11月25日より全国ロードショー『009 RE:CYBORG』と、2017年春全国公開『ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜』で再び注目を集める「神山健治」監督。今回は代表作『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』から最新作まで7作品を選んで紹介する。
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「神山健治」監督のアニメ7選!1,603 Pt.
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』をはじめ、社会問題を背景に重厚かつ緻密なストーリーを描く「神山健治」監督。代表作～これから劇場公開予定の作品まで7作品を紹介しよう!
概要
「神山」監督といえばこれ!! TVアニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズ
出典：Amazon.co.jp
「企業のネットが星を覆い、電子や光が世界を駆け巡っても、国家や民族が消えてなくなるほど、情報化されていない近未来。」舞台は西暦2030年の「日本」である。情報ネットワーク化が今より進んだ社会で、脳とネットを直接繋いだ技術である電脳が一般的となった時代。
複雑、多様化するサイバー犯罪に対抗する為に設立された「公安9課」の活躍を描く作品だ。
TVアニメとしては初監督作品であり、代表的な作品。（監督としての初仕事は後述の『ミニパト』）
2002年に放送開始されたTVアニメ。原作は「士郎正宗」の『攻殻機動隊』である。
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』から始まるTVアニメシリーズ。『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』の順にストーリーが繋がっている。
もし主人公「草薙素子」が「人形使い」と出会うことなく、「公安9課」に残っていたら……というパラレルワールドのストーリーで、「サイバーパンク」アニメでありながら社会問題を背景とした刑事物としての側面もある。言わずと知れた「神山健治」の代表作だ。
現代社会を色濃く反映した『東のエデン』
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日本各地に10発のミサイルが落ちた。西暦2010年11月22日(月)のできごとである。
奇跡的に、一人の犠牲者も出ておらず、人々はそのテロ事件を「迂闊な月曜日」と呼び、月日は経ち忘れていった――。
2009年に放送されたSFサスペンスTVアニメ。全11話。
続編に劇場版アニメの『東のエデン 劇場版Ⅰ The King of Eden』、『東のエデン 劇場版II Paradise Lost』がある。実は、『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズと歴史が繋がっており、様々な関連が示唆されている。キャラクター原案の「羽海野チカ」の可愛らしい絵とは裏腹に、『攻殻機動隊S.A.C.』同様、テロやニート問題など現代の社会問題に鋭く切り込んだ作品である。
和風異世界ファンタジー『精霊の守り人』
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100年に一度卵を産む水の精霊に卵を産みつけられ、《精霊の守り人》としての運命を背負うこととなった「新ヨゴ皇国」の第二皇子「チャグム」。国を守る使命から「父帝」は「チャグム」の暗殺を企てるが、「チャグム」を守るよう「母妃」に依頼された女用心棒「バルサ」は、彼を連れて逃走する。
「チャグム」に産み付けられた「精霊の卵」とはいったい何なのか? また、伝承に隠された真実とは? 8人の命を救うと決めた「バルサ」だが、果たして「チャグム」を救うことができるのだろうか――。
2007年にNHKで放送されたTVアニメ。全26話。原作は「児童文学」で、「上橋菜穂子」の『精霊の守り人』。それまでの「神山」作品とは真逆のイメージである、異世界ファンタジー作品。しかし「帝」からの追手〝狩人″から逃走する為の仕掛け等、随所に「神山」監督らしさが感じられる。原作の、「児童文学」ながら骨太のストーリーを、美麗な映像を通して見事に描いている名作だ。
「パトレイバー」のマニアックな話『ミニパト』
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OVA、コミック、TV、劇場用など、多岐に渡るメディアで展開した人気作品『機動警察パトレイバー』。その「パトレイバー」のマニアック過ぎる小話を、棒の先についたミニキャラ達が面白おかしく解説する、合計40分のアニメ短編集。
第一話「吼えろ リボルバーカノン！」は、パトレイバーの主力武器についてのウンチクを「後藤隊長」がユルく語り、第二話「あゝ 栄光の98式ＡＶ！」では「整備班」の「シバシゲオ」が過去のロボットアニメの歴史から「98式AVイングラム」の位置づけの偉大さを熱く語り、第三話「特車二課の秘密！」では「南雲しのぶ」隊長が「特車二課」の黒歴史をレポート形式で語る、という構成だ。脚本が「神山」監督の心の師「押井守」なので、「押井」節独特の長回し台詞も楽しめる。こちらは「神山健治」の初監督作品である。
「神山」流、名作の新解釈『009 RE:CYBORG』
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2012年に公開されたフル3DCGの劇場用アニメ。
2013年の現代。「ロンドン」、「モスクワ」、「ベルリン」、「ニューヨーク」、全世界の大都市が次々と狙われる「同時多発爆破テロ」事件が発生した。
かつて、世界を守った 9人の「サイボーグ戦士」達は各々の故国へと帰っていたが、生みの親「ギルモア博士」からの招集により、再び集結することになる。一方、リーダーで「009」こと「島村ジョー」は、過去の記憶を消し去り、「六本木」でひとり、生活していた。全世界で起きた「同時多発爆破テロ」事件の犯人とは誰なのか?
原作は「石ノ森章太郎」の『サイボーグ009』であるが、2013年という現代を舞台に、「神山」監督流で現代の社会問題を絡めた新たなストーリーである。「天使」というキーワードや終盤の幻想的かつ美麗な映像は、途中まで作品に参加していた「神山」の師匠「押井守」の作品を連想させる。
劇場予定①『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』
「世界に危機が迫る時、彼らはいつもそこにいた――。」
人間の知能を超えた能力を持ち、古くから人々の歴史を操ってきた存在、「ブレスド」。彼らがふたたび、新たな動きを始めた。「ゼロゼロナンバーサイボーグ」達は冷戦下で何度も世界を危機から救ってきたが、「国連軍ガーディアンズ」設立以来、その使命から離れ今は「アメリカ・テキサス州」で静か暮らしていた。しかし、思いがけず「ブレスド」からの襲撃を受ける。
「009」たちはそれぞれの日常を捨て、再び新たな混乱する世界へと尽力するのである――。
「石ノ森章太郎」の原作『サイボーグ009』のフル3DCGアニメーション。「神山健治」は総監督として参加。第1章は11月25日、第2章は12月2日、第3章は12月9日よりそれぞれ2週間限定でロードショー。
劇場予定作品②『ひるね姫 ～知らないワタシの物語～』
「最近同じ夢ばっかり見る」とにかく眠い。家でも学校でもいつの間にか居眠りしてしまう女子高生「森川ココネ」。2020年の夏、「東京オリンピック」が3日後という時、「ココネ」の家族に起きる出来事とは――。
2017年3月18日ロードショー。原作、脚本、監督「神山健治」の劇場用アニメ。「神山健治」による完全オリジナルの書き下ろしファンタジーである。
物語の舞台は「岡山県倉敷市・児島」。夢と現実がリンクするスリリングな物語と、そこで明かされる知られざる家族の絆を描く。
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