本作の舞台となるのは過架空の温泉街「湯乃鷺温泉」であるが、実際のモデルとなった場所がある。そこが石川県金沢市の「湯涌温泉」とされている。また、重要なポイントとなる「湯乃鷺駅」は、のと鉄道七尾線の西岸駅をモデルにしている。本作で1番大きな反響を得た「ぼんぼり祭り」は作中のみの架空のものであったが、放送後に制作会社の協力を得て2011年に実際に開催され、地域に根付く神事となった。実際の地にも多大な影響を及ぼし大きな話題となった本作は、女子高生の仕事に対するひたむきな姿勢、女将が旅館抱く思い、日常風景、恋愛など多彩な要素が用いられている。仕事をテーマにした作品はこれまでにも存在したが、仲居という職に目をつけ、そこに女子高生を掛け合わせたことが物語りに魅力を添えている。等身大の彼女たちの気持ちが、仕事に対する姿勢を改めて考えさせてくれるようだ。友情や恋愛といった王道な設定も含めて、リアルな温泉街の設定や再現度など、多角的な視点から楽しんでほしい一作。
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「雲田はるこ」によるマンガ作品のアニメ化。本作は計3つの賞を受賞し、高い評価を得ている。その人気を背景に2016年にアニメ第1期、翌年2017年に第2期が放送された。落語の世界にて名人と弟子が出会い、名人の孤独な過去、孤高の芸、さらには様々な人との憎愛劇が繰り広げられる。第1期では元チンピラの「与太郎」が「八代目有楽亭八雲」に弟子入りをするところから始まる。「八代目有楽亭八雲」の過去の話を中心に展開し、続く第2期では「与太郎」が真打に昇進、「三代目助六」に襲名する。そして落語界の発展に勤しんでいくさまが描かれている。落語に縛られ、心中しようとする「八代目有楽亭八雲」を中心に繰り広げられる人間の生々しい感情を映し出している本作は、心に突き刺さるような描写が要所に散りばめられている。また、高座にて披露される落語のシーンはどれも目を見張る完成度だ。臨場感溢れる饒舌な言葉運びによって耳に届く落語たちは、容易にその物語を想像することができるほどに表現豊かに演じられている。演出、そのときの登場人物の心情も重なり、その時々によって違った雰囲気の落語を楽しめる作りになっているのだ。人間誰しもが抱く憎愛、落語家たちのそれぞれの生き様と落語にかける思いを、生きた落語と共に楽しめる一作。
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2016年にアニメの第1期が放送、人気に火がつき翌年2017年には第2期も放送された大人気美少女アニメである。ゲーム制作会社を舞台に、社員の女の子たちの仕事風景や日常を描いている。「涼風青葉」は高校卒業後、大好きなゲームの制作会社に就職する。そこにいたのは大好きなゲーム「フェアリーズストーリー」のキャラデザを担当した「八神コウ」。憧れの存在に出会い、自分もいつかそうなりたいと固い決意を胸に仕事に励み、苦悩しながらもゲームを作り上げていく。女の子だらけのゲーム制作会社というのは実際にはあり得ないだろうが、本作では多少の百合展開も用いられているために男は登場しない。実際の仕事をする上での苦労や葛藤などがリアルに描写されており、「涼風青葉」は入社1月もしないで終電まで残業をしている風景も見られた。女の子だらけということで、非常にほのぼのと見られるお仕事アニメである。その可愛らしいのほほんとした掛け合いから、本当にお仕事アニメなのかと思うほどであるが、年頃の女の子たちらしい一面が覗けることが特徴。また、いくつかの班に分かれているため、ゲーム制作会社の中にも様々なポジションがあることを知れる。可愛い要素だけでなく、仕事に関しての物語の展開も丁寧に作られており、物語自体もしっかり楽しめる一作。
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「P.A.WORKS」制作のオリジナルアニメであり、「お仕事シリーズ」の第2作目に数えられる作品。かつて同じ高校に通っていた5人の少女たちは、いつか一緒にアニメを作ろうと約束をしていた。卒業後に5人は制作進行、アニメーター、声優、3DCGクリエイター、脚本家志望として、それぞれの夢を叶えるべくアニメーション業界へと進んでいく。主人公の「宮森あおい」は制作進行として「武蔵野アニメーション」に入社し、忙しい日々を送っている。いつか夢を叶えるために奮闘しており、そんな仕事風景や仕事についての葛藤などがリアリティ溢れる描写により描かれている作品である。題名の『SHIROBAKO』は映像業界の用語である「白箱」のことで、制作会社が納品する白い箱に入ったビデオテープを指している。白箱は制作陣が、作品が完成したときに最初に手にすることができる成果物で、本作でも白箱の完成をテーマに物語が進んでいくのだ。5人のクリエイターたちが交わした約束を果たすために、そして個々人の夢をそれぞれ叶えるためにという2つの視点に焦点を当てて、奮闘していくさまが映し出されている。その抱える悩みは正にリアルなもので、思わず共感をしてしまうこと間違いなし。立ちはだかる問題や抱える葛藤は皆誰もが直面したことがあるもので、自分に当てはめながら見ることもできるであろう。そんな中で彼女たちの仕事に対する情熱に胸が熱くもなる。彼女たちの成長の過程も合わせて楽しんでほしい一作だ。
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ファミリーレストラン「ワグナリア」で働く「種島ぽぷら」と「小鳥遊宗太」。そこでアルバイトする登場人物たちの日常生活を描いた作品。2010年から第3期に渡るまでテレビアニメが放送された。主人公の「小鳥遊宗太」はある日高校の先輩、「種島ぽぷら」からアルバイトの勧誘をされる。小さいもの好きの「小鳥遊宗太」はその勧誘を断れず、北海道のとあるファミリーレストラン「ワグナリア」でアルバイトをすることに。個性的な面々が揃う「ワグナリア」は、友情あり、笑いありで本日も営業する。様々な要素を取り入れたアルバイトアニメであり、登場人物同士の軽快なボケとツッコミが持ち味。ただのアルバイトアニメかと思うなかれ、視聴者の笑いを誘うポイントが多く用意されている。他にもシリーズを通して、「ワグナリア」内の恋愛模様がじっくり描かれている。第1期ではそれぞれの恋心の芽生え、第2期では小さな進展と恋心の自覚、第3期ではめでたく両思いと段階を踏んで進んでいく。その最中で新たな登場人物たちもでてきて、終始飽きない作りとなっているのだ。そしてただ「ワグナリア」内だけで物語が進むのではなく、「小鳥遊宗太」の家庭でのパートといった外面もある。こちらも個性的な面々で構成されており、笑いは絶えない。登場人物たちは仕事だけでなく、対人関係や恋愛関係において少しずつ成長していく過程も伺える。こんな楽しい職場で働きたいと思ってしまうこと間違いなしのお仕事アニメで、ときに甘酸っぱい恋愛関係がスパイスになっている作品である。
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「ヨシノサツキ」のマンガのアニメ化作品。2014年に放送され、その人気からスピンオフ作品『はんだくん』も2016年にアニメ化された。書道家の「半田清舟」は、ある展示会において自作を批判した館長を殴りつけてしまう。それを見兼ねた父親に、頭を冷やして来いということで五島に送られた。五島での生活を通して書道家として大切なものを見つけてこいとのお達しだったが、最初は反発心が先行して反省する気がなかった。しかし豊かな島での生活、個性的な島民と触れ、少しずつ心が変わっていくのであった。「半田清舟」が五島で一番影響を受けたのは「琴石なる」という7歳の少女。この少女を筆頭に、島民との生活と1人の書道家の成長を描いた作品である。この作品は現代に生きる人々の心に染み渡るものを備えている。都会暮らし特有の型に嵌った物事の捉え方、それが書道家「半田清舟」をスランプに陥らせている要因であった。そのことに自然豊かな島での生活をきっかけとし気付かされていくのだが、如何にわたしたちが普段固まった思考をしているのかを個性的な島民たちが教えてくれる。自由で、何者にも捉われない発想で、互いに助け合うことが何より大事であると知らされるのだ。そんな知らずに心に寄り添ってくれる島民たちの温かさは羨ましく思えてくる。ちょっとしたユーモアもあり、軽快にホッとできるような一作だ。
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「バンダイナムコエンターテインメント」が発売した、通称音ゲーを原作としたアニメ作品。制作は「A-1 Pictures」が務め、その完成度と元の人気が重なり大きな話題となった。原作に基づいた設定を交えつつも、アニメ版では独自のストーリーを多数取り入れた構成となっている。「765プロダクション」に所属する「天海春香」らアイドル候補生たちが、一人前のアイドルになるまでの軌跡を描く本作品。原作では「プロデューサー」と「アイドル」、1対1の関係を主軸にストーリーが進んでいっていたが、テレビアニメ版では特定の人物を置かずに「765プロダクション」全体に焦点を当てている。そのためアイドル同士たちの関係性や関わりなどが多く描写されている。また、ユニットを組んだりソロ活動など、活躍の場を広めていく中で、個々のアイドルに対しての思いにも焦点を当てて物語は展開されていく。これらは個々の個性やキャラクターの紹介も含めて、他のメンバーたちとの関わりをもって成されている。そして原作でのメインであったステージ風景はテレビアニメの見せ場として最後に温存し、物語を徐々に盛り上げていくという構成で作られた。原作ファンのイメージを崩さぬように、それでもさらに魅力的に映像化されたアイドルたちは、どの子も個性豊かで本当に可愛らしいものだ。アイドルという仕事を通じて成長しながら、仲間としての意識を募らせていく彼女たちの輝く姿を見てほしい。
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「羽海野チカ」による将棋をテーマにした作品。「桐山零」、17歳、職業プロ棋士。史上5人目となる中学生でプロ入りした若手棋士である。幼い頃に両親を失った「桐山零」は父の友人でプロ棋士の「幸田柾近」に内弟子として引き取られた。そこで将棋の能力を磨き上げ、中学生にしてプロにまで上り詰めた。しかし代償として失ったものは大きかった。高校生になった「桐山零」は、「三月町」に住む「川本家」、棋士の仲間、そして学校の友人など、多くの人と交流して失ったものを次第に取り戻していく。そう、この物語は、何かを失った人たちが少しずつ何かを取り戻していく物語なのである。甘酸っぱい恋愛もので有名な「ハチミツとクローバー」の作者の次作となる本作は、胸に染み渡るような温かさを含んでいる。登場人物はそれぞれ心に空白を抱いていたが、互いに交流することで少しずつ、空白が埋められていく。それは利害関係などではなく、純粋に人の温かさに触れたことによる産物で、見ているこちらも思わず胸が温かく満たされていくような気持ちにさせられる。主人公「桐山零」のいる将棋の世界、懇意にしている「川本家」。2つの世界が徐々に関係を持ち、開かれていく明るく優しい世界は心地良いとしか表現ができない。現実世界で起こりうるリアルな問題や人々の思いが丁寧に描かれているため、ときに激しさを備えるが、柔らかく、人の心に寄り添うような物語だ。
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小説家「三浦しをん」による小説を原作としたアニメ作品。小説は2012年に本屋大賞を受賞し、2013年には映画化もされた。アニメは2016年になって放送され、辞書出版社の協力を得て、オープニングには実在の辞書11冊が各話ごとに登場するという演出が果たされた。出版社に勤める編集部員「馬締光也」は、新たに刊行する辞書の編集メンバーとして辞書編集部に引き抜かれる。小さな部署に所属するメンバーたちと協力して辞書を作り上げていくが、完成までは途方もない時間がかかる。さらには予算も厳しく、問題は山積みだ。しかし、それでも言葉を愛し、辞書の世界にのめり込んでいく編集部員たちの様子が描かれている。「馬締光也」は目立たない性格をしているが言葉を紡ぐことへの熱意と辞書を作ることにかける思いが強く、長い歳月をかけて辞書完成に向けて作業に向かっている。言葉のひとつひとつを非常に大事に扱っている本作は、見ているこちらも言葉の大切さに気付かされる。穏やかに進んでいく物語は心地良く、言葉の持つ美しさに出会わせてくれる。言葉を表わす演出は拘られており、原作の美しさをそのまま映し出したような仕上がりに息を飲んでしまうようだ。情熱を孕みながらもどこか心を落ち着かせてくれる作品である。
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「サンライズ」制作によるオリジナルアニメで、2011年にテレビアニメが放送された。「NEXT」と呼ばれる特殊能力を備えた「ヒーロー」が存在している世界、何人もの「ヒーロー」たちはその年1番の功績をあげた者に与えられる「キングオブヒーロー」の座をかけて日々活躍していた。「鏑木・T・虎徹」こと「ワイルドタイガー」も日々奮闘していたが、あるとき大型新人「バーナビー・ブルックスJr.」とコンビを組むことになった。最初はウマが合わずにいがみ合ってばかりいた2人だったが、少しずつ打ち解けていく。そこで思わぬ敵の存在を知った「鏑木・T・虎徹」は、「バーナビー・ブルックスJr.」の抱えた過去に「ヒーロー」たちと共に立ち向かっていくのであった。本作に登場する「ヒーロー」たちは全員スポンサーの援助を受けて活動しているという設定に基づき、放送前には実際の各企業にスポンサーを募集するという、これまでにない企画に挑戦したことが大きな特徴。「ヒーロー」たちのコスチュームにはスポンサーとなった実際の企業のロゴが入れられ、タイアップCMも放送され話題を呼んだ。しかしその話題性にさることながら、物語や細部に至る設定まで事細かに作られ、これまでに多くの賞を受賞してきている。色の濃い「ヒーロー」たちの個性を存分に描き、メインである「ワイルドタイガー」と「バーナビー・ブルックスJr.」による所謂「バディもの」アニメを最後まで惜しみなく披露した。その中で浮上してくる「ヒーロー」たちとの関係性や、敵との邂逅など胸が熱くなる展開も用意され、終始目が離せない作品となっている。
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