概要・あらすじ
自分の作品を酷評した書道館館長を、パーティー会場で殴るという騒動を起こした若き書道家・半田清舟は、先輩書道家でもある父の命令で長崎県の五島へと送り込まれてしまう。都会育ちの半田には過酷な島の環境、個性的すぎる島民、そして自分の家を溜まり場にする琴石なるをはじめとする子供達に振り回されながらも、五島の自然や人とのふれ合いの中で、半田は自分にしか書けない書を見つけるべく成長していく。
登場人物・キャラクター
半田 清舟 (はんだ せいしゅう)
書道界で注目を集める若き書道家だが、プライドが高くて頑固者な上に世間知らずと人間的には未熟な一面も。自分の作品を酷評した書道館館長を殴るという騒動を起こし、人間修業のために長崎県の五島で一人暮らしをすることに。 島民や子供達に振り回されながらも次第に受け入れられ、新たな暮らしの中で自分だけの書を見つけるべく奮闘する。
郷長 (ごうちょう)
半田が住む借家の管理人で村の代表も務めている。半田の父が五島に住んでいた頃からの知り合いで、その縁で半田の世話を焼いている。
川藤 鷹生 (かわふじ たかお)
半田の中学時代からの親友で、彼の良き理解者。画商を営んでおり、五島に行った半田に書の仕事を世話したり、道具や機材を手配するなどのサポートをしている。タトゥーを入れていたり目つきは悪いが、温和な性格の持ち主。
神崎 康介 (かんざき こうすけ)
新進気鋭の高校生書道家。腹黒い言動をすることが多いが、自分が書を志す切っ掛けとなった半田を尊敬しており、彼に東京へ戻ってほしいと考えている。
木戸 浩志 (きど ひろし)
半田が世話になっている郷長の息子。何をやっても平凡で中途半端な自分にコンプレックスをもっている。料理ができない半田のために家から食事を運んだり、自分が作ったりしてやっている。
琴石 なる (こといし なる)
島の分校に通う小学1年生の女の子。半田清舟のことを「先生」と呼んで慕い、何かにつけては半田の家に入り浸っている。いつも行動力にあふれ、半田はなるの行動から島の暮らしについて学ぶことも多い。
山村 美和 (やまむら みわ)
以前は空き家だった半田の家を溜まり場にしていたことから、半田が住んだ後も何かと入り浸る中学2年生で、島の子どものリーダー格。ボーイッシュで勝ち気な性格で、年上の半田ともタメ口で付き合うフレンドリーな一面も。
新井 珠子 (あらい たまこ)
美和と共に半田の家に入り浸る中学2年生。将来は漫画家を夢見ており、個性的すぎる作品をちゃんと仕上げて漫画雑誌に投稿するなど、行動力は人一倍。いわゆる腐女子気質があり、半田が他の若い男性と一緒に居るとよからぬ妄想に囚われる一面も。